流産後は不安 妊活中から妊娠してもストレスケアを

流産後は不安 妊活中から妊娠してもストレスケアを

不妊治療中や流産を経験したり、不妊期間が長くなって妊婦さんを見るのがつらい。

今までは、同じ不妊仲間だったのに、妊娠したら突然変わってしまったかのような友達に

好感を持てなくなってしまったという事もあるのあるのではないでしょうか。

不妊で悩んでいる時は、自分の気持ちが落ち込んでいる分、

心にも余裕をなくしがちになってきますよね。

特に、流産を経験した女性はその後不安になりやすくさらに、うつなどの

精神的病気の発症も増えやすくなってしまいます。(1)

妊活中も、妊娠してからもストレスのケアは絶対に大事!

 

流産によってその後不安になってしまう

流産を経験した女性はその後流産を経験していない女性に比べて

精神的なストレスをより多く抱えていきその影響は妊娠できたとしても

子どもをうむ生後1ヶ月くらいのうつにも関連しています。

1995年1月から2016年4月にかけて、PUBMED、CENTRAL、Web of Science、EMBASEを含む

合計13の医学的、心理的、社会的電子データベースが検索され

そのレビューとしてまとめられた研究があります。(2

それでは、妊娠前の女性や、流産後のサポートや心理的介入を受けた場合は、

妊娠中の女性の心理的健康を改善する可能性があることが示されています。

さらに心理的なの改善により、その後の妊娠での妊娠関連の有害な結果が減少する

可能性があります。精神的なサポートとしてカウンセリング介入や指示的介入は

とても有効といわれています。

 

妊娠中に女性がストレスを抱えると胎児へ悪影響

妊娠中の女性のストレス特に強い不安は、子どもへの影響が深刻だと

言われています。(3)強いストレスがあることで、

赤ちゃんの身体の成長、流産や、出生時体重の減少などにも影響が出てきます。

成人期にステロイド産生の変化、社会的行動の破壊、および出生率にも

影響がでていて、子供の認知発達に感情的な問題、多動性障害にも関連がでています。

他、喘息や冠静脈などの疾患との関連も言われていて、

母子ともに健やかな発展を考えれば、女性の精神的サポートに力を

入れておく事の重要性は非常に高いと言えるでしょう。

 

妊活中から、妊娠してからも心のケアを

ストレスによって妊娠しにくくもなってしまいますし、

妊娠してからも子供の健やかな成長や、子どもの発達や生殖などへの

多岐にわたる影響を考えると女性のストレスケアは欠かせないですね。

特に流産を経験している場合は、その度合いが高まる傾向が

どうしてもあります。妊娠できるかも不安ですが、妊娠できても不安です。

流産してしまわないか、無事産めるのだろうかと何かももんもんとも

してしまいますね。

年齢的にも妊活をする年齢によってはどうしても流産を経験する機会も

増えてしまうというのもあります。

流産後は無理せず過ごし、できるだけ心理的なカウンセリングなどの介入を

積極的に受けていくことで、妊娠率が高丸などの報告もあるので取り入れていきましょう。(4)

 

参考文献

(1)The association between psychological stress and miscarriage: A systematic review and meta-analysisSci Rep. 2017; 7: 1731.
Published online 2017 May 11. doi: 10.1038/s41598-017-01792-3

(2) 2017 Sep 7;7(9):e017802. doi: 10.1136/bmjopen-2017-017802.Psychological and support interventions to reduce levels of stress, anxiety or depression on women’s subsequent pregnancy with a history of miscarriage: an empty systematic review.
(3). 2015 Jun; 27(3): 200–202.Published online 2015 Jun 8. doi: 10.5455/msm.2015.27.200-202
(4)J Clin Nurs. 2016 Aug;25(15-16):2101-13. doi: 10.1111/jocn.13361. Epub 2016 Jun 9.
Psychosocial interventions for infertile couples: a critical review.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

プロフィールを詳しく見る

みなさんに読まれています

妊娠された方々も読んだ
「妊娠するための教科書」を無料プレゼント。
みなさんにお役立ていただき、
喜ばれたLINEメッセージです。

LINE登録はこちらから

トップに戻る

もっと知りたい