卵巣機能を高める方法-コレステロールの栄養摂取

卵巣機能を高める方法-コレステロールの栄養摂取

食事 女性

妊活中は食事、栄養もきをつけていらっしゃる方も多いと思いますが、

忙しくしている方や細かい食事にまで手が回らない方でも

これだけは気を付けておいてほしい栄養があります。

 

卵巣機能を高めてくれるコレステロール欠乏に?

特に、ダイエットの経験者や10代・20代にダイエットを経験したり、

食事が適当だったという方は、栄養不足によって、

適切なホルモンが分泌できない状態にあり、

長い間卵巣がダメージを受けてしまっている可能性があります。

30代でも40代でも妊娠しやすいようにしていくには

整ったホルモンバランスは欠かせません。

そのためのコレステロールについてみていきましょう。

 

そもそもコレステロールとは

脂質の一種で、人間の血液中だけでなく、脳、内臓、筋肉など全身に使われ、

細胞膜、性ホルモンや副腎皮質ホルモン、脂肪の消化吸収を助ける胆汁の材料になります。

コレステロールというと良くないイメージをもたれがちですが、

人間の体は約60兆個の細胞からなりたっているといわれていて、

そのひとつひとつを形作る細胞膜の材料もコレステロールということを考えると、

コレステロールは必須の栄養と言えるでしょう。

 

ダイエット中や痩せすぎ太り過ぎの人は注意

コレステロールと聞くと、

悪いイメージが強くはありませんか?

高コレステロールは悪として、医療機関でも扱われてきました。

コレステロールは低ければ低いほど良いと思っている方は要注意です。

ダイエットをして油や肉などを控えている方

もともと痩せすぎの体質の方や太りすぎという方も

コレステロール良い状態でとれていないと言えます。

 

コレステロールはある程度は絶対に必要

ストレスに打ち勝って、心もイキイキと生活をする、

ホルモンバランスが整って妊娠できる体質であるには、

そのほかの体内のホルモンも十分に分泌されてこそです。

イキイキと生活できる、妊娠できる体であるには、ホルモンやビタミンは欠かせない存在です。

そのホルモンやビタミンなどは、コレステロールをもとに作られます。

女性にとって低コレステロールはデメリットしかありません。

低コレステロールでは女性ホルモンも整わず、

排卵障害、卵巣機能の障害などにつながります。

 

 

コレステロール値が低いと

コレステロール値が低いとホルモンバランスの変化が大きい時には特に

気分が沈みやすくなったり、イライラするようになってしまいます。

メンタル状態が悪くなっていて、夫婦で良好な関係が築けるわけはありません。

些細な事でも落ち込みやすくなっているうえに、

妊活の成果が思ったように出なければなおのこと落ち込みやすくなって、

涙もろくなって感情のコントロールがきかなくなってしまいます。

 

着床を助けるビタミンDとコレステロール

着床を助けるといわれているビタミンD はコレステロールから作られます。

ビタミンDと着床についての研究では、卵子提供を受けた99人を、

血中 25(OH)ビタミンD が低値(<20ng/mL)と高値(>30 ng/mL)の群に分けて分析し

臨床的妊娠率(37% vs. 78%)、生産率(31% vs. 59%)とも高値の群で有意に高かったようです。

この論文は卵子提供による研究データのため、

ビタミンDが子宮内膜に直接影響して着床を促していると結論づけています。

さらにこちらの研究によると

閉経前の正常月経周期を有する388名の女性を、

35歳未満、35~39歳、40歳以上に分けてAMH値と血中 25(OH)ビタミンD との相関を調べています。

40歳以上のみで相関を認めており、この論文では、

40歳以上ではビタミンDの低下がAMHの低下と関連しているため、AMH値を卵巣機能としてとらえれば、

40歳以上ではビタミンDが卵巣機能の維持に何らかの役割を果たしていると考えられるとしています。

 

 

妊活中・妊娠中はコレステロールは摂取して

妊活中や妊娠中はとくに、そうでなくても

女性はコレステロールをしっかりとる食事習慣が大切です。

血液中のコレステロールは食べ物を食べたら

すぐに増えると思われがちですが、80%は自分の肝臓で作られています。

体内で合成されるコレステロールの量は1日に体重1㎏あたり12~13mgです。

体重50㎏の人なら600~650mgで、リン脂質、糖脂質、たんぱく質とともに生体膜などをつくっています。

コレステロールは食べ物からも摂取できますし体の中でも合成してくれています。

摂取した食べ物から吸収されるコレステロールの量は40~60%で、

体内合成量3分の1から7分の1程度です。

食品からコレステロールを多く摂取すれば体内での合成量は減り、逆に摂取量が減れば合成量が増えると

いったようにつねに一定量が供給されるようになっています。

 

コレステロールが多くとりやすい食品9選

 

たまご

するめ

さくらえび

たらこ

いくら

すじこ

さきいか

ししゃも

レバー

 

卵類やレバーなどに多く含まれます。

特に卵は特に疾患がない場合大人でしたら

1日に1個は摂取しても問題がないので積極的に取り入れていくとよいでしょう。

 

参考文献

・吉田企世子 安全においしく食べるためのあたらしい栄養学 高橋書店

・工藤 秀機 蒲池 桂子監修 栄養を知る事典 日本文芸社

・中屋 豊著 栄養学の基本としくみ 秀和システム

Rudick BJet al.  Influence of vitamin D levels on in vitro fertilization outcomes in donor-recipient cycles. Fertil Steril. 2014 Feb;101(2):447-52.

Merhi ZO et al. Circulating vitamin D correlates with serum antimüllerian hormone levels in late-reproductive-aged women: Women’s Interagency HIV Study. Fertil Steril. 2012 Jul;98

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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