不妊ストレスに効果的な研究からわかったリラクゼーション方法

不妊のストレスは大きく、また女性をとても苦しめている
ものとして、世界的にも重大な問題として取り上げられています。
不妊ストレスは不安やうつをはじめ夫婦関係、
人間関係の問題にも発展しています。妊活中のストレスをいかに
軽減していかれるかは重要な課題です。
イランの研究から、不妊ストレスを優位に軽減したリラクゼーション
方法をご紹介していきます。
日本では筋弛緩法として知られている方法で自律神経を整える効果もあります。
生殖学会でもマインドとボディ、心と体への介入の必要性が言われています。
不妊治療中の女性を対象にしたリラクゼーション
2009年~2010年にIVFまたはICSIの治療をうけている18〜35歳の
不妊女性76人を対象に実施されたイランの半実験的および臨床試験研究です。(1)
不妊治療のためにイスファハン不妊クリニックに紹介された72名の女性が対象です。
単純なランダムサンプリングを使用して2つの介入および対照群に
無作為に分けられています。
(介入群では36人、対照群では36人)
原発性不妊と診断された女性で18〜35歳の年齢範囲、
IVFおよび/またはICSI治療を受けている女性です。
ただ、精神疾患、身体疾患、外傷、薬物または精神医学の使用
がある人、IVFおよび/またはICSI手法を使用した2回以上の過去の治療、
過去2か月間の第一度近親者の1人の死亡、および養子縁組子は除外されて
います。
ストレスについてはアンケートを使用して評価されています。
アンケートに回答した後、介入グループでは、
IVFおよび/またはICSIに加えて、12のセッション
(子宮に胚を移す前の6つのセッションとその後の6つのセッション)
リラクゼーション技術を取り入れた介入をしています。
コントロール群では、IVFおよび/またはICSI治療法のみが適用されました。
こんなリラクゼーションでストレス軽減を
介入群では、リラクゼーションのために、
足をかなり曲げた状態で横になってもらいます。(筋肉に圧力をかけない)
目を閉じた状態でリラックスした姿勢をキープしてもらいます。
心のイメージを伴う深呼吸を組み合わせを、
温度20〜24℃のしずかな、適切な照明の3×4平方メートルの部屋で30分間
おこなっています。
体の筋肉が8つの部分にわけて、部分ごと、5秒間の力を入れては
筋肉を収縮させます。そしてその後30秒間の同じ筋肉の解放(緊張/安静)
してリラックスさせます。筋肉の収縮と解放の順序は
右足、左足、右手、左手、胃と背中、胸と肩、顔、頭と頭皮。
月経周期の7日目前後にはじめのセッションが行われ、
その後、胚が子宮に移されるまでに合計6セッションが行われ
その後、胚を子宮に移した後(IVFとICSI)は自宅で、渡されたCD
をもとに各自実施し、1日おきに6セッションの取り組んでもらっています。
介入前と後では有意にストレスが軽減
筋肉を力を入れてから緩めるといいた筋弛緩法のリラクゼーションは
不妊女性、とくに体外受精や顕微授精などかなりストレス度が
高まる女性にも有効に働きかけてくれています。
そして、介入が合ったグループは優位にストレス度が軽減されています。
妊娠しやすい状況にはストレス軽減がとても重要だと言われています。
1人で取り組むとどうやったらいいのかわからない事も多いので、
一緒にカウンセリングしながらセッションに取り組んでいくと
効果的になれますね。
参考文献