腰痛でセックス回避 負担をかけない妊娠しやすい体位とは

腰痛でセックス回避 負担をかけない妊娠しやすい体位とは

男性の腰痛がセックス回避の原因にもなっています。夫からお誘いを断られる理由の1つに

疲れている、仕事で忙しい、についで多いのが腰痛です。不妊で悩んでいる夫婦にとって、

パートナーからのセックスをお断りする理由は

表面的な理由だけが原因ではないでしょうが、腰痛がある事で

セックスに対し苦痛を伴うのはつらいものです。腰に負担をかけずにすむ体位を

選択することで妊娠しやすく性生活を維持していくのにも役立つのではないでしょうか。

 

腰痛で悩む男性

腰痛を抱える男性も多く性生活に影響が出ている人も少なくないのかもしれません。

腰痛の原因は特定できるものはわずか15%程度と言われ、

のこり85%近くは原因がわからないのですが、

そういった原因不明の腰痛には生活習慣やストレス、睡眠不足なども

影響しておこっています。

現代では座りっぱなしで仕事をしたり作業をしたりといった生活が多く、

腰痛を抱えやすい生活になっています。

明らかに脊椎が直接影響をうけて痛みを伴う圧迫骨折や、椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄や

癌や細菌感染などによっておこるもの以外は原因がわからないことが多く

何で腰痛がおこっているのかはわからないことが多いものの、

症状を改善していくためにできる取り組みはしておきたいですね。

 

腰に負担をかけない 妊娠しやすいセックス体位

腰痛を持っている人むけのセックス体位としては、ウォータールー大学健康教育学部の研究では

後背位が負担がすくないといった研究結果もあるようです。

腰痛がある場合は、正常位や側位よりは、後背位がもっとも負担がかからないようです。

できるだけ腰への負担がすくない体位を選択し、

セックスに対する負担感が少ないように工夫するのもよいでしょう。

また、対面座位などを腰痛時のセックス体位として選択するご夫婦もいますが、

密着度が高い一方、男性の性器への刺激がすくなくなり、男性が射精しにくいという点もあります。

 

腰に負担をかけない 妊娠しやすいセックス

腰に負担がかかるのは、セックスの過程で男性が挿入してからでしょう。

セックスはお互いを思いやり相手のために行われる愛情表現の場でもあります。

そのため、腰が痛い男性を思いやり、男性が負担に感じにくいように

女性がリードするような性生活もよいでしょう。

また挿入後に男性が激しく動かなくてもよいように、

挿入以外の愛撫やオーラルセックスなど男性が快感を得られやすいように

関わっておく工夫もできます。

 

腰痛改善にできるストレッチ

腰回りの筋肉が固くなってしまう事で腰痛は起こりやすくなるため、

痛みがひどくない時に、お腹周りから腰、背中お尻などの筋肉を適度に

弛緩させ血流障害をかいぜんできるようにストレッチ運動などに取り組んで

おくことも効果的でしょう。

デスクワークなどを同じ姿勢で行っている場合、腹筋と背筋と力がかかる

割合のバランスも悪くなります。仕事の合間にも背筋や下肢を延ばすなどこまめに

ストレッチに取り組んでおきましょう。

イラン大学などの調査で、過去の腰痛研究のメタ解析した論文では、(1)

515名のストレッチと理学療法の効果を比べているものや、

普通のストレッチと一般的な腰痛治療の効果を比べています。

その結果、普通のストレッチは腰痛を緩和させていて、動けないほどの痛みにも効果が

あったようですが、個人差もあったようです。

 

 

腰痛改善のためのマッサージやグルーミング

腰痛は筋肉の緊張から起こりやすくなります。

腰回りの筋肉をゆるめるよう、夫婦で擦るようなマッサージなどをしたりし、

グルーミングし合う関係をつくっておくのもよいでしょう。

 

腰痛改善には認知行動療法が効果的

腰痛の原因は、ただ物理的な原因なのではなく、脳が影響しているという事が

研究で分かってきているところ。ストレスなどと関係していて、

心身症の一つでもありますよね。

そして、心理療法である認知行動療法が腰痛の改善に効果的になります。

脳の変調が慢性腰痛を起こすというのがNHKスペシャルでも取り上げられました。

オックスフォード大学の研究では(1)、認知行動療法が腰痛に効果的とされています。

日本でも「腰痛診療ガイドライン」に入ってもいるのです(2)。

でもほとんど浸透していないのが現実なような気がします。

腰痛があれば安静にしていた方が良いという考えも一般的かもしれませんが、

本当は少しでも動いた方が良いという点や、メンタルの影響を大きく受けている病気です。

過去に行われた腰痛と認知行動療法の実験1,629件から、信頼性が高い29件に絞り込み

温熱治療や牽引療法、運動療法といった治療法との効果をくらべた結果、

認知行動療法は、腰の痛み・障害・生活の質などの面において、

安静治療や他のガイドラインに沿った治療法とくらべても、すべての年齢層にたいして長期的な改善をもたらしたというのです。

凄いですよね。認知行動療法は、物事のとらえ方を変えて心に変調をきたす心理療法です。

腰痛の85%には明確な原因がはっきりしていなくて、ほとんどが心理的なものの影響のもののようです。

一般的な腰痛治療についても鍼やカイロプラクティック、マッサージ、ヘルニアの手術、

ランバーサポートなどどれもヨーロッパ腰痛診療ガイドラインでは効果はないと言われています。

メンタルケアが非常に重要になっていくと言えるかもしれません。Backpain Europe

まとめ

不妊で悩んでいるご夫婦にとってセックスができないという事は問題になります。

せっかくのタイミングなのにセックスが腰痛のためにできないという事は

できるだけ避けたいものですね。そのためには日頃から生活習慣を改善し運動不足や

ストレスケアをはじめマッサージなどをしておきましょう。

また、後背位がもっとも腰痛を持っている場合は負担が少ない体位になるため

体位を工夫することで妊娠しやすさを求めてみましょう。

 

参考文献

「腰痛」は終わる! – 「世界の診療ガイドライン」に基づく最新の腰痛治療

 

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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