絶対赤ちゃん欲しい!妊娠したいなら知っておきたい11ポイント
絶対子どもが欲しい!赤ちゃんを授かってママになりたい!
でもなかなか妊娠できずに不妊に悩んでいるとしたら、まず知っておいてほしいことがあります。
不妊かなと思った時の妊娠のしくみから、不妊症チェック・妊娠確率・最も妊娠しやすいタイミングや
不妊治療や妊娠しやすくしていくための方法など。
色々な情報があって惑わされることが多いでしょうが、
今まで不妊で悩むご夫婦の悩みの相談をうけ寄り添ってきたからこそ、お伝えできる点もあります。
子供が欲しいなら知っておきたい11のポイントをご紹介します。
1 赤ちゃん欲しい!知っておきたい妊娠の仕組み
まずは、妊娠のしくみについてです。
詳しい方もいらっしゃるかもしれませんが、、妊娠を考えている今、
その仕組みを正しく知っておくことは大切なことではないでしょうか。
女性は月に1回、卵巣からいちばん元気に成長した卵子が1個飛び出します。これが「排卵」です。
排卵されて飛び出てきた卵子は精子と出会うために、卵管へ移動します。
卵子が精子とタイミングよく結びつきその他とに分裂を繰り返し成長していくのが
「受精卵」です。受精卵になると4~6日間かけて細胞分裂を繰り返しながら卵管を進み、
子宮内へと向かいます。ぷかぷかと子宮内に浮いた状態で着床のタイミングを見計らい、
やがて子宮内膜へもぐりこんで根を張ります。
これが「着床」です。着床すると初めて「妊娠」が成立します。超音波検査では、
胎嚢と胎児の心拍を確認すると妊娠と判断します。
受精から着床までは約1週間ほどかかり、最後の月経から280日間、
赤ちゃんはママの子宮の中で健やかに育ちます。
妊娠の仕組みの中でも、卵子が受精し着床するまでの過程を詳しくご紹介します。
チェックしておきましょう。
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2 赤ちゃんが欲しい!知っておきたい妊娠率
引用 東京都福祉保健局 20代で知っていたいと思うこと年齢と妊娠の関係 男女の年齢と妊娠率 2010年厚生労働省統計より
自然妊娠した場合の妊娠率
妊娠したいと思うとき、気になるのが妊娠確率かと思います。
自然妊娠した場合はどうなの?年齢によって変わってくるの?
高齢だと妊娠できたのは嬉しいけれど流産しやすいという事もきくしと
子どもを授かるにあたって気になる妊娠率・流産率など
避妊をせずにセックスをした場合、妊娠の確率はどのぐらいか知っておきましょう。
排卵日に避妊をせずにセックスをした場合であっても、
健康で若い男女が排卵日に合わせてセックスしたとして、1周期の妊娠の確率は約20%程度と
言われています。しかし、1年間では80%、2年間で見ると90%ほどと妊娠確率は累積されていきます。
自然妊娠の場合は累積してみると妊娠率が高まる傾向があります。
年齢とともにどうなっていくか経過をみてみましょう。
詳細記事
不妊治療 体外受精での妊娠率について
また、晩婚化、高齢出産の傾向は強まっています。
40代で妊娠出産するってどういった感じになるのでしょう。
40代での妊娠確率、体外受精での妊娠確率、流産率、出生の確率を見てみると
不妊治療の中でもステップアップした、体外受精という治療方法でも、
妊娠率は平均すると、全年齢で平均すると10~20%程度と言われています。
もちろん年代によって違う部分もあります。40歳では、体外受精 凍結胚移植で8%程度
45歳 体外受精 凍結胚移植で 2%と言われています。
こちらは医療機関ごとの違いや、技術などの違いもありますが、決して高い値とは言えませんね。
また、こちらではあなたのデータを入れる事であなたの体外受精での妊娠確率をアメリカのSART
2006年以降の32万人50万周期という膨大なデータをもとに、あなたの体外受精での妊娠確率を算出してくれます。
アメリカSART生殖補助時術学会のページWhat are my chances with ART?
