不妊でつらい みんなは何に最も悩んでいるの?

不妊でつらい みんなは何に最も悩んでストレスをかかえているの?

子どもが欲しいと切実に思っている女性やご夫婦にとっては、

不妊という問題は、生活や人生そのものに大きな影響を与えています。

子どもがいない事で毎日が不幸せ、楽しいと思えない、女性として認めてもらえない、

不妊治療をしていれば生活そのものが治療中心になるように回り

日々を楽しむゆとりをなくしてライフクライシスを起こすほどになっている方がいるのも現状です。

つらいといわれる不妊。いったいどんなことにみんな悩んでいるの?

そんな不妊で悩む女性がどんな事に傷つ不安を感じてるのかまたその対処についても

みていってみましょう。

 

不妊治療を受けている女性からの調査

女性 困る

不妊治療は病気でもないけれど薬をつかったり、頻繁に通院したり

自分で注射を打つこともあれば、痛みを伴う検査もあります。

またかなりプライベートな問題だけに人に相談しにくい点もあれば、

保険が適応にならずに高額な医療費になったりと、かなり特殊性をもちます。

そのため心身に苦痛が伴いやすく、周囲と比べたり妊娠には期限があるため年齢的にも

焦りやすさを感じます。また、いったいいつになったら妊娠できるのか、

いつまでこの状態が続くのか先が見えない不確かさに対して強い不安も抱きます。

また、挑戦してみても、今回もダメだったという事を繰り返すことで、

喪失感を抱く女性も少なくないことが研究でも知られています。

また,夫婦や家族関係にさまざまな影響を及ぼすことも知られています。

 

主にこんな不妊治療中の悩みがつらさに

いらいらする女性

日本助産学会誌第14巻第2号 不妊治療を受けている女性の抱えている悩みと取り組みによると、

妊治療中の女性604人が回答した、不妊治療中の悩みは主に5つの要因に分けられています。

もっともつらさを感じる要因としては、不妊であるが故の傷つきやすさといった点で、

以下の内容が特に傷ついて不妊治療中の女性が傷つき辛いと思っていいる点です。

 

・何かと子供がいない事を引き合いに出されること

・子供がいないという事で子供がいる人と比較される

・子供のいる人から子供がいない事を、良いねと言われること

・子供を産んでいない事で一人前の女性として扱ってもらえないこと

・子供はまだ?など聞かれたくない事に触れられる事

・子供がいる家族との付き合い方の難しさ

・子供がいない事で自分だけが取り残されたような孤独感

・友人や知人の妊娠や出産により心の中が動揺すること

 

不妊という問題を抱えている事ならではの、些細な事でも傷つきやすくなって

つらい気持ちになり自分で自分を追い詰めてしまう事もあります。

 

さらに本当に妊娠できるの?という不確かさに強い不安

妊活落胆する女性

人は不確かなものに直面すると、自信を持てなくなったり、

より不安感が高まりやすいとも言えます。

本当に私は妊娠できるの?自分の人生はどうなってしまうの?

妊娠できるひととどこが違うの?など妊娠に関する不確かさが不妊治療中の

女性にとって精神的に負担となる要因の2番目にあがってきています。

 

・治療をすることに、これから先心と体がもつかわからない不安

・治療を辞めたらこの先自分の仁瀬にはどうなっていくのか不安

・不妊治療をすることで本当に子供を授かるかわからない不安

・子供がいつ授かるのかわかんらないことによる人生設計の困難さ

・治療をするかどうか自分の意思で決める事の困難さ

・不妊治療の副作用によって自分の体がどうなってしまうのか不安

・子供がいない人生をおくる事を考えた方が良いのか悩む

・自分の体は他の人とは違うのではないかと不安になる

・なんで不妊になってしまったのかという不確かさ

 

などに強い心の中で不確かさに不安を感じています。

治療を通じて問題について誰かに話すことができないつらさ

不妊落ち込む女性

不妊治療を通じてつらさの素となるものは他には治療する医療者に対するものや、

夫婦関係におけるものに加え、自分が直面している問題について人に話すことができないつらさもあります。

不妊治療を受けている場合は不妊カウンセリング等を実施している医療機関があるものの、

そういった場所では中々心の中のを全て吐き出して話すことは難しいといった話は

妊活セミナーの際に訴える女性も多数います。

つらい事を一人で抱えているという思いがより孤独感を募らせつらさとして感じやすい部分もあるでしょう。

 

・困った時に相談できる人が少ない孤独感

・不妊や治療に対して自分の考えている事や思いを正直に話せる人がいない孤独感

・不妊や治療に対して自分が抱えている気持ちに共感してくれる人がいない孤独感

・不妊治療を受けているのは自分だけだと感じる孤独感

 

不妊で悩む人が増加する近年 社会的な支援も必要

夫婦 食卓

不妊で悩むご夫婦は今では5.5組に1組と言われるほど身近な問題になってきています。

近年は晩婚化も進み第1子を授かる年齢も引きあがってきています。

不妊治療を受ける女性は不妊のことで傷つきやすく、不安や焦りを強く感じ

さらに、多様なストレスを経験するため、多くの周囲からの支援やサポートが必要な

状態にはあるのですが、周囲からの反応が当事者にとっては望まない不適切と感じられる

事も多く、周囲が不妊で悩む女性や夫婦に対しての接し方の理解も浸透していくことが

望ましいとも言えます。

また、妊娠には精神的な負担やストレスも悪循環を生みやすく、

精神的なサポートとなるカウンセリングをうけてみたり、夫婦間で協力し合えるような

環境づくりも必要になっていくと言えるでしょう。

辛い思いをかかえていての不妊や治療と向き合っていくことは、

中には自尊心を傷つけ、うつや自殺まで考える割合が2割弱ほどになっているという報告もあります。

 

まとめ

不妊の悩みは人生や多岐にわたるものに影響がでるため、心のケアをしながらすすめ

て行くことが好ましいといえます。子供を授かるにはストレスといった

精神的な負荷が、着床や妊娠の維持にも大きく影響が出ます。

辛さはかかえこまずに、カウンセリングなどのサポートや心のセルフケアを

行っていかれるようなサポートが手助けになりますよ。

 

参考文献

日本助産学会誌第14巻第2号(2001.2) 不妊治療を受けている女性の抱えている悩みと取り組み

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjam1987/14/2/14_2_18/_pdf

不妊女性の経験するネガティブサポートに関する質的研究 昭和大学保健医療学部 秋月百合

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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