妊娠しやすい人になる運動の効果とおすすめウォーキング

妊娠しやすい人になる運動の効果とおすすめウォーキング

ウォーキング運動女性

生活習慣病は運動不足が原因の一つになっています。

不妊は病気ではありませんが、生殖機能がうまく機能できないのには、

運動不足が潜んでいる可能性もあります。生活スタイルが変わり運動は心がけていないと

どうしても不足してしまっているものかもしれません。

妊娠しやすい体つくりをするには、運動を取り入れてはいかがでしょうか?

運動と妊娠しやすくなる研究報告とともに、

効果的な運動の方法や膣トレなどどんな運動を取り入れていったらよいのかをご紹介していきます。

 

 

妊活中の運動はたりていますか?

女性 悩む

はじめに、あなたは程度な運動がたりているでしょうか?

移動に車は使っていませんか?家事や仕事で体を動かす事が多いですか?

定期的な有酸素運動を取り入れていますか?過度な激しい運動を行ったりはしていませんか?

何でも便利になるひと昔前の時代は、移動は自分の足でした。

家事も仕事も体を使う事ばかり。

一方今は、意識して体を動かさなければならない時代といえるでしょう。下肢の筋力が低下した分

全身の血流循環がわるくなってしまう、手足の冷えが酷いといった症状も引き起こされてきます。

不妊の原因と言えば血流循環の悪さというのが一番に影響してきます。

冷えとは血の流れが悪くなっている状態であり、それによって生殖機能をはじめ器官などが

機能低下を起こしてしまうのですから、適度に運動習慣があるという事も見逃せない事ですね。

妊活中は体を動かしているという事もとても大事な要素です。

 

適度な運度で妊娠を期待できるわけ

適度な運動は、妊娠しやすいカラダをつくり、

受精卵が着床し、妊娠を維持していくために必要な機能を高めてくれる効果があります。

 

・抗酸化作用をたかめる

・ホルモンバランスを整える

・筋力の維持向上

・血行促進

・基礎代謝を高める

・細胞の修復力をたかめる

・血糖値を安定させる

 

こういった作用や効果が運動によって得られるため、

不妊の敵ともいえる、冷え性や肥満、ホルモンバランスの乱れの改善に取り組むようにしていきましょう。

 

ハーバード大学研究調査でも運動習慣が不妊リスクの回避に!

8年間にわたりハーバード大学が調査した17,544名の妊娠を希望する、または、妊娠した、

そして、不妊経験のない女性を対象に食生活や生活習慣のパターンを追跡調査しています。

それによると、生活や生活習慣のパターンによって、そうでない女性と比べ、

排卵障害による不妊のリスクが低下すること

その他の原因による不妊においても程度は小さいもののリスクが低下するという事がわかりました。

この生活を取り入れた女性は66%が排卵障害による不妊になるリスクを低下させ

他の原因で不妊になる確率を27%も低下させています。

その中に、適度な運動習慣というものがあります。

 

不妊になりにくくさせる食事と生活習慣とは

取り組んだ妊娠する力を高める食生活の特徴としてあげられるのは以下の点です

  • トランス脂肪酸よりも一価不飽和脂肪酸の摂取が多い
  • 動物性たんぱくよりも植物性たんぱくを多く食べる
  • 精製度の低い穀物を食べている
  • 乳製品を適量食べる
  • マルチビタミン(葉酸、鉄分を含む)のサプリメントを摂取する

 

妊娠する力を高める生活習慣について気をつけるべき点は以下です。

  • カフェインやアルコールを取り過ぎないこと
  • 適度な運動をすること
  • 禁煙

 

適度な運動習慣ってどれくらいのことをいうの?

