妊娠しやすく体質改善 アレルギー体質と炎症と不妊の関係

妊娠しやすく体質改善 アレルギー体質と炎症と不妊の関係

妊娠期間中は、妊娠は決して病的な状態ではありませんが、母体にとっては、

妊娠期間を通して非妊時とは異なる生理状態になります。

胎児は母体と種は同じではありますが、

由来が異なるものであり、同種異系の赤ちゃんを

胎内に許容するという妊娠は、移植の一種ともいえます。

そのため、この移植現象を維持するために免疫機構が大きくかかわることがわかっています。

そのため、免疫に異常を与える状況や常に免疫活性がおきて炎症がおきるような

アレルギーや歯周病をはじめ体内に慢性炎症がある場合は不妊になりやすくなります。

炎症と不妊についての関係は子宮内膜症やクラミジア感染による炎症などもそうですね。

炎症と不妊の関係についてみていくとともに、

炎症を鎮静化させる方法を探っていきましょう。

 

炎症とは

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炎症とは、外からの異物、細菌やウイルス、外傷などの物理的作用、アレルギーによって

起こる生体の防御反応であり、白血球が反応し、サイトカインなどの化学物質を産生します。

それによって、発熱、発赤、腫脹、疼痛などの症状がでてきます。

炎症には大きく分けて、急性炎症と慢性炎症とに分けることができます。

急性炎症とは、急激に発症し、早期に終息する炎症反応のことを言います。

一方、慢性炎症とは、急性炎症の原因物質がうまく処理されずに

炎症反応が長びき、炎症が緩やかに発症して長期にわたって炎症反応が持続する状態となります。

 

炎症と不妊との関係

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妊娠を維持していくためには、免疫機構が破たんすることなく、一種移植された状態ともいえる

胎児を健やかに育て上げる必要性があります。

妊娠に係る免疫には、以下のものがあります。

・自由絨毛における主要組織適合性抗原の欠如
・付着絨毛におけるHLA-G、HLA-E、HLA-Cの発現
・補体制御蛋白(CD46,CD55、CD59)の発現
・Fas ligandの発現
・免疫制御因子(α2glycoprotein,AFP,TGF-βなど)
・サイトカイン:Th1/Th2バランスがTh2優位
・IDOの発現
・制御性T細胞

 

歯周病や自己免疫疾患、アレルギーなどをはじめ、全身に慢性炎症がある場合、

これらの妊娠に必要な免疫機構の破たんを招くリスクが高まります。

そのため、不妊・流産・不育などを引き起こしたりします。

 

生殖器官が慢性的な炎症を持つ場合、、例えば子宮内膜症や月経困難症など、

それらが不妊の原因になっていることは明らかです。

またクラミジアに感染して治療せずに放置しているような場合も卵管が炎症を起こしているので

妊娠しにくくなります。

また、子宮や卵巣以外でも蓄膿症やアトピー性皮膚炎、喘息やリウマチなどの

長期にわたる炎症性の疾患も妊娠に影響を与えると考えられています。

身体のどこかに持続的に炎症を持っていることは免疫的に活性が高くなるためです。

特に精子は女性の身体にとってウイルスや病原菌同様、異物として扱われます。

そのため免疫活性が高い場合抗精子抗体などにより妊娠しにくくなったりします。

全身の炎症をチェックして、炎症を鎮静化させていく必要があります。

感染症などは治療がもちろん必要ですが、そうではない生活習慣や体質から起きる炎症は

まずは腸内環境を整えることで改善していきます。

 

腸と免疫との関係

私たち人間の腸と免疫には深いつながりがあります。

腸に8割ちかい免疫細胞が集まっています。

なので、その免疫が正常に機能するようにしておくことが大切なのですが、

食べ過ぎたり、消化が悪いものを食べたりしていると

おなかの中に悪玉菌がはびこってしまいます。

悪玉菌がはびこることで、腸の壁が傷つき、体内に有害物質が容易に侵入しやすくなります。

そして、さまざまな炎症を起こすようになってきます。

炎症を鎮静化させたかったら、腸内環境を整えていくことも大事な一歩といえます。

腸内環境を整えたい時には、善玉菌を増やしてあげることが大切です。

そして、傷ついた腸を修復してあげる事も同時に行っていきましょう。

 

腸内環境を整える3つのステップ

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腸内環境を整えるには、大事な3つのステップがあります。

1、腸内をきれいに掃除する

2、腸内の炎症を抑える

3、善玉菌を増やす習慣を取り入れる

 