より、自分の年齢や体重身長などをはじめ、過去の妊娠回数、出産数、をはじめ、自分達の診断などについても入力していき、
その情報がより的確なほど、データよりより正確性が高まる妊娠確率を導いてもらえます。
また、さらに2回、3回と行った場合の累積妊娠確率も算出してもらえます。(2)
不妊治療を受けようかな、ステップアップ、ジャンプアップを考えていたり、
あと何回受けてみようかななどとても参考になるかと思います。
そして、高齢の場合の妊娠には、妊娠高血圧症・妊娠糖尿病や早期胎盤剥離、帝王切開など
妊娠出産に伴うリスクも伴います。詳しくチャックしておきましょう。
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3 子どもが欲しい!知っておきたい不妊症とは・・・
結婚して、それなりに夫婦の営みもあったけれど、妊娠しない。
不妊の定義とは、
「不妊」とは、妊娠を望む健康な男女が避妊をしないで性交をしているにもかかわらず、
一定期間妊娠しないものをいいます。日本産科婦人科学会では、
この「一定期間」について「1年というのが一般的である」としています。
まずは、男女とも健康的である事もとっても大事。年齢による老化は避けることが
できませんが、生活習慣病のように自覚症状はなくでも体の劣化や老化の進行速度によって
病気になりやすいかどうか、体の中の機能低下がおこりやすいかどうかは個人差が
出てくる点であり改善できる部分もあります。また、性生活というのにおいても
できるだけ回数が多いという点もポイントになります。
その基準となるのは1周期20%ほどの妊娠率をもっていることとつまり、
年齢が35歳までである事、累積妊娠確率が1年で90%近くなるには性生活が週3回以上ある事
といった条件を満たした場合はだいたい1年で妊娠していくという基準です。
そのため、年齢が高齢であったり、性生活が週に1回など少ない場合は1年たっても妊娠する
確率は低いため、特に不妊症などの問題がなかったとしても妊娠はできない状態になってしまいます。
年齢もそろそろ不安だなと思ったら、
不妊症についてと妊娠するために考えてほしいこと、大切な事をまとめました。
詳細記事
まさか?子供ができない・・・不妊と思ったら妊娠するために始める8つのポイント
4 子供が欲しい!知っておきたい卵子のこと
引用 東京都福祉保健局 20代で知っていたいと思うこと 卵子の数の減少について
妊娠とは卵子と精子との出会いによってスタートします。
受精して受精後に子宮内に着床して、その後も妊娠が維持されてこそ出産につながります。
そんな卵子ですは、母親のおなかの中にいるころは700万個あるのにたいし、
そのご卵子の数は増えることがなく減っていってしまいます。妊娠が可能になり始める
思春期以降20万~30万個にまで減少し自分の年齢と主に老化していく細胞です。
そのため、年齢とともに妊娠しにくく、妊娠の異常がおこりやすく流産もしやすくなってしまいます。
子どもが欲しい場合は、卵子を修復しながらいい状態を維持できるかがとても大事になります。
詳しく見てみましょう。
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5 子供が欲しい!知ておきたい基礎体温表のグラフチェック
妊娠と女性ホルモンとの関係は切っても切れないものがあります。
その女性ホルモンについて知ることができる指標として、基礎体温表があります。
女性の月経には個人差はありますが、一般的には、27~35日程度の周期で
「月経期」「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の4つの時期を繰り返しています。
基礎体温表からは排卵のタイミングだけでなく、排卵しているのか、
といったことからホルモンバランスが整っているのかなど色々な事を読み取ることも
可能です。最低でも2ヶ月ほどつけてみる事で分かってくるので
毎日でなくてもいいのでできるだけ測れる日は測り、2相になるのかといった点も
見ていきましょう。排卵のタイミングなどを知りたい場合は4~6ヶ月ほど
つけてみるようにしましょう。またインターネットでの表やスマホのアプリなども
ありますが、一番変化を読み取りやすいのは手書きした表と言われています。
しかし、妊活や基礎体温の変動に神経質になりすぎるのも問題です。
自分の体の調子やサイクルを知る手がかりする程度にはよいですが、不妊治療を始めてからは
排卵については超音波検査などもできるため厳密な基礎体温測定は不要だと、
間違いだらけの不妊治療の著者である浅田医師も指摘しています。
そもそも、基礎体温は変動があるものであるため、病院では別の方法で調べることができるためです。
神経質になりすぎるのは避けましょう
どういった基礎体温が理想的で、妊娠しやすいのか、
また、どういったグラフだとトラブルが潜んでいるのかそのポイントと
問題の改善方法をご紹介していきます。
詳細記事
妊娠しやすい体とは?妊娠基礎体温のチェックポイントと10のグラフ診断
6 子供が欲しい!知ておきたい一番妊娠しやすい日!