運動する女性

日本の厚生労働省での推奨している運動習慣については、

海外の文献から週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上の

エネルギー消費に相当する身体活動が推奨されています。

そのため、1日30kcal以上の消費とすると10分程度のウォーキングとなります。

そして、週2回以上、1回30分以上の息が少しはずむ程度の運動を習慣にという

点も合わせて推奨されています。

特にこれといった運動習慣がない場合は、日々のウォーキングの時間数を

もっと増やしたり、他の運動と組み合わせる、

ちょっと息が上がる程度にスピードアップしたりと工夫してみるとよいでしょう。

東京都健康長寿医療センター研究所が『日常どんな運動をしている人たちが健康なのか?』を調査して

出した結論では1日『8000歩・中強度20分』の運動としています。

「中強度」とは、ちょっとした小走りや早歩きなど、身体に少し負荷がかかる程度の運動ですので、

毎日20分となり、7日間だと140分を目安にということになります。

大体はほぼ同じくらいの時間数になり、過度な運動や激しい運動をしているアスリートなどは体脂肪率も低く

卵巣機能障害を抱えるといったケースもありますので、適度にとどめましょう。

 

健康にはどれくらの運動の強度が望ましいの?

公園を走る女性

産み育てていくには、女性も体つくりとして基礎体力も必要ですし、

妊娠しやすさに欠かせない健康づくりとしては、安全で、効果的で、続けやすい事が大切です。

安全であっても効果的ではなかったり、逆に効果的であってもケガや健康を害するような

危険性が高い運動では、日常行う運動習慣として好ましくなくなってしまいます。

妊娠率が高かまった女性というのは適度な運動習慣をもっていた女性です。

安全で、健康によい効果を得られ、続けられるような自分に合った

運動量を設定していくというのが好ましいでしょう。

運動量とはランニングやジョギング、水泳といった運動の種目の他に、

「強度」「時間」「頻度」の3つの要素で成り立ち、この3つの要素が

運動量を判断するための大事な目安となっています。

自分で運動強度をチェックしていくのに、一番簡単な方法は心臓が鼓動を1分間に何回脈打っているのかという

心拍数(脈拍)です。平常時の心拍数を自分で知って、そこから運動強度の目標を設定していくとよいでしょう。

運動強度は運動直後の1分間心拍数で簡易的に判断することができます。

適切な運動強度(1分間心拍数)の求め方は、次の計算式で大まかに把握することができます!

運動強度(1分間心拍数)=「(220-年齢)×目標とする強度※」

※目標とする強度
・健康の維持・増進・・・0.5~0.6
・体重減量、筋力の維持・増強・・・0.6~0.7
・筋力・体力の増強 ・・・0.8~

例えば、35歳の女性が健康維持のために行う運動強度(1分間心拍数)を知るには、

計算式に当てはめてみて、(220-35)×0.5~0.6=92.5~111回/分とわかります。

この範囲に入る程度の強度で運動を行えば健康維持・増進につながります。

 

運動は継続することが生活習慣となり大事

運動習慣のない人が運動を始める場合は、まずは週1回の運動でも取り組み始めてみましょう。

それはそれで効果が期待できます。最初のうちは体をならしながら、毎日続けられるように、

強度、時間、頻度をある程度抑え、できるだけ毎日行うためのステップになるように

していきましょう。そして、必ず生活の中に取り入れられる通勤の行き帰り、

買い物に出かけることといった日常生活の中でできるだけ歩くようにする、

自転車を使う、階段とエスカレーターがあれば階段を使うといった移動などに

運動を取り入れる心がけ一つで、普段の行動が運動に結びついていきます。

普段行っている運動と言えるものの、「強度」「時間」「頻度」が少なくても、

日常的に体を動かすことは全体的な活動量を増やすことにつながりますよ。

少しずつでもはじめ、慣れてきたら、週2~3回(一日おき程度)運動を行うようにしていくと、

より運動の効果が期待できるようになっていきます。継続させたものが習慣となります。

 

妊娠しやすい体型BMIと運動の関係

太っていても痩せていても妊娠しにくいといわれています。

デンマークでの研究調査によると、子どもを望んでから妊娠するまでの期間について

調査したところ、 夫婦ともに肥満の夫婦は標準体重の夫婦に比べて、

妊娠するまでに約3倍の期間がかかっており、不妊期間が長く悩んでいます。

肥満が体外受精の成功率にも影響を及ぼすという結果もあります。 イギリスの大学の調査では、

BМI(体格指数)が25以上の女性は、25以下未満の女性に比べて、

体外受精時の妊娠率がおおよそ30%低いことが分かったようです。

ではいったいどれくらいの体形がベストなのか気になりますね。

BMIが18.5以上25未満が普通体重、最も理想的と言われるのがBMI22と言われています。

不妊の関係についてはハーバード大学の研究では20-24の間が

妊娠に適したゾーンと報告されています。

そして、このBMIが標準的であるほど適した運動量、日中の活動量がアクティブでこまめに活動している

ことがドコモ・ヘルスケアの研究で報告されています。

 

