20代妊活 25歳以降の結婚では前半と比べ生涯不妊率2倍に
20代前半では結婚や妊娠は真剣に考えたことがないという人が以前に比べると、
男性も女性も増えているかもしれません。結婚適齢期、妊娠適齢期といった
こど場が注目されるように、卵子の老化や精子の老化が取り上げられ、
子どもを授かる事に年齢が関係してくることが注目されるようになりました。
年齢とともに妊娠しにくくなるという細胞の老化
年齢とともに卵巣の中の卵子の素となる細胞はどんどん減っていってしまいます。
10代から50歳まで毎月排卵が1つあったとしても障害で排卵できる卵子の数は
480個程度です。この数は初経を迎えた女性の卵巣内にある卵子の1%に過ぎず、
のこり99%は消滅していってしまいます。卵巣内に1000個くらいになった頃には
生殖能力が低下し閉経にむかっています。女性は35歳以降は妊娠率が低下していきます。
また男性の妊孕性も35歳以降は低下しています。
そうなると、30代後半までに結婚し、妊娠するようにライフプランを考えれば
よいか、といった考えも出てきていまいそうですが、10代、20代で未婚の方
にこそ知っておいて欲しいのですが、すでに妊娠しやすさは20代から低下が
始まるという事です。
引きあがる結婚年齢と第1子妊娠年齢
これは毎年、厚生労働省から発表される男女の初婚年齢をグラフにしたものです。
こうしてみると、年々結婚平均年齢が引きあがっていることがわかる事でしょう。
1980年の男女の初婚年齢は27.8歳と25.2歳でしたが、
35年後の2015年には、31.1歳、29.4歳と男性では約3.5歳、女性では約4歳高齢化しています。
それに伴って、第一子出産の年齢も男女とも引きあがっています。
男性は29.2歳、女性は26.4歳から35年の間に、32.7歳、30.7歳と引きあがり、
第1子の出産年齢もこちらも男性で約3.5歳、女性で約4歳高齢化しています。
このように35年間で3.5~4歳高齢化しています。
こうしてみるとたったの4歳程度かと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
決して侮る事ができません。
妊孕性(にんようせい)といって、健康な赤ちゃんを妊娠し出産できる能力は、
20代後半からどんどん低下していってしまうからです。
20代前半後半とで結婚年齢よって生涯不妊率が2倍に
Menken j et al:Sience233(4771) 1389-94 1986 によると、
結婚年齢と生涯不妊率についてのが 20歳~24歳では5% 25歳~29歳では9%
とおよそ2倍に増えていきます。
そして、さらに、30~34歳で15% 35歳~39歳では30% 40歳~45歳では64%
に引きあがります。不妊になる原因は年齢だけでもありませんが、
大きな要因にもなる部分であり、すでに20代後半から始まりだしていくという事です。
そして、卵子の老化がクローズアップされる中で、
男性の高齢化というのも思った以上に妊娠や、妊娠するまでの期間、流産しやすくなる、
生まれた子に障害を持つといった点で影響を与えてきます。
そのため、女性だけがライフプランを考えていれば良いという事ではなく、
男性も合わせて、結婚していくこと、子供を授かっていくこと、どんな家庭を築き
どんな家族構成を希望するのかある程度展望を早期に思い描いていくことも必要でしょう。
まとめ
10代、20代のうちから結婚や妊娠にも正しい知識をもってライフプランを男性も女性も
考えていることがとっても大事です。
20代のうちは結婚してもまだ子供がいらないという事もあるかもしれません。
でもいざ欲しい時になったら中々授からないという事に直面しないように
男性も、女性も、25歳以降からは妊孕性が低下していくという事実を知っておくことも
大切です。