流産後にPMS(月経前症候群)悪化で酷いどうしたらいい? |

流産後にPMS(月経前症候群)悪化で酷いどうしたらいい?

流産後に、PMSが酷くなるという事は珍しくありません。

流産といっても、ちょっとしたお産です。

なので、その後にホルモンバランスが変化したり乱れるということもありますし、

精神的にショックを受けたり悲しみ落ち込むこともあります。

通常、流産後の体に起きた状態は3ヶ月ほどすれば徐々に整っていくのですが、

しかし、赤ちゃんを失った喪失感や悲しみ、

また何で産んであげられなかったんだろうという後悔や執着などが強まると

ストレスから女性ホルモンの分泌が乱れ、ホルモンバランスは悪化し、月経不順や

PMSの症状が強く出てしまうケースもあります。

 

流産後にPMS(月経前症候群)になった体験談

実際に、私が妊活をしていた際に、せっかく授かれたけれど

結婚して1年後に授かった子どもで、夫も、家族も初孫ということで大喜びでした。

特に夫の両親は、まだ妊娠初期で胎児の心拍が確認はされていましたが初期段階、

超音波検査のコピーをみてはずっと心待ちにしてくれていました。

健診に行った際には以前までは動いていた心拍が止まってしまっていて

先生の反応があれ?あれ?と何だか嫌な間があったのが嫌な予感しかできませんでした。

すぐに手術の段取りをしましたが、とてもつらい体験として、当時は毎日涙が止まらなかったのを

覚えています。その際にストレスからか、PMSもあらわれたり、月経周期の乱れにもつながって

いってしまいました。

今、不妊で悩む女性のカウンセリングや妊活セミナーを開催していも、

流産後にPMSになった、流産後からPMSがより重くなって体調が思わしくないという事は

多々相談を受けます。

 

女性に不調をもたらすPMS(月経前症候群)とは

PMS(月経前症候群)とは、月経がはじまる前、3~10日ぐらい前から起こる肉体的、精神的におこる

不快な症状の事です。この原因は、女性ホルモンであるプロゲステロンの増加に伴って起きるため、

生理が始まると症状がピタリと落ち着くという特徴もあります。

プロゲステロンは妊娠に必要な女性ホルモンで、子宮内膜を厚くしたり、

体内に水分や栄養分をため込みやすい体質となります。

エストロゲンと違って、体調や精神面にも不調をきたしやすいため

ちょっとお騒がせなホルモンかもしれませんが、なくてはならないホルモンで

精神的にストレスケアを行ったり、自律神経を整えて心地よく過ごせるようにしているほど

症状が軽くなる傾向があります。

卵巣機能が正常な女性でもPMSにはなる事もあり、病気ではありませんが、

あまり日常生活に支障をきたすようだとつらいですよね。

 

PMSはどう診断されるの?

PMSの定義や発症頻度、治療法は、欧米と日本では異なりますが、

PMSの診断に関しては産婦人科診療ガイドラインでは米国産婦人科学会

(ACOG:American College of Obstetrics and Gynecology)の診断基準を用いています。

米国産婦人科学会の診断基準では、

PMSの症状を「身体症状」と「精神症状」に分類し、

少なくとも2周期以上にわたり症状の周期的な変動が見られ、

月経5~10日目の症状に比べて月経前の症状の方が3割以上強い場合はPMSとして扱うべきであるとしています。

 

月経が終わると消失し、さらに症状があることで日常生活にも支障をきたす場合は

診断を受け、病院で治療を受ける事も可能です。

 

PMS(月経前症候群)を悪化させる原因

原因ははっきりとはわかっていませんが、女性ホルモンの変動が関わっていると考えられています。

排卵のリズムがある女性の場合、排卵から月経までの期間(黄体期)にエストロゲン(卵胞ホルモン)と

プロゲステロン(黄体ホルモン)が多く分泌されます。

この黄体期の後半に卵胞ホルモンと黄体ホルモンが急激に低下し、

脳内のホルモンや神経伝達物質の異常を引き起こすことが、PMSの原因と考えられています

月経前症候群

 

