イライラ不妊ストレスに効果的な妊娠しやすくする方法
不妊の悩むときは、本当に色々検索しては、いろいろ試し、
やってもダメ、やってもダメ、思い通りになぜかずにイライラストレスを溜めがちになります。
ストレスは不妊体質を悪化させてしまい、子どもができない原因になっています。
妊活以外にも夫に対して、家族に対して、仕事に対してもイライラした日々を送って
いるとしたら危険!ストレスケアの必要性とストレス解消方法をお伝えします。
ストレスは不妊の原因に
ストレスを感じると、それに対処しようと体が反応します。
交感神経は優位に働き、筋肉は緊張し、血圧は上がり、呼吸は浅く早くなります。
細胞にとって必要なのは栄養と酸素ですが、それらが充分にいきわりにい状態になります。
ただこれは、逃走・闘争の準備に入りいつでも身を守ろうとした状態です。
妊娠したい場合は、細胞の質を良いものにしたいと考えるはずです。
そうした場合は、何よりも栄養や酸素が細胞1つ1つ隅々まで充分にいきわたり、
筋肉がゆるみ、血液循環がいい状態にしておいた方がよいのです。
副交感神経が優位になっているリラックス状態ですね。
なので、イライラ日常を過ごすほどに、
不妊体質に不本意ながら自らなってしまうのです。
だからこそ、イライラしない、自分の心をコントロールして、
ゆったりと穏やかでリラックスして過ごせる能力を身につけておくことも妊娠力といえるわけですね。
ストレスが妊娠確率の差29%も低下させる
IVF を受けている女性における毛髪とコルチゾールと唾液との関係
ノッティンガム大学の研究グループは、不妊クリニックで体外受精に臨む135名の女性(平均年齢34.5歳)を対象に、
体外受精の開始前の唾液中と毛髪中のコルチゾールを測定し、その後の治療成績との関連を解析しています。
唾液中のコルチゾールは短期的なストレスを反映し、毛髪中のコルチゾールは3ヶ月から半年ほどの
長期的なストレスを反映しています。
ストレスを示す、毛髪中のコルチゾールレベルは妊娠率は有意に関連し、
毛髪中のコルチゾールレベルが高いほど妊娠率が低いことがわかりました。
年齢やBMI、採卵数、受精卵数など妊娠率に影響を及ぼす他の因子を調整しての結果であるため、
毛髪中のコルチゾールが影響すると考えられる妊娠率の差は27%だったのです。
ストレスが不妊治療・体外受精での成績にもこれほどにも影響してきます。
特に長期にわたるストレス、慢性化してしまっているストレスが問題となる事が明らかになりました。
ストレス度が高いほど不妊リスクが大きく不妊期間が延びる
ストレスは不妊のリスクを増大させる:カップルベースの前向きコホート研究 – LIFE研究の結果
アメリカのオハイオ州立大学医学部の研究者らは、
2005年から2009年にかけて実施されたLIFE(the Longitudinal Investigation of Fertility and the Environment)
研究に参加した不妊症でない妊娠を望むカップル501組の女性を対象にストレスが不妊症リスクに及ぼす影響を調べるために、
ストレスマーカーとなる唾液中のアルファアミラーゼ濃度と妊娠するまでに要した期間の関係を解析しています。
その結果、唾液中のアルファアミラーゼ濃度別に3つのグループに分けたところ、
最もその濃度の高いグループの女性は最も濃度の低いグループの女性に比べて妊娠するまでに1.29倍、
濃度が中間だったグループの女性に比べて1.07倍、
それぞれ、妊娠するまでに長い期間かかり、不妊リスクを高めている事がわかりました。
ストレスは不妊に影響し、妊娠の妨げになっていることがうかがえます。
妊活中はストレスがかかり焦りや不安がより増大しやすかったり、
ストレスを抱えているとさらに妊娠しにくく悪循環になるため、
ジレンマや無力感を感じる事も多いかもしれません。
毎月妊娠の可能性を29%も低下させるストレス
オハイオ州立大学の免疫学の学者が率いる研究チームは不妊とストレスに関する驚くべき研究結果を発表しています。
受胎前に受けるストレスが不妊の一因である可能性を示唆するデータが、今回初めて示された。
オハイオ州立大学ウェクスナー医療センターによる研究。
研究チームはイギリスで行われた先行研究で、高レベルのストレスと妊娠確立の減少の関連性を実証した。
本研究では更にストレスが不妊のリスク増加と関連していることを示し、新しい洞察を加えている。
コートニー・デニング – ジョンソン・リンチ氏率いる研究チームは、
唾液で測定されるストレスの生物学的指標であるα-アミラーゼのレベルが高い女性は、
この酵素レベルの低い女性に比べて、 妊娠する可能性が毎月あたり29%低く、避妊していない性交を12ヶ月行ったにも拘らず、
妊娠していないという不妊の臨床定義を満たす可能性が倍以上高かったことを明らかにした。
オハイオ大学の研究者らは不妊ではない18歳から40歳の米国人女性501名を対象に、
妊娠するまでの1年間(人によってはそれ以上)をかけて行われた追跡調査で、
ストレスレベルの高いグループの女性は低いグループに比べて不妊症とされる
リスクが2倍になることが示されました。
毎月妊娠する可能性が29%も低下してしまうということ、妊娠までにかかる時間が
伸びる事がわかりました。
これだけストレスを抱えていると、毎月の妊娠確率も低下してしまうという事なので、
いかにストレスへの対処するスキルを身につけて、心のケアをしながら
妊活に取り組んだらよいのかという必要性を感じますね。
不妊治療が精神疾患リスク高める?
