不妊つらさを軽減する看護相談は妊活に有効

不妊つらさを軽減する看護相談は妊活に有効

妊活中のつらさ、不妊ストレスの軽減できるものは妊活の有益な

サポートとなります。代替医療などでも妊活のサポートになる基準は

不妊ストレスを軽減できているかという点がポイントになっています。(1

そして、看護相談(オレムの看護理論を用いた)が

妊活中の相談には有効という研究があります。(2

 

不妊と不妊治療でのストレスが問題に

不妊で悩むことはもちろんつらく苦しい体験として、日々に刻まれますが、

妊娠できないため、不妊治療をもとめても、その過程でも日々苦痛を

体験し続けています。(3

検査や自己注射、診断や通院、治療費なども苦痛のうちに。

そして、妊娠できるかどうかが不妊ストレスの軽減をいかにできるか

という点も大切ですし、妊娠できずに治療がうまくいかなかったという

経験をした際もとても心理的な介入が必要になります。(4

そのため、不妊治療センターが不妊症の夫婦カップルの

心理的問題に必要なカウンセリングプログラムが必要だという

国際協定があります。(5

そして、そこに、オレムの看護理論を学んだ介入をしていくことで

妊活ストレスの軽減に効果的かを調べてくれています。(2)

 

オレムの看護理論ってなに?

ここで、オレムの看護理論って何?って思いますよね。

看護資格を持っている人なら1度は聞いたことがあるオレムさんの

「セルフケア」に焦点をあてた理論です。(6

人は誰もが自律性とスキルをもっていてそれを成長させ、

健康を管理するモチベーションを維持する可能性があるというもの。

 

そして、そこにおいて不足する部分を看護者がサポートをしていくのです。

 

看護相談介入によって不妊ストレスが軽減

この横断的研究(2)では、2017年11月から2018年11までに行われています。

ストレスが評価された120組の不妊カップル(240人の患者)が対象。

不妊ストレスレベルの高い患者113人がこの無作為化試験に参加しています。

このうち57人が対照群に割り当てられ、56人が介入群になっています。

介入グループは、通常の看護に加えて、

オレムの理論とバンデューラの概念に基づいた看護相談を受けました。

ストレス度については、認知ストレススケール10(PSS-10)と

一般的な自己効力感スケール(GSES)で介入の前後に調べています。

 

その結果、介入前は有意差がなかったストレス度に、

看護相談後は、生殖補助医療を受けている不​​妊夫婦の

知覚ストレスを減らし、自己効力感を高めていました。

 

妊活中はストレス軽減法をしり自分の効力感を高めて

不妊治療中の女性は、特に自分の能力に十分な自信を持ち、

それを獲得するためのテクニックを習得していく必要があります。(7

環境に適応し、ストレスを管理するために必要なテクニックを

セッションで教育された場合は、ストレス自己管理能力が高まり、

さらに、自己効力感をたかめられます。

妊活をしているとどちらかというと、無力感や自己コントロール感を

失いがちになってしまいます。

研究では、3つのセッション(1セッション60分)からなりたち、

セッション1では、まずは個別に関わり、状況を知り、一般的な情報提供を

していっています。

次いで、セッション2では個別の必要性に合わせたストレス管理の仕方や

自宅でできることの教育です。

3つ目のセッションでは、栄養や生活習慣を変えていくための取り組みでした。

 

妊活では看護理論でのカウンセリングは有効

特にこういったセッションがない場合の介入とある場合では、

不妊ストレス度を感じるのが有意に違うという点も

妊娠のサポートにはとても重要になっています。

精神的な部分だけでなく、個別にセッションし、その人の

必要性があるものに対して適したアドバイスや情報提供がなされる

という点も大切です。そして、スキルを習得してもらったり、

健康のための自己管理ができるようになっていくというのは

妊活では重要な視点です。(8

そしてそこに、オレム理論など組み合わせ、認知行動療法としての

心理サポートを組み込んだカウンセリングセッションをしていくことは

妊娠率を高めていくことにつながります。(9

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

プロフィールを詳しく見る

みなさんに読まれています

妊娠された方々も読んだ
「妊娠するための教科書」を無料プレゼント。
みなさんにお役立ていただき、
喜ばれたLINEメッセージです。

LINE登録はこちらから

トップに戻る

もっと知りたい