子供が欲しいならタイミングも大切です。
そのための妊娠しやすい時期を知っておくという事は妊娠率を高めてくれます。
一番妊娠しやすい日、それは、排卵日ではありません。
また、そして一番妊娠しやすい日は病院や医師にに教わろうとするほど、
今度は性生活に対し負担感や義務感が生じ、プレッシャーに感じやすくなります。
それに伴って心因性の勃起障害や勃起不全、射精障害などを起こしているご夫婦も
珍しくありません。性行為ができない、セックスレスも不妊の原因となるので
タイミングを重視しすぎる事がかえって不妊の悪循環にもつながるというリスクがある事も知っていて下さい。
排卵日を特定していくやり方では、タイミングとしては遅くれて、チャンスを逃す
デメリットすらあります。
米国の生物統計学者であるデビッド・ダンソン博士が、避妊をしていないカップルを
集めておこなった実験では、妊娠しやすい期間というのは、排卵日の5日前から排卵日当日までの6日間
でした。その中でも最も妊娠した率が高まった日は、排卵日の2日前たったと報告されています。
回数やタイミングを考えすぎない事が大事で、
週に2~3回以上あれば受精しやすいタイミングを逃すことはありません。
それでも排卵が気になるという方は、
相手にプレッシャーを感じさせずに、自分で妊娠しやすい日を知るための方法をご紹介します。
7 子供が欲しい!知っておきたい卵子の老化について
「産みたいのに産めない。卵子老化の衝撃」
NHKで放送され、大きな反響を生んだ放送です。卵子の老化を止める方法はない。
NHK取材班が取材した医師が口をそろえて無力感を痛感しているとのこと。
卵子が老化した状態では体外受精での妊娠率は非常に低く、
さらに、妊娠できたとしても流産率が非常に高くなるという現実があります。
医学的に卵子のアンチエイジングはできなかったとしても、
妊娠との関係があるのは卵子細胞質の質であることが、研究で判明しています。
そのため、生活習慣の見直しが欠かせないのが妊活とも言えるでしょう。
妊娠したいなら知っておきたい、卵子のアンチエイジングについてご紹介しています。
詳細記事
知られていない卵子の老化 妊娠するためには卵子のアンチエイジングが大切
8 子宮は本当は冷えていない!
妊活というと、冷え性の改善、冷えは敵とばかりに、子宮が冷えているから温めましょう!
子宮をポカポカにしましょう。そんな言葉に翻弄されていませんか?
冷え症の悩みにいろいろやってみても、
手足はすぐ冷えてしまう。お風呂のあともすぐに冷たくなってしまう。
夏は、クーラーで冷えて、冬は寝るときも靴下やレッグウォーマーがてばなせなかったり。
子宮の冷えは不妊になるってそんな話もよく聞くから、ますます不安になってしまいますよね。
本来は、太い動脈が通っているお腹の中にある子宮です。子宮自体が冷えるという事は、ありません。
血液の逆流がおこること、血行不良によって生殖器はトラブルが出てきます。
そこを改善してあげることがとっても大事。
例えば下腹部や子宮周りをホッカイロで温めるのは危険です。
ウシ体外受精時の高温は多精子受精を増加させ胚発生を阻害する(1)
牛は夏季の外気温が高まり41°Cまたは40°Cで体温も上がります。そこで体外受精を実施すると、
卵子の多精子侵入防止機構が阻害され、多精子受精が増加する。また、その後の胚発生能も低下する。
牛と人間は違いますが、ホッカイロなどで冷え対策などをしている女性は下腹部や子宮周辺をピンポイントで
温めていればかえって不妊リスクは高まってしまうかもしれません。
牛は夏場に体温も上がり、40度を超えると、精子の進入が多くなり、
うまく精子の進入をストップさせる機能が働きにくくなり、さらに胚の発生にも問題が出てくているようです。
ホッカイロで子宮周りを温活だと温めるのは不自然と言えるでしょう。血行の良さは大切ですが、
高体温はかえって不妊リスクが高まってしまうかもしれません。
また、女性を悩ませている「冷え」については、交感神経が安静時も有意になる事によって血管が収縮した状態が持続し
血流が障害されることによって起きてきます。
冷えを強く感じ、冷えによる自覚症状が強いほど不妊症で悩む割合が高まっています。
不妊症者における冷えの自覚調査の結果を引用したものです。
「不妊治療中の女性74名(平均年齢37.5±4.4歳)で冷えを自覚している者が77.0%を占め、
一般に冷えを自覚している女性と比較して多い」
かといって、冷えがあると妊娠しないかというとそうでもありません。
不妊で悩む女性もそうでない女性も冷えは抱えている傾向があるのです。
なのでできる改善をしていきましょう。
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9 子供が欲しい!知っておきたい不妊治療
医学は確か。最新の生殖医療はすごいというイメージがありますね。
困ったとき、病気の時、相談に乗ってくれる、助けてくれるところ。
敷居は高いけれど、意を決して望めばそれなりに結果がついてくる!
