妊娠に必要な栄養素 ビタミンB群を補って

妊娠に必要な栄養素 ビタミンB群を補って

妊活していても結果が出ない、検査をしても、これといった原因が見つからない・・・

不妊体質になっているのはビタミンB群の不足がおきているからかもしれません。

ビタミンBは妊娠に欠かせない栄養素。妊活中、妊娠、出産後にも

良い働きをしてくれるのですから、摂取しておきたいですね。

 

妊娠に欠かせないホルモンバランスを整えていくには

ホルモンバランスを整えるには、色々な方法がありますが、

その中でも食事・栄養素という面からのアプローチもそのうちの一つです。

ホルモン自体、食事からとった栄養をもとに作られます。

ホルモンの分泌を促すように関わる神経伝達物質も食事からの栄養素不足では

ホルモンバランスを整える事はできませんね。

 

ホルモンは脳からの指令で分泌される

ホルモンは、非常に微量で作用をおこし、脳が分泌させるように指令を出します。

その指令は伝達物質によって、血流にのって、特定の器官に働きかけにいきます。

脳からの指令がうまく出ない、伝達物質がうまく伝達できない状態では

ホルモンバランスは崩れてしまいます。

そこで、注目されるのが、ビタミンB6です。

 

妊娠に役立つビタミンB6とは

ビタミンB6は神経伝達物質の合成に関わっています。

神経伝達物質は、脳の神経細胞の間で情報の橋渡しをしている物質です。

神経伝達物質にはGABA (γ-アミノ酪酸)やα-アミノ酪酸、

セロトニン、ドーパミン、アドレナリン、

ノルアドレナリンなどがあり、これらが合成される時にはアミノ酸が使われています。

ビタミンB6はアミノ酸の代謝と関わっているため、神経伝達物質の合成を促進する作用があります

また、タンパク質の代謝を活性化させるため、丈夫で健康な皮膚・粘膜などを作り上げる事が出来ます。

赤ちゃんのもととなる卵子もタンパク質で出来上がっています。

ドーパミン、アドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質の合成にも関与しており、

神経機能を正常に保つ働きもあります。他にもアレルギー症状、月経前症候群(PMS)、

つわり症状の緩和にも効果があると言われています。

女性ホルモンであるエストロゲンの代謝にも関わり、ホルモンバランスを整えていきます。

 

ビタミンB6が多く含まれる食品

レバーなどの肉類 さんま、まぐろ、かつおなどの魚

大豆製品 そのほかにも、卵、にんにく、バナナ、ナッツ類など

日本人の食事摂取基準(2015年版)では成人男性1.4mg 女性1.2mgが推奨されています。

近年食の欧米化により肉の摂取量も増えたため、ビタミンB6はより注目されています。

たんぱく質摂取量が多い人ほど必要量も増えますし、

また妊娠・授乳中やピルを服用している女性は、ホルモンの関係で必要量が増加しますので、

積極的にとるようにしましょう。

 

妊娠や胎児の成長に欠かせないビタミンB群

ビタミンB群は、タンパク質・糖質・脂質などの代謝のときに欠かせない栄養素です。

さらには、メンタルを安定させ、つわりを予防するとも言われています。

ビタミンB1
ビタミンB2
ビタミンB6
ビタミンB12
ナイアシン
パントテン酸
葉酸
ビチオン

 

といったこれら8種をビタミンB群といいます。

ビタミンB群は、不足すると、口内炎や肩こり、疲れやすさなどといった症状や

精神的にイライラする、不眠になるといったことも起こりやすくなります。

ビタミンB群はすべて水に溶けやすい水溶性のビタミンで、熱に弱い性質を持っています。

葉酸は厚生労働省が2000年に、妊娠している人だけではなく、

これから妊娠する人にも積極的に葉酸を摂取するよう呼びかけるようにと、

各医師会に勧告がだされ、妊活と言えば葉酸と言われるほどに浸透してきているのかも

しれません。

 

タンパク質やビタミン豊富な野菜や果物が妊娠率を高める

アメリカ産科婦人科学会(ACOG)によると、一日の摂取カロリーのうち、

どんな栄養素から総熱量を摂取しているかによって体外受精における

妊娠率に違いがあることが報告されています。

タンパク質から熱量が25%以上・糖質からの熱量が40%以下の食事をとっているという女性は

タンパク質から熱量が25%未満・糖質からの熱量が40%以上の食事をとっている女性と比べて、

なんと体外受精における妊娠率が4倍に増加していました。

 

つまり主食となるごはんやパンや麺類などを控え、メインのおかずとなるような

タンパク質(魚や肉、卵や豆類乳製品など)の摂取量が多いということ、

血糖値が安定するように食物繊維が豊富な野菜や果物などの摂取があることがポイントになることが

伺えます。

 

タンパク質(魚や肉、卵や豆類乳製品など)にはビタミンB群も豊富なので、

妊娠率を高めるのにも貢献しているのでしょう。

 

妊娠中や出産後にも役立つビタミンB群

特にビタミンB6は、脳の神経伝達物質の原料となっているため、

不足するとイライラしたり落ち着きがなくなったりと精神的な症状となって

あらわれます。また、つわり予防に効果的であるともいわれています。

つわりのメカニズムは解明されていない点もありますが、精神的な影響でより

症状が増幅されるのがあるためそこを軽減できるのでしょう。

授乳中のお母さんがB6不足になると母乳のB6も減るので赤ちゃんの夜泣きが増えるとも言われています。

妊娠、出産後も摂取し、夜泣きに悩まされないようにも役立てることができる栄養素

なので、妊活期間中から摂取していきたいですね。

 

まとめ

ビタミンB群の摂取は妊娠しやすさにも関わるのとともに、妊娠中、出産後にとっても

子ども素授かり育てる女性にとってとても大事な役割を果たしてくれています。

主に肉や魚に含まれますが、熱に弱いという点もあるため生で摂取できる

お刺身などもおススメですが、頻繁に食べられるわけではないためバナナや

ナッツ類などバランスよく取り入れるような献立にしていきたいところですね。

忙しい朝などは、バナナと牛乳をジューサーにかけて飲むということで

必要な栄養を補ってあげられます。

 

参考文献

日本人の食事摂取基準(2015年)

香川靖雄教授のやさしい栄養学 香川靖雄 著

五訂増補食品成分表

厚生労働省HP

『卵子の老化に負けない 妊娠体質に変わる栄養セラピー』(青春出版社)
古賀文敏ウイメンズクリニック院長 古賀文敏 先生 著

はなおかIVFクリニック不妊治療、体外受精クリニックhttps://www.ivf-shinagawa.com/ippan/sapuri.html

病気や症状等の医療情報をわかりやすく 医師・病院と患者をつなぐ医療検索サイト|メディカルノート 不妊の原因としての排卵障害―排卵障害を改善するためには?

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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