1、腸内をきれいに掃除する

まず、腸内が汚れたままではいつまでたっても善玉菌を増やしていくことができません。

有害な物質に腸の壁は傷つくばかりです。

そのためには、食物繊維と水分をたっぷりとることが必要です。

食物繊維によって腸内をきれいにお掃除してもらいましょう。

便の状態をチェックしながら毎日バナナうんちが出るようになればOKです。

食物繊維が多い食品としては、

ひじき、さつまいも、インゲン豆、おから、ごぼう、タケノコ、ほうれん草、

こんにゃくなど。ほとんどの野菜や果物、海藻、キノコにたっぷり含まれます。

 

2、腸内の炎症を抑える

次に、腸内の炎症をおさえるのに効果的なのが抗炎症作用があるとされる「αリノレン酸」の摂取です。

αリノレン酸は体内で作り出すことができないため、外部から摂取する必要があります。

αリノレン酸はオメガ3系と呼ばれるオイルの中に多く含まれます。

 

【オメガ3脂肪酸が多く含まれる食品】

魚・アマニ・クルミ・放牧で育った牛肉

オメガ3脂肪酸をたくさん含んだ食品は、なんといっても魚です。

ただ、魚の場合、メチル水銀の含有量を気にされるかと思いますが、

オメガ3脂肪酸は妊娠や胎児の発育には欠かせない栄養素になります。

 

 

【注意が必要な魚】
キンメダイ、ツチクジラ、メカジキ、クロマグロ(本マグロ)、

メバチ(メバチマグロ)、エッチュウバイガイ、マッコウクジラ

マグロなどは1〜2週間に1回程度にしたほうが無難ですが、

サケやアジ、サバ、イワシ、サンマ、タイ、ブリ、カツオ、ししゃも、しらすなどの魚は

心配せずに、食べても大丈夫です。

むしろ、積極的に食べるべきでしょう。現代では、魚が入った和定食のような

食事は減少傾向にあります。

 

オメガ3脂肪酸は、受精卵の胚の正常な発育に欠かせない働きを担っていることが知られていてます。

オメガ3脂肪酸をよく摂り、また、オメガ6脂肪酸に対するオメガ3脂肪酸の比率が高いほど、

胚の発育が良好であるとの報告がなされています。

傷ついた腸内の修復をすると同時に、妊娠しやすい体をてにいれましょう。

 

また、傷ついた細胞の修復にはストレスをためない、質の良い睡眠などが欠かせません。

日々の生活習慣を見直しておくことも免疫機構が正常に機能するには

欠かせないことといえます。

 

3、善玉菌を増やす習慣を取り入れる

私達の腸内には多くの細菌が住みついています。

300種類100兆個でその重さはなんと1kgと言われています。

善玉菌を増やし腸を整えていくことは免疫力の強化に繋がります。

善玉菌を増やすには、乳酸菌やビフィズス菌、オリゴ糖、食物繊維が良いとされています。

特にオリゴ糖や食物繊維は善玉菌の餌になるので積極的に摂取すると良いでしょう。

乳酸菌といえば、思いつくのはヨーグルトだと思います。

でも、アトピーの方にはヨーグルトはおすすめできません。

ヨーグルトに含まれる乳酸菌は胃酸により多くが死滅して殆ど腸に届かないと

いう点と、ヨーグルトに含まれるカゼインというたんぱく質はアレルゲンにもなります。

ヨーグルトや乳酸菌飲料は砂糖を多く含むものも多いので、

無糖のものを選ぶのがよいでしょう。

砂糖は血糖値を上昇させ、高血糖の状態では血管壁を傷つけてしまいます。

そのため、食事から炎症を抑えていくこと、免疫力を良好に保つには

砂糖の摂取も控える必要があるでしょう。

 

オリゴ糖を多く含む食品としては、

バナナ、はちみつ、アスパラガス、玉ねぎ、ごぼう、じゃがいも

特に野菜には豊富に含まれています。

 

思ってもみないくらい体の中は全てつながっている

免疫・炎症反応・不妊あまり関係ないようでいて、体の中は全てつながっています。

ホルモンバランスも、自律神経のバランスも、栄養バランスも

みんなバランスの上に成り立ちます。

何かが偏れば連動して他もバランスを崩していくでしょう。

妊活と考えた時に、セックスさえすれば、排卵時に卵子と精子さえ受精すれば

妊娠できると思ってはいませんか?

だから、体外受精をすれば妊娠できるそう思われるのも無理はないでしょう。

しかし、妊娠において本当に大切なのは本当は受精後です。

受精こそしても着床しない割合の方が格段に高いのです。

体外受精で受精させることはさほど難しくありません、

腕の良い培養士なら9割は受精させられます。

しかしその後受精卵が育たない、

育った卵が着床しないという点で後々、みなさん悩まれているのです。

このままでは、期待と不安から終わりの見えない長い不妊治療に突入しなくてはなりません。

 

そうならないためにも、あなたは妊娠にとって本当に大切な力をつけていきませんか?

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この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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