妊活焦りで悪循環 妊娠から遠ざかるNG行動

妊活焦りで悪循環 妊娠から遠ざかるNG行動

結婚して、そろそろ赤ちゃんが欲しいなぁ・・・

妊活を開始してもなかなか授からずにいると、焦りが出てきてしまいますよね。

そんな焦りは精神的なストレスとプレッシャーになり

妊娠しにくくさらに悪影響となってしまいます。(1)

妊娠できるようにするためには、妊活中はよりしない方がよい

NG行動があります。知らず知らず無意識にしてしまっていることも

多いことがあるのではないでしょうか。

 

妊活では焦る 不妊治療でどんどん不安に

なんで私は妊娠できないの?周りの友達は妊娠していくし・・・

周りからは赤ちゃんまだ?

って聞かれることで、どんどんプレッシャーに感じてしまう。

妊活をしていると、周囲が妊娠していくことに焦りを感じてしまいますよね。

自分が取り残される恐怖感。妊娠できないという結果を受け取るたびに

精神的にダメージを受けるので、不安にもなってしまいます。(2

 

妊活をしていてこの焦りがより強くなるのは、年齢よりは妊活を

はじめてからの過ぎる年月、不妊治療などをはじめてからの期間が

関係していきます。(3

20代、30代でも妊活が思うようにいかずに悩むと、こういった妊活での

精神的な苦痛でもつらさを抱えている人が増えています。

病院などで検査をして診断が下る事、治療をよりステップアップして

行っても妊娠できない体験を繰り返すことは妊活中の女性にとって

より不安や気分の落ち込みがたかまりコントロール不能のような感覚に

なやまされてもいます。(4

 

妊娠できないことで、焦りと不安で不妊

不妊という事において、より精神的な苦痛を体験するのは

女性。焦っていると感じれば、それは焦り、

またなぜうまくいかないのかといういらだちからイライラもします。

期待と不安、そして失敗と絶望を繰り返すことが強い

ストレスになって、ストレス反応がさらに起こってしまいます。

ストレスが増加し続けると、慢性的なストレス状態で、

自然に心理的な持久力が失われてしまいます。そして、

妊活を頑張っているにもかかわらず、望ましい結果が得られない場合、

フラストレーションと失望につながっておて、ついには、

コントロールがきかない状態にもなり、それがまた不妊とも関連してしまいます。(5

「希望」を抱けることが、妊活中の女性のメンタルを守ることを

反映してもいます。そのため、精神的なサポートを受けている場合は、

よりよい精神状態を保つことができています。(6

 

焦りによるストレスが不妊体質を強化する

ストレスがよくないのか・・・

ストレスを感じるとコルチゾールやアドレナリンと呼ばれるストレスホルモンが出てきます。

そのストレスホルモンによって女性ホルモンの分泌が

減ってしまう事、そして排卵障害や、受精障害、着床障害へと

影響が広がっていってしまいます。

また、交感神経が優位になり、血管や血流への影響が大きく、

流産しやすさや不育症にもつながってしまっています。(7

特に、無力感といった自分ではもうコントロールが効かない、

何をしても効果がない、そういった感覚は、前向きに行動することが

できなくなってしまい不妊で失敗の予測因子とされています。(8

この無力感は、妊活女性の52%もの人が感じているといわています。

 

焦る事の悪影響はストレスだけにとどまらない

焦りストレスを抱えていると、自己イメージ(自己肯定感や自己能力の評価)

を大きく下げてしまいます。

自己イメージについてあまり知られてはいないかもしれませんが、

人が幸福感を抱き、自分の思い描く人生を生きぬいていくためになくては

ならない物なのです。

あなたの心の中に、自分が自分のありのままで存在する意義や

価値があると思える自身のようなものです。

自信というと一般的には○○ができるとか○○が得意といった能力

への自信ととらえられがちなのですが、

土台にあるのは、そのままの自分でOKと思える

自分を自分で肯定できる気持ちであり、マインドフルネスな状態です。

自己イメージが低い事は、不妊につながっているのです。

 

 

やってはいけない自己イメージを下げる行動

 自己イメージをあげる習慣とは逆に、自己イメージを下げる習慣もあります。

これらは無意識に自己イメージを下げる行動なのです。

 

下記に思い当たる場合は・・・要注意です。

 

・妊活がうまくいっていない人同士で慰め合う

・妊活がうまくいっていない人を見て、自分だけじゃないんだと安心する

・子供がいる人を羨ましがる

・不満ばかりが目につく

・批判ばかりしてしまう

・友達の妊娠を素直に喜べない

・妊活中の友達が成功しなければいいと失敗を願う

・妊娠できますようにと強い願望をいだきつづけている(自分の願掛けばかり)

 

あなたの妊娠のために、今すぐにでも手放していきましょう。

妊娠しやすさには、自己イメージの高さや自分や他者への思いやり

といった心なのです。

 

ストレスへ適した対処を

ストレスに対して適した対処ができないことで、より否定的な

反応を強めてしまいます。妊活中のストレスケアは必要性が高いもので

ありながら、なかなかそのサポートが充分ではなくなっています。(9

絶え間なく妊活・不妊治療と頑張り続ける事で、毎日の生活や

自分が自分らしく生きる事への満足度減り、不妊に対する苦痛を感じながらも

子どもを持つことを唯一の成功だと思うようになってしまいます。(10)

そういった感覚を手放せるほど、妊娠率も高まっていきます。

 

不妊で悩む女性は社会的な、結婚したら子供を産んで育てるといった

その役割をできない事に取り残された感覚に苦しみます。そして、

スティグマ化したものや無力感からの回復のために心の回復のための

カウンセリング支援が必要になります。(11

 

妊活中の焦りから不妊リスクを高めないために⇒カウンセリングを

 

参考文献

(1)Psychological functioning across stages of treatment for infertility.Berg BJ, Wilson JF J Behav Med. 1991 Feb; 14(1):11-26.

(2). 2018 Apr-Jun; 11(2): 180–189.doi: 10.4103/jhrs.JHRS_119_17Illness Cognitions, Anxiety, and Depression in Men and Women Undergoing Fertility Treatments: A Dyadic Approach

(3) 2008 Feb;17(4):531-8. Epub 2007 Mar 1.Infertile couples’ experience of family stress while women are hospitalized for ovarian hyperstimulation syndrome during infertility treatment.

(4)Infertility pp 29-57Cite asPsychological Reactions to Infertility

(5) 2006 Jul;21(7):1651-8. Epub 2006 Mar 16.Should fertilization treatment start with reducing stress?

(6) 2004 Dec 1;117(2):126-31.Psychological interactions with infertility among women.

(7) 2014 Feb;12(2):131-8.The emotional-psychological consequences of infertility among infertile women seeking treatment: Results of a qualitative study.

(8) 2005 Apr;28(2):181-90.Predicting emotional response to unsuccessful fertility treatment: a prospective study.

(9) 2006 Sep;55(4):237-42.Gender differences in coping with infertility among couples undergoing counselling for In Vitro Fertilization treatment.

(10)The psychological well-being of infertile women after a failed IVF attempt: the effects of coping.Hynes GJ, Callan VJ, Terry DJ, Gallois CBr J Med Psychol. 1992 Sep; 65 ( Pt 3)():269-78.

(11) 2000 Sep;21(6):619-33.Infertility as a transformational process: a framework for psychotherapeutic support of infertile women.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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