潜在意識で妊娠するには?夫婦関係に影響する愛着スタイル

潜在意識で妊娠するには?夫婦関係に影響する愛着スタイル

夫婦関係がなぜかうまくいかない。仲はいい時はあるものの、

喧嘩してしまう。相手を責めてしまう。子供が欲しくて頑張っているのに

2人の夫婦関係がなぜか冷めていくような、壊れていくような・・・。

そこには無意識に働く心の影響、愛着スタイルの影響があるかもしれません。

夫婦関係をなぜか壊してしまう愛着スタイルとはどういったものかみていきましょう。

 

人間関係と愛着スタイル

人は、人と関係性を築くときに愛着スタイルというのをもとに

人間関係を無意識に築いています。なぜか不幸せな恋愛や、いけないと分かっているのに

不倫してしまっていたという場合など過去の恋愛に思い当る場合は

より気をつけたいところが愛着スタイルです。

妊活を始めたけど妊娠しないのが、そもそも恋愛でうまくいかないでいたからという

パターンもあります。そういった場合、幸せな恋愛経験をしていないという人もいます。

大切にしてくれない人とお付き合いしてしまっていた。

いけないと分かっているのに傷つくような恋をしてきた。そういった場合、

愛着スタイルが不安定型というタイプの人が多いのです。

この愛着スタイルが不安定型の場合、人間関係もうまくいかず、

せっかく仲良く信頼し合っていくべき存在に対しても喧嘩したり、暴言を吐いたり

疑ったり、なぜかうまくいかないような事ばかりをしてしまうという事もおこしてしまいます。

また、良くないと分かっている相手でも、別れを選択することができず、

1人になる事を拒むためお付き合いを続けてしまうという事がおきてしまうようです。

 

愛着スタイルとは

「愛着」とは特定の人に対する特別な結びつきのことをいいます。

人格のもっとも土台の部分を形造っているものであり、

脳のなかのホルモン作用がかかわる生理学的な仕組みであるとも言われています。

その型として愛着スタイルというものがあり、そのスタイルは

対人関係の在り方に大きな影響を与えるものとなっています。

 

愛着スタイルの分類

愛着スタイルは、大きく安定型と不安定型に分けられ、

不安定型は、さらに不安型(とらわれ型。子どもでは両価型と呼ぶ)と回避型(愛着軽視型)に分けられる。

不安型と回避型の重なった、恐れ・回避型(子どもでは混乱型)や、

愛着の傷を生々しく引きずる未解決型と呼ばれるタイプもある。

(引用 : 『回避性愛着障害~絆が稀薄な人たち~』岡田 尊司 光文社新書 初版)

 

愛着スタイルは大きく分けると、安定型と不安定型に分かれます。

さらに、不安定型は、不安型と回避型とに分かれ、要素を併せ持つ場合も

人間関係に影響が出たり、人生、夫婦の関係性にも影響がでてきます。

できれば不安型と回避型は低い方が比較的生きやすくなるという事です。

 

愛着スタイル不安定型だと夫婦関係でも壊してしまう

不安型の愛着スタイルをもっていると、夫に対する要求が、

社会的な一般のものより過大になりやすいとも言われています。

そのため、過剰に私のことを本当に好きか、大切に思ってくれているのかと

愛していると言って欲しい、好きって言って欲しいといった、

好意の承認を求めることも増えます。

また、過剰にコミュニケーションをとる事を要求してしまうため、不安定型愛着スタイルの場合は

対人関係に問題をつくるきっかけになりやすいといわれています。

 

愛着スタイルには、分類わけがありますが、

例えば、回避型の愛着スタイルを抱えていると、結婚したパートナーであっても、

相手の感情に共感することが難しいということがあり、

妊活中の苦しい場面でも共感し合えない、日々の楽しさや喜びを共感し合えない

といった事も起こってきます。

 

愛着スタイルが不安定型になってしまう原因は?

