潜在意識で妊娠する 瞑想でストレス体内炎症まで鎮静化

潜在意識で妊娠する 瞑想でストレス体内炎症まで鎮静化

瞑想で妊娠しやすくなるというのは不思議な感じがするかもしれませんね。

最近では妊活ヨガや不妊でヨガ教室に通うという方も増えているかもしれません。

瞑想は心の修養とされてきましたが、研究では体への良い影響がたくさん確認されるように

なりました。瞑想でメンタルが変わると、妊娠しやすい体にもつながっていくのですから

試さない手はありません。しかも、不妊の悩みはとてもストレスフルです。

不妊治療をすれば、治療中はもちろん治療後も精神疾患になるリスクが高いとも

言われています。ストレスに感じるのはマインドの働きによるもの。

潜在意識をうまく使って妊娠し、また子育てにも役立てていきましょう。

 

炎症反応は不妊のもと

子宮内膜炎を患う女性の妊娠率や出産率は、健常な女性と比べると大幅に低いというデータがあります。
今までは不妊の原因はわかっていませんでした。

不妊の原因なの不妊症の約四割

 

女性に排卵がなかったり、子宮内膜症を合併していたり、過去に骨盤腹膜炎などにかかったことがあったりすると

妊娠しにくいことが分かっています。このような場合は、

上記の定義を満たさなくても「不妊かもしれない」と考えて検査や治療に踏み切った方が良いこともあります。

不妊症 公益社団法人 日本産婦人科学会

 

日本アンドロロジー学会第32回学術大会で男性不妊の報告。炎症性腸疾患治療薬の精液所見への影響の可能性を発表。

男性不妊の患者で潰瘍性大腸炎やクローン病を含む炎症性腸疾患の頻度が高い可能性があり

男性不妊、炎症性腸疾患多い

 

子宮内膜炎や、子宮内膜症などをはじめ、腸に炎症がある事や体内に炎症がある事が不妊の原因に

なっています。例えば、生殖器だけでなく、血糖値が高い状態インスリンレベルが高いことでも

不妊につながっています。これは体内血管内の炎症レベルと関係していきます。

炎症があるほど体は不健康で、不妊リスクは高まってしまうという事なのです。

逆にこの炎症を抑えるような生活習慣にすることで妊娠率は高まっていっています。

 

研究からもわかった瞑想でも炎症レベルが低下する

45件の論文をメタ分析したところ、瞑想には血圧や心拍数、体脂肪率の減少さらには

体内の炎症レベルの抑制に効果があったという事が報告されています(1)

瞑想によって心の健康、メンタルヘルスに良いというのはなんとなく

イメージできるかと思いますが、体内の炎症レベルまでも低下させてしまうすごい効果があります。

ストレスを感じると脳内では微弱な炎症がおこり、そこから

迷走神経を通じて、腸への影響が出て免疫バランスも崩れ、全身の炎症反応につながって

いってしまうため、着床しにくくなってしまいます。気をつけたいところですね。

ストレスによって不妊リスクが高まるのも納得です。

男性でも腸に炎症がある場合は精子の質にも影響が出てしまうのですから、

たかが炎症、たかがストレスと言ってはいられないレベルでしょう。

瞑想というと、効果があるかわからないといった事や、どうやったらいいかとか

続けられないという事がよく言われますが、とっても簡単ですし、

わずかな時間で効果が出るのですから、取り組まない手はありません!!

 

わずか10分でも瞑想には妊娠しやすい体作りに効果的

2018年ミシシッピ大学が発表した論文(2)では瞑想は

メンタルに良い効果、疲労感の回復、不安や怒りの抑制気分の改善といった効果があるのことが判明。

この研究では合わせてウォーキングについても比較検討されています。

実験は66名の男女(平均年齢21.3歳)を対象に、ウォーキング、呼吸瞑想、ただじっと座るという

3グループに分けて10分間を過ごしてもらったようです。

実験前後に参加者らの気分に関するアンケートを集計し実験前後とグループ間でどんな違いが出るが

調べられています。

 

瞑想が最も感情スコアがいい面で改善し、全体的に優位に差が出たのが瞑想グループでした。

疲労感や気だるさなどの改善にはウォーキングや瞑想も効果的であったものの、

軍配が上がったのは瞑想グルーブ。

たった10分でもこれだけの効果があるので取り組んで心身ともに健康レベルを高めると

いいですね。不妊治療をしているご夫婦は、男女とも不妊ストレスもとても高まってしまいやすく、

日常生活の幸福度や充足度も低下してしまうといわれています。

ちょっと手軽なウォーキングや瞑想は妊活中のとても良い習慣になってサポートしてくれることでしょう。

 

研究より分かった 瞑想はフィジカルにもこんなに影響

女性 横たわる

2017年にメルボルンの教授らが発表した論文(2)では、瞑想は身体にどんな効果があるのかを調べてくれています。

45件の信頼できる研究をメタ解析し、各研究の参加者が5~136名で期間は3~8週で行っているのが

大半なのですが、以下の5点は優位に改善することが判明しています。

 

血中コルチゾールレベル(ストレスホルモン)

炎症性サイトカイン(CRP,TNF-α)

血圧全般

中性脂肪

安静時心拍数

 