確かに不妊治療が適するケースもあります。
しかし、すべての不妊で悩む方に適するわけではありませんし、そもそも不妊でない方の
受診が多いという事も言われています。
実際に生殖医療に携わるドクターたちにきいてみると、
「セックスレスの夫婦が非常に多い」
「2~3ヶ月でいいから週に2~3回セックスしてみたら自然妊娠する患者さんが多いと思うんだけど……」と、
本当の「不妊症」ではない患者さんが多いということを常に言われます
不妊治療は想像以上にストレスやプレッシャーがかかり続け、不妊治療不妊から、
中には離婚にまで発展してしまうのが不妊治療の悩みです。
40歳を超えてからの体外受精は妊娠確率・出産率はかなり下がり、
2%未満にすぎません。限りなくゼロに近い治療法という事です。
不妊治療のデメリットとしては心身ともに、そして経済的にも社会的にも負担がかかる中での
通院が続き、生活の中に不妊治療が入り込んでくる点です。
妊娠しにくい点や、流産率なども高まる中での
治療において、女性が無力感を感じやすく、妊娠出産後に心にトラブルを抱えるケースも増加しています。
あれだけ授かりたくて授かったのに、虐待してしまうなんてという
事体もおきているのです。あなたにとって本当に必要な治療となっているかが大事ですね。
チェックしてみましょう。
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10 子供が欲しい!知っておきたい正しい病院選び
不妊で悩み、子どもが欲しいそのためには、妊娠率がよい
医療機関での不妊治療の方がよいのかなと思われるのではないでしょうか。
不妊治療のクリニック・病院などの提示している情報や、
ホームページにでている妊娠率や実績で判断されると思いますが
実は、この妊娠率はほとんどといっていいほど信頼性がありません。
というのも妊娠はゴールではなく出産までたどり着きたいと思っていると思いますが、
妊娠=出産ではなく、
妊娠検査薬で陽性であったものも妊娠、胎嚢を認めるまで進めた場合も妊娠、
心拍を確認できたところまでも妊娠、流産せず過ごせても妊娠です。
ただ妊娠率と出産率には大きな差があり30代後半から40代にかけての流産率が高まる中での
不妊治療は病院選びも大事な点です。
医療機関が提示している妊娠率をどう見たらいいのか、
また、どういった医療機関を選んでいくとよいのかご紹介していきます。
詳細記事
それに合わせて、不妊の原因の半分くらいは男性にもあります。
ご自身のことを整えていくことに加えて、夫の心と体を整えるサポートも妊活のうちに入ります。
お二人の心と体を整えながら、夫婦の心と体の距離を縮めて妊活をしていってくださいね。
11 妊娠を望む女性のストレス心のケア
妊娠しやすくするには、卵子の質が高いことです。
卵子の質が悪いと、受精後の育ちがよくなく、
分裂がスムーズに進まず、着床からその後の成長が順調にすすみません。
また、受精卵が育つよう、子宮がいい状態であること、それには自律神経、ホルモンバランス、
免疫バランスなど色々な仕組みが複雑に絡まりますが、そこには心の状態がダイレクトに影響してきます。
女性の心と体は本当に密接につながっているので、
生殖においてメンタルを重点的に整える事の大切さも知っていてください。
また、ストレスが不妊に影響することは様々な研究からも明らかになっています。
不妊でつらさや不安、焦り、疲労感を感じている場合、生理がきては悲しんで
落ち込んでしまう女性はとても多く更なる妊娠しにくさにもつながっています。
くりかえす流産や死産といった不育症も不妊症で悩む方はあわせもつ部分もあります。
不育症にはテンダーラビングケアのように愛で包み込む心のケアが有効と言われ
流産の回比率も高まります。カウンセリングなどによってメンタル部分へのケアも
大切になっていきます。
習慣流産の患者を二つのグループに分けてTLCを行ったところ、
