妊活ごはん!妊娠に効果的な食事スタイルとは

妊活ごはん!妊娠に効果的な食事スタイルとは

ダイエット 悩む女性

妊活をスタートさせたら、妊娠しにくさに体型や食べ物の影響を受ける部分を改善させておきましょう。妊活では食事についても関心がたかいものの1つです。

なかなか妊娠できないとおもったら、不妊治療の前から取り組んでおきたい事にダイエットがあります。

健康的で妊娠しやすさに役にたつ食事の習慣をとりいれましょう!

 

食べ物体型によって妊娠率や出産率が変わる

体型や食べ物によって妊娠しやすさが変わるという事も知られています。

痩せすぎも、太り過ぎもよくはありません。アジア系の人の場合はBMIが18.5~22.9といった範囲が好ましく妊娠率が高いといわれています。(1

そして、体重が多く太り過ぎの場合は、そこを改善させることダイエットによって出生率が回復することもわかっています。(2)

特定の食事によって、妊娠しやすさや妊娠しにくさに影響が出る事もわかってきています。(3)

妊活では食習慣の改善は夫婦で最も早期に取り組みやすいものであり、効果が高いものといえるでしょう。

 

体重はあっても妊娠に必要な栄養不足

 ダイエットを気にする場合、一番意識するのは、カロリーの摂取量と消費量についてではないでしょうか?

確かに摂取した量が消費量を上待っていくと単純に体重が増えていく事にはなりますが、それだけに気をとられていると意外にも痩せにくくなるといわれています。

カロリー制限だけではなかなか痩せにくくリバウンドしやすいのです。(4

健康的なダイエットでは食べる栄養の質の良さが重要になります。

体重だけを落とすのでもなく、体脂肪率にも注目しながら進めていきましょう。

妊娠しやすさには体重だけでなく体脂肪率も重要です。(1)

 

ダイエットではまずは1割マイナスを目標に

ダイエットが必要な場合、BMIという体格指数を目安にしたりします。

そのBMIが25以上の過体重や肥満の不妊症女性の場合、体重の10%の減量を行うことで妊娠率や出産率が改善されることがアメリカで実施された試験で判明されています(5)。

 

妊娠、出産、子育てを見通した食事に

妊娠するためだけにダイエットをしようとは思わないでくださいね。

妊娠しやすくするためにダイエットに取り組むことも大切ですが、それは一過性のモノではなく、食というのは妊娠してから今度は出産して子育てにも大きく影響してくる事だからです

産まれてきた子供にとっては一生の事になるのです。

妊娠中に合併症を起こさずに、無事出産できるように、生まれた子供が健康ですくすく育つように、その子がまた妊娠して次の子供を妊娠していかれるように命のサイクルをつなぐためにも、母親の食への関心は非常に重要になってくるといえます。

どういった食事が大切かといいますと、簡単に言えばできるだけ自然に近い食事を控えめにという事を心がけるようにしてください。

昔のように、玄米・雑穀に魚や豆・野菜・果物を中心とした食事は塩分さえ気をつければ、バランスがとれた理想的な食事と言えそうです。

今の時代はサプリメントもあって、嫌いなものがあっても、栄養をそれから取ればいいじゃんと思ってしまいがちですが、好きではないけれど食べてみる、苦手でも挑戦してみる、こういった事もゆくゆくはあなたの子供の食育と大きく関係してきます。

作るのも大変な時も、面倒だったり、妊活中はやりきれないと思う事もあるでしょう。でも、食事は体の土台つくりにもなっています。取り組みやすそうな食事ダイエットから始めていきませんか?

 

地中海式食事ダイエットは妊活向き

地中海式食事ダイエットは健康面もサポートしさらに不妊で悩む人を減らしてくれる食事スタイルです。(6

 

そんな地中海式食事ダイエットの特徴とは?見ていきましょう。(7

 

  • 食事のおもになるのは植物が基本になります。食事では、豆、レンズ豆、ナッツ、種子、野菜、果物、または全粒穀物などの食品を多くします。
  • 果物と野菜を食べていて、6サービング以上を毎日食べます。
  • 少なくとも週に2回は魚や魚介類を食べます。
  • オリーブオイルのような健康的な脂肪をつかい、バターの代わりにもオリーブオイルを使います。
  • 味付けでは、ハーブやスパイスが多く、塩分控えめ。
  • 動物性たんぱく源は、適度に食事の副菜として食べ、鶏肉、卵、チーズ、ヨーグルトなどのたんぱく質を選択する傾向があります。
  • お菓子と赤肉は控えめに食べます。

 

PCOS多嚢胞を改善する妊活向け食事

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は糖尿病のように、糖に対して反応するホルモンであるインスリンに対し抵抗性の低下であると考えられています。

全てではありませんが、多嚢胞性卵巣症候群の女性はインスリン抵抗性をもっています。(8

インスリン抵抗性とは、体の細胞がインスリンという血糖値を下げるホルモンに対して抵抗性が損なわれて体から必要以上にインスリンを生産してしまうことです。

インスリンの効き具合が悪くなり、血糖値があがりやすく、ゆくゆくは糖尿病になりやすいという事。

そのため、血糖値を抑えめにしてインスリンの抵抗性を改善する食事療法が効果的とされています。また診断が出ていなくても、月経周期が不規則な人でも症状が改善する可能性があります。(9