ストレスホルモンのレベルが高まる事で、不妊リスクが高まり、ストレスケアによって

妊娠率が高まったという研究もあります。

また、炎症性が高まる事、血圧が着床や流産とも関係がある事も指摘されています。

血圧と不妊との関係の研究によると、

1228人の妊娠を目指す女性の血圧を測定し、その後の妊娠予後を追跡した結果、

妊娠成立前の血圧の平均値は、収縮期111.6 mm Hg 、拡張期72.5 mmHgだったのですが、

諸因子調整後、拡張期血圧が10 mm Hg 上昇すると流産リスクが18%も上昇したのです。

平均血圧が10 mm Hg 上昇すると流産リスクが17%上昇したため、

肥満や、運動不足、食事、ストレス、睡眠不足、喫煙には気をつけながら妊活をしていきたいですね。

妊娠成立前の血圧は不妊症や生産率とは関連しなかったのですが、流産率とは関係があった点から、気をつけたいところですね。

 

不妊ストレス改善 瞑想は斬新的弛緩法よりも有効

マインドフルネスと呼吸瞑想を組み合わせた瞑想は、斬新的弛緩法よりもよりストレス軽減に効果的!

2018年にオスナブリュック大学が発表した研究(3)では10分間で、マインドフル呼吸瞑想で

脳の注意力が高まったようです。

集中力や注意力、記憶力などはメンタルの改善、健康との関連性がある事が近年は

様々な研究でも証明されてきています。

心の健康は体の健康につながりますし、体内の炎症反応も鎮静化し妊娠いやすさにつながっていくので

瞑想は不妊ストレスの軽減ともにぜひ取り入れていって欲しいセルフケアと言えるでしょう。

短時間で効果的な事に取り組むことで、もっと妊娠しやすくなっていかれるはず。

科学的根拠がある方法、エビデンスがあるものをもとに妊活にも励んでいきましょう。

 

マインドが暴走してしまう事でストレスによって脳内では炎症反応がおこってしまいます。

潜在意識というマインドの存在を落ち着かせるために瞑想は役立ち、妊娠しやすい心と体へと

整える調整役を担ってくれます。

 

遺伝子レベルで炎症を抑えてくれる心身療法

心身療法は体の炎症にもよいというコベントリー大学の研究(4)では、

マインドフルネスや瞑想やバイオフィードバックなどの心身療法は、

人体の炎症は現代人に不調をもたらす最大の原因であり、

炎症=老化と言われ、これを改善するという事が言われています。

炎症反応が不妊とも関係があり、着床や妊娠の維持にも影響が出てきている部分でもあります。

子宮内には細菌もいれば、妊娠の頃には白血球など数もの免疫のバランスが重要になっていいきます。

体の健康には炎症反応を抑えておく事がとても大事。

過去に出た心身療法の論文から質が高い18件より846人のデータを検討した研究では、

マインドフルネス瞑想やヨガで遺伝子はどう変わるのかを調べていて、研究チームは、

心身療法はストレスの軽減・リラックスに有効というだけではなく、

そもそも遺伝子レベルで変化を起こすのでは考えて研究されています。

マインドフルネス瞑想はメンタルによいというだけではなく、万病の元にもなっていて不妊の原因でもある

炎症を減らし、病気の発症リスクを抑えてくれるんだという事がわかったのです。

瞑想で体内の炎症が減るの理由としては、ストレスの低減効果が影響していて、

ストレスによって交感神経が興奮して、NF-kBという分子の量が増える事、

NF-kBが他の遺伝子に影響を与え、炎症物質を増やしてしまう事、

炎症物質が老化や病気のリスクを高めての妊娠しにくさへの影響も出てしまう事を

断ち切っていくことができるという事です。

細胞の分子にマーカーを残し、ストレスや不安が遺伝子を変えることで体におよぼす悪影響を逆転させていく

ことができるとして瞑想など心理療法には、脳を操ってDNAに影響を与え健康状態を改善してくれると

しています。不妊で悩むストレスはとても大きいものです。

思考やメンタルといった部分を変えていくことで心も体も健康になっていきます。

瞑想やマインドフルネスが、妊活のスタンダードになっていってくれたらいいなと思います。

 

参考文献

Nobles CJ et al., Preconception blood pressure levels and reproductive outcomes in a prospective cohort of women attempting pregnancy. Hypertension. 2018 May;71(5):904-910.

Pascoe MC, Thompson DR, Jenkins ZM, Ski CF,”Mindfulness mediates the physiological markers of stress: Systematic review and meta-analysis“,J Psychiatr Res. 2017 Dec;95:156-178.

 Benjamin Schöne, Thomas Gruber, Sebastian Graetz, Martin Bernhof & Peter Malinowski ,”Mindful breath awareness meditation facilitates efficiency gains in brain networks: A steady-state visually evoked potentials study“,Scientific Reportsvolume 8, Article number: 13687 (2018).

Pascoe MC, Thompson DR, Jenkins ZM, Ski CF,”Mindfulness mediates the physiological markers of stress: Systematic review and meta-analysis“,J Psychiatr Res. 2017 Dec;95:156-178.

 Meghan K. Edwards and Paul D. Loprinzi,”Experimental effects of brief, single bouts of walking and meditation on mood profile in young adults“,Health Promot Perspect. 2018; 8(3): 171–178.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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