男性(夫)の年齢高齢化によって妊活の長期化に影響
不妊の原因が女性にあると思われてきた時代から、不妊の原因の4割は
男性にもあるという事もわかってきているのと同時に、男性の年齢も
女性の年齢と同じように妊孕性に影響があることがわかってきています。
男性の年齢が高齢化するほど、子どもを授かるまでにかかる期間が長期化し
不妊期間が長引くようになってしまうのです。
男性の高齢化は女性の年齢に関係なく妊娠に影響する
Human Reproduciton Update16:65-79 2010によると、
男性の年齢が20代までは、さほど大差はなく約6か月~7ヶ月ほどで
相手女性が妊娠しますが、それ以降だとかかる期間が1.5倍から3倍へと増えていきます。
30代から40代前半だと、妊娠するまでの期間は約10ヶ月から11か月かかります。
40代後半だと約18か月(1年半)かかるようになり、
50歳以上だと24か月(2年)以上かかるようになります。
女性の年齢も上昇していく傾向が出てはきますが、その点を補正したとしても、
男性の高齢化は妊娠するまでの期間を延ばし、妊孕性が低くなっていくことが言われています。
とはいっても、あくまでこれは統計上のものなので、年齢だけをみています。
同じ年齢であっても生活習慣の違いによって個人差もあり精子の質や精液に
違いがあるものです。妊活をされている方にとって、今もう変えられない年齢の話を
されても困ってしまう点もあるでしょう。男性の生殖能力に影響を与える他の部分にも
目を向けながらも、男性も年齢が妊孕性に影響がある事を知ったうえで
取り組んでみると気持ちの上でも違ってくる点もあるかもしれません。
男性の精子の質は放っておいても変化している
男性の精液検査をすれば、特に何もしていなくても変化しており、
状態毎回同じとは限りません。しかし、年齢とともに男性ホルモン値が低下し
性欲は減退傾向に、そして製造される精子そのものにも変化は起こっていきます。
一般的に、精子濃度も運動率も同じ人で4~5倍、時には10倍変化しても
おかしくないといわれています。
精液検査はほかの検査結果と違い、いつでも同じような結果が出るというものでもありません。
ただ、できるだけいい状態にするように取り組むことは可能ではあります。
生殖に関わるものはホルモンや自律神経の働きの影響を受けます。そのため、
不妊になりやすい人には生活習慣そのものにも特徴があったりします。
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まとめ
子どもが欲しいと思ったら、何人は欲しいと思っているのか、
どれくらい強く欲しいと思っているのかによっても違いますが、
はやくに将来設計をし、妊活に取り組んでいかれるほど一生涯をかけて
子どもを授かる確率も高まります。その点で男性の年齢も妊活に影響を
与えるという事も知っておきたいところですし、できるだけいい状態の精子を
製造できるように生活習慣を見直しておきたいところですね。