母の愛が不妊ストレス耐性に影響 潜在意識で妊娠するには

母の愛が不妊ストレス耐性に影響 潜在意識で妊娠するには

母親との関係性やどのように育てられたかが、不妊の悩みにも直結してくるって

ピンとこない人もいるかもしれません。妊娠は卵子と精子さえ出会えれば成り立つと

思われているかもしれません。でも、精神的なストレスが卵子が育たない、

排卵障害になりやすい、不妊リスクが高まるといった事も事実あることです。

特に母親にどのように接してもらって育ってきたかが、大人になってからのストレス耐性に

とても大きな影響がでるため、

母親や両親との関係性や育てられ方によって、妊活中にもとても精神的に苦しんでしまっている

女性がすくなくありません。

心の中に受けた傷やトラウマの解消もストレスの軽減そして潜在意識で妊娠するために

とても重要な意味をもつようになります。

 

心の土台つくりは母親との関係性から

産まれてからの母親との関りが脳の発達や精神の発達に大きな影響を与えています。

小さい時の母親との関係性が大人になってからの、自分の人生に影響を与えていると言われています。

何もできない赤ちゃんが生きていかれるのは、母親が抱っこし、おっぱいをあげ

愛情を注ぎながら育ててくれるからです。小さい子供にとっては母親というものは

自分の生命に直結するものですから、それくらい影響力があってもおかしくないですね。

そして、社会生活を送るうえで大切になってくる要素ともいえる、

ストレスへの耐性や好奇心、精神的な安心感や人との信頼感は子どもの時の

母親との関係が関連しているといわれています。

成功引寄せに絶対に必要な要素とも言えるものですね。

 

ラットを使った母親との関りとストレス耐性

1950年代終わりから1960年代初めにかけて行われた実験で、

ラットは、生後すぐから21日間、毎日子供のラットをケージから出して、

15分間だけ母親から隔離を経験させます。

するとたった15分間の隔離にも関わらず、行動と性質に生涯にわたる変化を生じたそうです。

どういう変化かというと…隔離を経験したラットはストレスに対して強かったそうです。

えっ!! 逆じゃない?? 隔離されたのにどうしてストレスに対して強くなるのか疑問を感じますよね。

でも、大切なのは隔離したことなのではなく、隔離することによって

母ラットと子ラットに関係性の変化がおきているのです。

隔離された子ラットの母親は、子ラットに対してリッキング(なめる)やグルーミング(毛繕い)

を行う頻度が高かったそうです。

なぜこのような変化が起きるのかは、

母親から隔離された子ラットがケージから出されている間にヒトには聞こえないけれども母ラットには

聞こえる超音波領域の声で鳴いていて、それを聞いた母ラットが

子どもに愛情を注ぐような行動をとるのではないかと推測されています。

人間でも同じですよね。泣いたら近くによって抱き寄せあやしたり、

泣き止むように一生懸命あやします。

 

母親の関りによって成人後のストレス耐性に変化

神経科学者のマイケル・ミーニーが行った実験でも、隔離そのものというよりは、

母ラットの行動がストレス耐性をつくることにつながる事がわかる実験があります。

母ラットのリッキング頻度が高かった子ラットと

低かった子ラットが成人した時のストレスの反応を調べているのです。

母ラットが頻回にリッキングをしていた子ラットは、

ストレスに強く、好奇心が強く、穏やかで、精神的に安定し、進んで新しい環境を探索したそうです。

一方、無関心で子供をかまわない母ラットに育てられた子ラットは、

怖がりでストレスに弱く、精神的に脆弱なラットに成長したのです。

些細なストレスに恐々とし、簡単に驚き、慣れない場所を怖がり、

初めての状況に直面すると恐怖で身をすくめ、探索の意志がなかったそうです。

赤ちゃんにとって母親の存在というのは、自分の生死に関わる大切な存在であり、

また母親がくれる安心感がその後の人生にも大きな影響を与える要素を提供してくれているのです。

 

