着床時期の仲良しはNG?それとも妊娠しやすくなるの?
着床しないのはなぜ?妊娠するように気をつけることは?と
着床しやすいように気をつける事として着床時期の性生活(仲良し)は
いったいやめておいた方が良いのかとどうかという点が気がかり化と思います。
というのも、着床のタイミングの頃の性生活が着床を妨げるといった
意見もあれば、妊娠しやすくするには性生活を多くとっていた方が良いという
両方の意見があるからです。
いったい着床時期の仲良しはどうしていったらいいのか?
できるだけ根拠があるデータをもとに判断していきたいと思います。
着床の時期はいつ?
着床の時期についてですが、卵子と精子の出会いから受精をすると受精卵は
細胞分裂を繰り返し、最短5日から7日ほどかけて300程の細胞胚盤胞にまで
分裂し子宮内を漂い、子宮内膜に根を下ろして着床をはじめます。
排卵から数えて7日後ころに、着床が開始され、子宮表面に絨毛組織が形成されます。
そしてそこからさらに7日ほどかけて着床を完了させます。
着床は開始から完了までに1週間ほどかかります。
そのため、着床の時期は排卵後5日後から始まりその後1週間ほどの期間を示します。
排卵の時期は人それぞれ違いますが大体の排卵の時期を予測できれば把握することが
可能です。生理周期が整っている方だと大体生理開始から14日後が排卵となり
それから5日後から1週間なのでほぼ高温期の間に差し掛かります。
高温期や着床時期の仲良しは控えたほうがいい?
高温期や着床時期の性生活(仲良し)は控えた方が良いという意見があり、
妊活中の夫婦の性生活をどう送ったらよいのか迷う方も多いかと思います。
実際に、高温期や着床時期の性生活(仲良し)は控えたほうがいいというような
着床時期の注意事項として記事を見かけます。
妊娠しやすいのであれば気にならない事も、
いざ妊活をはじめてみたらなかなかできない、
不妊治療に励む方は少しでも不安要素を取り除きたいと思うのが正直なところかもしれません。
妊活をしているご夫婦にとってはできるだけ、少しでも妊娠率を高められるものなら、
着床しやすくできるものならと神経質になりすぎてしまうかもしれませんね。
高温期や着床時期の仲良しを控えた方が良いという意見とは?
実際に多い質問として、タイミングを合わせた後の性生活は控えた方が良いと
聞いたけれどどうなのかという点ですね。医師から控えてくださいと言われた。
と言います。また、その理由として、精液の影響で子宮が収縮するから
と言われているようです。また、精子が流れ込むことによって受精卵が排出されてしまうという
ことを言われることもあるようです。こういった理由が
「着床を妨げてしまう」と一部の方は認識されているみたいですね。
医師から言われたり、通っている鍼灸院や整体院で言われると確かに鵜呑みにしてしまいそうです。
着床時期でも性生活があったほうが妊娠しやすいという意見も
かと思えば、一方では真逆で着床時期も性生活を送った方が妊娠しやすいという意見もあります。
そもそも着床したかどうかというのはその時点ではわかる人の方が少なく、
のちのち、高体温が維持される、妊娠検査薬で陽性反応が出る、といった事と合わせ
着床出血や腹痛、対象の変化を着床の兆候だったのかと振り返る事はあっても
妊娠を相当意識している状態でなければ気づきにくいので、
その期間を毎回毎回、着床したかもと思って、
避けていては性生活が明らかに減ってしまい妊娠率は高まらなくなると言えるでしょう。
着床時期でも仲良し回数が多いほど妊娠確率が高まる
1週間の性生活の回数がどれくらいあれば妊娠確率が高まるのかという研究を見ると、
MACLEOD J : Fertil Steril 1953:4(1) , 10-33では仲良し回数が週何日あるかで
妊娠確率がどう違うかを428例を対象に調査しています。週に3回以上あると半年で
51%であり、4回以上の場合は83.3%と報告しています。週1回未満の場合は半年でも
16.7%となりかなり妊娠しにくい状況となっている事がわかります。
日本産科婦人科学会専門医の清水なほみ医師は、
回数が多ければ多いほど妊娠しやすくなる
「妊娠率」で考えれば性交渉の回数が多ければ多いほど上がります。
毎日性行為を行った方がよいと言えます。毎日すると精子が薄くなるというのは間違いで、
むしろ古い精子をためることによって精子のDNA損傷率が上がるので、
妊娠率という意味では下がります。としています。
男性精液への暴露が妊娠しやすさにつながる
松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログでは、マウスを使った実験より、
高温期の性交渉が着床率を高めているという事を紹介しています。
男性の精液に触れる事で女性は免疫状態を整えて妊娠に必要な