  • 血糖指数が低いと考えられる食事をより多くたべる(低GI値食品)
  • より複雑な炭水化物(全粒粉パンなど)とそれほど単純ではない炭水化物を食べる
  • タンパク質(肉、卵、魚、乳製品など)からより多くのカロリーを含める一方で、炭水化物(パンやパスタなど)から摂取される毎日のカロリーを減らす。
  • GI値の高い食品とタンパク質または脂肪とを組み合わせる事で、血糖値の上昇を緩やかに(たとえば、2枚のパンを食べる代わりに、チーズや肉をパンと一緒に食べる)
  • 減量と定期的な運動の追加。これが出生率を改善することがわかっている唯一の方法。

 

排卵不妊の改善に研究からの食事

アメリカの看護師を対象にしたボロンティア参加してもらった17544名(25歳から42歳)を対象にした研究より(10)排卵の問題による不妊をどう改善したらよいか参考になる食事のルールを見ていきましょう。

これらのライフスタイルを5個以上と多く取り入れている人は取り入れていない人に比べて排卵不妊の問題を経験する割合が低くその差6倍だっといいます。

できるだけ以下のはとりいていたよい食事・ライフスタイルということになります。

 

  • トランス脂肪(ショートニングや多くのマーガリンなど)よりモノ不飽和脂肪(オリーブオイルやアボカドなど)を食べる
  • 植物源(豆やレンズ豆など)からタンパク質をとり、動物源から少な目にタンパク質を取得
  • 全粒穀物をとり、精製された炭水化物(砂糖の追加など)は少ない
  • 低脂肪乳製品よりも頻繁に全脂肪乳製品を食べる
  • 食事中に鉄と繊維を増やす(野菜や果物から非ヘム鉄をとる)
  • 定期的にマルチビタミンを服用する(週に少なくとも6回服用すると最高の結果が見られます)
  • 健康的な体型をキープ 体重・BMI
  • 定期的な運動をしている

 

 

西洋型のスタイルを手放して妊娠しやすく

西洋型の食事スタイルは塩分・糖分・脂肪分が多く、男性不妊にも影響をあたえています。2012年の研究では、ロチェスター大学の18〜22歳の若い男性のグループを調査しています。(11

アンケートを用いて、研究者は、男性の全体的な食生活を見て、二つのグループ分けています。1つは「慎重なダイエット」と「西洋式ダイエット」の2つ。

そして、西洋式の食事スタイルは、男性の精子の質にも影響を与えていました。

西洋式といわれてうのはこれらです。

 

  • 赤身および加工肉の大量摂取
  • 精製された穀物が多い
  • ピザとスナック
  • 高エネルギードリンク(砂糖入り・清涼飲料水)
  • お菓子

そして慎重な健康的な食事パターンはこちら。

  • 魚と鶏肉の摂取量が多い
  • より多くの果物と野菜
  • 豆やレンズ豆のようなより多くのマメ科植物
  • 全粒穀物

まとめ

妊活をスタートさせたら、まずは食事から見直していきましょう。

妊活というと、基礎体温の測定タイミング合わせから始めるという方もとても多いでしょう。でも、妊娠しやすさに大切なのは、排卵に合わせたタイミング重視にすることよりも、

多くは食事をはじめとしたライフスタイルの改善が妊娠そして産んでいくことに影響がおおきくでるようです。

参考文献

(1)Female adiposity and time-to-pregnancy: a multiethnic prospective cohortS.L. Loy, Y.B. Cheung, […], and J.K.Y. Chan

(2)Dağ ZÖ, Dilbaz B. Impact of obesity on infertility in womenJ Turk Ger Gynecol Assoc. 2015;16(2):111–117. doi:10.5152/jtgga.2015.15232

(3)Toledo E, Lopez-del burgo C, Ruiz-zambrana A, et al. Dietary patterns and difficulty conceiving: a nested case-control studyFertil Steril. 2011;96(5):1149-53. doi:10.1016/j.fertnstert.2011.08.034

(4) 2018 Feb;42(2):129-138. doi: 10.1038/ijo.2017.206. Epub 2017 Aug 17.Intermittent energy restriction improves weight loss efficiency in obese men: the MATADOR study.

(5)May 2014Volume 101, Issue 5, Pages 1400–1403

(6)November 2011Volume 96, Issue 5, Pages 1149–1153

(7)

(8)The American Journal of Clinical Nutrition, Volume 92, Issue 1, July 2010, Pages 8392,https://doi.org/10.3945/ajcn.2010.29261

(9)April 2013Volume 113, Issue 4, Pages 520–545

(10)Obstetrics & Gynecology. 110(5):1050-1058, NOVEMBER 2007DOI:10.1097/01.AOG.0000287293.25465.e1PMID: 17978119

(11)Human Reproduction, Volume 27, Issue 10, October 2012, Pages 2899–2907, https://doi.org/10.1093/humrep/des298

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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