多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で妊活は不安でつらい

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で妊活は不安でつらい 

tousituseigenn

多嚢胞性卵巣症候群だと毎日の生活に満足感を

あまり感じられないというのが問題になっています。

妊娠しないということはつらい事ですが、原因不明不明

で原因がわからないという事もつらいものです。

でもさらに妊活をしていて苦しいのがPCOSの多嚢胞性卵巣症候群

だといいます。(1

 

妊活中のストレス度の高さを表す生活の質(QOL)

妊活をしていると、精神的につらく、また先が見えない

不安から、毎日が楽しくない、楽しめないという事も問題に

なってしまいます。そして、そういった日々の生活への満足度

である生活の質(QOL)を評価してみるとどうでしょう・・・。

QOLはWHO世界保健機構で定義付けられているもので、

いい状態で過ごせることが望ましいこと。

妊活をして、治療をして、毎日がつまらないつらい、不安でしかない

そんな毎日では生きる事、生活そのものがネガティブにも

なってしまいますよね。QOLが低下して生活の質が下がってしまっています。(2)

不妊治療は、妊娠への期待がかかる一方、

通院にも時間と費用がかかり、さらに痛みや苦痛をともなう処置も

あります。そして夫婦の期待は高まる一方で、

結果がでないことで、ストレスレベルを悪化させてしまっています。(3

カップルが治療に耐えながら愛情のある、

お互いに支え合う関係をたもてるのかどうかはかかってくる

大きな心の負担にうまく対処できるかどうかが妊活の大切なポイントに

なっているようです。

 

PCOSと原因不明では妊娠率は変わらず、つらさは大きい

PCOSおよびそのパートナー(それぞれn = 733およびn = 641)の女性、

と原因不明不妊UI(n = 865女性および849男性)のカップルの

不妊症固有QOL調査(FertiQOL)をおこない、妊娠率も比較しています。(1)

その結果、多嚢胞性卵巣症候群PCOSの女性では、

精神的な苦痛が大きく、有意に低いQOL生活の質を示しました。

これらの結果がでたことに、主に、BMI、多毛症、家計の収入、

年齢の違いによってでたものでした。

そして多嚢胞の女性は、男性パートナーよりも全体的に

FertiQOLスコアが低かったのです。

PCOSのパートナー男性は、原因不明不妊UIのパートナー男性よりも

高いスコアを示しました(84.9±10.2対83.3±10.8; P = 0.003)。

PCOSでは、夫婦でストレス度が高くでていたのです。

でも、スコアは、妊娠の結果とは必ずしも一貫して

関連はしたものではなかったのです。

 

 

妊活がつらいほどさらに不妊リスクに

精神的な苦痛が多くストレスレベルが高いほど、

どうしても不妊リスクが高まっていってしまいます。

妊娠しにくさにストレスの影響があるため、

ストレスに対しては、関わる事で緩和し変えていくことができる

部分とも言われています。(4

ストレスや妊活中のさまざま苦痛によって重要な関連性が見られ、

ARTによる妊娠率がていかしてしまっています。

ストレスは、自分が自覚できるストレス、仕事に関連したストレス、

ちょっとしたの生活上の出来事、おおきな生活上の出来事として

などによって感じている、苦痛は不安または抑うつです。

そして、それらによって13の研究を精査しても有意に妊娠率に

影響がでてしまっています。

とはいっても、長期化させてもよくないものです。

 

多嚢胞性卵巣症候群での妊活は心に寄り添って

ストレス度がよりつらいほど、妊娠には不利になってしまいます。

PCOS多嚢胞性卵巣症候群の場合は、女性がわの不安も大きく、

さらに、BMIが多い、多毛症など外見に影響が出やすい部分も

影響して、ストレス度が高まる傾向も強まります。

つらいとか、嫌だ、好ましいと感じられる部分が減って、

自分の事を好きと思える事、ポジティブに思えることが

減ってしまうかもしれません。

自分の事を優しく思いやることを大切にしてくださいね。

そして、原因不明不妊というケースよりも不安でつらく感じる事も

おおいでしょうから、ムリせず、心理的なサポートを

積極的に受けながら妊娠しやすくしていきましょう。

 

インスリン感受性が低下 その対策食事を

多嚢胞性卵巣症候群では、インスリン抵抗性が低下し、感受性が

低下してしまうといわれています。(5)それはBMIと必ずしも

関係があるわけではないようですが、食事面からの改善も必要です。

BMIが気になる方はそこからまずは体型もコントロールしてみましょう。

もしくは、血糖値が高くなるような精製された糖質の摂取も

注意が必要です。

食物繊維が含まれた形の炭水化物を摂取が大切です。

なので、お菓子、ファーストフード、清涼飲料水をはじめ

妊活中は避けたい食事も控えていきましょう。

詳しくは⇒こちら

 

参考文献

(1)The World Health Organization’s WHOQOL-BREF quality of life assessment: psychometric properties and results of the international field trial. A report from the WHOQOL group. Skevington SM, Lotfy M, O’Connell KA, WHOQOL Group. Qual Life Res. 2004 Mar; 13(2):299-310.

(2)Differences in quality of life and emotional status between infertile women and their partners.Huppelschoten AG, van Dongen AJ, Verhaak CM, Smeenk JM, Kremer JA, Nelen WL Hum Reprod. 2013 Aug; 28(8):2168-76.

(3) 2013 Aug;28(8):2168-76. doi: 10.1093/humrep/det239. Epub 2013 Jun 7.Differences in quality of life and emotional status between infertile women and their partners.

(4) 2011 Oct;26(10):2763-76. doi: 10.1093/humrep/der246. Epub 2011 Aug 1.Stress, distress and outcome of assisted reproductive technology (ART): a meta-analysis.

(5) 2011 Oct;26(10):2763-76. doi: 10.1093/humrep/der246. Epub 2011 Aug 1.Stress, distress and outcome of assisted reproductive technology (ART): a meta-analysis.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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