不妊治療で後悔しないためのクリニック選びのポイント |

不妊治療で後悔しないためのクリニック選びのポイント

治療 病院

不妊で悩む夫婦が増える中、不妊治療を受けたり考えたりする人も

世界的にみても増加しています。

そんな不妊治療で後悔しないためのクリニック選びのポイントをお伝えしていきたいと

思います。

 

不妊治療を受ける人や件数が増加中

妊娠しないと思ったら、日本産婦人科学会では不妊の定義を1年としているため、

多くの方が不妊なのではと治療に進むことを考えているかもしれません。

不妊で悩むご夫婦が5組に1組とまでと言われるようになって、

不妊治療を受ける人も件数も非常に増え、日本は世界一の不妊治療大国となっています。

2015年生殖医療(体外受精・顕微授精・凍結胚を用いた治療)によって誕生した児は

51001人と全出生時1008000人の5.1%になっています。

日本では、不妊の検査や治療を受けたことがある、受けているという割合は全体で18.2%

となっています。不妊治療を受ける人が増加していることがうかがえます。

期待がかかる一方で、不妊治療について正しく知られていない面も多々あるようです。(1

 

不妊治療を受けたいと思ったら、不妊治療で後悔しないように病院選びをしましょう。

 

不妊治療のための病院選び

どういった点から不妊治療の病院やクリニックを選んだらよいでしょうか。

これは、一概にこうすれば間違いがないという選び方がありません。

というのも、治療を受ける本人が最も何を求め優先順位が高いのか

その要望にできるだけ添った治療になるところを選べるようにすることが後悔にくくなります。

 

不妊治療をはじめたらこんなはずではなかった。

治療をすればすぐに授かると思っていた。

不妊治療は最先端の生殖医療の技術というものへの期待度もあるかもしれませんが、

もともと治療を受ける本人達夫婦の妊娠率というものの影響も受けるものです。

当たり前と言えば当たり前なのですが、

年齢や生活習慣、ストレス度や性生活の頻度なども妊娠率に影響してくるため、

一概に治療先の病院での成績や提示されている妊娠率というのが自分たちにぴったり

当てはまってくるかどうかはまたちょっと違う面もあります。(2

専門の病院を選ぶ際は様々なポイントがありますし、その中でも自分たちが何を重要視したいかで

また違ってくるでしょう。

考えたい要件としては、妊娠確率、治療法、医師の経験や病院の大きさ、費用、

立地や通いやすさ、治療方針やクリニックの雰囲気、先生やスタッフの応対、

医学的なサポート以外のサービス(カウンセリングや食事指導等)などもあります。

 

不妊治療の成績・妊娠確率

また、日本の場合は病院で出している妊娠確率というのはあてになりません。

統計に対して母数の基準にするものが明確にされているわけではないので、他と比較したからと言って

正確なわけでもないですし、そもそも比較できないのかもしれません。

 

不妊治療を受けるからには、妊娠したいという思いももちろん一番にあるかもしれませんが、

それを測れる妊娠率が病院ごと基準が違ったりするので比較できないでしょうし、

自分達が持ち合わせる妊孕力は違うため、他にも大切にしたいと思う自分達の基準をもとに

選ぶという事もこんなはずではなかったを防ぎやすくなるでしょう。

日本での妊娠確率は、日本産婦人科学会でのホームページでも確認することができます。

そうすることで、だいたい自分が受ける場合の目安にはなりますし、不妊治療は

思うよりも魔法の治療ではないという事を知っておきましょう。

あくまで個人が持つ妊娠しやすさは考慮されていないので

確率ばかりにこだわらない方が良いことは確かです。

ただ、海外など、妊娠率など基準を明確にして題している

生殖医療のサポート、体外受精などでも年齢によって35歳以降、40歳では

劇的に妊娠率が下がってしまっています。その点も押さえておきましょう。(3

 

病院ごとの治療方法

クリニックなどでは行っている治療方法などについてホームページなどで大体が

公表されている場合が殆どですが、書かれていない事、気になる事は

問い合わせて直接聞いて確認してみる事も大切でしょう。

 

医師の今までの経験や経歴

どういった専門性があるのか、治療をする医師の今までの経歴やどれくらい

経験を積んできているのか、そこが気になる方はチェックしておくのもよいでしょう。

自分が望む分野での知識や経験が豊富なのかで信頼度が増しやすいかもしれません。

 

治療費用について

不妊治療は保険診療以外になっていくと病院ごとにかかってくる費用にばらつきが

でてきます。費用がかかってくる仕組みも病院ごとに違う場合もあります。

どういったことにいくらの費用がかかってくるのかあらかじめ調べておくとよいでしょう。

オプションなどがある場合もあれば、成果報酬制のような支払い体型をとっている

クリニックもあったりします。

ただ、不妊治療は治療費がかかり、18か月で平均的にかかった治療費用は

4)人当たりの費用の中央値は、薬のみという場合は、1,182ドル

118200円から、体外受精では治療費の範囲に幅があります。

体外受精でうまくいく結果(例えば、出産をもたらす体外受精の治療)