運動データおよび体重データを登録している男女1,853人のBMIと運動の強度および量に関しては

BMIの数値が理想的で、体が引き締まった人ほど1日の「平均歩数」が多く、アクティブ時間が長い

引用 ドコモ・ヘルスケア

 

「標準」と「肥満」の「アクティブ時間」の差は、1日約3分とわずかですが「アクティブ時間」

が長いことで、肥満解消や適した体型にするにはほんの少しの生活変化で十分ということです。

 

逆に肥満改善のためにランニングなど激しい運動を取り入れるのはやめましょう。

激しい運動をしたら痩せやすいのではと思うかもしれませんが、実際は逆。

ランニングによって太ってしまうという研究もあります。

 

小まめに日常動くことが増えることが妊娠しやすさに

とにかく肥満は体の中の炎症反応が高まったり、酸化ストレスにさらされることが多く

不妊リスクが高まります。そしてそんな肥満に影響したりするのが、日常の運動量です。

こまめに体をただちょっと動かしているだけで肥満リスクは低下します。

また座った状態のデスクワークが長いほど男性も女性も不妊リスクが高まるという研究もあります。

とにかく小まめに体を動かすことが大切。運動と気負うよりも小まめにちょっと体を

動かそうといった感じが良いでしょう。

NEATといって、非運動性活動熱産生(Non-Exercise Activity Thermogenesis)が多いほど、

肥満に悩まされたり不妊で悩むことがないという事です。

このNEATの専門ジェームズ・レビン博士によると、現代人の肥満と健康状態の悪化は、

インターネットを中心とした現代のライフスタイルが、

私たちから少しずつNEATを奪ったのが原因だとしています。

これによって、1日に1,500〜2,000kcalのレベルにまで達しているというのです。(1)

どうやら日常のNEATが多い人は、基礎代謝を除いて運動をしなくても最大で2,000Kcalも消費できている

ということです。以前は肥満に悩む人のほうが珍しい状態だったのは、

意識せずに体を動かすことで、努力せずに体重をコントロールしていたそうです。

 

NEATを減らしてしまわないようにするには

無意識に体を動かし、消費されるカロリーが多ければ肥満にもならないですし、

小まめに体を動かしているので、不妊にもなりにくくなります。

かといって、健康のため、妊活のためにと意気込んで運動してもそれは意外にも

続かなかったり効果が出なかったりしていませんか?

妊娠しやすくするために運動をしよう!ダイエットしようと意気込んで運動に

取り組むと意外にも人は無意識にこのNEATが減ってしまうようです。

335人の中高年を対象にした実験で、1年にわたって全員の運動習慣を調査したところ、

体重を減らしたり健康の増進を目的にした人ほど、エクササイズを止めてしまう傾向が高いという

ミシガン大学の研究(2)があります。

目標があいまいになると、人は継続することが難しくなってしまうようです。

モチベーションを高めるには、即効性の高い「ごほうび」を設定しておくべきという事です。

 

運動で気分がよくなる!

運動後にイキイキとしてくる!

ストレス解消のため!

などその後すぐに得られる効果を目標に取り組み、すぐにご褒美をもらった方が

人はやる気が持続するようです。

無意識に体をこまめに動かせるようにしていくには、義務的な運動や曖昧な目標で

妊娠するためにという事で取り組まないというのもポイントかもしれません。

 

