メラトニンで卵子も元気 根拠に基づく妊活におすすめ睡眠テクニック |

メラトニンで卵子も元気 根拠に基づく妊活におすすめ睡眠テクニック

女性 睡眠

寝る前に考え込んでしまうと寝つきが悪かったり、夜中に何度も目が覚めたりということありませんか?

寝つきはいいのに、深夜に目が覚めてそのまま眠れなくなってしまうことをはじめ

睡眠時間そのものが少ない、質が悪い気がするなど睡眠に関わる悩みは現代では抱えている

割合が多いといわれています。

そして、睡眠が不妊にも影響してくるという点があります。

妊活中はしっかりと質の高い睡眠がとれている事もとっても大事なポイントになりますよね。

睡眠と妊娠率などについても研究されてきています。

睡眠は脳や体のリセットとリカバーをするために非常に重要なもので、

毎日の活動のパフォーマンスだけでなく心の状板や人間関係にも影響を与えています。

 

睡眠に関わるメラトニンで妊娠しやすくなる?

睡眠に関わるメラトニンはクリニカルカンファレンス4 内分泌学の進歩

生殖機能調節における活性酸素の役割として山口大学 杉野法広教授が、メラトニンが

卵胞内で抗酸化作用を有する生理活性物質として働き酸化ストレスから卵を保護している

といったデータに基づきメラトニン投与が実際に卵の質を改善させ、

受精率や妊娠率の向上に繋がるという臨床応用に発展させています。

それがきっかけで注目されたメラトニン。

ただ、メラトニンについての妊娠についての研究は乏しく、メラトニンサプリを摂取する事が

すすめられているわけでもないようで、医師の間でも意見は分かれているようです。

というのもメラトニンサプリと黄体ホルモンとの組み合わせによっては排卵抑制がおきて

しまう事もあるようです。(1

安心して妊活をしていくには、まずはサプリメントに頼るのではなく、

自然とメラトニンが分泌されるように睡眠を整えていくことが妊活では良いと言えるでしょう。

 

妊活中に目指したい睡眠とは?

2017年に国立睡眠財団が発表した研究(2,3)では、睡眠の質に関する277の研究を

議論した結果、良質な睡眠の4か条として以下のように出ました。

 

  • 合計睡眠時間の85%を寝床で過ごすこと
  • 就寝から30分以内に眠りに入ること
  • 一夜で中途覚醒は一回以下であること
  • 眠ってから起きるまでで覚醒時間が20分以下であること

 

という事は、できるだけ寝どこで過ごし、入眠までが速やかで夜中にもあまり覚醒した時間を

長く作らないという事です。

あま体が適度な疲労感がないと寝付きにくいですし、精神的に心配事や悩みなど

考えてしまうとよい寝付きにならなくなってしまいそうですね。

 

睡眠によって妊娠しやすさが変わる

睡眠時間が長くても、短くても未成熟な精子が増え、精子の質が低下ことが中国の研究(4)で

でています。2013年に中国の重慶市の男子大学生796名を対象に睡眠時間と精子の質と関連性を

調べた結果、1日の睡眠時間が7~7.5時間より長くても、短くても精子の質が低下しました。

 

睡眠の質が低すぎても、高すぎても精子濃度や正常精子形態率の低下に関連することがデンマークの研究(5)

で明らかになりました。2008年1月から2011年6月の間にデンマークの徴兵検査を受けた953名の男性を対象に、

よく眠れたか、眠りにつくのが難しいか、目覚めが早すぎて、

その後、眠れなくなるか、夜中に何度も目が覚めて、再び、眠りにつくのが難しいかといった質問を

スコア化して、精液検査の結果と照らし合わせた結果、

睡眠の質の高すぎと低すぎは精子の質が低かったということです。

 

