40代の妊活 流産の原因にストレス関係する可能性
妊娠を望む30代、40代は流産の確率も高まり、繰り返す流産の場合は不育症として
原因を探しテイク方向性です。流産には精神的なストレスも影響するため、
妊娠を望む女性にとって愛で包み込むようなテンダーラビングケアが有効です。
40代女性は特に流産率が高まります
40歳では40%、45歳では50%というのが40代での流産率です。
妊娠しても流産もしやすく、赤ちゃんを授かっていくためには直面しやすい
トラブルとも言えるでしょう。年齢の上昇にともない卵子や精子の劣化、
ホルモンバランスの乱れなどにより流産もしやすくなってしまう年代です。
流産の原因の多くは、胎児の染色体異常と言われています。
染色体異常があると、ひとりでに流産が引き起こされるのです。
年齢が上がると染色体異常が起きる可能性も高くなってしまいます。
そのため、流産の確率が上がるとされています。
また、年齢が高いことは、妊娠高血圧症候群などの合併症や子宮筋腫を発症する可能性が高くなります。
流産したけれどストレスが原因だったと思う!
流産をするといったいどうして?と原因が気になるものです。
私も流産を2度経験していますが、その際、ものすごい強いストレスを感じていました。
影響があったのではと思わずにいられません。
実際にストレスと強いストレスとの関係を感じている方も多いようです。
流産にストレスが関り、流産によるストレスがまた不妊に影響するというサイクルもあります。
ストレスで流産することってありますか?
私は妊娠初期にとある理由で強烈なストレスがあり、妊娠10週で流産しました。
職場で10年近くお局より嫌がらせをされ、妊娠中にも続き、流産してしまいました。
医者より、ストレスが原因であろうと言われています。
お局に対しては、人一倍気を遣い、仕事面でもミスをかばうなどフォローし続けてきました。
それでも毎日続く嫌がらせに、悩んで眠れない日々が続いていました。
流産宣告から1週間は情緒不安定で仕事も休み、家で泣きまくりました。
その後仕事に復帰し、なるべくストレスのない生活を心がけようとSNSもやめて、友人の妊娠報告などは見ないように努めてきました。
しかし、今まで楽しく仕事をしてきたのに、流産後は些細なことがストレスに感じるようになりました。それまで良好な関係だった上司(女性、流産のことは知っています)の指示や指摘にイライラしてしまいます。
流産とストレスについては関係性があるという事を感じている体験は多いものです。
ストレスが不妊の原因で、関係している
ストレスの処理は脳内で行われます。性ホルモンの分泌は脳の視床下部という部分から
指令が出て分泌されるようになっています。
そのため、ストレス対処に追われていると、脳は誤作動をおこしたりして、
ホルモン分泌の指令に手が回らなくなってしまいます。
そのためストレスが長期化することは不妊リスクを高めてしまう事でしょう。
ストレスが妊娠の確率を低下させる可能性については、
NIH(アメリカ国立衛生研究所)の研究で、ストレスは妊娠しずらくさせる
可能性があると報告しています。
妊娠を望む18〜40歳の274人の女性に、月経周期6日目に唾液中のストレスマーカー物質を測定し、
その後、妊娠の有無を6周期にわたり調査しました。ストレスがどの程度高いのかという目安として、
測定できる物質「アルファミラーゼ」の濃度の高さと妊娠率との関係を調べ、
ストレス度が高いほど、妊娠率がが低くなることが明らかになりました。
流産の原因にストレス関係
ストレスと流産との関係については、以下の医師による妊娠初期のストレスの危険性が
指摘されています。
人体発生学から見て、発生9日目頃(妊娠3週2日)(胚盤胞移植4日目)
には胎盤になる絨毛細胞の組織内に腔隙が出現し、子宮内膜のラセン動脈~毛細管と交流し始めます。ラセン動脈の血管平滑筋細胞層は母体の交感神経の影響下にあります。
つまり、母体がストレスにより過剰な緊張状態にあれば、
ラセン動脈が収縮して胚に十分な酸素を供給できません。この危険を少しでも回避するためなのか、妊娠4週頃より子宮内膜内の絨毛細胞が
ラセン動脈内に浸潤し、妊娠16週頃までに、血管平滑筋細胞とほぼ完全に置換してしまうのです。