PMSを悪化させる原因についてみていきましょう。

ハッキリとした原因は突き止められてはいませんが、ストレスなどが影響している事で

伝達物質であるセロトニン、プラスタグランジンなどの物質の変化や

食生活や生活習慣の影響もうけます。原因が複雑に絡み合うため、突き止める事は

難しいのですが、精神的なトラブルはPMSを悪化させてしまいます。

 

1 ストレス

女性ホルモンの指令を出す部分とストレスの処理を行う部分は脳の中でも

密接に関わってきます。そのため、ストレスの影響を受けてホルモンバランが

乱れ、よりPMSの症状が悪化してしまうという事がおきます。

 

2 性格や考え方

物事のとらえ方や性格はストレスにも直結します。

まじめで頑張り屋さん、几帳面で完璧でないと気が済まない!

負けず嫌いで自分に厳しい…こんな性格をおもちでしたら要注意。

日頃から、周囲と比較したり、不満を抱きやすい人は

PMSの症状がでやすいようです。

 

3 自律神経の乱れ、免疫力の低下

緊張がつよく、いつも疲れているという方。

自律神経も乱れがちで、免疫力が低く風邪もひきやすいという方も

PMSが強く出る傾向があります。

 

 

PMS(月経前症候群)はプラセボ効果が有効

PMSの原因がはっきりとはわかっていないため、医学的な治療法は確立されていません。

ホルモン剤-黄体ホルモン・ピルなど、利尿剤、抗うつ剤(SSRI)、

栄養療法-ビタミンB6・ビタミンE・カルシウム・マグネシウムなどのサプリメント・

カフェインや糖分・塩分・アルコールの制限、適度な運動・認知行動療法など

300種類以上の治療が試みられていますが、残念ながら明確な治療法は確立されていません。

 月経前症候群PMS

 

PMSにはプラセボ効果が非常に有効だという事がわかっています。

月経困難症をもっていたり、ひどい月経痛などを持っていた方でも、

イメージ療法なども効果的です。

ホルモンバランスに関連した体調面でも良い効果が出てくるという事が

おきてくるのも、こういった効果が影響もするのでしょう。

プラセボ効果とは思いこみが体に良い影響をあたえるというもので、

心理学では様々な研究結果が報告されています。日本では偽薬効果ともいわれ、

薬にたいしても、この薬を飲めば治るとか、良くなると思っていると、

本物の薬でなくても改善してしまうというものです。

こういう事からも、気持ちの持ちようや、感情、ストレスといったものが、

PMSにも大きく影響を与えていることがわかります。

 

PMS改善のためにできる事

PMSはホルモンバランスの急激な変化や精神的なストレスの影響でおこるため、

少し生活を変えてみるだけでもPMSが大きく緩和・改善する場合もあります。

 

食べ物に気をつける

規則正しく、バランスの取れた食事を心がけていきましょう。

特に朝食はきちんととり、毎回の食事の栄養バランスに気を配りましょう。

PMSを緩和してくれるのは、新鮮な野菜と豊富な果物は欠かせません。

緑黄色野菜や果物ですね。そして、より精製されていない穀物である玄米、

タンパク質は、豆類や魚介類を中心に摂取しましょう。

海草類やキノコのような、ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富に含まれた食べ物もよいですよ。

健康的な食事はやっぱり大切ですし、意外にもお金はかからないとも言われています。

ハーバード大学のメタ解析をしている研究では健康的な食事と、不健康な食事での費用の差はわずか

1.5ドルだったとも言われています。

体に良いものをちょっと選んで食べてあげる事でも体は喜びます。

 

