妊活で取り組むべきは妊娠率を高める心の温活から

妊活で取り組むべきは妊娠率を高める心の温活から

妊活をするからには、赤ちゃんが欲しいから、赤ちゃんを産めるように

なるために頑張る。この一言に尽きるのでしょうが、

赤ちゃんのための活動と位置付けて頑張り始めると

一方で、妊娠力を下げる方向性にも動き始めてしまいます。

赤ちゃんのためとなった時点で、セックスも義務的に、

そして苦痛なものになって性欲が減退し、セックスレスになっていきます。(1

なぜなら、気負って、精神的にストレスを抱え始めてしまうから。

 

妊活のためのタイミングあわせなどで性欲減

世の中には、就活・婚活・妊活色々な活動があります。

どれも、頑張って苦労しながらどうにかこうにか達成させましょうというものです。

「頑張らなくては手に入らないもの」という価値観にも縛られてしまい

やすいような気もします。

簡単に妊娠する方、望まないのに妊娠する方は

そもそもそういった頑張るような力が入る妊活をしない段階で

授かれたりします。それは、ストレスがあまりかからない、

夫婦間でプレッシャーになっていないというのもあるでしょう。

子どものための行為となってしまうと、何度も妊娠しなかったと

体験すると、その行為が無意味なものだとも思ってしまう傾向が

でてきます。(2

 

さらには妊活において夫婦間の温度差も

女性にとって妊娠できないというのは本当に深刻な問題です。

不妊治療を開始した女性はストレス度が高くなりますが、

そのレベルはかなり高いのです。

ART治療を受ける42000人を対象としたデンマークの

研究では、治療前にうつ病のスクリーニングを受けたら、

スクリーニング検査で35%が陽性でした。(3

不妊治療を受けている174人の女性に関する別の研究では、

39%が大うつ病性障害の基準を満たしていました。(4)女性にとっても

っては大問題で、それを何とかしたいと必死にもなるため、夫婦間で

感じる妊活への温度差も生じやすくなってしまいます。

また、妊娠できない落ち込んだ妻をみて、男性はストレス度が

たかまってもいき不安を抱えています。

 

妊活 その過程が穏やかで安心できるように

私は、みなさまからアンケートを取らせていただいています。

赤ちゃんを授かったらどんな気持ちになりますか?

赤ちゃんを授かったら同時に何を得ますか?とお聞きしますと、

今までにない感動や喜び、

ほっとした安堵感や、やっと出会えたという達成感

言葉では表現できない幸せ、

みんなと同じ幸せを手に入れられた、といった表現をされるかたが殆どです。

それは、「赤ちゃんという存在」を尊く、素晴らしい、家族の絆を深め、

みんなを笑顔にしてくれる存在と捉えています。

赤ちゃんは本当にかわいらしく、何にも代えがたい大事な存在です。

その赤ちゃんがやってくるまでを楽しみにそして心穏やかに、

問題を解決するための行動をとりながら不安になりぎず安心して過ごすのが

正しい妊活です。

 

不妊ストレスが増えると心がネガティブに

赤ちゃんさえ来てくれれば幸せ、でも赤ちゃんがまだこない今はただ不幸、

周囲からおいていかれる孤独と劣等感に

つらいつらいと妊活を続けて、

不幸の積み重ねの先にいつか突然赤ちゃんが来るようにはならないのです。

逆で、不妊ストレスは妊娠を妨げてしまうようです。(5

不安と期待から、フライング検査などもする傾向が出ていますが、

早期の妊娠喪失体験というのも、プラスな働きかけに

なっているわけではないようです。

赤ちゃんがやってくるまでを適度に楽しみに行動しながら、

日々の2人の生活にも喜びや楽しさを見つけていきましょう。

また苦しい妊活において、重要な意義を見出していくことも大切です。(6

不妊は悪いだけではありません。

2人で本気で向き合いながら得られた夫婦の絆の深さに感激、

そう思える心のゆとりに、肩の力がうまく抜け、

赤ちゃんがやってくるスペースが広がります。

 

心が変わると妊娠率が高まる

心と体は密接に関係しています。

つらく苦しく、ネガティブばかりでは妊娠体質から遠ざかります。

どれだけそれは仕方ないじゃん、妬んだってそれも仕方ないよって、

思っていても、なかなか繰りかえすネガティブ思考は切り替えられない

ですね。それに反応して体は妊娠しにくくなるばかりです。

でも、それは、妊活をするあなたにとってマイナスになってしまいます。

 

そのため、心理的な関りとしてカウンセリングは非常に有効とされています。

そして、その効果を出すには、短期間よりも6回以上のセッションが

持てた場合により優位に改善していると言います。

個別に関わり、ある程度回数を重ねて妊活に寄り添っていくこと、

またストレスがかかるタイミングに合わせて受けられる事も

ポイントになっているようです。(7

検査のタイミング、診断がつく、また採卵、移植、結果判定前、

そして、妊娠判定後、はとくに心に負担がかかっています。

2016年の3度目のコクランレビューより、心理的介入は不妊ストレスによる心理的苦痛のがへり、

さらに妊娠率がたかまり、結婚満足度も高まる事が言われています。(8

 

妊活心の基礎講座

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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