TLCを受けなかったグループでは33%に対し、
TLCを受けたグループでは86%のカップルが出産したというスウェーデンの
研究結果もあります。不育症などのメカニズムはまだ解明されていません。
関連記事
絶対に妊娠したいなら知っておくべき年齢について
妊娠したいという場合、卵子の年齢、精子の年齢が受精から着床、
そして妊娠の維持に大きく影響してくることがわかり、「老化」という事が
壁になる事が指摘されるようになりました。男性も女性も年齢によって妊娠率が変わります。
35歳以降は性ホルモンの分泌が低下して行きます。男性だったら男性ホルモンであるテストステロン、
女性だったらエストロゲンの分泌量が低下して妊孕性が低下するという事は知られてきている事ですね。
でも、20代から既にその妊孕性が低下していることはあまり知られてはいません。
20代前半で妊活を始められた場合と20代後半で妊活を始めた場合とでは、
生涯かけて子供を授かれるかという確率にも違いが出てきます。
そのため、できるだけ20代早い方が子供は授かりやすいことがわかります。
もちたい子供の数によって妊活開始時期が変わってくる
ヨーロッパの生殖医学の専門雑誌Human Reproduction に掲載された論文
(Human Reprod, 30 (9), 2215-2224,2015)では、
子ども1人、2人、3人を希望し、授かるにはいつから妊活を始めたらよいか、
自然妊娠で授かる場合、不妊治療である体外受精で授かる場合とで妊娠率などから、
妊活を開始する年齢と児を持つことができる率の関係について算出されています。
これによると、子どもを欲しいと思う場合、自然のタイミングだけで妊娠する場合と
体外受精の治療を利用して妊娠する場合とでは、妊活を開始した方がよいとする
時期が異なることもわかりました。
例えば絶対に子供が欲しいとした場合、90%の確率で授かるにはいったいいつから
妊活を始めたらそれが叶うのかという事です。
絶対に1人、子どもを持ちたいというのを叶える確率を90%とした場合です。
自然妊娠であれば、遅くとも32歳には妊活を開始し、
体外受精の治療では遅くとも36歳には妊活を開始する必要性があるようです。
2人絶対に欲しい場合だと、自然妊娠では27歳、体外受精では31歳に
3人絶対に欲しい場合だと、自然妊娠では23歳、体外受精でも28歳には
妊活を開始しなければならないという算出です。
年齢についてで妊娠率に影響するものは性生活の回数
年齢によって妊娠率は随分違うという点があるものの、年齢に次いで妊娠率に影響するものは
性生活の回数となります。そのため、不妊治療を行う海外のステップにそって
同じようにおこなっても日本では効果が得られない、時間が経過して妊娠しにくく
るということがおこってきます。
不妊治療を始める前に性生活が少ない状態を改める必要性があるという事になります。
妊娠しやすさに影響するのは、性生活の回数となるため、
タイミングそのものはさほど重要にはなりません。
アメリカ生殖医学会の委員会見解Fertil Steril. 2017;107: 52-58.では、
毎日性交するカップルの周期あたりの妊娠率は33%なのに対し、週1回のセックス回数になると15%に
低下するとの記載があります。
その一方でタイミングをあわせて性交をしても妊娠率は高くならないという研究報告もなされています。
つまり、妊活を開始する年齢を変える事はできません。
妊娠するためにもっとも初めに取り組むべきことは、セックスのタイミングを
排卵日に揃えようとすることよりも、回数を増やすことがより重要だという事になります。
もしも、妊活の第一歩が「タイミング」をあわせることだと信じているのであれば非常に危険となります。
今すぐ、回数を増やすことに取り組むことが大切です。そして、なかなか夫婦のセックスが
成り立たない、うまくいかないという事であれば、改善すべく相談したり、
