妊娠するための卵子の質を高める睡眠スイッチ

妊娠するための卵子の質に影響 妊活中の睡眠

女性 横たわる

妊娠しやすくしたい、そのために重要なのが卵子の質です。

卵子の質は受精後の胚の分割に影響し胎児の生育に関わります。

卵子の質を高めるには、細胞の修復と、血液循環のよさが重要となり、

細胞の修復は睡眠が深くかかわって整うようになっているため、妊活女性は

睡眠の質が高い事が重要といえます。

寝ているようでいて案外その質が良くなれていないのも睡眠です。

卵子の質を高めていくための睡眠スイッチをONできるようにしていきましょう。

そのためのポイントをお伝えしていきます。

 

睡眠不足と妊娠しにくさ

睡眠不足ほど不妊になりやすくなります。睡眠時間の長さや、

睡眠の質、睡眠時間をまとめて夜取れたかなどの影響を受けます。

卵子の質や精子の質と睡眠との関係がある研究などが出ています。

アメリカの研究では睡眠障害は精液の質の低下に関係するというものも発表されています。

睡眠が不足すると、男性ホルモンであるテストステロンも低下してしまいます。(3

また、卵子の質と睡眠との関係では睡眠に関わるメラトニンというホルモン濃度が高いほど

卵子の残存数の多さや卵子の質の良さと関係がある事も言われています。(4

睡眠不足なほど、ホルモンバランスも乱れやすく、疲れも取れにくく

精神的にもイライラしたり落ち込みやすくもなりますから

不妊体質になりやすいのもいたしかたないかもしれません。

 

甲状腺刺激ホルモン(TSH)と睡眠

甲状腺機能低下症で見られるような甲状腺刺激ホルモン(TSH)は、

無排卵、反復流産、無月経、月経異常を引き起こすリスクをもっています。(5

通常、甲状腺刺激ホルモンTSHは、入眠前に増加し、

睡眠期間/夜間の経過にわたって増加し続けその後、日中に減少していきます。

ただ、急性な睡眠障害があると、TSHは急上昇して高まります。(6

 

黄体形成ホルモン(LH)と睡眠

排卵を起こすといわれるLHサージは、睡眠の影響を受けます。

睡眠不足によってLHサージの起こり方に変調をきたすようです。(7

 

卵胞刺激ホルモン(FSH)と睡眠

卵胞期初期にFSHレベルが高い事は卵巣予備機能が低い事を示します。

そのため、生殖機能が落ちてきている指標として考えられています。(8

そして、逆に低いFSHレベルは、不規則な月経周期、または無月経

、視床下部または下垂体の機能障害を示す場合があります。

また、黄体期機能障害がある可能性があり、基礎体温グラフでは、黄体期が短くなります。

睡眠不足は、FSHの変化をもたらすかははっきりしていないものの、

ある研究では、年齢やBMIを調整しても1日8時間以上の睡眠の人と比較して、

短い女性は20%も低いようです。(9

 

プロラクチンと睡眠

プロラクチンは母乳を出したり生殖にも関わるホルモンです。

このプロラクチンの分泌には、プロラクチン値が高まると、

無排卵や、PCOS、子宮内膜症などとも関連しています。(10

睡眠不足によって一過性にプロラクチンは抑制されたりします。

また、夜食べたり、ストレスを感じたりしてストレスホルモンである

コルチゾールが増えるとプロラクチン値が高まりもして、(11

一貫性がないですが変動し影響を与えてしまいます。

 

エストラジオールと睡眠

エストラジオールは、卵胞の顆粒膜細胞から分泌され、FSHとLHを調節し、

排卵にに影響します。エストロゲンが適切でない場合は、

うまく排卵を刺激できなくなってしまいます。(12

睡眠不足ではエストロゲン分泌が増える傾向にあり、

睡眠時無呼吸症候群のような場合は、エストロゲン分泌が減る傾向にあります。(13

ホルモンはバランスが大切で、多くても少なくてもおいという

ものでもありません。睡眠はエストロゲン分泌にも影響を与えてしまいます。

 

