妊娠しやすいセックス 妊活サポートのオーガズム

妊娠しやすいセックス 妊活サポートのオーガズム

男女 抱き合う

受精しやすくするには、オーガズムを感じられるようにしておくことも

ポイントになりそうです。妊活ではオーガズムが必ず必要なわけでは

ありませんが、得られることで妊娠の手助けにもなります。

女性がオーガズムを感じられるようにするために知っておきたいことをご紹介していきます。

 

妊活中のセックスではオーガズムがあるとベター

どうしても子供が欲しいと思うと、子どものためのセックスになりがちです。

妊娠中のセックスが義務のように感じてしまうこともあり、性欲も低下

しがちになりますよね。(1)

男性側は、タイミングに合わせることがプレッシャーになったりストレスもかかります。

妊活を成功させるためにも、セックス中は気持ち良さを感じようとすることが一番大切です。

気持ちよいと感じられることで、子宮頸管からの分泌物が分泌されて、

膣内が潤って、射精をしたときに精子がスムーズに子宮の奥まで届きやすくなります。(2

分泌物はレッドカーペットのように精子が卵子と受精しやすいように

進むべきルートを確保してくれます。

これは、排卵にむかって子宮頸管粘液が出て精子の進入を助けて

くれるのと同じようなメカニズムですよね。(3)

さらに、オーガズムを感じると、オキシトシンが分泌され、

女性の膣や子宮筋肉が収縮して、精子を卵管まで早くに送り届けてくれる手助けも得られます。

そのため、収縮運動は、精子をより奥まで届けるためのものなので、

オーガズムを得られないと妊娠しないわけではありませんが、

妊娠の手助けにはなると言えるでしょう。

 

心地よいセックスと回数

不妊治療やサプリなど、妊活の代名詞のように情報があふれかえっていますが、

それでも妊娠するための基本は、夫婦の仲の良い、心地よいセックスが基本。

セックスの回数は、妊娠しやすさに関係があることがわかっています。

受精を意識するとセックスのタイミングも大事なポイントにはなりますが、

タイミング以上に回数の方が大事。

日本人の1ヶ月セックスの平均回数は2.1回。

年代別でみてみると、20代では4.11回と最も多いのですが、

30代では2.68回、40代では1.77回とセックス回数が減少する傾向にあります。

そのため、セックスの回数も増やしていくことが妊娠しやすいセックスとなっていきます。

でも、逆にセックスが不快、楽しくない、痛みが伴うという場合は、

オーガズムを得られるようになりにくいうえ、性生活も減りがちになってしまうといえます。

顕微授精でも治療で成功と妊娠失敗を分けたのは男性の禁欲期間というのも

あるくらい。(4

 

日本人はオーガズムをあまり得ていない?

快感が得られるセックスが理想的。

そうはいっても、なかなか女性でオーガズムを感じることができるのは一部で

セックスに対して不快・苦痛・義務的に感じてしまう方は少なくありません。

イギリスのコンドームメーカーDurex社が世界26か国26000人を対象に

行ったセックスに関するアンケート調査では

毎回、ほぼ毎回オーガズムに達するかという質問に、

日本人は男性43% 女性11%と

平均の 男性64% 女性32%を大きく下回りました。

さらに、オーガズムに対する満足度はさらに下回り世界的にみても最下位だったのです。

 

オーガズムは妊娠しやすさとを助ける

ベッド 男女

セックスで快感と感じると、脳の視床下部や下垂体から女性ホルモンを分泌させるための

刺激ホルモンが沢山分泌されるようになります。

女性ホルモンは妊娠とは切っても切れない関係にあり、

卵子の発育や排卵、着床にも大きく関わります。

気持ちのよいセックスが定期的にあることで、

常にホルモンバランスが整い、卵子の質を高めたり、受精卵が着床しやすくなり、

妊娠率が上がっていくと言えるでしょう。

そのためには、オーガズムを感じやすくするために、夫婦でお互いが心地よいセックスのための

かかわりを持ち続けることが大切だといえます。

 

オーガズムを感じると精神安定と眠たくなる

女性のオーガズムが妊娠にどのように役立つかについては

2つの主要な仮説があります。

その1つに「ポレアックス」仮説というのがあります。

この理論は、女性のオーガズムの目的は、セックス後に横になるり

女性をリラックスして眠くするよう促すためであると述べています。

妊娠しやすさに女性がリラックスするのも大切で、これにより、

精子が目的地に到達しやすくなるという仮説です。(5

だからといって、セックス後に妊娠できるかどうかは明らかでには

なってはいませんが、授精後に横向きのままだった女性が妊娠する可能性が

高いという研究もありますが、決定的ではありません。(6

オーガズムが子宮内に精子を吸い上げる?