生活のリズムと卵巣の働きに関する研究報告では、アメリカのショウジョウバエの研究では

不規則なタイミングでにエサを与えると、規則正しくエサを与えた時に比べて、

1日の平均産卵数が減ることが確かめられていて、食事と睡眠、体内時計やホルモンバランスにも

影響が出てくることがわかったようです。

 

また、夜勤などで睡眠時間が不規則になる事も、アメリカの9万人の看護師を対象とした研究では

5年以上の夜勤を続けた看護師は不妊症を伴う子宮内膜症にかかるリスクが

昼勤務の看護師よりも高いことが分かったのです。

 

女性は8時間くらいの睡眠が妊娠しやすい

6873名の女性を対象とした睡眠障害があることが妊娠と関係があるかを調べた研究(6)より、

過去2週間の睡眠障害の頻度がなかった女性の妊娠率を100とした場合は

睡眠障害の頻度が半分以上ある場合は87と低下し、

睡眠障害の頻度が半分以下である場合は93と、睡眠障害があると妊娠率が低下し、

その頻度が半分以上になると有意に低下したため、できるだけ睡眠の時間と質は確保できた方が

やはり妊娠しやすいといえそうです。

12ヶ月累積妊娠率で睡眠障害のない女性で76%だったのに対して、

睡眠障害が半分以上ある女性では64%まで低下しています。

 

また睡眠時間でいえば、過去1ヶ月間の平均睡眠時間が8時間の女性の妊娠率を100とした場合

6時間未満では89 、6時間では95 、7時間では99、9時間以上では98と

平均睡眠時間が短くなると統計学的な有意な差はないものの、妊娠率が低下する傾向にあり

8時間前後の睡眠が望ましいといえそうです。

 

妊娠しやすい体作り 睡眠の質を高めるポイント

睡眠は、人にとって欠かせないとっても大事なものです。

そして、1日のうち多くの時間を睡眠にあてています。

質が高く、必要十分な睡眠時間があって、体は本来の調子を取り戻していかれます。

睡眠におけるメラトニンというホルモンと卵子の質には深い関係があり、

このメラトニン濃度が高いほど卵子の質がよくまた卵巣内に残された卵子の数も多いとのことです。

そのための睡眠の質を高めるための快眠テクニックをご紹介いたします。

 

入眠前のポイント

昼間に太陽光を浴びておく

朝起きた時に太陽の光をたっぷり全身あびるようにします。

太陽光を浴びた事が、夜中のメラトニンの分泌が良くなります。

 

寝具にこだわる

心地よい寝具にこだわって、寝る時には心地よさで包まれると、リラックスできて、

副交感神経が優位となり自律神経が整ってきます。

分厚い布団をかけて寝るというよりは、

軽くて暖かい羽毛布団のような布団がおすすめです。

 

寝室の換気をしておく

デンマーク工科大学の研究(7)では換気したことによって睡眠が変わるのかといものです。

換気をすることで二酸化炭素レベルが低下し、快眠につながったとのことです。

部屋の中にも菌が住み着いています。そんな環境を整えていくのにも

換気はとっても効果的。寝つきがよくなります。また換気ができない部屋は

観賞植物などを置くのもおススメです。

 

真っ暗の環境をつくる

夜でも照明などで明るくしているとメラトニンの分泌が抑制されます。

暗くして寝ることで、メラトニンがしっかりと分泌されます。

夜は照明器具は全て消して、

常夜灯やベッドライトも全て消して真っ暗にしましょう。

 

寝るのは23時までに

23時までに明かりを消して入眠するようにしましょう。それを過ぎてしまうと、

脳は再び活動を始め午前2時くらいまで寝ずに活動し続けることができるくらいコルチゾール(ストレスホルモン)が

急増していってしまいます。眠たくなったら寝てしまう感じで23時前までに!