抗ミュラー管ホルモン(AMH)と睡眠

AMHの低下は睡眠障害と関連があります。

不妊女性で、卵巣予備能が低下した人は睡眠障害に関連していることがわかりました。(14

エストロゲンとテストステロンの卵巣ホルモン低下が、

AMHが低くなってしまう関係の根底にあり、また卵巣予備能が低い

事で不安を感じてもいます。それがまた睡眠継続障害を

引き起こしかねなくなってしまうのです。

 

プロゲステロンと睡眠

プロゲステロンは黄体機能に関連してしているホルモンで、妊娠の着床と維持に

特に必要です。妊活女性にとってはプロゲステロンが低いのは、

黄体期機能障害の指標にもなっています。(14)

睡眠不足や、睡眠時無呼吸症候群ではプロゲステロン値が低下します。(15

 

免疫と睡眠

睡眠不足や不眠症が免疫力の低下を低下させ、妊娠しにくく

させてしまいます。妊娠には免疫が関わります。

例えば、TNFおよびIL-6でマークサイトカインおよび免疫炎症反応は、睡眠不足によって

増加します。(16

睡眠の質が低く、睡眠を連続でとれない場合はC反応性タンパク質(CRP)が

たかまります。(17)そして、不眠症の人は、免疫パラメーターが

損なわれることも明らかになっています。そして、興味深いことに、

IL-6(インターロイキン-6)の免疫パラメータは、

原因不明の不妊症に関与すると推定されています。(18

特発性不妊および免疫不妊グループは、妊娠するグループと比較して、

子宮頸管粘液由来のTNF-α濃度が高いことを示しています。(19

妊娠には適した免疫状態が必要ですが、睡眠不足や睡眠障害は

これらがバランスが崩れてしまい着床などの妨げになってしまいます。

 

概日リズムと不妊 睡眠

私たちの体はサーカディアンリズムといって、体内に持っている体内時計の

リズムによって生殖が成り立っています。

このサーカディアンリズムが崩れてしまうと、生殖に関わるホルモンの

分泌に影響が出てきてしまいます。(20

そのため、交代勤務や、昼寝のし過ぎなども影響を受けてしまいます。

交替勤務などによって、月経不順と月経困難症は関連しています。

交替勤務をする看護師では、53%が月経に変化が出る事を報告しています。(21

さらに、概日リズムの乱れと、インスリン抵抗性および/または炎症の増加によって

不妊症を引き起こすリスクもあります。(22

 

卵子細胞の質と睡眠

また、睡眠に関わるメラトニンというホルモンは細胞を劣化させにくく働いてくれています

排卵される過程においても酸化ストレスにさらされた場合、卵は成熟を妨げられてしまうため

抗酸化作用が高い睡眠は必要になります。

また、メラトニンは細胞の中では抗酸化物質として働いてくれ、

細胞をいい状態で保てるよう働いてくれています。メラトニンホルモンを投与した場合は

受精率や妊娠率が高まる事から、メラトニンのもつ抗酸化作用は卵子の質を高めるために

重要な役割を果たしてくれているといえそうです。(23

 

不妊ストレスや不安は睡眠障害に

妊娠できない妊活ストレスは、妊娠の妨げにもなりますし、

睡眠を障害もします。(24

不妊で悩む方に質問してみると結構帰ってくるのが睡眠不足や熟眠感の不足です。

寝付きにくいといったことをはじめ、途中で夜間に目を覚ます、

早くに目が覚めるなど睡眠にまつわるトラブルを抱えがちです。

寝ているはずなのに、疲れが取れない、朝から元気がない、やる気がわきにくい

などもあわせもっていることが多いです。

妊娠できるかできないかと想像する不安や繰り返される妊活のリセットは、

睡眠障害を引き起こしてしまうのです。(25

そして、その睡眠にトラブルが起きる事で、イライラしやすく、

また不安も強まり、そのストレス度は高まりやすくなってしまいます。(26

 

