妊娠しやすく妊活中は瞑想! 効果と取り組み方

妊娠しやすく妊活中は瞑想! 効果と取り組み方

瞑想 イメージ 女性

妊娠しやすい心と体をつくるために、瞑想を取り入れていくのも効果的。

不妊で悩む女性を対象にマインドフルネス瞑想を取り入れた場合はストレス軽減効果や

健康増進に役立っていることもわかっています。瞑想を妊活に取り入れ、

妊娠しやすい心身ともに良い状態を作りたいですね。

その際には、作法とポイントがあります。

そのめには、まず瞑想の目的を知り、どのように行っていったらよいのかポイントを押さえておきましょう。

 

瞑想が妊娠しやすさに影響することが研究でも明らかに

ミナス・ジェライス連邦大学の研究グループが行った、

マインドフルネスの不妊症女性のストレス軽減に有効かどうかを調べた研究があります。

平均不妊期間7年の不妊女性99名を対象に2つのグループに分け、

10週間のマインドフルネスプログラムを実施し、もう1つのグループには行わなかった場合、

プログラムの実施前後に質問票によるストレスやうつ症状、健康状態をスコア化し、

ストレスレベルの指標となる毛髪中のコルチゾールや血中のBDNF(脳由来神経栄養因子)を測定しています。

結果、実施したグループは、ストレスやうつ症状が有意に軽減され、健康状態が増進しましたが、

比較対照グループでは変化はみられていないため、

マインドフルネスをベースにしたストレス低減プログラムは不妊症女性に有効であることが

わかったのです。

不妊治療患者にマインドフルネスをベースにしたプログラムの有効性を検証した研究は、他にも

2013年にポルトガルのグループによって実施しされており、

ストレスや抑うつ症状を測るスコアが低下したことを報告しています。

 

不妊治療中の女性は心身症レベルのストレス度

女性悩む

不妊治療中の女性はタイミング療法であっても、体外受精であっても

すでに高度なストレス状態にあるという研究結果も出ています。

不妊という悩みは、性や、女性として男性としてとうい役割の部分や

人生についてと複雑に深刻な悩みになるため、ストレス度がどうしても高まって

しまう一方で、そのストレスがさらに妊娠しにくさにつながってしまうのですから、

心の良い状態つくりというのは欠かせない点です。そこで、マインドフルネスといった

瞑想も注目を浴びていますし、マインドフルネス瞑想や心理療法は、

日本でも医療として、不安障害やうつ病などの精神疾患の治療に用いられています。

ストレスフルな不妊治療を受ける女性にとって、子どもが欲しくて悩み

ストレスを抱えている女性にとって、良い取り組み方をすれば、

とても有効な方法になると言えるでしょう。

 

体外受精での妊娠率が2倍以上に

アメリカのボストンIVFセンターで、ストレス軽減プログラムと治療成績の関係を調べるために、

初めての体外受精を受けようとしている143名の女性患者を対象とした

調査を行っています。ストレス軽減プログラムでは、メンタル面のサポートとして

Alice Domar博士を中心とした専門家が作成実施する、

認知行動療法,イメージ療法をベースとしたリラクゼーション法や呼吸法、瞑想などを取り入れた

ストレス軽減プログラムです。そして、このプログラムに取り組んだ女性は、

このプログラムに取り組みだして完了した状態からの比較を見ると、

2周期目には、プログラムを受けた女性は52%が妊娠に至ったのに対して、

受けていなかった女性では20%にとどまっており、ストレス軽減のための取り組みが

妊娠率を高めているのに貢献していると判明しました。

 

瞑想の目的は

ハートを手に持っている

瞑想とは、ざっくりといいますと、思考を無の状態にすることを目的に行います。

私たちは起きている間、絶え間なくずっと思考しています。

また、寝ている間も、脳は休みなく働きます。そしてたくさんのエネルギーを消費します。

それはまるで、休みのない機械がずっと働き続けるような状態です。

考えないようにしよう!と思っても、そう思えば思うほどに考えてしまうものです。

 

