ステップアップ治療が不妊期間を伸ばす!さらに不妊体質に
医学ってすごい、確実というイメージがありますね。
困ったとき、病気の時、相談に乗ってくれる、助けてくれるところ。
敷居は高いけれど、意を決して望めばそれなりに結果がついてくる!
そう決心されて不妊治療へ進まれたのではないでしょうか。
確かに不妊治療が適するケースもありますが、すべての不妊で悩む方に適するわけではありません。
原因不明不妊も女性の半数近くを占めていて適した治療がすぐにできるわけではありませんし、
薬の使用も多くなります。
そのうちに、かえって、不妊体質を作り上げる敵へと姿を変えていきます。
今一度、不妊治療がどういったものか知っておいてください。
そして、あなたに必要がないステップであったら、今後の進め方を検討されるのが一番です。
タイミング療法を受ける回数の目安は?
タイミング法1周期では38%、2周期目では25%、3周期目で14%と回数を重ねるごとにその効果は低下します。
タイミング法で妊娠された方は治療回数3周期目までで77%、5周期目まで92%の方が妊娠されています。
従って、当クリニックでは3~5周期のタイミング法を次のステップに進む大体の目安
始めてすぐに妊娠する方もいれば、例え1年続けても効果が得られない方も珍しくありません。
女性の年齢などにもよりますが、3ヶ月〜6ヶ月タイミング法を続けても妊娠しない場合は、
不妊治療方法のステップアップを検討することを勧めます。
タイミング療法でも、できるだけ早期のうちの方が用意結果にむずびつき、
妊娠するのであれば、5回目くらいまでには妊娠しているといった状況です。
そのため、ステップアップの目安としては3~5回くらいを目安にステップアップ考えていくことも
視野に入れておくとよいのではないでしょうか。
人工授精はすべての人に適しているわけではありません。
不妊治療をはじめると、ステップアップという
順に検査をして、
タイミング法を試してみて、ホルモン補充して、
人工授精へというステップを踏んでいくような流れがあります。
しかし、このステップにこそ、問題が出てきます。
まず1に妊娠しやすくするためという事で、
ホルモン補充を行いますが、ホルモン補充が必要のない方でも、行われる点があります。
もちろん刺激することで妊娠しやすくなる面もありますが、長期化していくと副作用など
思いがけないトラブルに見舞われることも出てきてしまいます。
次に、
人工授精。人工授精は、普通の性交を人工的に行うだけのものです。
なので、この人工授精が適応となるのは、以下のケースです。
1.膣から子宮への通り道となる子宮頸管に問題がある場合で通常の性交では、精子が進入できないという場合です。
2.セックスレス・性交の不成立 といったケースです。
3.フーナーテストで問題があった場合
そうでなければ、基本的には自然な妊娠と大して変わりはありません。
不要な段階を多く踏むことで、不妊期間が長くなります。
不妊治療を受ける間、ストレスが大きくかかります。
治療に通うために仕事の都合をつけて、
通院に時間をかけて、通院先での待ち時間、通院先に産科と一緒だったら
つらい思いを何度も何度も繰り返さなくてはいけません。
人工授精では、卵子の近くまで精子を届けてもらえる。
そう思うかもしれません。だから、妊娠しやすいのでは?
でも、実際は妊娠率は下がります。
精液と精子を分離する工程において、精子が傷つき、
精子の寿命が短くなります。その結果、妊娠率自体低下してしまうのです。
妊娠率は下がるうえに、適していないのに受け続けていたら、
どうして私は妊娠できないの?そうやって悩み続ける期間が長引き、
ストレスやホルモンバランスの異常につねにさらされて、さらに不妊体質は出来上がってしまいます。
人工授精を受ける回数の目安は?
人工授精で妊娠される方の約90%は人工授精の4~6回目までで妊娠されているため、
この回数が一つの目安です。
しかし、女性の年齢や精子の状態によってはもっと早めにステップアップすることを考えた方が良い場合もあります。
人工授精で妊娠される方は、2回目までに64%、3回目で80%、4回目で90%が妊娠されています。
人工授精の回数はAMH、女性の年齢、不妊原因、これまでの治療歴により決めています。
妊娠した方のうち・85%がIUI4回までで妊娠・90%の方がIUI5回までで妊娠
ARTへのステップアップは4~6回が目安
人工授精での妊娠率や、様々な研究によって何回まで受けると妊娠率がある程度
見込めるのかといった判断基準があります。何回か続けると確かに、累積した妊娠確率というのは
あがってはいくものの、目覚ましく上がるわけではないため、やはり妊娠する場合は、早期に
妊娠していくケースが多く4回~5回まで、
多くても6回くらいを目安にすることが望ましいと言えるでしょう。
受診中の病院が何度も人工授精をすすめられたり、
不要なホルモン補充を永遠と取り入れているようでしたら、
これからの不妊治療をどうしていったらいいのか、一度立ち止まってみるのもよいかもしれません。
不妊治療のペースが長引くのはデメリットに
治療のペースは自分ではどうにも・・・と思われるかもしれませんが、
治療の主体はあくまでもあなたとパートナーとのご夫婦です。
治療をどうしていきたいのかという大事な部分がお二人が握っています。
ハッキリと言えることは治療を長期化させてもメリットは少ないという事です。
長く何度も治療を受けていても妊娠率は高まりませんし、
何より、体、こころ、経済的な負担によって、妊活をしながら不妊活になってしまいます。
長期化させない事も考えていきましょう。
長く受けたからと言って妊娠するわけでもないという点があります。
妊娠しるためには、不妊治療を続けるしかないという思いこみは危険です。
不妊治療のペースについていけない
また、中には、スピード感がある不妊治療についていかれない、
ステップアップしなくてはいけないのか、ジャンプアップを本当にしなくてはいけないの?
そう思われる方もいる事でしょう。心の準備ができていない場合、
できるだけ自然な形がいい、治療費を抑えたい、色々な希望もある事でしょう。
もっと早くと思う時もあれば、もっとゆっくりと思う事もあるかもしれません。
生殖医療の専門性が高まるほど、スピード感が出てくる治療になる事も多々あります。
年齢の事、卵巣の予備能の事など考慮すれば医師の方が急ぎ、
治療を受ける側が追いつけないといったすれ違うもおきています。
治療の進んでいくペース、あなたが望むペース、結果に結びつきやすいペース
色々あると思います。
かといって、医師がすすめてくること、病院側で提案されることだから言えないし、どうにもならないのでは?
そう思われるかもしれませんね。治療先を変える事を検討される方もいるかもしれません。
あなたが妊娠するには
それでも、あなたには、妊娠してほしいから、
女性のからだのこと、女性ホルモンのこと、本当に考えたら、
まずは、一番はうまく整えてあげることに重点を置くことが一番大切だと私は考えています。
不妊治療はあくまでも生殖の補助だから。基本的な大事な部分はあなたの着床・妊娠していかれる
心と体の環境づくりだとと考えます。