メンタルの安定に大事な友人関係 妊活中のベストな人付き合い

メンタルの安定に大事な友人関係 妊活中のベストな人付き合い

メンタルを病みやすい人、病みにくい人の特徴として、友人関係というのもその一つという事が

バージニア大学の研究(1)で言われています。

青年期から続く友情というものが、大人になってからのメンタルヘルスにとても効果が大きく

友人関係というのがストレス対処に影響がでていることがわかります。

妊活中のストレスはとっても大きく、また人に相談しにくい、デリケートな問題として

ひっそりと伏せて、こっそりと不妊治療にも通って、と孤独感や孤立感というのも

ストレス度を高めてしまう原因にもなっています。

子どものころからの友だちは、子どもがいる・いないにかかわらず、ずっと築いてきてた

人間関係で、あなたの精神的な支えにもなりメンタルヘルスにもとても役立つ素敵な存在です。

ちょっと距離をおこうかな・・・。おいてしまっていたとしたら本当にもったいない事です。

友人関係とメンタルヘルスについてみていきましょう。

 

研究からわかった 友人関係とメンタルヘルス

バージニア大学の169人の男女を対象とした研究では、全員が15歳の時から調査を始めていて、その後も

ずっと追いかけてそれぞれの親友にインタビューを行い互いの信頼度や親密さを調査しています。

毎年全員に同じような調査を行い、不安傾向やうつ傾向、自尊心のレベルなど

メンタルヘルスに関わっている数値を測定し、10年間継続した結果

10年来の親友がいる人ほどうつとか不安の傾向が明らかに低くて自尊心のレベルも高かったということです。

しかも、この10年来の親友がいる人は15歳の時点よりも25歳の時点のメンタルヘルスが良くなっていて

親友との関係が長くなればなるほどメンタルの状態が良くなるということのようです。

長く続いている友達は自分のストレスの軽減や心の健康のためにもとても重要だと言えるでしょう。

 

妊活中も支えになり、ストレスの緩和にも

妊活を始めると、なかなかオープンにしにくい問題として、人に聞きづらく、

ネットでの情報収集や、SNSでのつながりを求めるという人も少なくない事でしょう。

SNSではインスタなどでもリアルな友達という事だけでなく、新たに妊活をしている人、

同じように悩んでいる人と話がしたい、相談したい、つながりたいという

気持ちになるという事もあるかと思います。

しかし、本当に心の健康に支えになるのは、ずっとまえ子どもの頃、青年期の頃からの友人関係。

とても大切にし続けたが一生涯において心の健康にもつながっていくという事です。

自分の以前からの友達は、どんどん妊娠してしまったという場合はなかなか誘われても

距離を置きたくなってしまうという事もありますよね。

子供の話に入れない、聞くだけでも何だか締め付けられるような気がする。

前向きに考えられないなどなど・・・。

それでも、長い目でみて、子どものころからの友達は、支えとなり、そして、あなたが距離をとらなければ

ずっとずっと友達でいられ、子どもを授かったら最高のママ友としても長いお付き合いを

していかれる貴重な存在です。

本当に、不妊でつらい思いをしているときは、なかなか気分も前向きになれない時もあるでしょう。

でも、よくいただく相談では、距離をとって友人関係を切ってきた結果、

本当に孤独感で悩んでいるという相談なのです。

 

認知の結びつきが行動を変えているだけ

不妊という事から、自分の中で、不妊で友達がいない自分は友達と話が合わないとか、

友達が子供のいない自分を傷つける事を言うのではないかとか、

自分が惨めな思いをするのではないかといった思考を抱いたりもします。

ものごとのとらえ方ひとつで、その後、誘いは断ろうとか、会うのはやめようといった

気持ちや考え一つで、その後の行動が変わって、

友人を失った場合は、結果メンタル病みやすくなって、より不妊ストレスで悩む事につながってしまうの

ですから、この部分の出来事・事実と認知とを切り離していく必要性があります。

こういった心の中でのことを切り離し、良い行動へ導いていくのが認知行動療法です。

そして、この認知行動療法は、妊娠率を高めるという研究(2)もあるんですよ!

 

まとめ

不妊という問題と、もともとあった友達との関係に距離を置いていくこととは

別の事ととらえる、認知の結びつけを切り離す事が良い行動につながっていきます。

そのためには、認知行動療法では脱フュージョンという心理技法があります。

ちょっと冷静に物事をとらえ、歪んだ認知のバランスをとり、

本来は、とてもあなたにとっても、その友達にとっても良い関係性を、

不妊という問題で縁を切っていってしまう事は避けた方が長い目で見ても良いという事です。

友達はずっと大事で、一生の宝物です。

あなたが妊娠してからも頼りあえる関係、そして良い子育てがしていかれるように、

不妊という事で距離を置いていってしまうのではなく、友だちは大切にしていってくださいね。

 

 

参考文献

Close Friendship Strength and Broader Peer Group Desirability as Differential Predictors of Adult Mental Health

Efficacy of psychosocial interventions for psychological and pregnancy outcomes in infertile women and men: a systematic review and meta-analysis

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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