不妊で不安や妬み焦り 気持ちをコントロールする方法

妊活不安や妬み焦り つらさ軽減方法

子供ができない、妊娠したくて不妊期間が長くなると不安や焦りも募りやすくなりますね。

年齢的に焦る。友達や同僚が妊娠したと報告を聞くと焦る。芸能人が妊娠したとなると

自分がまた先を越される、自分だけができないと、気持ちがふさぎ込みやすくなります。

精神的にストレスを抱えることがよくないと分かっていても不安や焦りなど心の問題は

中なかうまく解決しにくい事でしょう。

 

よく知られていない不妊治療の実態に不安と焦り

生殖医療は不妊で悩む女性・ご夫婦にとって強い味方になっている事でしょう。

しかし、一概に安心だけで進めるわけではないのが不妊治療かもしれません。

期待がかかる一方で、子どもができずに悩むご夫婦が圧倒的に多くいるのも現実です。

日本は不妊治療大国です。体外受精の実施件数も世界1とダントツですが、出生率は

最下位という非常に驚くべき実態があります。

世界各国の生殖補助医療の実施状況をずっと見守っている組織

「国際生殖補助医療監視委員会」によると、

日本の生殖補助医療の実施件数は60カ国中、24万件ほどで第1位であったが、

実際にあかちゃんを授かって、出産している出産率というのは、

最下位であり、たったの6.2%という結果になっています。

これは、採卵できなかった、移植に至らなかったというケースも除外されるので、

相当妊娠できていない実態が浮かび上がります。

不妊治療は長期化しやすく、結果も出にくい上に、その間にレス傾向になったり、

精神的・肉体的・経済的苦痛の大きさから夫婦間での喧嘩やイライラすることも増え、

女性のストレスは極限にもなってしまいます。

不妊と不安・焦りなどとは切っても切れない精神状態になってしまうため

多くの女性もつらい気持ちうつうつとした妊活になってしまいやすくもなります。

 

不妊治療で成果が出にくい理由

不妊治療で成果が出にくく妊娠、そして出産までという道のりになると

どうして日本は諸外国に比べこれほど率が下がるのかという点をみると、1番の見解は

40代での体外受精の実施率の多さだと言えるでしょう。

外国では卵子提供や40代以降の体外受精は推奨していない、38歳までしか補助が下りないなど

色々あると思いますが、特に体外受精であっても妊娠に向けて効果的になるのは

受精に障害があった場合には有力な治療法となる一方で、あまり不妊治療をしていると、

自然妊娠の道が閉ざされやすくなってしまい、にっちもさっちもいかなくなってしまいます。

不妊治療も2年くらいはかかることを考えておいた方が良いといわれるくらいです。

でも、2年も続けなくても半年もしてきたら、妊娠しにくい体と心の状況は整ってしまいます。

不安にもなるし、焦るし、精神的につらくなり始めます。

 

不妊の不安や焦りが強くつらい

不妊治療中は特に不安やストレスは極限に達しやすく、

期待と不安のはざまでみなさん苦しまれます。

先が見えないトンネルの中にいるような気がしますよね。

 

ストレスや不安は心を冷やし、それにリンクするように

体の血の巡りも悪くなります。瞑想などによってストレス軽減

されると、心拍数や血圧、心拍変動も改善が見られます。

妊活中はどうしても、妊娠できないことが苦しいですし、

妊活をしていくことに不安を感じます。それが不妊治療をすると

なおのこと妊娠への期待ともに失敗や裏切りのような体験を

繰り返し、苦痛は強まってしまいます。(1

 

妊活の不安や焦りとどう付き合うか

妊活中のストレスはよくないと分かっていても、それをうまく

対処していくのはとても難しいですよね。

不安になってはいけない、焦ってはいけない、妊娠の事ばかり

考えていてはいけない、落ち込んではダメと思っていると

もっともっと考えてしまいますよね。ストレスを感じた時に

考えないようにしようとしたり気晴らしにストレス発散させる

というのはよくある対処法ではありますが、

長期的にみると有効とは言えないようです。(2)

そのため、あなたの心からでてくる感情や思考は全て

大切なものとして捉えてみてはいかがでしょうか。

焦ってはいけない、不安になってはいけない、嫉妬してはいけない、

そう思えば思うほどそうなれない自分に焦りや不安、嫉妬が生れてくることでしょう。

また、焦ってさらにイライラしたり、周囲をみては妬んでしまったり。

そんな自分に自己嫌悪に陥ったりと悪循環に陥りやすいですものね。

瞑想をはじめリラクゼーションに取り組んでいきましょう。

対処の仕方によって、妊活ストレスとさらに不妊リスクを高めてしまうのか

といったところに違いが出ていきます。(3

そして、自分の気持ちを受け止め、さらに落ち込みから

立ち直りやすいように自己回復のためのレジリエンスを高める

トレーニングも効果的になっていきます。

 

赤ちゃんを連れをみて羨む気持ちを受け入れていく

こんなことを考えてはダメ、落ち込んではダメ、

他の人と比べて羨んだり妬んだり、人の妊娠を素直に喜べない自分も

どんどん嫌に感じてしまうのが妊活中の心理です。

可愛い赤ちゃんを連れた夫婦や、幸せそうな妊婦さんの姿を見て、

辛い時は、「こんなことを考えちゃいけない」と

自分の気持ちを否定する必要もありません。

まず、自分自身が自分の心をありのままを受け入れていきましょう。

自分の事を受け止めてあげる事で、心理的なものですが、

体への影響が変わっていきます。

子宮を大切にしていくことは、自分自身を大切にしていくことと同じです。

自分を大切にするという事は、ありのままを受け入れて、許しあたたかく包むことです。

浮かんできた気持ち・思考をそのままに受け止めてみましょう。

自分から出てくるものに 良いも悪いもなく、ただ存在すると受け止めてみる。

そして、自分に思いやりを持って接してあげましょう。

自己思いやりトレーニングは、不妊ストレスの軽減に有効だと

されています。

 

