40代男女とも睡眠不足が深刻 妊娠しやすい眠りの習慣

40代男女とも睡眠不足が深刻 妊娠しやすい眠りの習慣

40代で妊娠を望むご夫婦が増加傾向にあります。しかし、年齢からみても

妊娠しにくい年代に差し掛かっているため、なかなか結果が出にくく不妊治療をしていても

流産などにも悩まされやすいのです。そのため、妊活中は心身ともに健康的に整える

必要性があるのですが、睡眠が不足しているのも40代。

妊娠と睡眠とには関係があることをご存知でしょうか。

 

40代は睡眠不足が問題 平均6時間未満があたりまえに

厚生労働省「平成29年「国民健康・栄養調査」の結果」によると、

40代での1日の平均睡眠時間が6時間未満となっているのが男性48.5%、女性52.4%

と非常に多く寝不足や十分な休息が取れていない状況が当たり前の生活に

なってしまっているといえるでしょう。

睡眠不足ではすぐに病気ということにはつながりにくく体への変化も気づきにくい点があります。

また寝不足をしたら土日や休日に寝だめをすればいいやと思っている方も

いらっしゃると思いますが、睡眠は寝だめができないという点も忘れてはいけません。

 

気づかないうちに体は不健康に、また自律神経やホルモンバランスへの影響が出やすいため

睡眠時間を確保し、睡眠の質を高める取り組みも必要です。

 

40代では急速が睡眠での急速不十分な人増加中

さらに、厚生労働省「平成29年「国民健康・栄養調査」の結果」より、

40代では、睡眠による休養が十分にとれていない者の割合は20.2%であり、

平成21年からの推移でみると有意に増加しています。さらに年齢階級別にみる他場合、

40歳代では最も高く30.9%と増加傾向にあります。

何かと社会的な役割や責任もかかってきて仕事面も家事もと忙しくなる40代

でも妊娠を望む場合はもっとも重要な睡眠による休息も確保していきたいところです。

寝ているのに疲れが取れないという場合は、睡眠時間の不足だけでなく、

睡眠の質の低下も考えられます。

睡眠の質が低下する場合、メラトニンといった睡眠ホルモンや睡眠中に出てくる

成長ホルモンなどの分泌も低下し体の修復が追い付かなくなります。

睡眠は毎日のことなので、ちょっとしたことでは自覚症状が現れるほどの病気には

なりませんが、見えないところで妊娠しにくく心身ともに働いてしまうものです。

 

妊娠しやすさに8時間の睡眠時間を

妊娠しやすさに睡眠というのもとても重要になってきています。

というのも現代は睡眠不足や睡眠障害がとても増えているからです。

カナダとアメリカの夫婦を対象にしたオンラインでのコホート研究では、

不妊治療やピルを使用していない女性(21〜45歳)で妊活期間6ヶ月以下の方6873名を対象に、

睡眠に関する質問票調査を行いました8週間毎に女性へ妊娠の有無を調査しています。

妊娠成立か最大12ヶ月まで経過観察を実施した結果、

8時間の睡眠時間の妊娠率を1.0とした場合の睡眠時間による妊娠率は

8時間を境にそれよりも多くても少なくても低下したのです。(有意な差までは至らず)

ただ、睡眠障害については、妊娠率において有意な差が出ています。

睡眠時間の確保と、睡眠の質は大切にした方がよさそうですね。

目指すは8時間睡眠、そして質の良さという事になります。

 

ちょっとの疲れなら妊娠はできるでも・・・

 

疲れていても妊娠できるときはできます(ほとんどの人は…)。

ストレスや睡眠不足など、体に悪いことが続けば、精子の状態は悪くなるかもしれませんが、

浅田レディース不妊治療のQ&A より引用

 

ちょっとした疲れならば休むことで妊娠することは可能であり、大きな問題とは

ならないでしょうが、睡眠不足が長期化し慢性的であること、疲れが取れないことなどや

ストレスがかかることが続いてしまうことは男性も女性も妊娠しにくくなるように働いてしまいます。

 

睡眠不足は不妊の原因にもなる

睡眠は寝ている間に体の中の修復を行っています。

そのため、アンチエイジングの観点からは、精神的なストレスや喫煙、大量の飲酒、激しい運動、

睡眠不足を避けることは大変重要であるといわれています。

睡眠不足な男性ほど心身ともに疲れやすく、性欲も減退しやすくなりますし

精子の状態が悪くなることもあります。

女性は睡眠不足がおこるとホルモンバランスが崩れ月経不順になることもしばしばあるでしょう。

睡眠に関係するホルモンメラトニン濃度が低い女性は卵巣機能が低下し

卵子の数が少ない、卵子の質がわるく受精しにくい、着床しにくいといったトラブルも

抱える割合が高いという研究もあります。

 

忙しい40代だからこそ睡眠をしっかりで不妊改善

妊娠しやすい体つくりには、睡眠は欠かせません。受精後から着床にかけては

自律神経のバランスの良さも大事。でも妊娠しにくい人ほど自律神経のバランスが悪く

交感神経が優位になり血液循環が悪くなる傾向があります。

赤ちゃんをおなかの中で育てていくために必要な点として

睡眠時間の7~8時間の確保、睡眠の質を高めていくという取り組みも必要です。

睡眠の質を高めていくには、リズムがポイントになっていきます。

規則正しい生活が基本となります。生活リズムを整えて不妊を改善していきましょう。

睡眠の質が気になるという方は、刺激制限法という快眠テクニックを試してみてくださいね。

 

 

詳細記事

妊娠するための卵子の質を高める睡眠スイッチ

 

参考文献

厚生労働省「平成29年「国民健康・栄養調査」の結果」

【男性不妊と睡眠の関係】睡眠不足は妊娠率を下げる場合アリ/livedoorニュースhttp://news.livedoor.com/article/detail/12285951/

不眠・睡眠不足と生活習慣病の深い関係http://www.kaimin-japan.jp/mechanism/lifestyle-related-diseases/

不妊治療のQ&A 浅田レディースクリニックhttps://ivf-asada.jp/huninqa/cat205/index_2.html

不妊外来のご案内 | 産婦人科 | 診療科 | 豊島病院 http://www.toshima-hp.jp/depts/maternity/infertility/index.html

Q&Aなかなか妊娠できない/おかだクリニック https://okada-w.com/cant_preg/

Fertil Steril 2019; 111: 1201(米国)doi: 10.1016/j.fertnstert.2019.01.037

Fertil Steril 2019; 111: 1122(米国)コメント doi: 10.1016/j.fertnstert.2019.02.125

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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