妊活疲れ メンタルを改善すると妊娠しやすいよ!
妊娠できない。不妊から抜け出せない。何で私だけ?どうして私は妊娠できないの?そう思って過ごす日々にメンタルがボロボロになっていませんか?
あなたは日々幸せを感じて生活できていますか?
女性ホルモンの乱れと幸福度、不妊と幸福度との関係についてそして、自分を大事に優しく接してあげるほど妊娠しやすくなることを知っていますか?妊活で疲れた心を立て直すセルフコンパッショントレーニングもご紹介していきます。
以下のかたにとって、参考になります。
・妊活をしていて疲れたりつらさを感じている方
・妊娠できない自分が嫌になっている方
・妊活期間が1年を越した方
心の中の幸福度が高いほど、妊娠もしやすい
幸せ度が高い人ほど、妊娠しやすく、不妊で悩むこともほとんどないという傾向性が出るという結論になるのですが、心理的な幸福度は女性ホルモンにも関係し、不妊にも関係します。
アメリカでは幸福度に関する研究が進んでいて、新しい学問としてポジティブ心理学などもあります。
アメリカのクライアント様から伺ったお話で、不妊で悩んでいた時に、以前ホルモンの専門家のところへ行った時にも「あなたは、幸福度が低いでしょ・・・。」と言われたということ。
ホルモンバランスと幸福度が大きく関係してくるのを感じますよね。
幸福度と関係するセロトニン
幸福度と関係するホルモンの代表に、セロトニンという伝達物質があります。セロトニンという神経伝達物質はトリプトファンという必須アミノ酸から作られます。(1)
この必須アミノ酸はタンパク質から摂取していることが大前提です。
肉や魚や卵・乳製品・豆腐などのあなたが日頃からとっているたんぱく質です。体内に取り込まれてから、脳でセロトニンへ変化します。(2)
そして、このセロトニンは、生殖医療でも注目を浴びているメラトニンというホルモンの素になります。
トリプトファン⇒セロトニン⇒メラトニンと姿を変えていきます。日中分泌されたセロトニンが夜にはメラトニンに変わり、
メラトニンは抗酸化作用が注目されていて、卵子の質をいい状態で保つためはたらいてくれているホルモンです。(3)
また、セロトニンはストレスなどで自律神経の受けたダメージの修復にも使われるので、セロトニン不足は、妊娠しにくく、さらに女性ホルモンも乱れるという事がおきてきます。
ストレスを感じるとエストロゲンやプロゲステロンといった生殖ホルモンの分泌低下にもつながっています。卵巣や子宮環境にもメンタルがボロボロになってしまうのは避けたいですね。
妊活女性のメンタルに 自己思いやりトレーニング
子どもができずに悩んでいる女性のメンタルについては世界的に見ても何とかしなくてはならないレベルだと考えられています。
そして、妊活を始めてからの不妊女性への自己思いやりトレーニングがメンタル改善に効果的かどうかを調べてくれている研究があります。(4)
この自己思いやりトレーニングは主に、認知行動療法ACTやセルフコンパッショントレーニングで自分を受け入れ、さらに自分の考え癖をちょっとずつ客観的にみつめて修正して偏りを整えていきながらストレスを軽減するものです。
2016-2017年にヤズド生殖科学研究所に32人の不妊女性が登録され、参加者は自己思いやりトレーニングを受ける郡とそのままのグループとにわけられました。90分間のトレーニング(自己思いやりトレーニング)を8回受けた人は、有意に心理的健康を取り戻し、妊娠にもプラスになっているとされています。
セルフコンパッショントレーニングとして、方法を知り、取り組むことの重要性も言われています。妊活女性の心がいい状態になるように支えられることが大切ですね。
セルフコンパッショントレーニングの内容
全体的には第3世代の認知行動療法といった内容になっていて、認知行動療法は、妊娠率を2倍以上も高めたという研究もあるので期待出来そうです。
慈悲の瞑想トレーニング
慈愛の瞑想や他者への祈りは、妊娠率を高めるという興味深い研究もありように、セルフコンパッショントレーニングでは慈悲の瞑想が基本に。1日に15分から20分が基本になっています。
コンフォートカード
自分が体験した苦痛や辛い場面を思い出し、言葉にして、茶色の髪に書き出し、その批判的な言葉に対して、優しい思いやりの言葉がけをしていきます。
その思いやりの言葉を、色鮮やかなカードに書いて3週間持ち歩くようにしていきます。自分自身が、批判的になったり、不満を感じたり、罪悪感や自分にダメ出しをした時にそのコンフォートカードを見るようにしていきます。
セルフコンパッション-フレーズ
自分を思いやりをもって癒すためのフレーズをあらかじめ考えておいて、そのフレーズをつらい事があったり、落ち込んだとき、ショックを受けた時などにも唱えるようにしていってあげます。