愛着スタイルの形成は、生まれた時から幼いころにかけて安定した愛着を築けているかどうか

という点がポイントになります。このころに愛着形成ができないと、

他者への信頼感が薄れ、不信感を抱えることがじぶんにとっては良いのだ考えるようになり

ポジティブな人間関係を築くことがとても難しくなってしまいます。

人を信じることができないため、いつも人間関係を避けるか、いつも人を求めても多くの

不安を抱えるように人間関係を築いてしまうのです。

 

妊活中のストレスや行動にも影響する愛着スタイル

その人の愛着スタイルは、対人関係に本質的とも言える影響を及ぼすだけでなく、

内面の在り方や、自己コントロールの仕方、ストレスに対する敏感さにも反映される。

何を望み、何を恐れ、どのように自分を守り、どのように自分を律しようとするか─

意思決定と行動選択の根幹に関わる部分でも、見えない腕となって結果を操っているのである。

(引用 : 『愛着障害 子ども時代を引きずる人々』岡田 尊司 光文社新書 初版)

 

愛着スタイルとは、その人の人間関係だけでなく、

在り方や、ストレスに対する敏感さ、さらには自己コントロールにも影響が出てしまうため、

妊娠しやすくしていくために適した行動を冷静にとっていくことが難しくなってしまうのです。

無意識に浮かぶ思考や、そのコントロールを失ってしまえば、

人は目標達成のためのよき行動を増やすことができなくなってしまいます。

自分がいつも不安定な愛着スタイルを持ち、人と接していたら、

うまくいくものすらうまくいかなくなってしまうという事です。

 

愛着スタイル不安定だと不妊治療でのストレス度も高める

愛着スタイルのARTの開始時の女性の知覚ストレスレベルに対する研究では(1)、

180人の女性を対象に、不妊の専門家との最初セッション後、一連の自己報告アンケートを行っています。

研究の結果では

・高齢者(人生の経験などの豊富さ)

・低い愛着不安

・人生における意味の高い知覚

・母親へのより大きな自己開示が

ストレス軽減に関連していることがわかりました。

 

自己開示できるように関わったり、回避剤の愛着を持っている場合など

安心した愛着形成の手助けとしてとストレス緩和のために仲介して

これらの要素を満たしながらストレス軽減して取り組めるように

専門家によってカウンセリングなどで関わっていくことの必要性が見出されています。

 

妊活に必用なのは安定した愛着スタイル

安心し、信頼し合った関係性を夫婦で作る事で、前向きでポジティブな妊活はもちろん

日々の暮らしの中に楽しさや穏やかさ幸せにあふれた充実した

生活をおくる事ができます。

妊活ストレスですら不妊体質をより悪化させてしまうのですから、

潜在意識をうまく使って妊娠していくには、無意識に抱えている

愛着スタイルなども見直し心の中に安心感や自己肯定感を高めていくための

取り組みが大切になっていきます。

 

愛着スタイルを安定したものに改善していくには

愛着という現象は、オキシトシンとアルギニン・バソプレシンと呼ばれる

ホルモンの働きによって支えられている。

(引用 :『回避性愛着障害~絆が稀薄な人たち~』岡田 尊司 光文社新書 初版)

 

心の中に安心感を育み、認められる、受け入れられるといった安心した

人間関係を築いていくことで愛着スタイルは安定したものに改善していかれます。

また愛着スタイルは心理的なものの影響も大きい一方で、生物学的なホルモンの影響も

大きいため、絆を深めるといわれているオキシトシンなどを分泌できるような

生活を心がけましょう。

 

愛着スタイルを変える 安全基地

私たちは、安心して関われる存在がいてくれることによって、心の中に安心感を

そだて、また人と関わる事はよい事だと学べます。

愛着スタイルを安定型にするには、あなたにとって安全基地となる人による助けが必要になります。

そのままの自分を受け入れてもらう。支えてもらう。

安全基地とは、とても居心地がよく、安心でき、不安を打ち明けられ、

いざというとき頼ることができるような存在です。

どんな自分でも受け入れてもらえるとわかると、

心も強くなれますよね。そして、守ってもらえる居場所があると思えることで、

挑戦したり、立ち向かう事も出来ます。そこを心の支えとすることのできる存在を

対人関係において作り上げていくことが必要になります。

安全基地をつくり、認知を変えていくことで、自分の愛着スタイルは変わっていきます。

妊活中はパートナーがそんな存在になる事が望ましいのですが、

もともと愛着スタイルが不安定型だと、相手との関りに既に問題が出てしまっている

可能性が高くなります。カウンセリングなどメンタルサポートなどにより、

自分が大切にされることで、自分を大切にできるように自分自身の潜在意識を変えていきましょう。

心が変われば、行動が変わり、行動が変われば、結果が変わります。

潜在意識で妊娠引き寄せというのは、とってもシンプルな法則です。

 

参考文献

Skvirsky V et al., Contributors to Women’s Perceived Stress at the Start of Assisted Reproductive Technology.

J Psychol. 2018 Sep 13:1-14. doi: 10.1080/00223980.2018.1471037.

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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