不安も焦りも受け止めたら、向き合う

希望の空

浮かんできた気持ち、思考をいったん

自分は今こういうものを持っているんだなぁ…って受け止めてあげてください。

悩むときほど、今の状態では嫌って感じている証拠です。

変わりたいっておもっている証拠。

呼吸を整えて、基本的な呼吸法から瞑想に入っていきましょう。

詳しくはぽかぽか子宮レッスンから

 

瞑想を行って頭に浮かんできたら

そのことから目を背けずに、そのまま向き合うようにします。

過去の悲しみや、苦しみ、怒りなどが出てきても、

また不安な事でも、そのまま客観的にみつめて、すぎさるのを

見守ってみましょう。また、自分が体験してきたことに

意味を見出していくのも不妊ストレスへの対処にはとても有効です。(4

ただ、つらいとおもより、自分達の学びや成長につなげる

前向きなとらえ方をしていくことで、自分への評価やイメージも

高まっていきますよ。

 

妊活の不安や焦りをコントロールする方法

不安や焦りをイメージ療法で解消

あたたかい言葉とイメージで自分の心を、包んであげましょう。

どうして不安なの?どうしてイライラするの?

どうして焦って妬んでしまうの?

そっとその時の自分に聞いてあげてください。

 

すごく悲しくて深く傷ついているから…

凄く寂しくて孤独だから…

 

怒りや恨みは2次感情で、その根底にあるものは

悲しみや切なさ、孤独、というものが変化して引き起こされています。

 

凄く悲しかったよね。つらかったよね。ひどいと思ったよね。

その時の自分言葉をかけてあげましょう。

そして、

あたたかいピンク色の光で包みあたたかみを感じてみましょう。

 

言葉に出せなかったものを吐き出してみましょう

言葉にだせなかったもの、

吐き出せなかったものをずっとしまい込んだままでは、

いつも不安に取りつかれてしまいます。

本当は悲しかったよ。

苦しかったよ。寂しいよ。

しっかり言葉にして吐き出しておきましょう。

また、ノートなどに書き出してみるのもこころの整理をつけていくには効果的になります。

 

 

赤ちゃんを抱いている自分をイメージしてみましょう

赤ちゃんをママ抱っこ

どうしても不妊で悩むとき、辛いことばかりに気持ちが

向いてしまいがちです。でも、こうして悩んだからこそできる経験

気付き上げることができる絆も多いことでしょう。

そうして、プラスの面に目を向けて、自分のイメージや評価を高める

ことは、健康にもつながっていきます。(5

 

それは、あなたがこれから先、妊娠・出産した時に、必ず懐かしく思い出されます。

また、この経験があったからこそ、そこから見る景色は

何よりも輝いて見える事でしょう。

 

自分がつかみたい未来、

あなたが赤ちゃんを抱いて、あたたかく柔らかい愛情で

包み込んで笑顔いっぱいでいる姿をイメージしてみましょう。

ふっと、心が融けてぽかぽかとなっていくのを感じられることでしょう。

 

そして、つらくても頑張っている自分に、

悲しくて苦しいのに頑張れている自分に、もっともっと優しさや

思いやりで包んでいってあげましょう。

 

最後に、瞑想の時に浮かんだことやそこから得た気づきやメッセージを

ノートなどに1週間ほど記していくといいですよ。

 

妊娠できない体験がトラウマ化してしまう

突発性不妊の人では、妊娠た経験があるものの、

その後なんどか妊娠できなかったという経験をしている場合は

トラウマ化してしまう夫婦もいます。(6

突発性不妊のひとみんながストレス度が高いだけではありませんが、

子どもができない、がんばっているのに成果が出ないという体験が

精神的なダメージとして大きく受け止める女性もいます。

そしてそれが子供ができない悪循環にもつながっていて

カウンセリングや相談などの必要性が高くなることもあります。

自分でのセルフケアはもちろん大切ですが、カウンセリングなど心の状態を

打ち明けながらサポートを受けていくのも妊娠率を高めるために

有効性が高いので1人で抱え込まないようにしていきましょう。

 

 

参考文献

(1)A systematic review of psychosocial factors associated with emotional adjustment in in vitro fertilization patients. Rockliff HE, Lightman SL, Rhidian E, Buchanan H, Gordon U, Vedhara K Hum Reprod Update. 2014 Jul-Aug; 20(4):594-613.

(2) 1986 Mar;50(3):571-9.Appraisal, coping, health status, and psychological symptoms.

(3) 2002 Apr;70(2):433-8.Adjustment to a dyadic stressor: a longitudinal study of coping and depressive symptoms in infertile couples over an insemination attempt.

(4)Cognitive Therapy and ResearchVolume 28, Issue 5pp 577–592Cite asOn the Self-Regulation of a Health Threat:Cognitions, Coping, and Emotions Among Women Undergoing Treatment for Infertility

(5)On the self-regulation of a health threat: Cognitions, coping, and emotions among women undergoing treatment for infertility

(6) 2001 Aug;16(8):1753-61.Psychosocial characteristics of infertile couples: a study by the ‘Heidelberg Fertility Consultation Service’.

 

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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