40代高齢出産に伴うダウン症の子を妊娠出産するリスク

40代高齢出産に伴うダウン症の子を妊娠出産するリスク

赤ちゃんがあれほどほしかったのに、実際に授かった赤ちゃんが実際に障害を抱えるとしたら。

母親になる自分にとって受け止めることができるのか、乗り越えられるのか、

不安ももちろんついて回る事でしょう。良い・悪いは置いておいて、実際に

ダウン症や染色体異常などの障害を抱えた子を出産したとしたら

正直後悔してしまう方もいるかもしれません。やはり実際に育て上げる女性としては

知っておいた方がよいリスクもありますが、過度に不安になりすぎるのもまたストレスに。

 

ダウン症など染色体異常の出産のリスク

高齢になるほど、染色体異常はおこりやすく 特に21トリソミーで知られる

ダウン症を不安視する方も多いかもしれないですね。

女性の年齢とダウン症が生まれる割合とは

25歳 約0.1%
30歳 約0.15%
35歳 約0.33%
40歳 約1.1%
45歳 約4.5%

※厚生労働省「不妊に悩む方への特定治療支援事業等のあり方に関する検討会」より

この確率をどのように捉えていったらよいでしょうか。

40歳を境にその確率は上がっているのを感じますが、それでも

全体的に思っていたよりもずっと低いと感じるのではないでしょうか?

また、アメリカ白人女性の統計をみると、40歳から44歳の場合は52人に1人くらいで

45歳以上になると19人に1人くらいと確率としては日本と変わらないくらいですが、

こういう数字でみてみるとグッと高いように感じますね。

 

ダウン症の子を授かったら

まず、不安なのは、実際に自分で育てられるのかという点があるでしょう。

また思い描いていた、普通の子育てというイメージが崩れる事によって

母親としては苦しさを感じる方もいます。実際はきれいごとだけでなく

人になんて思われようともどうして出生前診断をしておかなかったのだろうと

後悔される方もいます。一方、受け止め自分の授かったかわいい子として

育てていかれる方もいます。

実際に、障害をもってうまれるかどうかというのは年齢だけで決定的に決まるわけでも

ないでしょうから、どんな年代の方でも自分が授かる子供に対し、

母親になる覚悟も必要だと言えるでしょう。

染色体異常だけでもなく、生まれてから他の病気を持っている可能性もありますし、

子どもが育っていく過程で、なにか問題を抱える可能性だってあります。

でも、その都度受け入れて愛情持って育てていくという気持ちも、

妊娠を望む場合は育てていくことも必要な力だと思います。

 

ダウン症の子を出産した母親がかかえやすい気持ち

障害児を産んだことに対し、夫に対しても罪悪感を感じる部分をもっています。

また、自分自身が受け止められないという気持ちを抱く方もいます。

自分が障害児を産んだという事や、本当にそうなのか?と信じられないような気持。

自分が育てていかれるのか、ずっとお世話が必要な事も、大きくなってもずっと続くことも。

また、実際に他の事比べてしまいつらくなるため、赤ちゃんがみんな並んでいる

コットのところに一緒にしないで欲しいという気持ちも持つこともあるようです。

 

ダウン症の子を出産した母親が抱える不安と心配事

実際に自分で育てられるの?という不安

でもどんな赤ちゃんを授かったとしても、まずは同じです。

産まれたばかりの赤ちゃんは何もできず、泣いて訴えるしかできません。

そのため、おっぱいをあげる、おむつを変える、着替えをしてあげる、

抱っこして抱きしめてあげる、一緒に過ごす中でちょっとづつちょっとづつ

母親になっていきます。母子との関係を築いていく過程で自分にも育てていかれる

という自信もついていくことでしょう。

また、周囲の人を頼り助けてもらいながら生きるという選択もあります。

抱え込まずに相談していくことで抱え込みすぎなくても済みますね。

 

いくつまで生きられるの?ダウン症の寿命は?

ダウン症であるかたの平均寿命は20年くらいといわれてきましたが、

合併症などへの医療もすすみ平均して50歳くらいまで生きられるようにもなってきているようです。

人によっては70くらいまで生きられる方も。

どんな命も、いつまで生きられるかわからないという部分もあります。

とくにダウン症だから絶対に短命という事でもない現代、

毎日を大事な子供、家族として生活していくことを考えていかれるといいですね。

 

ダウン症の子を育てるために、仕事に就くことはできないの?

今では、ダウン症の子を持っているご夫婦でも、共働きで働いている方々も多く

ママが社会で活躍することをあきらめる必要性もありません。

協力し合う事、支え合う夫婦関係や両親との関係を良好にし、

さらに状況によっては社会的な支援も活用していけばよいのです。

これは、なにもダウン症の子だけに限らない事でしょう。

不安になりすぎないで。

 

40代50代 高齢出産にともなう他のリスク

高齢出産では、妊娠・出産にともなうリスクは障害のある子を授かるかどうか

という事だけでなく、他にも流産、早産、難産、帝王切開、妊娠高血圧症候群の発生、

産後の回復の遅延等が有ります。

実際の声としては、とにかく若いころに比べて、疲れやすく体力がなくなっている事を

感じている点です。出産・育児において些細な事でも1つ1つに負担に感じることが

多くなることでしょう。

特に24時間365日ずっとの子育てと家事の両立、さらには仕事との両立には

女性もかなり体力も必要ですし精神力もかかせません。

 

ダウン症以上にもっと深刻なのは流産率・他障害もあり

高齢という事で気がかりなのは、ダウン症以上に流産率です。

ダウン症も気になるところではありますが、流産率は非常に高まります。

40代以上では40%ということなので、

妊娠すること、またそれを維持し出産することが非常に大変ということです。

また、出生前診断で分かるものはやはりごく一部です。

じっさいに赤ちゃんがお腹の中で育っていく過程で分かる障害もありますし、

産まれてみないとわからないというものも多々あります。

 

高齢だから障害を心配するという事よりは、いかに健やかに妊娠期間を過ごし

無事産めるようにできるかに力を注ぎ、

どんなことが待っているかわからない未来に対し不安になりすぎず、

どんな状況でも育てていこうとするママになる覚悟と対処できる力をつけておいてください。

 

ダウン症の子の育児を楽しんでいるママもいます

ダウン症の子を育てているママの中には、その子との関りを

楽しめているママもいます。とってもかわいがっているのです。

 

 

まとめ

40代以上、高齢での妊娠・出産の場合はダウン症など障害を持った子を授かるリスクが

上昇してくる点もありますが、過度に不安になりすぎず、

自分が授かった命に対し、精一杯育てあげるようにする覚悟と気持ちを育てながら

子どもを望む場合は妊活をしていきましょう。

また、どんな子を授かっても協力し合って、支え合いながら

夫婦で、家族で、近所で、社会で育てていかれる環境作りも大切ですね。

また、高齢での妊娠や出産にはダウン症だけでなく様々なリスクが伴いますので

まずは心身ともに女性がいい状態で授かれるように整える事を考えておきましょう。

体力だって精神力だって重要ですよ。

 

 

参考サイト

【医師監修】高齢出産で障害児が生まれる確率は?リスクや検査方法を知ろう!

https://news.nicovideo.jp/watch/nw2918990

ダウン症のあるくらし

https://livingwds.info/q_a.html

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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