生殖能力が高い体型に ウエスト:ヒップの比率 WHR比

運動をしていく際の指標になるのが自分の身長や体重から計算するBMIというのも

一つですが、もう一つ興味深いのが、女性のウエストとヒップの差から見る

生殖能力の高さです。生殖能力の高さを物語る体型については

最も重要になってくるのは、ウエストとヒップの比率とも言われています。

プロポーション研究の第一人者である米 進化心理学者のデベンドラ・シン博士は、

世界の16の文化圏を対象に、女性の理想のプロポーションについての調査を長年に渡って行いましたが

「どこの国においても男性は、WHR比が0.7の女性を最も魅力的だと感じる傾向があった」と報告しています。

魅力を感じる女性と男性は遺伝子を残すことをしてきています。

つまり体型からいえるのは、ポイントとなるのは、

太っているか痩せているかではなく、どれだけくびれがあるのかという点です。

博士は、歴代のプレイボーイ誌の表紙を飾った女性や、美人コンテストで優勝した女性の

WHR値を調べた結果WHR比がほぼ0.68~0.72に間におさまっていたと報告しています。

この結果について、WHR比が0.7の女性は、最も妊娠能力が高いためと分析しています。

ウエストのくびれとヒップのふくらみが生殖能力の高さに直結するという事ですね。

 

妊娠しやすく運動するための 目指す体型とは?

WHR比が0.7が理想。女性は思春期以降エストロゲンの分泌が盛んになり、

体型が変化していきます。ウエストがくびれ、ヒップが膨らみます。この体形こそ

エストロゲンの分泌によっておこり、生殖能力の高さにもつながっています。

その後加齢によってウエスト周りにふくらみが出てくびれが減っていく傾向になります。

実際に自分はどんな体型を目指して運動をしていったらよいのか?と思う事でしょう。

 

自分の身長 理想の体重 理想のウエスト 理想のヒップ
140 41.1 52.9 75.6
142 42.3 53.7 76.7
144 43.5 54.5 77.8
146 44.7 55.2 78.8
148 45.9 55.9 79.9
150 47.2 56.7 81.0
152 48.5 57.5 82.1
154 49.8 58.2 83.2
156 51.1 58.9 84.2
158 52.4 59.7 85.3
160 53.7 60.5 86.4
162 55.1 61.3 87.5
164 56.4 62.0 88.6
166 57.8 62.7 89.6
168 59.2 63.5 90.7
170 60.6 64.3 91.8

 

理想の体重は、BMIより算出し、BMIが22となるようになっています。

メジャーでヒップとウエストを測ってみましょう。

そして、実際に自分が目指し目標ができるとそれに向けて運動習慣や

食生活の改善などを取り入れていくと良いでしょう。

ただ、単純に体重だけを減らしても健康レベルが高まるわけではありません。

大事なのは、体重を構成する重みが何でできているのかという点も見落とせません。

体脂肪を適度なレベルに落とすことを一番に考えて、適度な運動と

地中海式食事療法などで食生活を改善していきましょう。女性では20%~24%が健康体の理想値です。

 

運動すると、出産しやすい研究報告

ママに抱かれる赤ちゃん

体を動かす事による、妊娠し出産しやすくなることが期待できるという研究報告があります。

アメリカのノースカロライナ大学学院の研究グループが

関連病院で体外受精を受けている間者さんを対象に実施した研究結果で、

日常の運動習慣と妊娠率との関係をみています。

身体活動が活発な女性ほど妊娠率が高い傾向がみられたとのことです。

さらに驚くことに、散歩やサイクリング、移動などで、よく身体を動かす人は、

妊娠率、出産率の全体を通して、治療成績が良好であったというのです。

カラダを動かす事は、本来の自然妊娠する力を大いに引き出させてくれるといえますね。

 

適度な運動は、妊娠しやすくさらに出産しやすい体つくりになるといえます。

では、いったいどういった運動を日々に取り入れていくと

妊娠しやすい体つくりにつながるのかいくつかご紹介したいと思います。

 

妊娠しやすさに 手軽な運動ウォーキング

普段、忙しく生活していると、

中々体を動かす事にまで意識がいかかったり、

疲れていると体を動かす事すら嫌になってきてしまいます。

ただ、妊娠して、健康的な子供を無事出産したい、

授かる子供も健康であって欲しいと思うのであれば、

今すぐ始めてほしいのが、「ウォーキング」です。

いつでも手軽にはじめられて、自分ののペースで取り組めます。

 

生体リズムが整い、ホルモン分泌が正常化されます。

また脳からエンドルフィンという快感物質の分泌が促され、

ストレスを発散、気分を爽快にします。

さらに、血行がよくなることで体内の酸素の巡りがよくなり、

疲労を軽減して、老廃物の排泄を促します。

 

 

ウォーキングに良い姿勢

ウォーキングの効果を高めるためには姿勢や歩幅なども

関係してきます。効果を高めるためのポイントをご紹介します。

 