の人は平均費用61,377ドル(6137700円)とさらに費用がかかったようです。

かなり高額・・・。保険適応ではない治療や、クリニックによって違う

費用設定もあります。

 

治療以外の提供してもらえるサポートについて

カウンセリングや食事指導や生活指導などをはじめ、コミュニティや妊活セミナーなど

病院ごとに様々なサポート体制をとっている病院もあります。

そういったサポートを1つの医療機関に求め、重要とするのかどうかも考えてみましょう。

中には、そういったサポートは病院以外に求めるという方もいますし、

1か所でまとめて受けたいと思う方もいます。

 

地理的な立地と通院のしやすさ

地理的な病院の一によって通院する際の自分のかかってくる負担も違います。

遠くても良いから新幹線などで通院を望む人もいれば、

近くで通いやすさを重視する人もいます。不必要に時間を要する通院は

やはり回数が増えると負担にはなりやすくはなってしまうでしょう。

また、仕事の調整をするのが困難なほど混雑する病院は避ける方もいれば、

逆に混雑するほど人気度が高いところを選ぶ方もいます。

 

病院の規模の大きさ

病院によっては大規模な病院もありますし、こじんまりとしたクリニックもあります。

どういった医療体勢で治療が受けられるのかというのも違うでしょう。

大きい病院の場合は、医師も入れ替わるでしょうから毎回同じ医師に診てもらえるのかどうか

医師が変わる場合は安心して毎回ちゃんと自分が治療を受けていかれるかも

考えておいた方がよいでしょう。中には非常勤医師が入ったりして

同じサービスが毎回受けられるわけではなかったり経験に違いがあったりすることも

予測されます。

 

治療方針について

治療方針についても病院ごと違うた確認しておきたいところです。

採卵していくための刺激についてや、移植をするさいの胚の数、

治療ごとのステップアップについてなどなどある程度あらかじめ情報を集めることが

できたら参考にすることができるでしょう。

中には、治療をしていくにあたり、性生活についてもタイミング以外にも

指導が入る事があるでしょうし、そういったのも医師によって違ってきます。

 

病院やスタッフ等の雰囲気など

実際に行ってみる事でそこの病院の雰囲気などもわかるでしょうし、

電話をかけてみるだけでも受け付けの窓口の人の感じとかもわかったりします。

医師については実際に診察を受けてみないと自分にとって合いそうかどうか

自分にとって信頼できそうかどうか、話しやすいかとか言ったことは

分からないかもしれませんが、こういった点を重要視される方は

見落とせない点になります。不妊治療を辞めるきっかけとして、医師やスタッフ

との関係性を上げる方も意外と少なくありません。

傷つくことを言われたり、対応が悪かったなども不満となってくるようです。

 

自分にとって治療で優先順位が何が高くなるのかを整理する

夫婦手に赤いハート

不妊治療を受ける際の病院選びのポイントとして、最も優先したいものは

やはり妊娠確率という点が気になるところだとは思いますが、

タイミング療法は性生活が少なければ受けてもほとんど意味がないような治療になりますし、

人工授精は妊娠確率が低い治療法です。

体外受精にいたっては、年齢によっても随分と違います。

そのうえ医療機関ごとハッキリと比較できるデータではないため参考にすることがとても

難しくなってしまうので、それ以外の点からも考慮しておきましょう。

妊娠確率以外では、口コミや立地なども気になるところかもしれませんが、

あくまで自分が治療に何を求め重要視しているのかという事を

はっきりとさせておくことで、自分自身治療を受けていく過程も信頼して任せやすく

前向きな治療になりやすいでしょう。

そのため自分が何を大切に病院を選びたいのかを優先順位をつけて紙に書き出してみましょう。

それをもとに、実際に探した病院を再評価してみましょう。

 

候補となる病院を選びだしたら、条件ごとチェック

不妊治療 夫婦で受診

あなたが通おうかと思った病院を書き出し、それぞれ条件事チェックしてみましょう。

自分で調べ、予算や立地、雰囲気、受けたい治療が受けられるかなど総合的に

判断してみる事で、自分達がもとめる不妊治療を受けられる可能性がグッと高まります。

不妊治療にはとても期待がかかります。しかし、期待と実際の結果が出るまでには

随分と乖離した現実があるため、不安になったり落ち込んだりすることもあるかもしれません。

結果が出にことに、病院だけが原因になっているとは限りませんが、

心配ならセカンドオピニオンなど別の意思の意見を求めてみたり、病院を変えてみるということも

検討してもよいでしょう。

不妊治療は夫婦で足並みをそろえ、支え合い協力し合い進めていかれるといいですね。

ストレスも軽減しやすかったり、男性の家事や協力によっても支えられている感覚をえられ

前向きに取り組みやすくなるので、病院選びから夫婦で子供を授かっていく医療機関を話し合って

決めながら治療の進め方とかもコミュニケーションをとりながら進めていきましょう。

 