 

寝る2時間前を大切にする

切っても切れない スマホやパソコンやテレビの存在があります。

これらは光刺激が強く、寝る時のおおきな妨げになります。

ブルーライトを避けた習慣を。テレビ、コンピュータ、スマートフォンの画面から出る青色の光ブルーライトは、

寝る前の脳内のメラトニンの分泌を阻害してしまいます。

寝る2時間前は、きっぱりやめて質の高い睡眠を確保していきましょう。

寝際には嬉しい気持ちで寝る

妊活中は、不安や恐怖、孤独そういったきもちに

押しつぶされそうな日もあるでしょう。

ショックが大きかったり、立ち直れないくらい落ち込む日もあるでしょう。

 

 

それでも、寝際にはそれらを手放して、

一緒に頑張ってくれるパートナーがいてくれること、

これを乗り越えたら、大きな幸せが待っている事を楽しみに

ゆったりと寝付くように心がけてみてください。石鹸で手を洗ってから寝る。

それだけでも気持ちの中のもやもやを洗い流せるようになるという研究結果もあります。

 

 

快眠のための睡眠中の習慣

睡眠中も真っ暗に

照明を消して暗くするのはもちろんですが、テレビの待機ランプやデジタル時計に至るまで、

すべての光を遮断してできるかぎり真っ暗な空間をつくりそのまま寝ている間も

光の邪魔が入らないようにしましょう。

室温を快適に調節する

睡眠に理想的な室温は18~22℃といわれています。そのため、夏はクーラーなどで調整するのも良いでしょう。

 

騒音を遮断する

耳から入ってくる音も、無意識に拾ってしまいます。

音に睡眠を邪魔されないよう、できるだけ音が入らない環境で眠れることが

好ましいですし、どうしても屋外からの音が気になる場合は耳栓を活用しましょう。

 

 

良い睡眠のために不安とストレスを緩和させる

運動習慣を心がける

運動することでメンタルが改善するという研究は多々あります。

適度に体を動かすことで、リラックス効果も得られます。ただ、寝がけに心拍数が

高まる活動をするのは避けた方がよいので日中に取り組むようにしましょう。

 

瞑想やマインドフルネス

ストレス軽減効果でいえば、瞑想やマインドフルネス、認知行動療法なども効果的です。

瞑想がストレスと不安を和らげることがわかっています。(8 9

不妊の悩みは人生に関わり、いつになったら妊娠できるのか、不確かさがあるだけに

ストレスや心配にさらされやすくもなります。不妊治療をはじめれば経済的な負担もより

ストレス度を高めてしまいます。排卵以降、着床、そして妊娠判定が出るころに向けて

もっともストレスレベルが高まっていく傾向があるようです。

瞑想は、現在の今ここにとどまるように心を導き、不安や心配ごとにとらわれずにいる事も

ストレス軽減にとても役立っていきます。

 

感謝する

感謝することは薬以上に副作用がなく炎症反応を抑え心身ともに健康に導く魔法として

言われています。感謝の日記をつけてみるのも良いでしょう。1日3つの良い事を書き綴って

いきましょう。

 

食事を整えて不妊を改善

不眠症の人の共通点について調べた2016年にハーバード公衆衛生大学院とペンシルベニア州立大学が発表した研究(1)では

不眠症の疑いがあったり現に症状を抱えている人には食生活の乱れが見られたのです。

高エネルギー摂取(平均より35.8kcal多い)、入眠困難なパターンはAHEIのスコアが悪い傾向、

実際に健康な野菜の摂取量が減っていたり、できるだけ取らない方が良いとされている

トランス脂肪酸やナトリウムが多い傾向がでています。

バランスのよい食事を心がけていくことも大切なポイントになっていきます。

妊活中の食事については、地中海式の食事療法などが体の健康度を高めたり、

炎症反応を高めるという点でも世界的に注目されているもので、こちらは妊娠率も高まる

という研究結果が出ています。参考にしてみてください。

 

