太陽光を浴びないと妊娠しにくい 喫煙同等レベルのリスク

妊娠しやすさに太陽光を浴びている事の大切さをご存知でしょうか。
着床環境を整えるのに、ビタミンD重要といわれておて、
この栄養素は、食事からの摂取と太陽光を浴びて体内で作り出すという必要があるものです。
また、太陽光を浴びる事で健康度が高まる事が研究でも言われていて
日照時間が短いとメンタルも不健康になってしまうといわれています。
今回はスウェーデンのコホート研究より、太陽光を浴びていないのは喫煙をしているのと
同等レベルになってしまうというのです。
日焼けによるリスクより太陽光を浴びない健康リスクのほうがはるかに高いことが、
2018年12月に国際環境衛生学会誌でも明示されていますので妊娠しやすい体作りには
太陽光を浴びるというのが大切な習慣にもなりそうです。
太陽光を浴びない事のデメリット
私たちの体は、ほぼ全ての細胞や組織の生化学的機能にビタミンDが大きく関係しています。
ビタミンDが不足すれば細胞内の遺伝子情報がアクセスできなくなり、
免疫力が落ちて健康に深刻な影響を与えてしまいます。
この免疫力は妊娠や着床にも関わっている部分になります。
また、ビタミンDは血管を新たに作ったりという点にも関わっているもの。
さらに一酸化窒素を発生させて血管を拡張し広げ血行を促進します。
私たち人の健康には欠かせない栄養素といえます。
ビタミンDをしっかりと体内でつくりだしていくには太陽の下で肌を出して、
光を取り入れることがもっとも効果的といわれています。
1日に必要なビタミンDの80%は太陽光に浴びる事で作られています。
日光を避けることが皮膚がんの予防など、健康に良いと多くの人に信じられてきましたが、
日光を避ける事の方がはるかに健康上のデメリットが大きいと考えられるようになっています。
ビタミンDが不足することで、発がん率が高まる、心疾患や脳機能の低下、肥満になりやすさ
不安症やうつ病になりやすくアレルギーのリスクも高まります。(1)
また、日頃は屋内での仕事やデスクワークが多く通勤も電車や車の移動が多く、夜はテレビやネット
環境がメインではビタミンD不足にはなってしまいます。(2)
ビタミンD濃度が高いほど妊娠率・出産率がよい
妊娠しやすさ、そして、着床環境に影響を与えているのがビタミンDです。
体外受精とビタミンDに関する11論文2700名のデータを基にメタ解析を行っています。
ビタミンD濃度は血清中の25-hydroxyvitamin D [25(OH)D]を指標に、
ビタミンD摂取が『十分(>30 ng/ml)な群』と、
『不十分(20-30 ng/ml)あるいは不足(<20 ng/ml)群』の2群に分けて、
妊娠成績の比較を行っています。
その結果、ビタミンD摂取が『不十分/不足している群』に比べてて
『十分な群』では出産率が1.33倍も高まったようです。(3)
スウェーデンの研究より太陽光を浴びない事のリスク
スウェーデン南部(MISS)コホートにおけるメラノーマの20年間のフォローアップにおける
29 518人のスウェーデン人女性の死亡原因とその要因と、
太陽光をどれくらい浴びているかの違いを評価しています。
女性は1990年から1992年まで募集された(研究開始時の25-64歳)。
積極的に太陽の光をどれくらい浴びている女性は太陽光を避けた女性と比較して、
心血管疾患(CVD)および非癌/非CVD死亡のリスクが低かったのです。
太陽光を浴びなかった女性は、平均余命も0.6~2.1年減ってしまっています。
太陽光を浴びて喫煙をしていないという状態がベストですが、
喫煙をしていても、太陽光を浴びていた女性と非喫煙でも太陽光を浴びていなければ
同等レベルの死亡危険因子になる事が示されたのです。
妊娠しやすく健康的になれる太陽光
太陽光に当たることで、体の中でビタミンDをしっかりと形成できることが健康に大きく
貢献してくれます。もちろん妊娠しやすい体作りにも貢献してくれますよ!
ビタミンDとカルシウムは体の中のがんや他の慢性的な生活習慣病のような病気を
になる危険度を大幅に減らしてくれます。特に乳がんは80%もリスクが減少するとも言われています。
太陽を浴びると血管拡張作用がある酸化窒素が生成されるお陰で、
着床しやすさといった妊活面での関わり合い、そして全身への健康度の寄与、
血圧低下、心臓病や心筋梗塞、脳溢血など血管系の病気の予防にも非常に有効になっているのです。
この太陽光はガラス越しでは効果がないため、太陽の光を
1日6~15分は浴びたいところです。多くの人が日照時間不足と言われています。
自然な形で妊娠しやすくなるための妊活はできるものですね。
参考文献
The Vitamin D Solution: A 3-Step Strategy to Cure Our Most Common Health Problem
Rivers JK. Is there more than one road to melanoma? Lancet. 2004 Feb 28;363(9410):728-30.
Godar DE, Landry RJ, Lucas AD. Increased UVA exposures and decreased cutaneous Vitamin D(3) levels may be responsible for the increasing incidence of melanoma. Med Hypotheses. 2009 Apr;72(4):434-43.
Berwick M. Counterpoint: sunscreen use is a safe and effective approach to skin cancer prevention. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev. 2007 Oct;16(10):1923-4.
cebp.aacrjournals.org/content/cebp/16/10/1923.full.pdf
Lappe JM, Travers-Gustafson D, Davies KM, et al. Vitamin D and calcium supplementation reduces cancer risk: results of a randomized trial. Am J Clin Nutr. 2007 Jun;85(6):1586-91.
日焼け常識は間違っている https://www.geefee.co.jp/