不妊治療では精神的ストレスが大きい

不妊治療を受ける場合は、精神的にかかってくるストレス度が

より高まります。不妊治療中の女性はもちろん、間接的に

男性も不安を感じながらつらい体験をします。(5

そして、その苦痛はさらに体外受精など治療成績へも影響が

でていってしまいます。気楽に始めたはずが、

妊娠できないという結果をうけとったり、検査を受けるたびに

絶望や打ちのめされたような体験を繰り返すというのも

不妊というだけよりもよりつらい体験にもなっています。

夫婦関係や人間関係、性生活も、人生の満足度も変わっていってしまう

傾向をもっています。(6)治療を選択していく場合は、より

精神的なケアが必要ともされています。(7

 

体外受精を受けていく場合は心理サポートも重視

体外受精を受ける女性は、不妊女性、そして他の不妊治療を受ける女性

よりもさらに特有の苦痛を体験していきます。

そして、治療でうまくいかなかったという結果は、

女性の悲しみ、苦しみ、不安、つらさといった、

ネガティブな感情は高まり、さらに連続して失敗すると

その繰り返しで精神的苦痛はつづきます。

またうまくいかないかもしれないという恐怖心が、体外受精の

成功率を下げてしまってもいます。そして、心が辛くなっている場合は、

集中的な心理的サポートが必要だとされています。

治療によって誘発されるストレスが治療の失敗の脅威に関連しています。(8

 

妊娠に影響する因子があまり知られていない

不妊治療をはじめれば、妊娠できるものと過大評価がおおきいのですが、

妊娠に影響するものについての知識が意外にも知られていないとも

いわれています。一般的に、一月の中で最も受精しやすい時期

についての認識が欠けていたり、

排卵していればその時にタイミングが合えば妊娠できると

その可能性を過大評価していたり、

妊娠のリスクを高める可能性のある要因に対してあまり知っていない、

夫婦が妊娠しようとするのに役立つ可能性がある不妊の知識が不足しています。(9

妊娠しやすくするために必用な知識や行動は、不妊治療を受けていっても変わらず

有効になっていきます。不妊治療を選択し、進めていく際も役立つはずです。

治療のみにならずに、生活習慣については夫婦で足並みをそろえて

とりくんでいきましょう。

 

妊娠しないのはクリニックだけの原因ではない

不妊治療について、治療をしたら妊娠できたり早くに授かると

より偏った考えにもなってしまっています。不妊治療に対して

あまり正しく知られていないのも原因かもしれませんが、

平均31.8歳(18~50歳)で、53.9%が大学教育を受けて妊活期間2.8年の

10 045人(8355女性、1690男性)を対象にした不妊治療について

正しく理解しているか調査しています。

79か国の人が含まれ、非常に高い人間開発指数(VH HDI)または

それほど高くないHDI(NVH HDI)に割り当てられています。

その結果、不妊治療の知識の平均正解スコアは56.9%でした。(10

女性であること、大学教育をうけている、有給雇用、VH HDI、

では不妊治療の知識が豊富でした。

そして不妊治療に対して、平均してみんなが一致したスコアは、

安全で有効だと評価している事。一方、時間がかかる事、体や

心理的にもかなり苦痛がともなうものであるとは思っていない傾向があります。

すぐに妊娠したいと思っている人ほど、不妊治療のネガティブな

要素を受け入れることができずにもいます。

不妊治療にもメリット、デメリットがあること。また、治療をしても

40%くらいは妊娠・出生はしていない事、年齢によって確率が

随分違う事、治療と合わせて、妊娠のためにできることは多々ある事、

いろいろ考慮しながら、さらに自分が望む形で治療を受けられるように

後悔しないクリニック選びをしてくださいね。

 

参考文献

(1) 2012 May;27(5):1375-82. doi: 10.1093/humrep/des011. Epub 2012 Mar 8.Fertility awareness and parenting attitudes among American male and female undergraduate university students.

(2) 2006 Nov;86(5 Suppl 1):S248-52.Aging and infertility in women.

(3) 2012 Apr;117(1):95-102.Advanced reproductive age and fertility: no. 269, November 2011.

(4) 2012 Apr;117(1):95-102.Advanced reproductive age and fertility: no. 269, November 2011.

(5) 2003 Jul;18(7):1536-43.Health-related quality of life in relation to gender and age in couples planning IVF treatment.

(6) 2007 Jan-Feb;13(1):27-36. Epub 2006 Aug 29.Women’s emotional adjustment to IVF: a systematic review of 25 years of research.

(7) 2011 Sep;14(3):154-9. doi: 10.3109/14647273.2011.580824. Epub 2011 Jul 7.The position of the fertility counsellor in a fertility team: a critical appraisal.

(8) 2007 Jan-Feb;13(1):27-36. Epub 2006 Aug 29.Women’s emotional adjustment to IVF: a systematic review of 25 years of research.

(9) 2008 Aug;23(8):1858-64. doi: 10.1093/humrep/den168. Epub 2008 May 10.Knowledge about infertility risk factors, fertility myths and illusory benefits of healthy habits in young people.

(10) 2013 Feb;28(2):385-97. doi: 10.1093/humrep/des402. Epub 2012 Nov 25.Fertility knowledge and beliefs about fertility treatment: findings from the International Fertility Decision-making Study.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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