不妊治療のカギを握るフーナーテストと妊娠への影響について

不妊治療のカギを握るフーナーテストと妊娠への影響について

不妊で悩む夫婦の不妊の原因を突き止めていくのが検査です。

今後の不妊治療の方向性を決めるそのカギを握るとっても大事な検査である

フーナー(ヒューナー)について、方法や受けるタイミング、禁欲について

かかる費用や時間、結果の見分け方や結果が妊娠にどう影響するかをご説明していきます。

 

フーナー(ヒューナー)テストとは?その費用は?

性交後に子宮頚管の粘液内にある精子の状態を確認するための検査で、

ヒューナーテストとも呼ばれます。

こちらの検査は、不妊検査の中でも初期段階で行われる簡単な検査です。

子宮頚管の粘液を採取して、そこに含まれている精子の数や運動状態などを見て、

女性の子宮頚管粘液精子の相性に問題がないかを調べていくための検査です。

フーナーテストは不妊治療のための検査ですが、保険適応となるので、

負担がすくなく、診療費込みで2000円~3000円程度で済みます。

 

 

フーナーテストの検査方法

フーナーテストを検査するには、性交渉が必要になります。

まず、排卵日ちかく、もっとも排卵に適するタイミングをみて、

検査の前日か当日に性交渉を行い、12時間以内に来院するようになります。

病院で子宮頚管の粘液を採取して、そこに含まれている精子の状態をチェックします。

粘液の採取には痛みは伴いません。

子宮頚管粘液を約400倍に拡大できる顕微鏡で観察し、

精子の数が妊娠に必要な基準値を超えているのか、

運動率、正常な形状をしているかなどを調べます。

 

 

フーナーテストはタイミングが最重要

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フーナーテストの難しい点は、検査時期を正確に決めないと正しい結果が出ないという点にあります。

排卵1~2日前でないと、警官粘液が少なく、おりものの性状も

精子を受け入れるにはふさわしくないため、タイミングがずれると、

フーナーテストの結果が不良と出てしまいます。

排卵日近くを特定し、夫婦の性交渉のタイミングをとれるかがポイントとなります。
検査結果が不良の場合には、数回検査を行います。

一度の検査では確定せず、複数回行っても結果が不良の場合には、

精液検査や抗精子抗体検査を行うようになります。

精液検査や構成し抗体検査の費用は1200円程度です。

 

 

 

フーナーテストには禁欲が必要?

男性側は元気な精子を射精するために、性交渉をもつ前3日間くらいは禁欲が必要・・・

そういった指導を受ける場合があるかもしれません。

しかし、より多くの精子を確保しようとするための禁欲ですが、

精子は普段からストックされています。

そのため、1回の射精ではストックが空になることはありません。

逆に禁欲をすることの方がデメリットが大きくなります。

ためておけば、古くなった細胞から劣化します。

 

ある実験があります。

1時間毎に3回射精をした場合、精子の数と運動率を比較した場合、

3回とも数に違いはあまりなく、

反対に、運動率に関しては3回目の方が結果は良好となっているという事です。

つまり、禁欲はしない方がいいのではなく、してはいけないということです。

それよりは、精子の質をたかめるために日頃から軽い運動をしておく、

ストレスなく、プレッシャーになるようなことは避け、

質の良い睡眠時間を確保する、食生活にも気けつるといったことが大切になります。

 

 

フーナーテストの結果については

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フーナーテストでは、精子の数よりもよく動く元気な精子が

どれくらいあるかを確認するための検査です。

● 優:15個以上(妊娠率が高い)多くの精子が元気よく活動しているので妊娠の確率は高いと思われます。
● 良:10~14個(妊娠が十分に期待できる)妊娠は十分期待されると思われます。
● 可:5~9個(妊娠が期待できる)はまずまず期待できるといったところです。
● 不良:4個以下(妊娠の可能性は低い)

子宮頚管粘液あるいは精子に何らかの問題があり自然妊娠は難しい可能性があります。

フーナー0の場合は抗精子抗体の疑いがあります。

 

ただ、結果が不良であっても、1回の検査で判断されるものではありません。

一喜一憂せずに、夫婦でリラックスして過ごし体調を整えて次の検査に望めるように

していくことが大切です。

 

 

フーナーテストの信頼度は?

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良い結果のときはもちろん信頼性はとても高いといえます。

逆に結果が不良・悪いときですが、この場合の信頼度はそこまで高くはありません。

 

なぜなら、元気な精子は1時間とかからず卵管まで達すると言われています。

タイミングよく検査ができなかった可能性もあります。

なので、もともとフーナーテストとは粘液に残っている比較的

元気のない精子で検査しているともいえます。

そして精子の運動性自体は、ご主人のその時の精神面やストレス、

食事や睡眠不足、疲労度、運動不足などといろいろな面も影響してきます。

1回の検査で確定できるものではありません。

 

まとめ

フーナーテストは不妊治療をしていくべきかの判断材料になる検査ですが、

タイミングや男性の体調などの影響も受けやすいため、結果は変わりやすい点があります。

夫婦そろって、体調を整えて元気な卵子と精子が出会えるように

日頃から整えるための習慣を作り続けることが、結果妊娠には近道になります。

妊娠には細胞の質が高いこと、

そして受精卵が着床ししっかり定着できる、妊娠しやすい体つくりこそがかかせませんね。

 

参考文献 妊娠カウンセリング こまえクリニック院長 放生勲

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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