軽い運動を楽しむ

じっと動かずにいると、余計に体調や気分の悪さが気になってしまいがちです。

運動をすることでメンタルを改善することは様々な研究でもわかっているので、

もちろん体調の悪いときに無理する必要はありませんが、自然に触れるようなお散歩、

大丈夫そうであれば、散歩、サイクリング、ジョギングなどの軽い運動をすると運動後には

βエンドルフィンが分泌され副交感神経が優位になってリラックスできます。

血行もよくなり、体調が改善しやすいです。さらに、運動ができない時でも、

ちょっと外にでて太陽の光を浴びて深呼吸をしたりするだけ効果的です。

または隙間時間にストレッチしたり、こまめにちょこちょこ動いて座りっぱなし、

寝っぱなしはかえって不健康。日頃から心がけていましょう。

 

リラックスしてストレスのケアを

ストレスの軽減がともて重要です。気分転換をするのも一過性では効果が

あるかもしれませんが、ストレスケアには効果的なものと非効果的なものもあります。

アメリカ心理学会では、ストレスがかかったときほど、変えって非効果的な

ストレスケアをしてしまいがちとも言われています。

ショッピングで買い物、お酒を飲む、甘いものを食べる、スマホ、ネットサーフィン、

テレビを見る映画鑑賞なども実は非効果的といわれています。

効果的になるのは、運動、自然に触れる、マッサージ、音楽を聴く、読書、

水を飲む、瞑想、祈り、などなどです。

詳しくはこちら

流産ストレス アメリカ心理学会が認めた正しい解消法 

 

家族の理解のなさもPMS(月経前症候群)悪化の原因に

PMS(月経前症候群)については女性特有の症状であったり、

女性でも個人差が随分あり、実際に体験したことがないと理解されにくい部分もあります。

そのため、PMSの症状がつらい時は休めたり、精神的に負荷がかからないよう

周囲の協力が得られると改善しやすいのですが、

家事に、仕事に、不妊の悩みに、流産のつらさと何から何までのしかかってきては

苦しくなってしまう上に、理解してもらえないとなると

状態が悪化しやすくもなってしまいます。

 

流産とPMS(月経前症候群)との関係

流産という経験が、これら全てのPMSを悪化させるように働てしまいます。

やはり、望んでいた赤ちゃんを失う経験はつらいものです。

私自身も流産は2回経験しています。

その後無排卵となっています。

なので長引かせないようにするためにも、

妊娠しやすい心と体つくりをするためにも、

効果的なストレス対処を行う必要性をよくわかっています。

また、なかなか妊娠できずに不安で過ごしたり焦っている気持ちから

PMSは悪化しやすくなるとも言えます。

ストレスは認知のゆがみから起こるため、セルフコントロールすることで随分軽減させていくことが

可能です。流産後の悲しみや辛さを癒していきましょう。

 

PMSは理解されにくい 周囲の理解を求めてみて

PMSは病気ではないため、周囲からはなんだか理解されにくいものでもあります。

また生理周期と合わせてプロゲステロンというホルモンの影響から

体や心の不調をきたしやすくなり、流産後からはストレスなどからさらに

悪化しやすくなってしまう事もあります。

そんな際は、ムリせず、周囲にも理解を求めていきましょう。

生理は毎月来るものですから、人には分かってもらいにくい症状だからこそ、

あなたから説明して理解してもらうこと、支えてもらう事も大切です。

私はPMSについて女性にはこういった症状って出ることがある、

生理前には気持ちも追いつめられるし体調も悪いから協力して欲しいと伝えることも

大切にしてほしいと思います。

夫も流産のことはショックを受けてるでそうから、夫婦で協力しながら乗り越えて、

次の妊娠に向かえるようにしていくことも大切です。

私は、あなたの協力や支えがあると嬉しいな♪とPMSについても気持ちについても

打ち明けていくことで、パートナーも素直に応じてくれますよ。もともと男性は、女性にとても

優しく、役に立ちたいと思っている存在なので。

1人で頑張ろうとしないで、ゆっくり休む必要があるときはあなたの心と体をいたわってあげてくださいね。

 