睡眠スイッチは5つ

睡眠の質を高めていくためのスイッチは主に5つあります。

・体温

・光

・リズム

・メンタル

・覚醒

 

これらのスイッチをうまくONしてあげていくことで、

心地よい寝付き、深い睡眠、質の良さから修復が高まっていきます。

 

特に、最新のスタンフォード大学の眠りの研究では、

睡眠は寝初めの2から3分で決まるとも言われ、

特に寝初め90分の質によって左右されるという事までわかってきています。

 

体温のスイッチ

起きて日中活動を、行うときの体温と寝入っていく際の体温は変動しています。

良い眠りにつくにはこの体温のスイッチをONにしてあげることも大切です。

 

体温でも、表面体温と深部体温とありますが、眠るときは深部体温がぐっと下がってきて

表面温度との差が比較的少なくなるようになっていくのが好ましいのです。

そのため、丁度寝るとき頃に深部体温が下がっていくように

してあげることがポイントです。

 

そのために活用できるのが入浴になります。

ただ、入浴は寝付く90~120前くらいがちょうどよく、

寝際にお風呂に入るとかえって体温が下がってきていないため

寝付きにくいという事もおきてきます。

そのため、入眠前はシャワーで済ませるか、足湯が効果的になっていきます。

 

また夜寝る際は、靴下を履かない、寝具を深部体温を下げやすい寝具を選ぶというのも効果的になります。

マットレスよりも、低反発の敷布団の方が0.3度深部体温を低下させ良い眠りを手助けしてくれます。

 

また、意外に思われるかもしれませんが、夕食に冷やしトマト

生野菜を摂取するという方法もあります。

体を冷やすものは絶対悪!とばかりに嫌厭されがちですが、

深部体温を必要な時期に下げるお手伝いにもなります。

適した冷え対策も大切ですね。

 

他にもあるよい睡眠へのスイッチ

体温も一つのスイッチであるように他にも

良い眠りにつながるスイッチを入れていってあげる事が大切です。

リズムメンタル覚醒

いろいろありますが、寝付く前は特に色々考えない方が良い眠りにつけるのですが、

寝付く前ほど、考えてしまいがちな時間帯になります。

メンタルは自律神経を介し、リズム、体温調整、覚醒などにも影響が出るので

妊娠しやすい心と体つくりが非常に大切で、

それのもと、質のよ良い卵子に修復していかれるということになります。

 

睡眠をよくするには、認知行動療法を

いつまでに寝ないといけないとしてしまうよりも、

認知行動療法がわりと睡眠に効果的なようです。(27

  1. 睡眠日記を1週間記録する。ベッドに入ってから寝るまでの時間を引いた、実際に寝た時間を計算
  2. ベッドに入る時間を実質睡眠時間+30分程度に制限する
  3. 床上時間の90%以上眠れたら30分以上延長していく
  4. 床上時間の85%なら短くする
  5. 日中は眠くなっても昼寝をしない

 

このルールにそって、寝よう寝ようとするよりは、

逆に、この時間までは寝ねないようにする。というやり方です。

 

まとめ

妊娠しやすさに直結していく睡眠は赤ちゃんを望むご夫婦にとって質を高めていくことが

有効になるといえます。そのためには質を高める睡眠のスイッチ入れてあげたいところです。

睡眠の質に関わる深部体温を睡眠時に下げてあげられるように工夫してみましょう。

睡眠には日々の生活リズムや習慣が関り、特にメンタル的な影響もうけやすく

精神的にうつうつと悩んで不安や焦りを抱えているほど睡眠障害も起こりやすくなりますので

メンタルケアなども合わせて取り組んでおきたいですね。

不妊ストレスについては、カウンセリングによる心理介入や、健康コーピングが

有効とされています。

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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