妊娠しやすいセックス 回数?それとも質?禁欲は必要?

妊娠しやすいセックス 回数?それとも質?禁欲は必要?

男女 ベッド

妊活をがんばる、不妊で悩んで困っていて、いろいろはやってみている。

そんなあなたは、セックスの回数と質についてはどのように

受け止めてこられたでしょうか?

不妊治療やサプリなど、妊活の代名詞のように情報があふれかえっていますが、

それでも妊娠するための基本は、夫婦の仲の良い、心地よいセックスが基本。

セックスの回数と質は、妊娠しやすさに関係があることがわかっています。

また、妊娠しやすくするために本当に禁欲は必要なのでしょうか?

妊娠しやすいセックスについてご紹介していきたいと思います。

 

妊娠したいのにセックス回数が少ない問題

性欲減退や性機能障害でセックスレスになっています。

セックスレスや、男性不妊の原因でもあるセックスができない成り立たない性機能障害

は近年増加傾向にあります。

 

2016年に公表された全国調査の結果では、造精機能障害が82.4%、精路通過障害が3.9%、

性機能障害が13.5%であり、以前の調査と比較して性機能障害の割合が増加しています。

日本の婚姻カップルの45%はセックスレスという報告もあり、

今後、性機能障害に対する治療は男性不妊症に関しても極めて重要になるでしょう。

引用 意外に多い男性の不妊症について

 

不妊で悩む女性にとって、妊娠したいのに夫から誘われない、セックスしたいけどできない

自分自身も、苦痛でなんかいやという方もいます。とにかくセックスがレス化する

というのは深刻になっています。たとえ不妊治療をしたとしても性生活が多い人ほど

妊娠率が高いため、セックスそのものにも生殖能力を高めてくれるメカニズムがあるのです。

でも、それがなくなってきていることが現状大きな問題になっています。

 

 

セックスの回数は妊娠率に関係する?

妊娠のしやすさに、セックスの回数は関係するのでしょうか?

もちろん、セックスのタイミングも大事なポイントにはなりますが、

日本人の1ヶ月セックスの平均回数は2.1回。

年代別でみてみると、20代では4.11回と最も多いのですが、30代では2.68回、

40代では1.77回とセックス回数が減少する傾向にあります。

 

アメリカの研究データによると、一回の生理周期あたりの自然妊娠率は、

毎日セックスした場合で37%、一日おきで33%、週一回で15%という報告もあるようです。

日本産科婦人科学会専門医の清水なほみ医師は、

回数が多ければ多いほど妊娠しやすくなる

「妊娠率」で考えれば性交渉の回数が多ければ多いほど上がります。

毎日性行為を行った方がよいと言えます。毎日すると精子が薄くなるというのは間違いで、

むしろ古い精子をためることによって精子のDNA損傷率が上がるので、

妊娠率という意味では下がります。としています。

 

 

こちらは年齢などは考慮されていないデータですが、

回数は多い方が妊娠しやすくなるなるといえるでしょう。

 

定期的なセックスが妊娠しやすい体つくりに

また、MACLEOD J : Fertil Steril 1953:4(1) , 10-33に報告されたセックス回数と6ヶ月間の

累積妊娠確率についての研究では、

週3回以上あれば半年間での累積妊娠確率は50%以上となり、

週1回未満では16%、週2回では32%です。

性生活の回数の多く定期的に回数が多いほど妊娠確率を高める様に働いています。

 

妊活中は特に、妊娠しいやすい時期にタイミングを集中してとる傾向になります。

しかし、人間の体は定期的なホルモン分泌があることで、

妊娠しやすい体の環境が整います。

そのため、排卵日の時だけのセックスではなく、

それ以外の時期に定期的なセックスがあることが妊娠率を上げるようになります。

 

松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログでは、マウスを使った実験より、

高温期の性交渉が着床率を高めているという事を紹介しています。

男性の精液に触れる事で女性は免疫状態を整えて妊娠に必要な

免疫寛容を起こすメカニズムを整えているということです。

そのため、性生活を排卵へのタイミング合わせだけにしてしまう事は

妊娠しにくくなるようなものかもしれません。

他にも【妊娠しやすいカラダづくり】ドクターに訊く 性交の回数が多いほど妊娠率も高くなる訳とは

別の医師が見解を載せています。

週に1回の性交では周期あたりの妊娠率は15%なのに対して、

1日おきの性交では33%、毎日の性交では37%と、毎日性交すると妊娠率が最も高くなっています。

 

 

妊娠しやすくするために禁欲は必要?