不眠症を55%も改善させたこんなテクニック

2011年にピッツバーグ大学で行われた研究(10)では、慢性的な不眠症やその合併症を抱えた

79人を対象に2つのグループに分けて実験しています。

  1. 個々に応じた睡眠改善の指示を受けるグループ(36人)
  2. 教材を学ぶグループ(40人)

 

それぞれの介入には看護師がおこなっていて4週目に結果を見ると

個々に応じた睡眠改善の指示を受けたグループは不眠症が55%も改善しています。

睡眠の質が高まり、主観的にも「よく眠れている」と答える割合が多かったようです。

一方、教材を学ぶグループでは13%でした。

 

ここで気になるのが、ではどんな睡眠改善の指示が行われたかという点ですね。

それは以下の4点です。これは刺激制限方法というテクニックです。

 

ベッドで過ごす時間を減らし寝る時以外は寝床へいかない
睡眠時間に関係なく毎日同じ時間に起きる
眠くないなら寝ない
眠れないか、眠らないならベッドから出る

最もと言えばもっともですが、寝るところは寝るための場所だということを体に

しっかりと植え付けることが良い効果を発揮してくれるようですね。

寝るところであって、もんもんと悩むところではないというところ、

寝る前のスマホや読書も気をつけたいところですね。

 

参考文献

1992 Jan;74(1):108-17. Melatonin and melatonin-progestin combinations alter pituitary-ovarian function in women and can inhibit ovulation.

Sleep duration is associated with sperm chromatin integrity among young men in Chongqing, China

The Circadian Clock Interacts with Metabolic Physiology to Influence Reproductive Fitness Cell Metabolism 13(6)639-654 2011

Rotating night shift work and the risk of endometriosis in premenopausal women American Journal of Obstetrics & Gynecology Article in press 13 June 2011

Fertil Steril 2019 https://doi.org/10.1016/j.fertnstert.2019.01.037

cite>Goyal M, Et al. n.d. “Meditation Programs for Psychological Stress and Well-Being: A Systematic Review and Meta-Analysis. – PubMed – NCBI.” Accessed April 3, 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24395196.

cite>Melissa A.Rosenkranz,Et al. n.d.“A comparison of mindfulness-based stress reduction and an active control in modulation of neurogenic inflammation.Available:https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0889159112004758

Hölzel, Britta K., James Carmody, Mark Vangel, Christina Congleton, Sita M. Yerramsetti, Tim Gard, and Sara W. Lazar. 2011. “Mindfulness Practice Leads to Increases in Regional Brain Gray Matter Density.” Psychiatry Research 191 (1): 36.

cite>Brewer, Judson A., Patrick D. Worhunsky, Jeremy R. Gray, Yi-Yuan Tang, Jochen Weber, and Hedy Kober. 2011. “Meditation Experience Is Associated with Differences in Default Mode Network Activity and Connectivity.” Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 108 (50): 20254–59.

cite>“Can Sex Be Repositioned as a Sleep Therapy?” 1970. CQUniversity Australia. January 1, 1970. https://www.cqu.edu.au/cquninews/stories/research-category/2016/can-sex-….

cite>Boomsma, D. n.d. “The Magic of Magnesium. – PubMed – NCBI.” Accessed April 3, 2019. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23969766.

cite>Abbasi, Behnood, Masud Kimiagar, Khosro Sadeghniiat, Minoo M. Shirazi, Mehdi Hedayati, and Bahram Rashidkhani. 2012. “The Effect of Magnesium Supplementation on Primary Insomnia in Elderly: A Double-Blind Placebo-Controlled Clinical Trial.” Journal of Research in Medical Sciences: The Official Journal of Isfahan University of Medical Sciences 17 (12): 1161.

Cheng FW, Li Y, Winkelman JW, Hu FB, Rimm EB, Gao X,”Probable insomnia is associated with future total energy intake and diet quality in men“,Am J Clin Nutr. 2016 Aug;104(2):462-9.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、自然妊娠カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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