ストレスは、ママのおなかの中での胎児の発育にかなり影響を与えている可能性があります。
赤ちゃんに酸素や栄養を届ける血液の血流が阻害されたら、確かに
発育に影響は出てしまう事でしょう。
また、実際にメンタルケアやテンダーラビングケアなどによって
流産回避率が高まるため、ストレスが流産に関係している可能性は充分に高いのです。
切迫流産の危機とストレス関係
元フジテレビアナウンサーのアヤパンこと、高島彩さんは切迫流産の危機を経験しています。
その原因はストレスだったとし、報道されています。
妊娠初期・後期流産の原因とストレスについて
妊娠初期の流産では、母親側の原因だけというよりは、胎児側の遺伝子、染色体の
問題が大きいとされていますが、母体側の子宮の異常、黄体機能不全、感染症、
内分泌疾患、母児間免疫異常などがあります。
妊娠12週以降は流産がおこる確率はぐっと減ってきます。
後期流産の原因としては子宮奇形や子宮頸管無力症など母体側の要因によって起こります。
子宮の状態や、黄体機能不全などにはストレスが原因ともなっています。
妊娠初期はストレスが直接影響しにくい?
妊娠初期の流産は特に遺伝子の影響が大きいといわれています。
そのため、妊娠後のストレスが直接流産に影響することはないという事も言われています。
実際に医師の間でもここは意見が分かれています。
研究などではストレスと流産の関連については、賛否両論があり結論が得られていないのが
現実です。
唾液中のコルチゾール濃度およびαアミラーゼ濃度と流産および化学流産の関連は認めませんでした。
およそ30%の方で流産あるいは化学流産に至ることが知られています。
この半数以上は胎児染色体異常であるとされておりますが、本当にそうなのかは明らかではありません
(化学流産の胎児絨毛染色体検査ができないためと、流産の方全てで染色体検査を実施していないため)。
不育症の様々な要因が関与する場合ももちろんありますが、原因不明の場合も少なくないと考えられています。
また、喫煙、飲酒、カフェインなどの嗜好品やストレスなどライフスタイルの関与も考えられています。
流産にストレスが直接影響があったかどうかという事を調べることが
難しく、関係があるともないとも言えないということです。
しかし、ストレスは長期的に感じていることが結局は影響として出てきているといえます。
慢性的にストレスを感じていることが睡眠にも影響をしていきます。
妊娠確率や不妊リスクを高めるものに、ストレスがある以上、
ストレスだけが流産に影響するわけではありませんが、
不妊というのは、生活習慣病の一歩手前といわれていますのでストレスをケアしておきたいところです。
日頃からストレスが慢性化していれば、自律神経やホルモンバランスにも
当然影響がでてきます。ストレスは上手に対処でき、過ごせることに越したことはないと
いうことはいうまでもないでしょう。
流産を繰り返すストレスで安心できない
妊娠したからといって喜びだけで過ごせないのが、流産を経験している場合です。
流産や死産の経験は非常に強い悲しみや落胆につながり、精神的なダメージも大きく
うつになってしまうケースもあります。
不妊はつらく、精神的にストレスを抱えることが多い問題に加えて、
喪失にいよるネガティブ感情は女性の心から安心感を奪ってしまいます。
繰り返すほどに恐怖心も抱きやすく、安心できない日々をおくります。
そのため、また流産しやすくなるという悪循環にも陥りやすい点もあります。
繰り返す流産や不育症にはテンダーラビングケア(TLC)という心を
優しい愛で包み込むケアという事で、カウンセリングを通じて心を癒していきます。
ストレスを感じると、自律神経が乱れ心も体も不健康には傾いてしまう点があります。
妊娠を望む女性は心穏やかに過ごせることが望ましいでしょう。
流産のストレスに テンダーラビングケアとは
テンダーラビングケアとは、今では不育症の治療の一環として心のケアとして
取り入れられています。優しく、愛情を持って妊娠・出産を望む女性に寄り添って関わる
、そして、いたわっていくという”という、あたたかいケアです。
この心のケアは、特に何か体に痛いことをするのでもなく、注射や薬を使用するでもなく
妊娠前から妊娠中に精神的なケアを行うことで赤ちゃんを授かり出産しやすく
