妊活女性の着床しやすくするビタミンD濃度を高める方法

妊活女性の着床しやすくするビタミンD濃度を高める方法

着床をしやすくするのにかかわる栄養としてビタミンDがあります。

ビタミンDは脂溶性のビタミンで、食べ物からとるほかに、

日光を浴びると私たちの体の中で作り出すことができる栄養素でもあります。

現代では約半数近くがビタミンD不足とも言われています。

しっかりと補って着床・妊娠しやすくなっていきたいですね。

 

着床しやすく働くビタミンD

少し前はIU(アイユー)という国際単位で示されましたが、

現在はμg(マイクログラム)で表されています。1μg=40IUです。

日本人の食事摂取基準(2015年版)では、

成人男女のビタミンD摂取目安量を5.5µg/日(妊婦は7.0µg/日)、耐容上限量を100µg/日としています。

 

研究からみたビタミンD濃度と妊娠率

Polyzos NP et al. Vitamin D deficiency and pregnancy rates in women undergoing single embryo,

blastocyst stage, transfer (SET) for IVF/ICSI. Hum Reprod. 2014 Sep;29(9):2032-40.

では胚盤胞(5日齢)1個移植を行った368名の体外受精患者さんを対象に調査したところ、

血中 25(OH)ビタミンD 濃度が<20 ng/ ml以下の群ではそれ以上の群に比べて、妊娠率が低かった(41 vs. 54%)

とされています。

 

Ozkan S et al.  Replete vitamin D stores predict reproductive success following IVF. Fertil Steril. 2010 Sep;94(4):1314-9.

では、84名の体外受精症例で卵胞液中の 25(OH)ビタミンD が高いと妊娠率も上昇した。

解析により卵胞液中のビタミンD濃度が体外受精の成功を予知出来る一つの要因であることが分かったと

結論付けています。

 

Chu J et al. Vitamin D and assisted reproductive treatment outcome: a systematic review and meta-analysis. Hum Reprod. 2018; 33: 65-80.

体外受精とビタミンDに関する11論文2700名のデータを基にメタ解析を行っています。

ビタミンD濃度は血清中の25-hydroxyvitamin D [25(OH)D]を指標に、

ビタミンD摂取が『十分(>30 ng/ml)な群』と、『不十分(20-30 ng/ml)あるいは不足(<20 ng/ml)群』の2群に分けて、

妊娠成績の比較を行っています。その結果、ビタミンD摂取が『不十分/不足している群』に比べてて

『十分な群』では出産率が1.33倍も高まったようです。

 

ビタミンDの摂取や日光浴の必要性

ビタミンDの濃度が充分に足りていることも着床しやすさに影響があるようです。

このビタミンDは食事から補う事も出来れば、日光浴によって体内で作り出すことも

できる栄養素です。厚生労働省の調査によると、食品からとるビタミンDの必要量の目安は5.5µg程度とされています。

1日に必要なビタミンDの量は15µg以上とされていて、不足する10µgのビタミンDは、

太陽光線を浴びて体内で生成する必要があります。

 

食事からの摂取

魚介類やキノコ類、卵類などに多く含まれています。

ビタミンDは脂溶性ビタミンであるため、脂質を含む動物性食品から摂取したほうが

栄養が吸収されやすくなります。

 

日光浴・太陽を浴びる事で体内で生成

皮膚が紫外線を浴びることでビタミンDの素を生成します。

長時間の日光浴は皮膚がんへのリスクも高まるため好ましくありませんが、

UVケアをしてしまうとこの紫外線を浴びることの妨げになります。

 

美肌ブームによる過剰なUVケアにより、特に夏場は女性を中心に極端に紫外線を避ける傾向がある。

その結果、ビタミンDの体内産生量が減少しビタミンD不足に陥るリスクが上昇する。

引用 過剰なUVケアがビタミンD不足

 

そのため、紫外線の量は季節や場所、時間帯によって変動し、皮膚のタイプによっても変わりますが、

1日に必要な日光照射時間は、夏であれば15~30分程度、冬なら1時間程度です。

また、ビタミンD生成に必要な日照時間は地域や季節によっても随分違います。

そのため、地球環境研究センターのサイトではビタミンD生成に必要な日照時間と、

必要以上にあたりすぎては危険となる時間数も教えてくれます。

 

今からできるビタミンDの不足を防ぐ工夫

顔と両手だけでなく、両腕や足などの部分に太陽光を当てると、

照射面積がひろがるため、必要なビタミンD量に対する照射時間は半分になります。

ビタミンDは6種類あり、そのうち体に必要となるのが、ビタミンD2とビタミンD3です。

妊娠を望む女性にとって必要な栄養を多く含む魚類には、このビタミンD3も豊富に含まれています。

魚を食べることで、ビタミンDを体内に取り入れ補えますが、

魚類を十分に摂取しないといったことや、必要以上に紫外線を避けていると、ビタミンDの濃度は

低下してしまいます。紫外線は有害になる部分もあるため、必要以上に

極端に避けている場合はとくに注意が必要となります。

日光浴や紫外線と上手に付き合い、食事からのビタミンD摂取の

不足が起こらないように工夫をしていきましょう。

また、窓越しの日光浴では必要な紫外線を浴びることができません。

外に出て、活動することが望ましく、より自然に触れる活動が自然と妊娠に近づいて

いくのですね。

 

すぐサプリの摂取に飛びつくリスク

栄養不足かもしれないと、それを補うためにサプリの摂取に飛びつくのはやはり

考え物です。長い歴史をみてきても生殖についてこれほどサプリに頼りすぎる時代は

ないのではないでしょうか。もともとの食事からの摂取と、

太陽を浴び屋外活動することもビタミンDの為だけでなく他の要因も含め

複雑に影響し合って、妊娠しやすさにつながっている事でしょう。

まずは、基本の生活習慣の見直し、食生活や日光を浴びる生活を見直してみましょう。

多量のビタミンD摂取を続けると高カルシウム血症や腎障害などが起こる可能性が知られています。

通常の生活をしていれば過剰摂取という事はおこりません。

サプリメントによるビタミンD補充をする場合においては、有害にもなります。

摂取量や摂取についても気をつけていきたいところです。

厚生労働省の発表では、ビタミンD毒性の原因はほぼ例外なくサプリメントの過剰摂取としています。

 

参考文献

紫外線情報分布図(気象庁)
ビタミンD生成・紅斑紫外線量情報(地球環境研究センター)
有害紫外線モリタリングネットワーク(国立環境研究所)

公益社団法人骨粗しょう症財団

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、自然妊娠カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

プロフィールを詳しく見る

みなさんに読まれています

妊娠された方々も読んだ
「妊娠するための教科書」を無料プレゼント。
みなさんにお役立ていただき、
喜ばれたメルマガです。

メルマガ登録はこちらから

トップに戻る

もっと知りたい