妊娠希望 排卵タイミングを知る頸管粘液法
排卵日を特定するのに役立つ方法として、頸管粘液法があります。
妊娠をのぞむ女性にとって、1周期に1回おこる排卵のタイミングは
妊娠できる可能性が高まる日ですね。
排卵に向けてエストロゲンという女性ホルモンの影響によって子宮頸管からの分泌液も
増えていきます。その粘液の状態から排卵に向かって変化していくのが読み取れるため
排卵日を特定していくことに役立ちます。
頸管粘液法とは
おりものに交じっている粘液の性状はホルモンバランスの変化によって変化しています。
その性状の特徴を利用して、排卵日を予測する事が可能な事はご存知でしょうか?
粘液は時期によって粘度が変化しています。
排卵時期になると増えて、排卵直前になると粘度に変化が現れます。
生理開始日から8~10日頃から増えはじめますが、 その頃の粘液は、サラサラものです。
その後2~3日すると排卵日が近づき、 粘度が増して3から4㎝伸びるようになってきます。
排卵直前には透明で7~10㎝ほど糸を引くぐらいの粘度の粘液になっています。
このような状態になるのは、酸性の中を苦手として、アルカリ性を好む精子が
子宮頸管をスムーズに進み妊娠しやすくするためです。
普段は膣内は雑菌から守るために酸性の性質をもっているのですが、
排卵日近くになると、妊娠しやすくするために、
アルカリ性の子宮頸管粘液が出てきます。
頸管粘液法の方法
1手洗いをして清潔な指を膣内の突き当たるところまで入れて、粘液をとります。
2採った粘液を親指と人差し指で粘々と伸ばしてみてその長さを測ってください。
おおよそでいいです。
排卵2~3日前ですと、頸管粘液の色は白色で無臭 長さは3から4cm位伸びます。
排卵直前では頸管粘液の色は透明で、弾力があり、伸ばした時の長さは、7~10㎝ほど伸びます。
頸管粘液法のメリット
簡単に誰でもできて、時間や回数に制限なく実施することが出来ます
費用も全くかかりません。
排卵日が近づいてきたら試してみて、日頃から自分のおりものの状態位の変化を知ることができて良いでしょう。
頸管粘液法を実施する際の注意点
実施する際に、性交渉の後だと、粘液が増えていて正確な測定はできなくなります。
月経時にビデやタンポンを使用される場合は頸管粘液が少なくなることもあります。
コンドームや避妊フィルム、ピルなどの避妊用具は頸管粘液の性質を変化させてしまう可能性があります。
実施され場合は、上記の注意点に気を付けて実施されるとよいでしょう。
また、他の排卵日特定方法と合わせて実施してみるとより
正確な排卵タイミングを特定していかれます。
参考文献
・Fertil Steril. 1978 Aug;30(2):163-9.Human cervical mucus. IV. Viscoelasticity and sperm penetrability during the ovulatory menstrual cycle.
・Cervical mucus secretions on the day of intercourse: An accurate marker of highly fertile days March 1, 2006Volume 125, Issue 1, Pages 72–78
・Obstet Gynecol. 2003 Jun;101(6):1285-93.Vulvar mucus observations and the probability of pregnancy.
・Am J Hum Biol. 2005 May-Jun;17(3):310-20.Validating signals of ovulation: do women who think they know, really know?