流産後は次の妊娠までにかかる期間が延びる

流産によって受ける喪失感や悲しさなどは妊娠を望んでいた女性にとってとてもつらいものになります。

精神的にストレス度が高まった状態になってしまうのもしかたがありません。

また、年齢の経過もあるものの、ストレスを抱えた状態での妊活再スタートは

妊娠できるのだろうか、次は産めるのだろうか、次にまた流産をしたらと不安にもなった

状態となります。流産後に次の妊娠までにかかる時間について調べたアメリカの研究(1)では、

流産を経験した70組の方(女性の平均年齢30歳)で、次の妊娠が成立しました(61名は2回目、9名は3回目の妊娠)。

前回の妊娠と比べ、2回目で59%、3回目で43%の方が、前回より長い期間を要していたのです。

妊娠しやすさは2回目で0.42倍、3回目で0.64倍と有意に低下しました。

周期数では、平均1周期余分にかかったことになりますが、

25%以上の方は、3周期以上余分に妊娠までに時間がかかっていて、流産したら、すぐ次に妊娠できる

というものだけでもないようです。

その間にかかる酸化ストレスの影響や流産によってのストレスなど様々な事からの影響も考えられますが、

流産度のストレスについては、女性では長く引きづってしまうというケースも少なくないでしょう。

そんな不安に過ごす期間が、また妊娠しにくさや、流産後のPMSにも影響してしまっているかもしれません。

 

流産しにくい生活習慣 何に気をつけるのが良い?

流産に影響する因子は様々ありますが、酸化ストレスというのは細胞のDNAへの影響も

大きいため気をけたいところです。

近年では、喫煙と同等にストレス(特に孤独感)が細胞に影響を与え死亡リスクまで高めて

しまうという事が言われています。

血圧と流産との関係からも、血圧が高まる事で流産率が高まっています。

 

ストレスにより酸化ストレスにも気をつけたいところですが、

他にも気をつけられる生活習慣はありそうです。

米国のLIFEスタディー(Longitudinal Investigation of Fertility and the Environment)からの報告(2)

妊娠に至った344名のうち、98名が流産となり、これらの方の妊娠前から妊娠中の生活習慣と流産との関連を

調査した結果、流産と有意な関連がみられた生活習慣は、

女性年齢で35歳以上であること、カフェインの摂取が3杯以上だと流産率が優位に高まり、

ビタミン剤の服用ある場合に流産率が低下しています。

 

過度なカフェインはよくはないでしょうが適度な摂取にし、抗酸化作用が高いビタミンの

摂取が必要そうですね。ビタミンは野菜や果物に豊富です。

 

2009~2012年に13週未満の流産のため入院した方3,277名の中から620名、

そして同時期に妊娠中で妊娠経過良好だった21,491名から1,240名を抽出し生活習慣の比較をした中国の研究(3)、

流産のリスクに関係したものは、過去の流産暦(1回で1.84倍、2回以上で3.34倍)、

過去の妊娠中絶(1回で1.19倍、2回で1.61倍、3回以上で2.56倍)、

夜間のシフト性勤務(週に2回以上で1.65倍)、夜型スタイル(週に3回以上、午前1時以降に就寝で1.63倍)により有意に増加しました。

また流産リスクを下げた要因としては、ビタミン剤服用(0.75倍)、適度な運動でした。

睡眠不足や、昼夜逆転のようなライフスタイルの影響は流産にもあるようです。

また適度な運動や食生活にも気をつけて次の流産をできるだけ回避していきたいところですね。

また近年注目を浴びているビタミンDサプリなども免疫にかかわり、着床を助けてくれたりもしています。

メンタルケアと合わせて取り組み、流産での心が受けたダメージを癒し、

生活習慣を整えなおしながら、次の妊娠へと前向きに取り組めたらいいですね。

 

参考文献

(1)Hum Reprod 2014; 29: 2553

(2)Fertil Steril 2016; 106: 180

(3)Fertility Sterility 2014; 101: 1663

 

 

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、自然妊娠カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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