免疫寛容を起こすメカニズムを整えているということです。
そのため、性生活を排卵へのタイミング合わせだけにしてしまう事は
妊娠しにくくなるようなものかもしれません。
他にも【妊娠しやすいカラダづくり】ドクターに訊く 性交の回数が多いほど妊娠率も高くなる訳とは
別の医師が見解を載せています。
週に1回の性交では周期あたりの妊娠率は15%なのに対して、
1日おきの性交では33%、毎日の性交では37%と、毎日性交すると妊娠率が最も高くなっています。
男性の精液に触れる女性ほど心身ともに健康に
男性の精液には非常に女性にとっても精神安定や健康度を高める有効なホルモンや
伝達物質が含まれていて人間の心に良い働きをする物質であったり、夫婦の絆を深めたり、
お互いを信頼し合い愛を育みあう事にも役立ちます。
精しょうによって入っている成分は膣壁を介して吸収していき女性の精神的な安定にも
影響を与えていくこともわかっています。
例えば、ストレスホルモンであるコルチゾールも含まれています。
コルチゾールは短期間に愛情を感じさせるような役割もあります。
また幸せホルモンであり、エストロゲンの前駆体になるセロトニンも含まれます。
気分をかためて幸福感に満たされるようになります。
抗うつ作用があるといわれるプロラクチン・オキシトシン・
そして睡眠を促すメラトニンなども含まれています。
精液を粘膜から吸収すると女性は抗うつ作用が高く、コンドームを使用せず性生活を持っている場合は
うつ度が低下するとも言われています。
不妊で悩むご夫婦の多くは性生活が月2回以下に
妊活を始めるまではこうではなかったけれど、というご夫婦をはじめ、
不妊治療をはじめたらへった。妊活をしたら夫が勃起障害になったという方もいれば
初めから少なかったというご夫婦もいますが、多くは性生活が月に
排卵のタイミングに合わせて月に2回程度もしくはそれ以下というご夫婦が
今まで相談を受けてくる中で感じたのは9割近いという印象です。
神経質になりすぎたり、仲良しの指示を受けては性生活が少なくなりすぎたり
性欲が低下した、成り立たなくなったなど不妊の問題は男女の性とも
関わっていてより難しくなってしまっているかと思います。
仲良しタイミングの指示の出し過ぎは要注意
女性の排卵に合わせて、男性に性交(仲良し)の指示を出し、その後は
しばらく着床時期が過ぎるまではなしにと提案ばかりしていたら、
男性も性生活に対してプレッシャーを感じたり、子作りばかりになってしまう
性生活に義務感を感じたり勃起障害になりやすくなってしまいます。
不妊で悩むご夫婦の3割は勃起障害を抱えているとも言われています。
男性の精液に含まれるのは精子だけでなく、精子以外の精液成分(精しょう)にも
妊娠能力に影響を与える部分があるといわれています。
ダンテ取締役CTOで広島大学大学院生物圏科学研究科の島田昌之教授によると、
精子の運動は精液成分によって決定されるため、
精液に含まれる脂肪酸やアミノ酸などの成分が精子に取り込まれ、精子の運動性に
影響を与えているためそこの改善こそが必要とも言われています。
精液は、あらかじめ睾丸に入っているわけではありません。精液は、
射精のタイミングで複数の組織が作り出す材料があわさり作り上げられるのであって、
作り置きはされているものではなく、その時に作られるものであるため、
普段から射精回数が多い男性ほど、精子の質が高いことが報告されているのもうなずけます。
性生活の回数が多いほど妊娠確率も高まる傾向にあるという事ですね。
まとめ
妊活は年齢の影響を受け、特に病気やあきらかなトラブルがなかったとしても
妊娠までに時間がかかるようになります。不妊治療を開始しても妊娠率が高い
治療なわけではないためすぐに成果につながりにくいため、
夫婦でお互いに支えあい、夫婦の絆を深めながら取り組んでいく姿勢が必要でしょう。
夫婦の性生活は夫婦の絆を深め、自然な形で妊娠しやすさを作り上げていくメカニズムでも
あります。神経質になりすぎて性生活が減ってしまう、できなくなってしまう
事のほうが長期にわたり不妊リスクを高めるため着床時期でもいつでも仲良し
スキンシップを大切にしていきたいですね。
参考文献
不妊college
【専門医に聞く】 妊娠を考えるふたりが知っておきたいSEXのこと ゼクシーhttps://zexy.net/article/app000101050/
【妊娠しやすいカラダづくり】ドクターに訊く 性交の回数が多いほど妊娠率も高くなる訳とは?http://www.akanbou.com/doctor/interview02/post-2.html
☆排卵後の性交は意味がない?|松林 秀彦 (生殖医療専門医)のブログhttp://ameblo.jp/matsubooon/entry-11361956034.html?%22