体外受精後に自然妊娠って可能?ママになるための注意点

体外受精後に自然妊娠って可能?ママになるための注意点

体外受精後でも自然妊娠ってできるものなのでしょうか。

妊活に励むうえで、不妊治療をして妊娠できた方は良いのかもしれませんが、

できなかった方にとっては、その後、普通に自然妊娠ができるのかどうなのか、

気になりますよね。不妊治療でも授からなかったけど・・・という体験談などは

とても参考になりますよね。

体外受精後でも赤ちゃんができるよう、自然妊娠ができるように気をつけておくべき

注意点をお伝えしていきます。

 

 

不妊治療でも先は見えない

体外受精をするまでに不妊治療をステップアップされてきた方でも

そのあとに自然妊娠されるケースはやはりありますね。

実際に、不妊治療というのは、医学の力で

卵子と精子の距離を縮める作業なのですが、

ステップアップするから妊娠できるわけではないという現実があります。

実際に、人工授精なども妊娠率は決して高い治療法とはいえません。

 

20代ですら1回10%を切る治療法であり、精液・精子を遠心分離器にかけるため

精子の寿命が縮まりタイミングとしては排卵のタイミングとして合わせたとしても

受精・着床しにくい点がある治療法です。

 

体外受精・顕微授精であっても、確率的に期待する以上の成果が出てはいません。

 

体外受精をした場合の妊娠確率

体外受精に挑戦されて、新鮮胚移植を行い、

そして妊娠経過をへて、無事赤ちゃんを胸に抱けた方というのは、

100組中7組ということになります。

決して高いとはいえない値に、愕然とされた方も多いのではないでしょうか。

例え妊娠ができたとしても、出産にまで至るケースが少なく流産してしまったり、

死産になってしまうケースも少なくはありません。なぜここまで低いのでしょうか。

医学的な分野に限界があるのを感じますが、

自然に授かっていく準備が整わない妊娠は妊娠から出産までたどり着きにくく、

ホルモンバランスが整っていなかったり、うまく育てないのですね。

妊娠力・妊娠維持力がどうしても必要です。

また、胎児の成長に合わせ子宮内膜から伸びた動脈から血液が送られてくる過程でも

まだまだ胚が初期の内は母体の自律神経の支配を受け影響を受けるため、

自律神経でもストレスなどがかかり交感神経が優位になっている場合、

血管の収縮がおき血流量が減少します。そのため流産などになりやすく体外受精後は

副交感神経が優位になりリラックスし穏やかに過ごせるような状態である事も重要になっています。

 

体外受精後の自然妊娠は可能?

親子

不妊治療を受けている場合、たくさんのストレスがかかり、

不妊治療不妊と呼ばれるほど、不妊治療そのものが不妊の原因になってしまうほど

体にも精神的にも経済的にも負担がかかりすぎ、

健康的な状態では過ごせなくなってしまうという事がおこりやすくなっています。

実際、不妊治療は通院と仕事との両立をしていくことの大変さ、

また結果が中々出にくく妊娠率もさほど高くはないもののよりどころにしたり

期待がかかりすぎるという現象がおきています。

不妊治療も長期化しやすく、薬の副作用や過刺激により卵がとれない、

採れたとしても質が良くなく胚盤胞にならずに移植ができないなど

移植にまでたどり着けずにいて悩まされている件数も非常に多くなっています。

 

では、どういった場合に体外受精後に自然妊娠をされるのでしょうか。

経済的にも精神的にも苦痛が取り払われて、ふっと上手に肩の力を抜けたとき。

夫婦二人での旅行など、幸せ・楽しい事に没頭できた折など。

今までの自分の中にあった不妊の原因を作っていた精神的な負担が何かのきっかけで吹っ切って、

妊娠マインドに転換できた時は、非常に妊娠しやすく

過度に期待も緊張もせずにリラックスでき副交感神経が優位になりやすくなっているのも

影響していそうです。

 