頭の上を意図でピンとはられて、

みかんを頭の上にバランスよくのせている感じをイメージして、

あごは軽くひき、視線は、足元ではなく

前方15mほどをみることを意識しましょう。

背・肩・胸・腕

背筋をのばし、胸をはりります。

肩は左右の高さを揃えて、どちらかが下がらないようにし、

肩の力を抜きリラックスします。

腕は90度にまげ、前後にリズムよく振りましょう。

振ることによって歩幅が大きくなり、

リズムにのって、スピードも速くなります。

腹、尻

おヘソから指3本4本下にある場所を丹田といいます。

そこに力を入れて、重心を意識しましょう。

体の中心を意識しすることは、姿勢、呼吸ともに大切です。

お尻は引き締めて歩きましょう。

かかとからつま先へ、やわらかくかかとから着地にはいり、

足のうらに体全体の体重をのせて、

親指と親指のつけねのつま先から蹴りだすように地面から足を離しましょう。

足の裏は、人間の体の中で最も敏感に感覚を感じられる場所の一つなので、

体重がどこにかかっているのか常に意識しましょう。

歩幅については、適正歩幅の基準は、身長-100といわれています。

 

 

妊娠に必要な筋肉を刺激する運動

妊娠には、筋肉によるぽかぽかあったかで元気にみなぎるエネルギーが

生殖器である卵巣や子宮の機能を高めてくれるこんな運動をご紹介します。

スクワット

スクワットは、15回で腹筋500回分の効果があると言われるくらい

筋肉を鍛えるのには有効な運動とされています。

筋肉量を増大させて、代謝を活発にして、熱をたくさん生み出して体をあっためてほぐしてあげましょう。

スクワットは無酸素運動になり、普段やり慣れていない場合は、

膝をいためたり、乳酸という疲労物質も溜まりやすいので、回数は徐々に増やすようにしていきましょう。

 

太ももあげ運動

 

太ももの筋肉が増えると、若返りの成長ホルモンが

たくさん分泌されるようになります。

成長ホルモンは、近年若返り

アンチエイジングのホルモンともいわれるようになってきました。

成長ホルモンは、老化を遅らせる効果があります。

細胞を活性化し、アンチエイジングで卵子の質を高めます。

膝を腰骨の高さまで上げる「太もも上げ」運動。これを1日30秒行うだけでも効果的に。

 

膣エクササイズとは

膣エクササイズとは、「膣トレ」、「骨盤底筋エクササイズ」、「ケーゲル体操」

などいろいろな呼び名がありますが、基本の考え方は共通しています。

膣や骨盤底筋の筋力を鍛えることで、

尿漏れや頻尿、子宮脱(子宮が骨盤底筋の衰えによって下垂し、

外に出てくる症状)などのトラブルを予防したり、

性交痛の改善、スムーズな出産をサポートするなどの目的で行われています。

その膣エクササイズが、不妊改善にもよいのです。

 

骨盤底筋を鍛える

「骨盤底筋」とは、

子宮やぼうこうといった下腹部の臓器を支える筋肉や「じん帯」などの総称です。

鍛えていくと、女性の下半身のトラブルを

改善できることが医学的に証明されています。

骨盤底筋群が引き締まっていれば、骨盤内の血流も良くなり、

女性ホルモンのバランスが整えられたり、

生理不順やPMSなどの改善などにもつながり、自然妊娠に近づきます。

 

膣エクササイズの方法

とても簡単で、2から3週間の継続で効果が期待できるんですね。

テレビを見ながら、お風呂の中で、通勤電車の中で…と、

手軽に行えるのが魅力なのです。

1日たった3分程度で良いので、ご自分のペースで継続していきましょう。

 

1.全身をリラックスさせた状態で、脚を肩幅程度に広げて立ちます。

2.息をゆっくり吸いながら、5秒ほどかけて、

膣を上に引き上げるようなイメージで肛門付近を締めます。

3.そのまま息を止め、膣をギュッと締めながら5秒間止めて、キープ。

4.ゆっくりと息を吐きながら、5秒ほどかけて全身の力を抜いていきます。

 

これを5回繰り返します。

膣が締まる感覚が分かりにくい方は、

肩幅に脚を広げずに内ももの間にクッションや巻いたバスタオルなどを挟んで行ってみてもよいですよ。

 

運動のやり過ぎは厳禁!