カウンセリングを活用し夫婦のセックスを増やせるように取り組みましょう。
妊娠したいなら着床環境を整える事も大切
40歳未満の場合は通常は良好な胚を移植すれば4回までで80%の妊娠確率があるのが不妊治療の体外受精です。
しかし、年齢も20代30代と若かったとしても、体外受精を何回かしていても妊娠しない着床しないという問題がおこっています。
20代・30代と年齢的にも若いのに、体外受精で妊娠確率10%を切ってしまう原因の一つに
免疫バランスの悪さがあります。免疫細胞の中のヘルパーT細胞はTh1とTh2とありますが、
この免疫バランスが崩れる事で免疫寛容がおこりにくく着床しにくい状況ができてしまうことが研究で報告(3)されています。
免疫バランスに影響が出るのはビタミンD不足や、ストレス、腸内環境の変化などがあります。
食事や睡眠、運動に気をつけた生活リズムを整える事や、ストレスのケアもとっても
大切になっていきます。着床環境を整えられるのは不妊治療ではできない部分ですので、
あなたご自身にしかできない事になっていきます。
年齢が若くても、免疫バランスが悪かったら着床しにくくなってしまうのですから、気をつけたいですね。
詳細記事はこちら 腸内環境と免疫バランスで不妊に ストレス改善の必要性
生殖医療の医師も口を揃える妊活夫婦のセックスレス
不妊治療を受けるご夫婦に共通して言えるのが、とにかく性生活が少ないという事。
妊娠しやすさを考えると、週3回以上ある事が半年での累積妊娠率が50%を超えていく
水準になっています。
実際に生殖医療に携わるドクターたちにきいてみると、
「セックスレスの夫婦が非常に多い」
「2~3ヶ月でいいから週に2~3回セックスしてみたら自然妊娠する患者さんが多いと思うんだけど……」と、
本当の「不妊症」ではない患者さんが多いということを常に言われます
女性も、夫が性欲がなくて困っている。夫から誘われない。夫が勃起障害になってしまった。
自分も楽しめない。義務的で嫌。などなど性に関して、色々な問題を抱えています。
イギリスのコンドームメーカーによる調査では、日本は最も性生活が少ない国として公表されています。
日本の婚姻している45%がセックスレスとも報告されているほど。
とにかく回数が少ない事が問題になっていると言えるでしょう。
日本の性生活の回数を欧米に揃えてはじめて同じような治療をした時にも結果が出るように
変わっていきます。
不妊は生活習慣病の一歩手前
酸化や老化が妊娠しにくさに直結していくという事で、不妊リスクと妊娠率について
様々な研究がありますが、日々どんな生活をするかが積み重なって影響を与えていくという点で
生活習慣病の一歩手前とも言える様です。
山口大学医学部泌尿器科の白石准教授らよる内科疾患が男性にどの程度影響しているのか
ということが研究もその一つ。
不規則な生活、食生活、運動不足、肥満ややせ、睡眠不足、ストレス、
性生活の少なさこれらが不妊リスクとなります。
生活のバランスが崩れる事で、自律神経が乱れやすくなります。
実際に、糖尿病・高血圧といった内科的な生活習慣病を併せ持つ不妊の人は
内科的な病気の方を改善すべく取り組むことで、不妊リスクも軽減したという研究報告もあります。
生活習慣病になる前に生殖能力がひとは低下しています。
避妊さえすれば妊娠すると思っていた。いざ妊活を始めたら妊娠しない。
治療をはじめたらすぐに妊娠すると思っていたのに結果がでない。
日々積み上げてきた生活があっての妊娠しにくさ。
その生活習慣を変えていくことがとても妊活では大事になっていきます。
でも、なかなか成果が出ない事で不安になったり焦ったり、妬んだり落ち込んだりと
なります。子供ができないという悩みは人生に関わるからこそ深刻です、
また焦ると余計悪循環になってしまうからこそ、落ち着いてリラックスしながら
夫婦で協力し合いながら進めていくことを大切にしたいですね。
生理が遅れたら、妊娠したら?