不妊ストレスが多く耐性が低い人は親に不安を抱えている

子どものころからの親の関り方が、成人後の人のストレス耐性や、精神的な安定、

穏やかに過ごせるか、新しい事にも挑戦し、好奇心をもって行動できる

ポジティブな妊活をできるかどうかを左右していきます。

自分はダメだ、何をしてもうまくいかない、自分にみんなのようにできない。

自分だけ取り残されている気がする。夫ともなんだか協力してもらえない、

生理前にはそわそわしてしまうし、生理が来て落ち込んでしまって気分が安定しなくて苦しいなど

安心して穏やかな毎日を送れず、心の中は不妊ストレスであふれているといった女性の

カウンセリングをしてきて、比較的共通していたのが、

親との関係性において十分な満足感、安心感を得られずに来た過程があるという点です。

 

厳しく育てられている、しつけが厳しかった、怒られることが多かった、

姉妹や兄弟で比較されたり友達といつも比較されたりして親から褒めてもらえなかった、

仕事をしていたとはいえ寂しい思いをした、

認めてもらえることが少なかったと感じていたのです。

特に親に大切に育ててもらった記憶がないというほど、深いトラウマを抱えてもいました。

 

ストレスに弱いラットは親の愛を注いでもらわなかった

親の愛情を十分に感じることが人は社会的・精神的発達に欠かせないといわれています。

実際、ラットを使った実験でも、熱心に子育てをする母ラットに育てられると、

ストレスに強く、好奇心が強いラットになるということがわかっています。

でも一生懸命なあまり、親はつい愛情の伝え方を間違ってしまっている場合もあります。

ほとんどの親は子供を愛していますから。

でも子供への愛情の伝え方がわからないため、間違ったものが伝わってしまったり、

子供に十分に伝わらず、自分は親から愛されていないのではないか

と考えるようになるのではないかとされています。

子供に愛情が伝わる接し方をされていると、ストレス耐性も強くなる上に、

ストレスへの耐性を高める遺伝子にまで影響が出たという報告もあります。

 

愛情がある親からの関りは以下が重要な点です。

1. 親が子供とのコミュニケーションを楽しむ

いっしょにいられる時間は、子供と接することに集中して向きあったか

2. 愛情は明確な言葉で伝える

あなたなんか産まなければよかったとか、なんであなたは。。。と言われてきていると

かなり傷ついています。

3. だっこやスキンシップなどたっぷり甘えさせる(甘やかすのはNG)
子供が求めてきたときに、しっかりとその気持ちを受け止めてあげることで、

甘えていてはいけないと思っていると、甘えることができずに育ってしまっています。

4. 子供が大切にしているものを尊重する

そんなものやってとやる事や大切にしたいことを否定されると愛を受け取れません。

5. 褒めてあげる

6. 子供の気持ちを大切にする
親の意見を押し付けない

 

 

自己肯定感の低さは不妊ループを助長してしまう

不妊ストレスへの耐性として大切なのが、レジリエンスと言って自分の心を

落ち込んでも早くに立て直すという力。そして、妊孕性が低いという事と

自分という存在の価値と結びつけて考えてしまわないという事です。

母親との関係性から自己肯定感が下がっていると、

不妊で悩んだときに、自分はダメな人だとか、女性として能力が低いといったことを

考えてしまったりストレス度が高まってしまっています。

また、人との関係性の基本を作る土台は心の中に安心感がもてているか、

人は信頼できるものだと思えているかです。

不安であったり、不信感を持っていると、ストレスをため込みやすく

人との人間関係では孤立したり夫婦円満な家庭を築きにくくいつも

不安になってしまいます。

不妊ストレスを抱えていたりうまく対処できていなかったら、

親との関係性をみなおしたり、認知行動療法やカウンセリングなどで

過去の傷をいやすようにしましょう。

 

参考文献 シャロン・モアレム,ジョナサン・プリンス 矢野真千子(訳) (2007). 迷惑な進化 病気の遺伝子はどこから来るのか 日本放送出版協会 p.202-203

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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