妊活中、特に不妊で深刻に悩みだせば出すほどに、

不安や焦りや心配な事、苛立ちや妬みといったネガティブな思考と感情に

振り回されていることでしょう。

また、どうしたらいいのか、何から手を付けていいのかわからずに、

検索したり、本を読んでは、情報収集に明け暮れて、不妊博士になりかけているかもしれません。

 

 

きっと、今これを読んでいる瞬間も、あなたは何かしら、

「何か妊娠できる情報があるかな?」「早くやり方を教えて欲しい!」

「本当に瞑想で妊娠しやすくなるの?」など、いろいろ考えていることでしょう。

そこで、思考をストップさせるには、ある特別な“手段”が必要となります。その“手段”こそが“瞑想”となります。

 

 

妊娠しやすくしていく瞑想とは

瞑想姿勢

瞑想とは、心を鎮めて自身自身で、自分のこころと向き合い、今の自身の心がどう感じているか知ること

心を今ここにもってくることです。

瞑想を行うことにより、深く自分を見つめ直すことや冷静に見つめ直すことができます。

また、普段、頭の中に駆け巡る雑念や日常のストレスがどのように

考えるとそのように感じているのかに気ずくことができます。

何もしなければ素通りしてしまうような心に浮かんでくる雑念や感情があることを知り、

自分自身に芽生えている不安やストレスを客観的に見ることができるようになることです。

そうすることによって心の中に幸せや、穏やかさが広がるようになっていきます。

今、瞑想やマインドフルネス瞑想は、Google社やFacebook社をはじめとし、

世界中の企業で取り入れられていたり、海外の著名人などが取り組んでいるといった事や

メディアでも取り上げられるようになり、注目されています。

 

ストレス軽減が妊娠しやすさにつながる 瞑想の効果

瞑想を行うと自分の心を「今ここ」に集中することができるようになるため、

悲観的なネガティブ感情に振り回されることもなく、不安や焦りに憑りつかれることも

減っていきます。

瞑想に関する科学的研究に、チベット仏教の修行者の脳活動の分析があります。

(A.Ltu et al .,PNAS USA 2004 Nov16;101(46):16369-16373)

修行者の脳波を解析したところ、ガンマ波と呼ばれる認知活動に関わる脳波の活動量が瞑想修行に

費やした時間の長さに比例して増加していることがわかりました。その後の研究で、

修行者の脳は、形にも変化が起きていました。思考や創造性を担う前頭前野の皮質が厚くなる構造変化が見られ

また、脳の部位間のつながり(ネットワーク)にも変化がありました。

恐怖感や不安、喜びといった感情の働きに関わる扁桃体と、前頭前野の結びつきが強くなる機能結合も確認されています。

この結果、感情を制御する能力が高まっている可能性が考えられています。

 

これは集中力の増加に関係していると考えられます。

ここでは、心を今ここに集中させることによって、結果生まれる瞑想の効果についてご紹介します。

 

ストレス軽減効果

瞑想を行うと、こころに浮かんでくる雑念・思考を冷静に客観的に見られるようになり、

嫌な感情やイライラやネガティブ感情・ストレス・人間関係に振り回されなくなります。

それにより、自分にとって抱える必要がない、負の感情を手放すことができ、

日常において、無駄なストレスを抱えずに済むようになりストレスが軽減します。

マインドフルネス瞑想など瞑想についてはストレス軽減効果は多数あります。(1)

 

肯定感情が高まる 自分に自信が芽生える

瞑想の効果は多岐にわたります。瞑想をすると、自分自身の感情に

気づくことができるようになって、今の自分を見つめ直すことができます。

客観的に捉えられるため自己分析が得意に。(2)