整理が遅れたら、まずは基礎体温をチェックしてみましょう。
高温期が持続していたら妊娠検査薬で陽性反応がでるかチェックしてみましょう。
妊娠すると胎盤絨毛細胞より分泌されるホルモンが尿中に排出されるようになり
その濃度が高まってくると妊娠検査薬に反応が出てきます。
検査薬にもよりますが、だいたいの妊娠検査薬は月経予定日より1週間ほどすると
正しい判定ができる時期に入ります。また産婦人科を受診し超音波検査で
胎嚢や心拍を確認できると妊娠と判断していかれます。
生理がこないなぁと思いましたら受診してみてもらいましょう。
妊娠検査薬だけではわからない子宮外妊娠などがわかる場合もあります。
少なくとも毎月1回(妊娠24週(第7か月)以降には2回以上、
さらに妊娠36週(第10月)以降は毎週1回)、医療機関などで見てもらい、
安心して妊娠経過を過ごせるようにしましょう。
詳細記事
妊娠初期に気をつけるべき、薬の服用について
もっとも妊娠してから飲んだ薬がお腹の赤ちゃんに影響するのは、妊娠4週から15週くらいまでの期間です。
胎児の大事な器官が形成される時期となるため、影響を受けてしまいます。
もしも、生まれてきた赤ちゃんに何かしらのの異常があったとしたら、
その両親、特に女性は「いったい何が原因だったのだろう?」という疑問に
苛まれてしまいます。もしも妊娠中に薬を飲んだことがあれば、あの時のんだ薬の性だったかもしれないと、
たとえ医学的に否定されてもその薬の影響を疑わずにはいられないですし、後悔もしてしまう事でしょう。
だからこそ不必要な薬の服用は避けた方がよいのですが、日々生活していれば、もしかしたら、
妊娠に気づかない状態で薬を飲んでいる可能性もあります。
既に薬を服用してしまったからと言ってすぐに、子どもへの影響がでたと思い、
赤ちゃんを中絶することを考えたり、過度に心配をし妊娠期間を過ぎるのもよくはありません。
また、その時に妊娠している女性の為に必要なお薬だとしたら、きちんと服用することも大切です。
医師・薬剤師など適切な専門家によく相談するし、判断していくことが重要です。
そして、薬のうっかり妊娠していたけど内服してしまったという事を避けるために
薬を飲む前には最終月経がいつだったのか、というのをよく思い出し、最終月経の初めの日から
数え直してみましょう。
詳細記事
参考文献
妊娠のしくみ/丘の上クリニック 【監修】少子化ジャーナリスト・作家 白河桃子 / 国立成育医療研究センター 齊藤英和
厚生労働省 平成28年(2016人口動態母の年齢(5歳階級)・出生順位別にみた出生数 )
東京都福祉保健局 20代で知っていたいと思うこと年齢と妊娠の関係 男女の年齢と妊娠率
血行不良・血行障害を改善して冷え性から脱出する3つのポイント /カラダ治す通信
女性の冷え症状と不妊症との関係について/全日本鍼灸学会雑誌/2016年第66巻3号
冷え症の定義,測定,特徴および妊婦の冷え症に関する文献レビューと今後の研究の方向性京都大学
この「一定期間」について「1年というのが一般的である」としています。
公益社団法人日本産婦人科学会 不妊症不妊とは
公益社団法人日本産婦人科学会監修 HUMAN+ 妊娠したいと思ったら
公益社団法人日本産婦人科学会監修 HUMAN+ 不妊だと思ったら
不育症診療 日本医科大学付属病院
治療法としての「テンダー・ラビング・ケア」/妊娠しやすいカラダづくり
厚生労働省 健やかな妊娠と出産のために
知れば前に進める わかれば気持ちがラクになる‐間違いだらけの不妊治療
Koot YE, Taklenburg G, Salker MS, et al: Molecular aspects of implantation failure. Biochim Biophys Acta.2012: 1822: 1943-50
Nakagawa K, Kwan-Kim J, Ota K, et al: Immunosuppression with Tacrolims Improved Reproducrtive Outcome of Women with Repeated Implantaion Failure and Elevated Peripheral Blood Th1/Th2 Cell Ratios. Am J Reprod Immunol 2015: 7: 353-61.