妊活が苦痛!もう嫌だと思ったらリラックスしよう

妊活が苦痛!もう嫌だと思ったらリラックスしよう

妊活をするという事は、努力は惜しまず、苦痛に耐えなくてはならないと

思い込んでいるかもしれません。頑張って妊活していないと

赤ちゃんは来てくれない。だから頑張り続けるしかない・・・。

不妊治療を受け始めると、妊活ストレスはもっと高まり、

心が感じる苦痛はたくさんになってしまいます。

毎日が妊活の事だらけで楽しめなくなってしまっていたら、

ちょっとリラックスしていきましょう。そのリラックスが妊娠しやすさ

につながりますよ!

 

妊活が苦痛で仕方がなくなっていない?

妊活をしていると、子どもができないで生理が来てはリセットを

繰り返していると、それを失敗体験かのように感じてしまうかも

しれません。妊娠できなかったという体験を繰り返すことで、

精神的には苦痛ですし、それが2年から5年としてくることで、

より焦ったり不安にもなってしまいます。(1

妊活ストレスは雪だるま式に蓄積し、さらに不妊治療開始前くらいから

かなり高いレベルになってしまっているといわれています。

妊娠できないのは嫌だと深刻に女性の方が受け止める傾向があるため、

妊娠できるようにと頑張ってしまうかもしれませんね。(2

頑張りが報われないことほど苦痛もありません。

 

妊活で生理周期に合わせてずっと苦痛

子どもができないというのは、病気ではありません。

でも、不妊治療をはじめれば、患者という立場になって、

治療をすすめていく流れにも乗りますし、

検査、結果、診断のたびに精神的に苦痛を伴っています。

治療が長引いてくれば来るほど、心の苦痛がともなうような

ネガティブな感情もともなってしまいます。悲しみや怒り、

結果が出ない悔しさや、注意と比較して自分はダメだと思い

責めてしまう気持ち。自分が今までの自分ではなくなってしまったかの

ようにも感じてしまうかもしれません。なんども絶望感も体験を

繰り返してしまっているのです。(3

友達や身内の妊娠報告を喜べない状況になると余計に感じても

しまいますよね。喜ばしい事なのに喜んであげられない気持ちで、

自分が嫌にもなってしまうのです。

 

妊活中の絶望感のような苦しみを癒そう

妊活をしていると、とにかく楽しく妊活するのが難しく、

そして、頑張らないとと気負ってしまう傾向が強まっているように感じます。

そのため、ちょっと楽しんで旅行へ行ったり、リセットした時は

普段は我慢しているようなお菓子やお酒で気分がすっきりするような

発散方法を選びがち。そして次こそは!と意気込みながら

不安やストレスを感じながら妊活をしているかもしれません。

心理的な影響が妊娠しにくさ、不妊リスクを高める事が知られていながら

一般的にそこへのケアの重要性はあまり言われてはいません。(4

サポートも充実しているわけではありません。

妊活中、特に不妊治療をスタートさせていく場合は、

同時につらく苦しんでいる心も優しくいたわるケアが必要になっていきます。

 

妊活中の心のケアが必要な理由

妊活中の苦痛を緩和していく必要性は特に3つ挙げられます。(4)

1つ目としては、精神的な苦痛、ストレスによって妊娠率が低下

してしまうから。そして、流産率も高まっていってしまうからです。

 

2つ目は、検査をしたりその治療をすることは希望があるようにも

感じられますが、実際に検査結果が出ること、診断がつくことで、

男性でも女性でも、「子どもができない問題がある」と

レッテルを貼られるような感覚を味わってしまう事です。

その結果、自分に対して、尊重できる気持ちが損なわれて、

自分の体はどうかしてしまったとか、自分の体はうまく機能してくれない

など身体イメージを悪くも感じてしまいがちです。

さらには、自己評価が下がり、屈辱感のようなものも生じる可能性が

あるといわれています。

 

3つ目としては、不妊と心理的な影響は相互に関わり合うため

問題がこじれてしまうから。妊娠できない事で、人間関係にも、

夫婦関係や人生への満足度なども変わってくるほど、

人生に関わる影響も大きくなってしまうから。

 