遠くにいる自分を、俯瞰して眺める感覚です。そして、

ありのままの自分をそのまま受け入れられるようになることで、自分を許容することができるようになり

これまで自分に対して否定的であった感情がなくなります。

自分を否定したりすることによって低下してしまう自己肯定感は、低下するほど

セロトニン濃度やオキシトシン濃度といった愛や絆のホルモンが減ってしまいます。

気持ちが沈んだり、自分に対してもネガティブになることが減り、

もっと前向きに人生を歩め、日々を穏やかに過ごせるようになります。

 

前向きになれ自律神経が整いやすい

不安な気持ちや恐怖心、嫉妬や妬みといったネガティブ感情が強いと、

自律神経に乱れが生じている可能性がでてきます。交感神経が優位になり、

本来では寝ているような副交感神経が優位になった方が良い場面でも

交感神経が高ぶり過ぎてしまうのです。

瞑想を行うとストレスによって脳の偏桃体が過敏になっていても、瞑想によって感受性が改善されて

メンタルがタフになるという事です。(3)

瞑想を行うことによって、緊張や不安を緩和する副交感神経が優位になります。

それにより、穏やかで落ち着いた気持ちになれ、前向きに物事を考えられ

取り組めるようになります。自律神経の乱れは、女性ホルモンの乱れなどにも

つながるため、妊娠を望む女性にとっては整えておくことがとても大切です。

 

幸福度を高め、セロトニン分泌促進

瞑想の効果として「幸福感」も挙げることができます。

これは、脳内ホルモンの1種と言われる幸せホルモン「セロトニン」の分泌です。

セロトニンの分泌が促進されると、前向きな気持ちや幸福感を感じられるようになり、

例えそれまでふさぎこんでいたとしても、精神的に大きな改善をすることができるでしょう。

セロトニンは副交感神経の受容体の修復にも使われるため、ダメージを受けた自律神経の

回復にもつながっていきます。

 

性格も改善し人間関係まで改善する

ハーバード大の研究(4)では、8週間の瞑想トレーニングを行うと被験者の多くが、

他者に親切な行動を取るようになったということです。

脳の扁桃体に変化がでることで他者への共感能力が高まり親切な行動がとれるようになうのだとか。

親切な行動をとれるとより精神的にストレスが軽減もしていき、モチベーションも

高まっていき前向きになれます。

 

よく眠れるようになる

ユタ大学の研究(5)では、マインドフルネス瞑想を繰り返し行いより熟練した人ほど、

睡眠の質が向上する傾向があったということです。感情やストレスをコントロールする

能力が高まる事で、安心して入眠しやすく睡眠不足を防ぐ事ができますね。

睡眠とストレスの関係もありますが、

睡眠と不妊にも関係があるため、質の良い睡眠がとれることは妊娠しやすさと

メンタルどちらにもポジティブに働きかけてくれます。

 

マザーホルモンの分泌量が高まる

不妊で悩む人がマザーホルモンであるDHEAが少ないという事があります。

そのため、DHEAを補うと妊娠率が高まったという研究もあります。

DHEAは全てのホルモンのもととなるものであり、妊娠に欠かせないエストロゲンや

プロゲステロンのもともこのマザーホルモン。

瞑想を行うと、DHEAが40〜90%もアップすることもわかっています(6)。

そして、すべてのホルモンのもとになるもので年齢とともに減ってしまうというのがあり、

減ってしまうほど老化が進んでもしまいます。

 

細胞の寿命を延ばすかも

長期にわてり瞑想についての研究されたものによると(7)、瞑想は寿命にかかわるテロメア

(染色体を保護して細胞分裂の回数を決定づける部分で生まれたころが最も長く短くなっていく)

を回復し延ばすという事に加え、細胞のダメージも修復する効果があるとされています。

その結果、細胞の老化を食い止め、細胞の寿命が延びるということです。

 