貢献してくれるケアです。
妊娠しやすストレス緩和 テンダーラビングケア
治療のように薬を使うこともなく、魔法を使うわけでもありませんが、
妊娠を望む女性の心が癒されることによって得られる安心感と主に、
テンダーラビングケアTLCにより赤ちゃんの妊娠率や出産する確率が
高まったという科学的なデータも出ています。
また海外では不育症のガイドラインとしてテンダーラビングケアをガイドラインに入れている
国もあるようです。2006年にイギリスやデンマークの研究チームが、
習慣流産の夫婦に実施すべき治療法として「テンダー・ラビング・ケア」を挙げています。
もちろん、禁煙やダイエットやアルコール摂取についても触れていますが、
心を癒していくことの重要性がうかがえます。
妊娠しやすさを作っていくのは、ストレスのケアと言えるでしょう。
しかもテンダーラビングケアは、妊娠前、妊娠中のTLCは精神的な安定だけでなく
妊娠継続にも有効であるという報告もあり、無事妊娠、そしてその継続、出産までを
サポートしてくれるケアと言えるでしょう。
テンダーラビングケアがどれくらい流産に有効か
図の引用 不育症の診断と治療 慶應義塾大学医学部婦人科 丸山哲夫
流産回避のためにテンダーラビングケアがどれくらい有効になるのかみてみましょう。
テンダーラビングケアを行ったことで流産を回避している割合がたかっており、
ストレスを緩和し、安心して女性が過ごせるように関わる事の重要性がお分かりいただけるかと
思います。逆に、心のケアを欠いては授かりにくくなることもうかがえますね。
心のケアができる環境が少ない 表出できない悲しみ
流産や死産を経験した女性は、心の中に抱えた苦しみを吐き出せずに悩む方もいます。
不妊で悩んでいる事も言い出せずにもいますし、喪失したつらさも周囲に吐き出せずにも
います。また、このつらさは、妻だけでなく、夫も抱えていることが多く、
流産を経験後、夫が妊活に消極的になってしまうというケースもあります。
もう、二度とあの思いをしたくない、悲しみ妻を見たくないと思うところがあります。
女性は女性で、赤ちゃんが欲しいと思いながら、授かったら怖いという思いも
同時に抱える様になります。妊娠前から不安を抱え、妊娠してからも不安を抱え、
心のケアができないままに過ごしてしまいがちです。
今はテンダーラビングケアを取り入れている病院なども増えてきてはいるものに、
本音をさらけ出せない、言えるような状況ではないという事を漏らす女性も妊活セミナーなどに
参加いただくと耳にします。
流産の原因となるストレスをケアして
40代女性は、流産にも直面しやすく、妊娠を維持することも難しい年齢です。
だからこそ、精神的にも穏やかにストレスケアをすすめながら妊活をしていく
事が望ましいと言えるでしょう。妊娠しにくい、流産しやすいからこそ、
長期化した妊活で感じているストレスの影響が出やすいとも言えます。
つらさや悲しみを抱えたままでは
なかなか次の赤ちゃんに出会う事が遠ざかってしまいます。
習慣流産の患者を二つのグループに分けてTLCを行ったところ、
TLCを受けなかったグループでは33%に対し、
TLCを受けたグループでは86%のカップルが出産したというスウェーデンの
研究結果もあります。不育症などのメカニズムはまだ解明されていません。
有効なカウンセリングなどを活用していきましょう。
流産のストレスはその後の夫婦関係にも影響する
流産の悲しみは女性とって楽しみにしていた妊娠だけあって、とても喪失感が強く
つらい体験になります。また、流産と言っても、お産の一つであり、
ホルモンバランスも変わり、精神的にイライラしやすくなります。
夫にあたってしまう、職場の人間関係が変わってしまうという事もあります。
喪失体験をうまく乗り越えられない場合、セックスレスになる、
夫婦喧嘩が増える、離婚とまで発展してしまうという事もあります。
7wで稽留流産しました。悲しくて悲しくて、旦那に当たってしまいます。
旦那も悲しいのはわかっています。先週からずっと流産になりそうで怪しかったのですが、旦那はずっと私の気持ちを尊重して大切にしてくれていました。
こんな優しい人他にいないと思います。
けど、旦那に対してのイライラが収まりません。