女性のオーガズムが妊娠に役立つかもしれないというもう一つの理論は、

「アップサック」理論と呼ばれるものです。

この仮説は、子宮の収縮が、子宮頸部近くの膣にある精液を

「吸い上げる」のに役立つというものです。

なので、オーガズムは、子宮から卵管へと精子を通して動かしてくるのに役立ちます。

ある研究では、女性がオーガズムに精液が漏れたか、

精液の逆流の量を調べてくれているすごい研究もあります。(7

その結果、男性の射精の1分以内にオーガズムがおこらない場合は

精子の貯留が低下したという結果でした。

男性の射精後にオーガズムが起こった場合は、研究者は、

女性が最大45分後にオルガスムを持っている限り

精子の保持が多いことを発見しています。ただし、この研究では妊娠率を調査していません。(8

女性のオーガズムで妊娠率が高いのかは不明確ですが手助けになる可能性はありそうです。

 

オーガズムによる排卵誘発の進化論

オーガズムが妊娠しやすさにつながるかは不明確なところもありますが

進化論から見ると、オーガズムは受胎のための重要な役割を

持っていそうです。なぜ女性はオーガズムを感じることができるように

なっているのか。それには別の理論もあります。

私たちはある一定の生理周期の中で排卵がおこっています。

でも、初期の人間ではオーガズムが排卵を引き起こしていたのではという

のです。というのも、動物などでは、交尾をすることで排卵がおこります。

陰核刺激は、ホルモンの放出と筋肉の収縮とともに、快感を誘発します。

それらのホルモンと収縮が、私たちの先祖代々からその性交を持てたタイミングで、

卵子を放出するように卵巣に信号を送ったかもしれないのです。

動物は排卵時期の時に性交によって排卵が促されています。

人間が進化し、性的刺激なしに排卵が定期的に発生し始めると、

陰核は膣管からさらに遠ざかるかり、女性のオーガズム妊娠の目的がないという意味ではありませんが、

その重要性が低下した可能性があります。

 

オーガズムの発生頻度と子供の数は関係するの?

女性のオーガズムと受胎に直接結び付ける研究はまだ存在していません。

でも、女性のオーガズム率と彼女の子供の数との関係を調べた研究があります。(9

この研究では、8,000人の女性の双子と兄弟が調査されました。

参加者は、性交の頻度、オルガスムの頻度、オルガスムを達成するのが困難かどうか、

生物学的子孫の数を尋ねられました。

その結果、オルガスム率と子孫の数との間に弱いが有意な相関があることを発見しました。

しかし、環境要因が考慮されると、そのつながりはなくなりました。

また、オルガスム率と不妊率の間に遺伝的関係はないように見えました。

この研究によると、オーガズムへの能力(または能力の欠如)

受精能力に影響を与えないことがわかりました。

オーガズムは感じられたらそれはそれでよいでしょうが、

感じられないからといって妊娠できないという事でもないようです。

 

オーガズムを感じるために知っておきたいこと

女性の体は、ある程度経験を積むことで快感は得られるように変わっていきます。

オーガズムを得られるようにするために必要な事を知っておきましょう。

 

オーガズムを得るにはリラックスと性的な興奮が必要

そのため、セックスに集中できる寝室づくりもとても大切です。

仕事をしながら、家事もこなして、妊活のことで頭の中はいっぱい。

そんなあなたはいつもいろいろ考えてしまいすぎて、

リラックスしにくくなっているのではないでしょうか。

 

自分が気持ちよいと感じられる性感帯を知っておく

自分自身で心地よいと感じられる場所、触り方などをしっかり熟知しておくことが

大切です。自分自身で快感を得られない場合、

パートナー任せで気持ちよくなれるはずはありません。

オーガズムを得るためにはある程度決まった部位への刺激が必要になってきます。

そのため自分自身の性感帯をチェックしておきましょう。

 

マンネリ化してくると興奮が得られにくい

パートナーとの性生活歴が長くなればなるほど、マンネリ化しやすくなってきます。

普段同じようなセックスを続けていれば、マンネリ化してしまうのも

仕方ありません。そのため、原因はもしかしたら自分にもあるのかもしれませんね。

女性からしたら、セックスは男性がリードするものと思ってパートナー任せになってはいませんか?