水分補給女性

100万人以上の女性を対象にした大規模な調査からも、運動のやりすぎはマイナスになり、

毎月200km(毎日7km)以内に抑えることがけがを防ぐ事、心臓や血管への負担や病気を

防ぐように取り組んだ方が良いとよこすか女性泌尿器科・泌尿器科クリニック(神奈川県横須賀市)

奥井識仁医師は示唆しています。

筋肉が増えるとテストステロンの分泌量も高くなります。全体の筋肉量を増やすには、

大きな筋肉が多い下半身を鍛え運動していくことが効率的になっていきます。

女性にも分泌されている男性ホルモンテストステロンは、一般的な生理作用の中には

性欲を高める性衝動を高める働きがあります。テストステロンを「天然の媚薬」と考える所以であり

女性も性欲が高まり性生活につながりやすいホルモンです。

そのため、ジョギングや早歩き(ウォーキング)はテストステロンを増やす効果も大きい運動といえ、

妊活中の夫婦にとっては運動はやはり欠かせない習慣です。

運動によってテストステロンが増えていくのは月120キロ程度までと言われています。

男性ホルモンであるテストステロンは男性はもちろん女性にも存在し、

性ホルモンのバランスを保ち生殖に関わる働きをしているホルモンであるため

適正値が保たれることが望ましいのです。

 

運動不足でも運動しすぎでも体は老化してしまう

ウォーキングなどの運動を適度に取り入れている場合が最もよく少なすぎても過度な

ジョギングなど負荷がかかる運動を沢山すれば体は老化してしまいます。(2)

台湾の41万人のデータをもちいた研究では、飲酒・喫煙・仕事といったものを調整しても

運動は適度に1日15分程度が健康レベルを保つのには良いとされています。(3)

 

運動が苦手な人なら・・・1日に15分程度のウォーキングを取り入れて

運動のメリットを高めたいなら・・・1日に90分以内の軽い運動を

ジョギングなど負荷が高い運動は・・・1日30分以内にとどめる

 

妊活中に健康レベルを高めるために必用な運動ってほんのわずかで良いという事ですね。

あとは、ちょっとよっと日常でこまめに動くという事を意識しているのも大切です。

特にテレビ、インターネット、スマホなどの閲覧はじっとしてみている時間が長くなり、

小まめに動くことがより減ってしまうといわれています。

適度にウォーキングをしたら、日常小まめに動くようにしましょう。

 

まとめ

血液循環改善をはじめ、子どもができにくくなっている状態を改善していくのに

運動はとても効果的になります。毎日少しづつ、取り入れられるとより良いと言えるでしょう。

妊娠から出産にはある程度筋肉を刺激し、ある程度移動など時間をかけて取り組んでいるという事も

ホルモンバランスの改善や生殖機能向上に役立っているといえそうですね。

体を動かすことで気分もスッキリします。前向きな妊活を行っていきましょう。

 

参考文献

Paffenbarger RS Jr et al: Physical activity, all-cause mortality and longevity of college alumni. N Engl J Med 1986;314:605-613

厚生省保健医療局健康増進栄養課: 健康づくりのための年齢・対象別身体活動指針,1997

厚生労働省HP 身体活動・運動

やり過ぎ厳禁! 「適度な運動量」ってどれくらい? https://style.nikkei.com/article/DGXMZO27917660Z00C18A3000000?channel=DF140920160927&page=2

テストステロンについて https://www.daito-p.co.jp/reference/testosterone_of_female.htm

The impact of sedentary work on sperm nuclear DNA integrity.Gill K et al., Folia Histochem Cytobiol. 2019 Mar 14.

Dose of Jogging and Long-Term MortalityThe Copenhagen City Heart Study Journal of the American College of Cardiology
Minimum amount of physical activity for reduced mortality and extended life expectancy: a prospective cohort study Volume 378, ISSUE 9798, P1244-1253, October 01, 2011
Paleolithic Diet Kept Our Ancestors Healthy https://www.laboratoryequipment.com/news/2014/01/paleolithic-diet-kept-our-ancestors-healthy

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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