男性側は元気な精子を射精するために、性交渉をもつ前3日間くらいは禁欲が必要・・・

そういった指導を受ける場合があるかもしれません。

しかし、より多くの精子を確保しようとするための禁欲ですが、

精子は普段からストックされています。

そのため、1回の射精ではストックが空になることはありません。

逆に禁欲をすることの方がデメリットが大きくなります。

ためておけば、古くなった細胞から劣化します。

ある実験があります。

1時間毎に3回射精をした場合、精子の数と運動率を比較した場合、

3回とも数に違いはあまりなく、

反対に、運動率に関しては3回目の方が結果は良好となっているという事です。

つまり、禁欲はしない方がいいのではなく、してはいけないということです。

それよりは、精子の質をたかめるために日頃から軽い運動をしておく、

ストレスなく、プレッシャーになるようなことは避け、

質の良い睡眠時間を確保する、食生活にも気けつるといったことが大切になります。

 

妊活に夢中になると、「妊娠しやすい期間以外はセックスしても意味がない」と思われがちです。

確かに排卵日前後の妊娠しやすい期間以外でのセックスは妊娠の可能性は、

妊娠しやすい時期より、低くはなります。

ただしセックスをしない期間が長く続くと、生殖機能自体が衰えるようになってしまいます。

また、セックスの回数が少なくなりますので、精子の数・運動率なども低下してしまいます。

禁欲は必要なく、最低でも1週間に1回はセックスをして、精子の状態も良好にしておくとよいでしょう。

 

気持ち良いセックスは妊娠しやすい

パートナーのためにも、心地よさを感じたい。そう思う女性も多いはず。

でも実際は心地よさや快感とは程遠い・・・そういう人は

多いのではないでしょうか。

イギリスのコンドームメーカーDurex社が世界26か国26000人を対象に

行ったセックスに関するアンケート調査では、

毎回、ほぼ毎回オーガズムに達するかという質問に、

日本人は男性43% 女性11%と

平均の 男性64% 女性32%を大きく下回りました。

さらに、オーガズムに対する満足度はさらに下回り世界的にみても最下位だったのです。

 

でも、オーガズムは妊娠しやすさと直結します。

セックスで快感と感じると、脳の視床下部や下垂体から女性ホルモンを分泌させるための

刺激ホルモンが沢山分泌されるようになります。

女性ホルモンは妊娠とは切っても切れない関係にあり、

卵子の発育や排卵、着床にも大きく関わります。

気持ちのよいセックスが定期的にあることで、

常にホルモンバランスが整い、卵子の質を高めたり、受精卵が着床しやすくなり、

妊娠率が上がっていくと言えるでしょう。

そのためには、オーガズムを感じやすくするために、夫婦でお互いが心地よいセックスのための

かかわりを持ち続けることが大切だといえます。

 

イヤイヤ義務的セックスは妊娠しにくくなってしまう

男女

いやいやする、仕方なく、といった義務的な子づくりセックスでは中々妊娠しにくい

そんなことが言われています。

その原因について、女性側が心地よセックスができない事によって

子宮頸管からの分泌液がすくないといった事に加え、

痛みを感じたり性器が晴れてしまうといった炎症反応がおきてしまいます。

コロンビア医科大学院の上級副学部長ヒルダ・ハッチャーソン医学博士は

妊娠しやすさに前戯が重要としています。

 

ヴァギナが乾いていると、性交のときに痛かったり、炎症を起こしたり腫れたりして、

それが精子の運動を阻害することもあるんです。

つまり、女性が性的に燃えているほど精子の動きにもプラスになる、

引用 実は前戯も重要!?妊活中セックス

 

嫌いやセックスすると、排卵の時期であっても妊娠しにくいのですから、

日頃から心地よいセックスができるように夫婦間でセックスについて

前向きにお互いを思いやるような関りができる様に取り組んでいる必要性があります。

 

妊娠しやすいセックスができないで悩んでいる

おなかが痛い女性

 

相談を受ける中でもよくある悩みが、

・気持ちよくない、痛い

・男性が女性の扱いをわかってくれていない

・オーガズムを感じたことがない

 

つまり妊娠しやすいセックスがなかなかできないでいて、

パートナーと良好な性コミュニケーションをとれずにいてさらに不妊で悩んでいるといった点が

あります。セックスはコミュニケーションであり、学習です。

夫婦ふたりが性的なコミュニケーションをどのように向き合い、お互いにやり取りを

し続けるかで心地よいのか苦痛なものになるのかが違ってきます。

性的なものには、いやらしいとか、いけないものと思ってしまったり、

恥ずかしいから相手にオープンに伝えることが

難しい、なんて思われるかと思うと伝えられないといった事で、

男女間のコミュニケーションが不良になってしまっているカップルも多いものです。

 

義務的なセックスから解放される

睡眠女性

妊娠しやすくするためには、セックスの質を高める事に専念した方が結果、

回数を増やしていくきっかけになって

妊娠の確率を高められるようになるといえるでしょう。

お互いに心地よさを感じる夫婦の営みでは、

男性も女性も分泌されるホルモンや分泌液の量が全く違います。

妊娠したいとばかりに、子作りのためだけのセックス、義務なセックスは

プレッシャーや緊張から快感も少なく、

回数がかえって増やせなくて、減る一方という負の連鎖になってしまいます。

女性の排卵に合わせて、男性に性交(仲良し)の指示を出し、その後は

しばらく着床時期が過ぎるまではなしにと提案ばかりしていたら、

男性も性生活に対してプレッシャーを感じたり、子作りばかりになってしまう

性生活に義務感を感じたり勃起障害になりやすくなってしまいます。

不妊で悩むご夫婦の3割は勃起障害を抱えているとも言われています。

義務感を感じたり、プレッシャーを感じる事は妊活中はデメリットしかありません。

 

お互い、心地よいコミュニケーションづくりが大切だと言えます。

そのうえで、排卵日は関係なく、週2~3回は回数をもてると理想的でしょう。

 

 

とはいっても、セックスレスなんです・・・。

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この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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