「前戯の流れがまた一緒」「いつも同じ体位ばかり」など、

パートナーのやり方に不満を持っている人が多いと思います。

しかし、男性からしたら、女性の行動や反応がいつも一緒だからこそ飽きてしまったりします。

頑張る気も失せてしまう可能性もあります。

相手ばかりに不満を持っていては、決してマンネリは解消していかれません。

マンネリを解消するには、まず自分から、新しいことをしてみる、行動することが大切です。

 

セックスの質を磨く

パートナーに知られたくない、試してみたいけれど言い出せない。

気持ちよくはなりたいけれど、なかなか使えいにくいというのがラブグッズです。

しかし、パートナーとしか話会う事が出来ないことでもあり、

お二人でしか得られない快感でもあるため、

思い切ってラブグッズを使ってみることはおススメです。

特に、セックスの際に痛みがあったり、分泌物が不足するという方には、

潤滑剤を使用してみるとよいでしょう。

産婦人科でも推奨されているものもあります。

安心して使用できるものをお選びいただくとよいでしょう。

 

オーガズムには血液循環が関係

オーガズムを感じるには、血液循環の良さも関係します。

冷え性・低体温の場合膣周辺の筋肉が固く収縮してしまいやすいため、

セックス前にはリラックスしたバスタイムで血行をよくしておくこともおススメです。

また、ストレスなども緊張をうみだすもと。交感神経が優位になり筋肉も緊張し

血液循環も悪く冷え体質になりやすい点もあります。

心のケアでリラックスし過ごすことも大切です。

 

オキシトシンがオーガズムに関係

愛情ホルモンと呼ばれるオキシトシンですが、中枢神経での神経伝達物質としての作用によって

オキシトシンが分泌されると安心感や信頼感が生まれるといわれています。

人を信じる心や一緒にいて安心できる、リラックスできる心が生まれるのです。

この働きにより、パートナーとの絆が強くなったり、

愛情が深まったりするので、このオキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれています。

このオキシトシンですが、セックスでの効果はどうでしょうか?

まず、オキシトシンの分泌により、お互いの信頼感、安心感が生まれ、それにより愛情も深くなります。

この安心感は心のリラックスをうみ、それがより質の高いオーガズムに繋がりやすくなります。

特に女性において、心のリラックスはオーガズムに達するための第一歩です。

不安や緊張、焦りやプレッシャー、ストレスや不快、痛みや苦しみ、悲しみなどを感じていては

受精しやすい状況を作り上げることは難しいといえます。

オキシトシンが沢山分泌されることにより、より気持ちのいいセックスが可能となっていきます。

 

オキシトシンを分泌させるには

オキシトシンを分泌させるには、一番は夫婦で仲よく、日頃からスキンシップをとり、

ハグしたりキスするのが非常に効果的です。

妊娠しやすくするには、排卵日近くにセックスをすることだけではなく、

日頃からスキンシップを多くとっておくことが大切です。

ただ、結婚して何年もたち、いまさらハグ??ちょっと難しいという場合でも

ボディタッチからでもいいのです。

そっと手を握ったり、頭を撫でてもらってみたり、

できる事からでもいいでしょう。

それでも難しければ犬や猫を飼って撫でてあげると

オキシトシンはどんどん分泌されます。

オキシトシンは精神安定にももちろんよく副交感神経を高めますが、

筋肉にも作用して筋肉を増やす効果もあるので、性的衝動を起こすテストステロンの

分泌も高まり、セックスに意欲的にさせていくことでしょう。

中々赤ちゃんができないのには、男性側にも原因があったりします。

あなたのパートナーは大丈夫でしょうか?

 

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参考文献

(1) 2015 Oct;13(10):645-56.Sexual behavior of infertile women: a qualitative study.

(2)The Physiology of Sexual Arousal in the Human Female: A Recreational and Procreational Synthesis

(3)Fertility problems: assessment and treatment Clinical guideline [CG156]Published date:  Last updated: 

(4)Andrology. 2019 Mar;7(2):213-219. doi: 10.1111/andr.12572. Epub 2018 Dec 20. Revisiting the impact of ejaculatory abstinence on semen quality and intracytoplasmic sperm injection outcomes.

(5)Perspective and Hypothesis The Evolutionary Origin of Female Orgasm

(6)BMJ 2009339 doi: https://doi.org/10.1136/bmj.b4080 (Published 30 October 2009)

(7)Measuring sperm backflow following female orgasm: a new method

(8)Animal BehaviourVolume 46, Issue 5, November 1993, Pages 887-909

(9)Animal BehaviourVolume 86, Issue 2, August 2013, Pages 253-255

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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