顔を見るのも嫌です。別れようかとさえ思います。
流産とストレスが原因になる まとめ
・年齢とともに流産率は高まり妊活中に直面しやすい
・妊娠初期に80%の流産はおこり、その原因に胎児と母体の影響がある
・母体のストレスが血流を傷害し流産のリスクとなりうる
・ストレス度が高い女性は妊娠確率も低下する
・流産後はストレスを強く感じ、精神的にダメージを受ける
・流産後に次の妊娠しやすくすにはストレスへのメンタルケアが効果的
・流産後のストレスケアには流産回避率を高める効果がある
・流産後の経過によって夫婦不仲、離婚などへも発展するリスクがある
ストレスは、形に見えにくく、目にも見えませんが、
ストレスと健康、ストレスと病気などについて様々な研究があります。
また東洋医学で見るとストレスも病気の素となるものとして捉えられえています。
不妊で悩む女性にとって流産というトラブルを上手に回避したり乗り越える必要性があります。
妊娠しやすく心身ともに健康的になる事を目指しましょう。
流産後の夫婦関係のために女性が気をつけたいこと
流産後の夫婦関係について調べている調査においては男性・女性両方から聞いている
内容であり、そこから流産体験をした夫婦がポジティブな関係を築く場合と
ネガティブな関係を築く場合とで別れることがわかりました。
流産をきかっけに子供を持つことへの価値観がズレたり、その点について
話をすることが困難になってしまうという事態も避けたいところです。
男性から、妻に対し相手への肯定感情が持てなくなった理由として、
自分のつらさばかり話したためパートナーが心を閉ざしてしまうというものです。
悲しみを表出することも、つらかったという事をわかってもらうという事も
大切ではあるものの、あまり長期化してしまうとパートナーも負担に感じてしまう
ということですね。
女性もずっと悲しみを引きずりすぎていても男性としても
子どもを授かっていくことに肯定的になりにくくなってしまいます。
そのため、メンタルケアやサポートを有効に活用していくことも大切でしょう。
夫婦関係を良好にするには双方への介入が有効
流産後の夫婦へのカウンセリングなどの介入はほとんどありません。
女性に対してもかなりストレスを抱えたり悲嘆を抱えながら過ごしてしまうという事も
多いのですが、専門家の間では流産後の夫婦関係を良好に保ち、
よりポジティブな関係を築いていくには男性にも女性にもカウンセリングなどを
通じてサポートする必要性があるといわれています。
Murphy & Hunt, 1997, Murphy, 1998)では、
「女性だけでなく,カップル双方が流産を体験しているので,双方への援助が必要である」としています。
参考文献
不育症診療 日本医科大学付属病院 https://www.nms.ac.jp/hosp/section/female/guide/cure002.html
治療法としての「テンダー・ラビング・ケア」/妊娠しやすいカラダづくりhttps://www.akanbou.com/steps/step4/03.html
不育症について/井上レディースクリニック http://www.inoue-ladies.jp/infertility/fuiku/
流産の心理とケア/看護roo! https://www.kango-roo.com/sn/k/view/1792
妊娠しやすいカラダづくり http://www.akanbou.com/steps/step4/03.html
Stress reduces conception probabilities across the fertile window: evidence in support of relaxation Germaine M. Buck Louis,et al. Fertil Steril.2011 June;95(7):2184-2189
自然流産後の夫婦が感じた関係変化とその要因─体験者の記述内容分析から─日本助産学会誌 J. Jpn. Acad. Midwif., Vol. 20, No. 2, 8-21, 2006 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjam/20/2/20_2_2_8/_pdf