妊娠しやすくするための瞑想の作法

女性

瞑想には段階があります。

はじめの段階では、自分から働きかけて、無思考の状態を作っていきます。

そのためには働き者である マインドがどんどん思考の種を見つけてくるので、

その思考の種を片付けていってあげるという作業を行います。

マインドは働き者です。

でもそのマインドにも、働くときは働いて、休むときは休んでもらう

というように変えていきます。

 

瞑想は長くても15分が限度です。

そのために15分ほど姿勢を崩さずに安定して取り組めるように

整えてあげるようにします。

また、外側からの刺激や情報が多いほど、思考の種はわいてきます。

思考の片づけをしたいので、できるだけ思考の種が湧き起こらないように

環境を整えてからスタートさせることが大切です。

 

瞑想前の準備作法

  • 椅子
  • 静かなやや暗めの部屋
  • ゆったりとした服装

ここでご紹介する瞑想は、座って行います。

はじめは1分からでもOKです。

慣れてくれば15分程行います。

そのため、座っていても体が痛くならない椅子、もしくは座ってできる環境を用意し ましょう。

また部屋は、できるだけ静かな環境にしましょう。

外音が気になる場合は、窓も閉めましょう。

またBGMなどはイメージトレーニングには良いでしょうが、瞑想中は、

私はかけることをお勧めしてはいません。

また夏や冬は寒 かったり、暑かったりすると物理的な刺激は、

思考の種になりやすく、集中力が途切れやすくなります。

部屋の温度も心地の良い温度を確保しましょう。

また服装も窮屈な場合は、締め付け感なども体に意識が言ってしまい、

なかなか集中できなくなります。リラックスできる服装が好ましいでしょう。

 

姿勢と呼吸で妊娠力アップ

基本姿勢を作りましょう

瞑想の目的からすると、胡坐をかくのが一番良い姿勢となりますが、

椅子で行う場合はまず座り、両足はくまずに地面につけて、

手は膝の上で上向きして印を結びましょう。

親指と人差指を輪にしてする「印」を結びます。

これは、瞑想中に寝てしまうのを防いでくれます。

姿勢はできるだけ正してまっすぐできるだけ瞑想中は動かないように、

できる姿勢にしましょう。

 

酸素を取り入れる呼吸

基本姿勢ができたら、

通気を行います。

目を開けたまままずは鼻から大きく息を吸い込み、

ゆっくり5秒間息を止め、そのあと息を吐き出してください。

1回でも十分ですが、2~3回程度行うとよりよいでしょう。

よく、瞑想では、腹式呼吸そして、それができるようになれば丹田呼吸を

と指導がありますが、

呼吸の仕方にばかり意識を取られていては、本来の瞑想が進みません。

 

私がお伝えする妊娠瞑想では、とにかくリラックスした状態を作りたいのです。

それには、体の緊張も解いて、思考も無にしていくには、

力を抜くことに専念した方がいいのです。

なので、呼吸では

息を吸った後は、吐くときにとにかくリラックスして力を抜くことを

心がけていただければよいです。

 

瞑想を行っていると、ちょっとした音もすごく驚くようになります。

集団で行う場合以外は、

アラームとかはかけずに、だいたいの感じで取り組んでみて下さい。

 

妊娠しやすく 瞑想のポイント

ストレッチ

きっちりと、型にはまりきろうとするよりは、

妊娠瞑想はとにかくリラックスして、楽しむという事を大事にしてほしいと思います。

どれだけ良いという瞑想でも、継続して行わない限り

脳の構造も変わりませんし、良い効果も、

また瞑想の楽しさも、喜びも何も得られないままになってしまいます。

そして、瞑想をしてみて、感じたことや瞑想のあとに出てきた

変化なども日記やノートに記すようにするともっともっと効果的です。

 

妊活というのは、本来、新しい素晴らしい命を迎え入れるための準備期間です。

日々を楽しんで、ワクワクして過ごす過程で赤ちゃんはもっと

自然にやってこれるようになります。

妊娠瞑想は、ネガティブなものを手放して、朗らかに、幸せを感じる自分を取り戻すための手段です。

 

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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