不妊治療によるストレス度はかなり高く、心身症レベルだといわれています。
不妊治療を受ける事によって、ストレスを抱え、精神的な負担から、
精神疾患にかかるリスクが高まる可能性を指摘している論文(1)があります。
オランダでの研究です。32施設(おおよそ国全体の不妊治療施設の3分の1)にてランダムに施設の規模に合わせ
対象者を抽出し、横断的に行われた研究です。データ数も豊富にあり、アンケート調査に協力してもらい
回収できた696人の女性と520人のパートナーからのアンケートを分析しています。
結果としては、不妊治療を受ける女性はパートナーと比べて、生活の質QOLが低く、
精神的、心身的、社会的の準指標でも低いということがわかったというものです。
精神的に不安感が高まったり、うつ度がます、不妊を受け入れられないといった気持ちの部分も
男性より高く、生活全般に質が低下してしまっているというのもかなりつらいものです。
不妊治療を始めると、生活の中に通院が入り込み、仕事や家事、そういったものとの調整、
友達関係にも影響が出始め、とても日々の生活を楽しめるという状況ではなくなってしまっています。
精神的に病気にもなってしまうリスクが高まるのですから、かなりサポート体制を整えておく
必要があるといえそうです。Hum Reprod 2013; 28: 2168–2176
ストレスが不妊の原因となってしまう理由
【ストレスが不妊治療に与える影響について】
ストレスは視床下部–下垂体–卵巣系と視床下部–下垂体–副腎系に悪影響を及ぼしてホルモン分泌の乱れを引き起こしたり、
ストレスによって副腎より分泌されたコルチゾールというホルモンが卵巣組織を障害します。
これらの作用によって卵母細胞の発育能低下や排卵障害を引き起こします。
(Si-Yu Zhang, et al;Maternal Restraint Diminshes the Developmental Potential of Oocytes)
ストレスがある事で、ホルモンの分泌に影響が出るとともに、
卵子が育たない、発育が悪くなる、排卵しにくい、それによって受精しないといった事から
さらには着床障害にもつながっていきます。
自律神経の乱れから受精しにくく
特に、この交感神経が優位になっている状態が長引くことで自律神経が乱れ、
ホルモンバランスの乱れや、排卵障害や月経異常などをはじめ
子宮内膜症や卵巣嚢胞などを起こしたりもしてしまいます。
そのため受精しにくくなるという問題点が出てきます。
ストレスホルモンが着床させにくく
また、タイミングがあっているのに妊娠しにくいというのは着床しにくいという問題があるのですが、
そこにおいてもストレスは関係しています。
ストレスを母体が感じれば感じるほど卵子の質を劣化させる活性酸素や、
コルチゾールというストレスホルモンが分泌され、着床しにくくなってしまいます。
不妊治療をするとストレス増 精神疾患にもなりやすい
生殖補助である不妊治療は、妊娠をサポートする治療である一方、女性や男性の
精神的な負担が増したり、身体的にも経済的にも負担が大きくなり、
生活の質QOLが大きく低下してしまうといわれています。
妊娠したいのに、ストレスが増し、妊娠しにくく働いてしまうリスクや精神疾患にもなってしまったり
幸福度や充足度が低下し生活全般が悪くなってしまうリスクも持ち合わせるのが
不妊治療であり、夫婦間の協力はもちろん、メンタルサポートの必要性が大きい部分だといえますね。
なぜイライラしてしまうの?