妊活ストレスで子宮環境が崩れてしまう

苦痛を感じていればいるほど、子宮環境そのものが崩れてしまいます。

炎症性のサイトカインの分泌、さらにはTH1という着床に関わる

免疫も変化してしまう事も言われています。

妊娠というのは、自分以外のパートナーの細胞を受け入れていく

神秘的な過程ですよね。そこには、心理的な影響が体の中の

変化となって影響を与えてしまうみたい。(5)

そのため、苦痛で苦しむ心をいやし、少しでもリラックスできるように

セルフケアやサポートを並行していくことが大事になっていきます。

妊活は結果にこだわり過ぎずにいられるほど、リラックスできるほど

早くに赤ちゃんがくるようになっているみたい。

 

ポジティブに柔軟性をもって妊活を

妊娠しやすい人の特徴として、ストレスへの対処の仕方が違う

といわれています。ポジティブで明るく前向きにとらえ、

経験を意義深いものにしたり成長として捉える柔軟を持ち合わせています。

妊活の問題は、人生に関わる問題に発展してしまうものです。

誰だって悩みこの問題に直面したら苦しさを感じてしまうものです。

でも、大きな違いは、支えられながら、

その気持ちの切り替え方と、対処能力の高さを高めていく点

というのがあります。(6

誰でも、どなたでも、変える事ができる部分です。

ネガティブに捉える心の癖を不安に考えていく心の癖直しを

認知行動療法やマインドフルネス瞑想などを通して、

少しづつ苦痛に感じるものを変えていくようにしていきましょう。

 

苦痛を変えるためのトレーニング

妊活では、神頼みをしたり、人に話したり、ネットからだけ情報を得ようとしたり

という事も一つの対処方法かもしれません。

妊娠している人を避けたり、友達と会うのを回避するというのも

対処の一つです。でもその中でも、不妊ストレス軽減に

効果的なものもあれば、そうでないものもあります。(7

有効なもので対処していくことが妊娠しやすさにも影響が出て、

さらに苦痛な期間を延ばさないためにも

思考や感情や行動をコントロールするスキルを身につけていきましょう。

そのためのトレーニング方法もあります。

なので、どなたでも気軽に取り組み始めることができます。

その方法が、瞑想や、自己催眠、認知行動療法などです。

実際に、アメリカの不妊治療で体外受精を受ける方に

こういった瞑想やイメージトレーニングや認知行動療法などの

プログラムを組み込んでメンタルサポートしたところ、

妊娠率が88%になり、妊娠までの期間が3分の1だったという

研究結果もあります。

今までの苦痛を考えずに妊活を続けるのは無理、自分を変える事なんてできないと

思い込んでいたらものすごく損です。

気持ちの切り替えが早く、立て直せるようにして

妊娠しやすい環境にしていきましょう。

妊活は努力と苦しみでなくてはいけないというのを手放しながら、

可愛い赤ちゃんがやってくるのを穏やかに待つ妊活になさってくださいね!

 

参考文献

(1) 2007 Apr;21(2):293-308. Epub 2007 Jan 22.Psychological impact of infertility.

(2)Human Reproduction, Volume 22, Issue 1, Jan 2007, Pages 295–304, https://doi.org/10.1093/humrep/del344

(3) 2005 May-Jun;50(3):129-34.The journey from infertility to parenting multiples: a dream come true?

(4) 2004 Dec 1;117(2):126-31.Psychological interactions with infertility among women.

(5) 1998 Apr;10(4):313-8.The effects of psychological stress on humans: increased production of pro-inflammatory cytokines and a Th1-like response in stress-induced anxiety.

(6) 1992 Nov;17(6):655-65.Coping and the ineffectiveness of coping influence the outcome of in vitro fertilization through stress responses.

(7). 2019 Feb; 17(2): 119–126.Published online 2019 Mar 20. doi: 10.18502/ijrm.v17i2.3989The relationship of the psychological coping and adjustment strategies of infertile women with the success of assisted reproductive technology

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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