流産の手術後の過ごし方~その後妊娠するために~

流産の手術後の過ごし方~その後妊娠するために~ 

流産はとてもつらい体験ですよね。

しかし、流産の手術後はまた元の生活に戻らなければなりません。

また、流産後にどのように過ごしたらいいのか知り、子どもを欲しいと思い

妊娠していかれるようにどのように過ごしていったらよいか

流産の手術後の過ごし方などについてのお話のです。

 

流産とは

妊娠したにもかかわらず、妊娠の早い時期に赤ちゃんが亡くなってしまうことを流産と言います。

定義としては、妊娠22週(赤ちゃんがお母さんのお腹の外では生きていけない週数)

より前に妊娠が終わることをすべて「流産」といいます。

引用:公益社団法人 日本産婦人科学会流産

 

妊娠できても、その後赤ちゃんとお別れをしなくてはならない事も

妊活中には起こっていきます。

妊娠初期にはおこりやすくママだけの原因ではないことが多く

流産後は、その後に妊娠にむけ取り組むべきこともでてきます。

悲しみやショックの中この時期を上手に過ごしていきたいところですね。

 

流産術後の過ごし方は?

 

流産の手術は他の手術と比べると、比較的簡単な手術です。

「流産」と診断された場合、速やかに妊娠できる状態に戻せるよう「子宮内容除去術」という手術をおこないます。

子宮内容除去術とは、子宮頚管を広げたあと、胎児や胎盤、子宮内膜などを除去する手術のことをいいます。

引用:すみれレディースクリニック 

 

しかし、手術には変わりないので、

体調の回復を早めるためにもなるべく外出や家事を控えて、1週間程度の安静がいいとされています。

もっとも大切なことは、流産後はできるだけ心身を休め、少しずつ回復させていくことです。

ずっと寝たきりで過ごす必要はなく、無理のないペースで少しずつ元の生活に戻していきましょう。

流産による腹痛や出血、手術を経験したあとは、少なからず身体的ダメージを受けています。

もし、流産の手術後しばらく体調不良が続くようであれば、

ひとりで我慢せず、かかりつけの産婦人科医に診てもらいましょう。

 

入浴は控える

稽留流産の術後は、子宮口がまだ完全に閉じきっていないので、入浴は控えてシャワーにしましょう。

シャワーだけにするのは、目安としては1週間ほどですが、出血が続いている場合はシャワーだけにしましょう。

 

夜の性生活・性行為

早く赤ちゃんを授かりたいと、次の妊娠のチャンスを狙う方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、感染症の危険性もあるため、手術後の検診で医者の許可が出るまで待つのがいいでしょう。

人によっても回復に個人差がありますので、しっかり許可が出てから準備をするのが1番安心ですね。

 

 

流産の手術後のお仕事について

手術後にいつから仕事復帰をしようか悩んでいる方も多いと思います。

手術後すぐは、つらかった体験を人に話すこと、いつもと変わらず仕事をしていくことも

少し難しい時期もあるでしょう。

会社にどう伝える?

職場にまだ妊娠の報告をしていない場合もあると思います。

しかし、手術のための入院などで会社を休む必要があるときは、直属の上司に相談しましょう。

すでに妊娠を報告しているときも、基本的に上司には先に流産について報告し、

流産後に心身の状態が落ち着いてから、同じ部や課の同僚に伝えると良いでしょう。

できるだけ日頃から良好な人間関係を築いておくことで、

困った時などにも相談し合えるよにしておくといいですね。

 

仕事復帰は?

流産後しばらくは、まだ心身の状態が万全ではない可能性があるので、

上司や同僚と相談して仕事量の調整をするのが理想です。

仕事をしている場合、流産の手術後、どれくらい会社を休んでよいのか悩むかもしれません。

手術後2~3日間は安静にするよう指示されるため、会社に事情を話して、少なくとも安静期間はお休みをもらいましょう。

会社に妊娠を報告する前に流産してしまったという場合は、

無理に流産したことを伝えなくても良いかもしれません。

しかし、安静期間後も体調が不安定な時期が続き、やむを得ず遅刻・早退や欠勤しなければならない日が出てくる場合もあるため、

直属の上司には話しておいた方が安心だと思います。

周りの人に流産したことが知られたくない場合、口外しないように配慮してもらいましょう。

「これまでどおり仕事に打ちこんで悲しみを乗り越えたい」という人もいるかもしれませんが、

くれぐれも無理をしないようにしましょうね。

 

流産の手術後は心のケアも大切

下腹部にハート女性生理

残念ながら、流産は誰もが経験する可能性があります。

何の兆候もなく、突然起こることもあるため、「どうして私が」と苦しんでしまうかもしれません。

しかし、流産は防ごうと思って防げるものではないため、自分を責め過ぎないでください。

多くの場合、流産は防げないものとはいえ、

手術後は悲しみや無力感などに襲われることもあるかもしれません。

パートナーと十分にコミュニケーションをとったり、

信頼できる友人に話を聞いてもらったりして、少しずつ気持ちが落ち着いていくといいですね。

病院によっては、流産・死産などで赤ちゃんを失った女性の気持ちに寄り添う

「グリーフケア」のカウンセリングを紹介してくれることもあります。

心の状態がストレスとなって、次の妊娠しにくさにもつながっていったり、

夫婦の性生活にも影響が出てしまう事もあります。

心のケアとしては、瞑想やジャーナリングなどで自分の気持ちを日記のように記録してみる事も

とても効果的になり、早くに気持ちを立て直し鬱々となってしまう事も防げます。

心の状態をいい状態にしていくためには、リラックスしたりできる事を増やしたり

妊活以外の楽しく取り組めることをしていくのもよいでしょう。

 

流産手術についても、術後についても夫婦で話をして

流産を経験した後は、夫婦でどのように流産をうけとめ乗り越えていったかで、

その後の夫婦関係にまで影響がでてくるため、夫婦間でのお話し合いや、

いたわりあいはとても大切になります。

悲しみを一人で抱え込んでこらえているのもよくはありません。

一緒に共有し合い、支え合う事で、より夫婦の絆を深め合い、流産後の妊娠しやすさにも

つながっていきます。

夫婦で会話をし合い、お互いにとって価値観や受け止め方を共有し合うという

作業を怠らないようにしましょう。

 

まとめ

流産後、心身ともに完全に回復するには、少し時間が必要かもしれません。

しかし、流産後仕事や家事子育てなどで忙しくやらなければならないことも沢山ありますよね。

家事や仕事など、ひとりで全部抱えこもうとせず、パートナーや友人、

職場の同僚などからサポートを受けながら、無理のない生活を送ってくださいね。

また、流産の手術は次の妊娠へのステップなので、しっかり体と心を休めて、

後に妊娠していかれるように備えましょう。

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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