スマホの光が卵子の老化に影響!妊活中は要注意

スマホの光が卵子の老化に影響!妊活中は要注意

不妊ガッカリ女性

妊娠しやすくしたい、今後不妊で悩まずに済むように

できるだけ卵子の老化を遅らせたいとできる事を模索しているところでは

ないでしょうか?

卵子の老化を遅らせるためにできることの一つに、

抗酸化作用をたかめる、細胞の修復力を高めるという事がポイントになります。

これらが最大限に高まるのは、生物にとっては睡眠です。

 

妊娠しやすい体とは、健康的でいい状態と同じこと。

睡眠に影響するのが、光であることをご存知でしょうか?

 

 

スマホ・タブレットのブルーライトが睡眠に悪影響

ハーバード大学の研究(1)では

実際にハーバード大学での研究で、12名の健康な男女を無作為に2つのグループに分け、

一方のグループにはタブレット端末 電子書籍を読んでもらい、

もう一方は紙の本を就寝前に読書してもらい、メラトニンの分泌や睡眠の状況を比較しています。

 

その結果、電子書籍を読んだ郡は、メラトニン分泌量が少なく、分泌のタイミングも遅い

寝付くまでの時間が10分長く朝の眠気が取れなかったということで、

ブルーライトを浴びる事によってメラトニン分泌が抑制され、睡眠の質も低下してしまった可能性が高いのです。

睡眠と不妊については様々に関係があると報告されていますが、寝る前に

スマホやタブレット、テレビなど電子機器を使用して、ブルーライトを浴びることは、

メラトニンの分泌が抑制されてしまい、睡眠の質も低下させてしまう可能性が高いと考えられています。

 

メラトニン濃度で妊娠率が違う

2009年4月4日 第61回日本産科婦人科学会学術講演会で山口大学の

卵胞液中のメラトニン濃度と卵の質についての研究が紹介されました。

松果体ホルモンであるメラトニンは、内分泌作用だけでなく活性酸素などの

フリーラジカルを消去する抗酸化作用があることが知られています。

活性酸素による酸化ストレスにさらされると細胞は酸化して劣化してしまいます。

そのため抗酸化作用によって回復されるのが好ましいのです。

メラトニンは卵胞液中に高濃度に存在しており、

メラトニンが卵胞内において排卵過程で発生する活性酸素種を消去し、

卵や顆粒膜細胞を保護しているのではないかと考えられていて、

マウス卵やヒト顆粒膜細胞を使った培養実験では活性酸素が卵の成熟や

顆粒膜細胞のプロゲステロン産生を抑制しますが、メラトニンはこれらを抑制する作用が確認されたのです。

卵の質が良好ではない体外受精患者にメラトニンを投与すると、

卵胞液中の酸化ストレスが軽減し、卵の質を改善させることができているのだと報告しています。

メラトニンは自然と質のよい卵子を作ってくれるホルモンです。

そのホルモンの分泌を妨げてしまう生活習慣は妊活中は特に避けたいものですね。

 

メラトニンが持つ抗酸化作用がすごい

メラトニンには睡眠の質を高めるという以外の効果もたくさんある事が研究で

わかってきています。メラトニンとメタボとの関係についても研究されていて

肥満は不妊のもととしても有名ですよね。

そんなメタボ体型の改善にも有効という研究もあります。(2)

研究に参加した肥満ぎみの男女に8週間以上メラトニンサプリを1日10mg以上を飲んでもらったりした場合、

 

8週間以上のメラトニンで炎症マーカーであるCRPとIL6が低下しています。

これは、体の老化をもたらす物質で体内に増えれば増えるほど、

肥満、インスリン抵抗性、心臓病、脳卒中などが起きると考えられているものです。

メラトニンによって炎症反応である老化を抑えることができたのは、

おもにメラトニンには強い抗酸化作用があり、その代謝物にも抗酸化作用があるということや、

抗酸化作用を持つ酵素にかかわる遺伝子を刺激するとされています。

メラトニンって酸い味院の質や抗酸化作用といったアンチエイジングにも関わっているのですね。

 

メラトニンでメンタルの改善にまで影響が

南洋理工大学の研究で、1996 〜 2017年までに行われたメラトニンの研究から195件のデータをまとめた

メタ解析では、癌、神経系、メンタル、炎症などにメラトニンが有効なのかを調べています。(3)

その結果、メラトニンには、睡眠の質と量の改善、そして血圧の改善、

イライラの改善、不安感の改善、乳がんリスク、術後の痛みの改善に有効という結果でした。

精神的なイライラや不安にも効果的なうえに血圧にも影響がある点が

やはり見逃せません。

ストレスや血圧によっても妊娠率が低下する報告はあるからです。

メラトニンの分泌は様々な点からも妊娠をサポートしてくれそうです。

 

光によって睡眠リズムが作られる

もともと自然界では、夜に強い光を浴びるという事はありません。

でも、人間は、夜間も電気によって光を浴びるようになりました。

しかも、その中でも太陽光のように強い光を発するものがあります。

LED電球です。

ブルーライトは、夜間なのに、太陽の光を浴びたような状態になります。

それらを一番使うのが、テレビ、パソコン、スマホなどです。

 

自然界では、夜は太陽があたりません。

また、現代では屋内で過ごすことが増えて、日中に太陽光を浴びる機会も減っています。

それによってビタミンD不足に陥ってしまっています。

自然な環境で生活してきた人類です。

健康的でいい状態を作るのは、

自然なかたちで光を取り入れてリズムを作ってきたからこそ、

体外受精が始まった数十年前の方が、

高齢出産の数も多く、生殖能力も高かったといえます。

 

睡眠の質をよくするために働くのはメラトニン

細胞をいい状態で保つように維持したり、修復したり、

寿命を延ばすのかかわるのは睡眠の質です。

その睡眠を演出するのがメラトニンというホルモンです。

 

メラトニンのホルモンに影響するのが、光です。

夜は、不妊について、妊活についてスマホなどで調べていては、

妊娠しやすくなりたいのに、妊娠しにくくなってしまうという

悲しい結果になってしまいます。

寝るに時間前は、テレビやパソコン、スマホなどと距離をおくことが一番です。

利用する場合は、

ブルーライトカットできる眼鏡等の使用が好ましいといえるのではないでしょうか。

 

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メラトニンで卵子も元気 根拠に基づく妊活におすすめ睡眠テクニック

 

参考文献

2015 Jan 27;112(4):1232-7. doi: 10.1073/pnas.1418490112. Epub 2014 Dec 22.

Evening use of light-emitting eReaders negatively affects sleep, circadian timing, and next-morning alertness.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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