ステップダウンの有効性

体外受精で妊娠できる人は、妊娠するまでに大体4回くらいで妊娠しているという

結果があるどうです。逆にこれ以上長く何度も何度も繰り返していたからと言って

妊娠にはつながっていないという事を意味しているボーダーラインかと思われます。

何度も刺激して採卵を繰り返せば卵巣にもかなり負担がかかります。

また、不妊治療が長期化することによって受けるストレスや、

夫婦での性生活においてセックスレス化が進んでしまう事で、

本来の妊娠しやすい状態は遠ざかってしまいます。

そのため、自然妊娠から不妊治療へのステップアップがあったように、

逆に不妊治療から少しはなれ、自然妊娠をのぞんでいくための

ステップダウンというの有効性が高くなります。

こまえクリニック院長である放生勲医師もステップダウンの有効性を指示する医師の一人です。

こまえクリニック院長の不妊ルームというところでは

不妊治療経験者が7割以上を越える中、いったん治療を離れてもらったことでも

タイミング法や体質改善と合わせ、自然妊娠されていっているケースも多々あると著書で伝えています。

あまりにもストレスが溜まっていたり繰り返す不妊治療では妊娠そのもの難しくなってしまいます。

いったんリラックスするつもりでステップダウンし、自然妊娠に向けて

気持ちを切り替えてみるのも逆に妊娠に近づく一歩にもなっていきますよ。

 

体外受精後でも自然妊娠できるようにするための注意点

ステップダウン後、自然妊娠をのぞんでいく場合は治療開始から治療中も含め

かなり気をつけておく必要性があることが何点かあります。

 

女性ホルモンバランス

ホルモンバランスを整える事を薬に頼りすぎると治療後に月経周期がかなり乱れる、

自力で生理がおきないなど問題も出やすくなります。

もともと基礎体温のグラフもガタガタ、低温期が短いもしくは長い、高温期が短い

などトラブルがあったら、基礎的な生活の見直しを合わせて行う事を

行い体質を改善し、継続していましょう。

規則正しい食事と栄養バランス・適度な運動・ぐっすりとリラックスした睡眠

は基本的な健康度を維持するためには重要なポイントになります。

 

ストレス

治療をすれば安とばかりにいられないのが、今度はさらに心身ともに・経済的にも

負担がかかるため、感情のコントロールが効かない、イライラする、

落ち込んで涙が出てくるなど心のケアの必要性が増します。

それがきっかけで夫婦関係がぎくしゃくすることも起こりやすくなります。

メンタルコントロールが必要で、ストレスがかかる事で

自律神経も乱れがちになり交感神経ばかりが優位になり、興奮したり緊張しがちになります。

血液循環が悪くなり、卵巣機能や生殖機能の低下にもつながりやすく、

受精卵の着床も阻害されやすくなります。

ストレスは発散だけではなく、適したメンタルコントロールやマネジメントを行っているようにしましょう。

 

性欲低下・性生活の激減

タイミングの事ばかりを考えたり、それに合わせるようになること、

不妊治療を開始すると性欲もかなり低下しがちです。

性生活が面倒・義務的・負担感があると性に対してもネガティブな感覚になり、

男性パートナーもプレッシャーに感じることが増え、男性からセックスの誘いがなくなり

妻からのタイミング狙いのセックスのお誘いばかりになりがちになります。

基本的には妊娠していくためのセックス回数のボーダーラインは週2回以上となりますが、

月1~2回の排卵日付近のみというパターンを作りがちで、妊娠しにくい性生活習慣です。

男性が負担に感じることで、射精障害や勃起障害なども併発しやすくなりますので、

夫婦にとって、大事なコミュニケーションとして関係づくりをし続けるのかも重要になります。

もし、回数がすくない、性生活が義務的になっている、夫が妊活を始めたことで性機能障害に

なっているという場合は、早急に改善のための対応が必要になります。

 

体外受精後、ハッピーな自然妊娠

今までつらい思いをされた分、授かった時の幸せは大きいですし、

奇跡に涙することになります。

そして、妊活で悩む方の多くが、おかれすくなかれ、流産の苦しみをしっています。

一度、自分のおなかに来てくれた赤ちゃん・・・。

どうしてもお別れしなくてはならなかった寂しさはあるでしょうが、

『早くにお別れした子は、もう1度お母さんに会いにくる‥』

 

今までの気持ちをひとつひとつリセットさせて、妊娠マインドに切り替えていきましょう。

不妊治療でもなかなか成果が出ない、受精はさせられても着床しないというところで

多くの方が悩まれますが、着床しないで悩むという事は、妊活中、不妊治療中を通して、

着床しやすいように整えられていないことを示しています。

注意点の部分を改善できていないという事が大きく影響していますのでハッピー妊娠に向けて

振り返っておきましょう。

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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