40代以上の高齢出産 ダウン症など障害児が生まれる確率

40代の高齢出産 ダウン症など障害児が生まれる確率

40代以上での妊娠・出産については、子どもは望んでいながらも卵子の老化や劣化が

断章などをはじめ染色体異常など生まれながらに障害を持って生まれてくる

確率が高くなることを心配される方も多いかと思います。実際に年齢から、

妊娠前から出生前診断を考慮している女性も少なくはありません。

ダウン症など障害を持った子供がうまれる確率などをみていってみましょう。

 

40代からは気になる出産と不安

40代の高齢出産になっては妊娠できないというのも不安の一つでもありますが、

授かりたいと思う気持ちと、でも妊娠しても自分の子供が障害をもっていたらどうしようという

不安も抱えています。もちろん、障害を持った子どもを授かるのは20代でも30代でも

おこりうる可能性はあります。家系をみてもダウン症とは無縁というご夫婦でも

その間に授かる場合もありますし、第1子、第2子は何もなくてもその後に出産した子が

ダウン症という場合もあります。

 

妊婦

40代からはぐっと増えるダウン症児が生まれる確率

高齢になると心配になる障害を持った子が生まれやすくなるのではという事。

特40代からは統計的に見ても確率がちょっと高まり、不安にならずにいられない

点もあるのかもしれません。

厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」では

以下のように発表しています。

20代では1000人に1人くらいの割合で0.1%、30代でも0.15%~0.33%程度、

しかし、40代になるとグッと確率が高まってきます。

40~44までは1.1%ですが、45歳からは4.5%と20人に1人くらいの割合になってくるため

かなり高確率だと感じやすいかもしれませんね。

それでも、流産の確率に比べたら圧倒的に低い値です。

高齢の場合は、なかなか妊娠しない、妊娠できても流産しやすく、出産にまで至らない

というケースの方が多く悩みとして大きいのは授かりにくさという

不安の方が大きいかもしれませんね。

 

出生前診断 検査の方向性をどう考えるか

40代で妊娠する場合は、妊娠したら出生前診断を考える方もいる事でしょう。

出生前診断は、産む前に検査をし、染色体異常などを事前にしり、その後の対応を

どうするか決定していくための材料になります。

こういった出生前診断や、その検査を受ける事じたい、賛否両論色々ある事でしょう。

命の選択をするのか、障害があったら産まないを選択していくのか、というだけではなく

産む産まないの選択はそれぞれご夫婦がどうしていきたいかを決めるための

1つなので外から色々言えるものではありませんが、私の考えとしては

どんな命でも授かった命、生まれてからだってどんな事が判明するかはわからないものです。

だからこそ覚悟をもって支え合い、自分が手にしたものを大事にし

成長や学びになる心がまえも親になるなら必要なのかなとも思います。

ただ、育てていく上で色々な考え方、経済的な事情、環境とある事でしょうから、

後悔がないような選択ができるようにしていただきたいと思います。

 

出生前診断 結果は絶対でもなければリスクもともなう

出生前診断では、超音波検査(エコー)、血液検査でわかるクアトロテストや

新型出生前診断、針を刺して調べていく羊水検査や絨毛検査などがあります。

より確率が高まるのが羊水検査で、検査の結果への制度を高めるという検査ですが、

針を刺して検査することもあって、リスクが伴わないわけでもありません。

約0.3~0.5%と確率はわずかながら、流産、早産のリスクがあります。

しかも、検査の結果はやはりいくら精度が高まるとはいえ、絶対ということはなく、

確定はされません。

 

羊水検査で出産を断念して一生の後悔になることも

羊水検査では結果が絶対ではありません、でも障害を持って生まれる確率の高さから

産むことを断念し、その後授からないという事に悩み

一生の後悔にしてしまう女性もいます。

もしかしたら障害がなかったかもしれなかったのに、また、

もし障害があっても自分が授かった子なのにおろしてしまったことに後悔し続けて

しまう女性もいます。そのため、この検査を受ける必要性や、

検査の結果を受けてどうしていくのかもよく考えたうえで検査をするのかどうかも

決めていかないと一生後悔するということになりかねません。

さらに、羊水検査などは、検査のリスクとして子供の流産や死産のリスクもあるわけです。

夫婦でよく話し合って話し合っておくことも必要でしょう。

男性の中には、女性以上に障害を持った子を育ててはいかれないと思う人もいて

夫婦でどう家庭を築き上げていくのかも含め子供を授かっていくことに向き合っておく

必要性もありそうです。

 

頭を抱える女性

高齢出産は悪いだけでもない 恐れすぎないで

40代以降の高齢出産はもちろんリスクはありますが、高齢出産はデメリットだけでなく

メリットもあります。40代では子育てにおいて精神的にもゆとりを持てたり、

不妊でなやみ待ち焦がれたからこそ、思いやりをもって育てることができる点もあります。

子育てにおいて何より大事なのは、母子との愛着形成がうまくできるかどうかが

その子成長や発達に重要になっていきます。そんな子供を思い愛情を注ぎながら

愛おしいと思って抱っこし、育ててもらえる子も幸せですね。

確かに障害をもった子を妊娠・出産する可能性が多少は高まる点はあるでしょうが、

世の中、どんな子もそれぞれ違う性格で生まれ、それぞれここが自我をもち生きようとします。

障害がない事だけが良いとは限りません。

障害があるかないかだけでなく、どんな命でも、育て上げていく中で

親としての成長や家族の絆を深められるとよいですよね。

 

参考サイト

ドコモ・ヘルスケア 高齢出産=障害児が生まれるは偏見 / 妊活中から考えておきたい出生前診断

日本ダウン症協会 ダウン症のある家族を持ったご家族へ http://www.jdss.or.jp/family/

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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