イライラは怒りの感情です。そのイライラしてしまう根本にあるのは、
悲しみという感情です。
不安があると、いつも心・潜在意識は自分をなんとか守ろうとします。
そのため、不安を強く感じる、いつも感じるという人ほど、
心にゆとりがなくなって、些細な事でもイライラするようになります。
大切な自分を傷つけたくない、苦しめたくない、
そんな防御反応が強く働き過ぎて、かえって自分を苦しめだしてしまいます。
そのため、イライラを減らすには、
心の中に安心感とゆとりを作り出すことが欠かせません。
そして、私たちは、物事を判断していくときに、
必ず自分の持っている物事の価値基準に当てはめて判断しています。
そこにおいて、こうあるべき、~~しなくてはならない、
そんな基準ががちがちに凝り固まっているほど、
柔軟なとらえ方、開放的なとらえ方をできずにイライラしすぎてしまいます。
些細な事でもイライラしていては、楽しい妊活、楽しい日常がおくれないですね。
自分の考えを疑ってみる
100%の思い込みが、物事をいい方向性に進ませなくさせてしまいます。
それだったら、自分の思考や価値基準も全て完ぺきではないかもしれない。
自分の考えが絶対正しいとも限らない。
まずは、自分の考えを疑ってみる。
持っている考え方の癖を変えてみることがイライラを解消し
心の中に、安心の種をまき、ゆとりを生み出してこころもあったかく、
そして、細胞の隅々まで酸素や栄養を届けられるリラックス上手な妊娠しやすい女性にもなっていきます。
メンタルコントロールしていくと
カウンセリングしてくる中で、クライアントさんがこんなことを伝えてくれました。
「自分の中で、ギャップがあり、イライラしたりうまくいかないと思っていたけれど、
私も、夫をはじめ、他人の人生の一部に参加させてもらっていると思ったら、
それぞれの人生を尊重し、かつ一緒に楽しめるコツが
つかめてきたようで、先が楽しみになりました。凄く成長したと思います。」
この言葉に、私もとても感動したのを覚えています。
また、このクライアントさんのサポートをさせていただき、
過去や過程を知っているだけに、心の中に起きている変化に、ものすごい成長を感じます。
自分自身のこと、旦那さんとのこと、仕事のこと、周囲とのかかわり方
価値基準のとらえ方の枠を大きく変えて、
とっても素敵な日常を送るようになりました。
イライラ妊活をしている人と、
楽しくにっこり笑顔で妊活し、夫婦の時間を尊重しあっている人達と、
どちらの方が女性の卵子細胞がいい状態かイメージできるのではないでしょうか。
ストレスケアで妊娠確率が高まる
妊娠しやすくするためには、心のケアは必須だといえます。
実際にメンタルケアを受けた場合の方が妊娠確率がたかまるといった報告がされています。
イスラエルとイギリスの研究チームが行った、大学病院で体外受精を受けている
女性の方に不妊治療で感じるストレスの対処の仕方と
妊娠確率について研究した報告があります。
この研究では、どのようにストレスの対処を行ったかが
そうでないストレスの対処の仕方を行った女性と比べて
妊娠の確率に違いが出ています。
なんと、ストレスの対処の仕方によって、88%も妊娠確率が高くなったという内容です。
また、妊娠を望む女性に向けられる、悩まずにリラックスすることが大切だというストレスを
ためないといわれていることが、実際に効果的であることが、
米国生殖医学会(ASRM)の研究で明らかになっています。
ボストンで不妊治療センターを経営し、ハーバード・メディカルスクールにも勤務する
アリス・ドーマー氏らは、無作為に選んだ患者97人に、体外受精に取り組みながら、
精神と肉体の両面からストレスを軽減させる10回のセッションに参加するよう指示しており、
これらの患者のうち、1回目の体外受精に成功した割合は、セッションを受けなかった患者と変わらず43%だったが、
1回目で成功せず2回目の体外受精に成功した人の割合は、セッションを受けた人が52%だったのに対し、
セッションを受けなかった人は20%と大きな差が出たといわれています。
今回の研究で分かったことは、ストレスを正しく管理をすれば、
体外受精などでの不妊治療自体のストレスも最小限に押さえられるうえ、
体外受精での妊娠確率、治療の成功率も高まるということです。
妊娠を望む女性の心の負担を和らげることがとても大切だといえますね。
不妊ストレスの解消に向けてのセルフケア
ストレスケアのスタートはまずは自分のストレス度を知る事からがスタートです。
客観的にスケールを用いて自分のストレス度を把握するようにしておきましょう。
そして、その後は効果的なストレスケアを実施していくことが望ましくなります。
認知行動療法やイメージ療法、瞑想や呼吸法などを組み合わせるとよいでしょう。
また、ストレス軽減には運動もとても効果的になります。
そのため、運動習慣を持つことも望ましいケアといえますね。
また適した睡眠や食事もとても大切な習慣となりますので、生活習慣から見直していきましょう。
妊活ストレスに寄り添うカウンセリング
不妊で悩んでいる期間に心理状態は変化していきます。不妊ストレスは気が付けば
どんどん蓄積していってしまう点も問題です振り返れば妊活を始めた時に比べ、
今感じる不妊ストレスはずっと苦しく重たいものになっているのではないでしょうか。
周囲が気になる、人から言われた些細な事にとても傷つくといった時期もあります。
生理がきたら絶望感を感じずにはいられない時もあるかもしれません。
期待が高まれば高まるほど、不安も強くなりますし結果に対する落ち込みも大きくなります。
ジェットコースターのような感情を毎月毎月、期待と不安、希望と絶望を繰り返しやすく
心身ともに疲労感が高まってしまうかもしれません。
私だけが・・・つらいなぁ。みんなはいいなぁ。私でなかったら夫にも申し訳ないなぁ。
そう思って自分を責めたり、孤独感が強まっている場合は、精神的にも健康とは言えなくなって
しまっています。孤独感はストレスの中でも喫煙や肥満と同等レベルに体への影響が大きいものです。
認知行動療法など心療サポートが妊娠しやすさにも影響を与えていくため、
カウンセリングサポートなども活用することもよいでしょう。
動画からもどうぞ