セルフコンパッションフレーズには3パターンがあって、
・マインドフルネス-フレーズ
自分は今、~~~と感じているといった、自分の今に注意を戻すようなフレーズ
・人間性のフレーズ
自分が考えていることが特別な事ではなく同じように誰でも考えてしまうものという感じの思いやりフレーズ
・自分へのいたわり系フレーズ
私は、自分に優しさと思いやりを持って接することができるとか、私は成長の芽を見つけることができるとか、自己批判してしまうのを和らげるためのフレーズ
インターベンション・ブレスレット
右手に何でもいいのでゴム製のブレスレットをつけて、何か不快な感覚を感じたら、右腕のブレスレットを左腕に付け替えるという事をするようにします。
嫌なことが起こるたびにそのブレスレットを右から左、左から右へと付け替えるようにします。自分が嫌な事を考えていたという無意識な自動思考をちゃんとキャッチするようにしていきます。
コンフォートジェスチャー
自分が何か落ち着けるようなジェスチャーや行動を用意しておきます。腕をなでるとか、肩をぽんぽんするとか、胸に手を当てるとかどんな行動でもいいようです。自分がお気に入りのジェスチャーを見つけましょう。
セルフコンパッション日記をつける
1日を通して、じぶんがどれだけセルフコンパッションに取り組めたか日記をつけて記録していきます。自分が辛い体験をしたり苦しかった時を記録した時は再度、セルフコンパッション的な視点でとらえ直しをしてみるようにしていきます。
そして、意識してセルフコンパッションスキルを仕えたことが蓄積されていくのを感じられるほど、成功率が高まるそう。
幸せであることが、妊娠しやすさに関わる
妊娠する前から、幸せであること、(これは心理的な健康でウェルビーイングといわれます)それが、女性ホルモンが整い、さらに妊娠しやすく心と体を整えるためにとても大切なカギとなっているといえるでしょう。
ストレスがかかると、エストロゲンやプロゲステロンの分泌が低下する事もしられていて、生殖にも関係があります。セロトニンを増やすには、食事からバナナやタンパク質を摂取していること、日中、太陽の光をしっかり浴びておくこと、睡眠をしっかりとっていることなども挙げられます。
そして、とても大事な点になるのですが、幸せであるか、どうかを決めるのは、自分の心です。
妊娠できないでいる事で、メンタルが弱っている、ボロボロになっている楽しくない、幸せでないと感じていたら、今すぐ心のレスキューサインをキャッチしてあげましょう。不足や不満、否定的な事、結果が出ていない事にフォーカスしすぎてしまうと、いつまでも幸せに満たされることはできず苦しいばかり。
妊娠したら、赤ちゃんがきたら幸せになるのではなく、妊娠する前から幸せだから、赤ちゃんがやってくるという順序ということですね。
あなたもセルフコンパッショントレーニングを受けながら妊活してみましょう!
詳しくは⇒こちら
参考文献
(1)L. Voog; T. Eriksson (1992). “Diurnal rhythms in rat brain large neutral amino acids (LNAAs), monoamines and monoamine metabolites”. Journal of Neural Transmission / General Section JNT 87 (3): 215-224.
(2)Diksic M. et al (1997). “Differences between males and females in rates of serotonin synthesis in human brain”. Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 94 (10): 5308-5313.
(3)メラトニンフリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
(4)Int J Reprod Biomed (Yazd). 2019 Nov 7;17(10):757-762. doi: 10.18502/ijrm.v17i10.5300. eCollection 2019 Oct.Self-compassion training and psychological well-being of infertile female.
・セルフ・コンパッション―あるがままの自分を受け入れるクリスティーン・ネフ 金剛出版 2014-11-26
動画から説明しています