妊活で糖質制限するとデメリットあり?どうしたらいい?

妊活で糖質制限するとデメリットあり?どうしたらいい?

排卵障害の原因になる多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)では、

インスリン抵抗性が問題になっています。そのため、糖の問題やインスリン抵抗性を

何とかしていくことが大切で(1)、血糖コントロールできる低GI値食品を含む

糖質制限ダイエットが注目されています。

多嚢胞性卵巣症候群などは女性だけの問題でもなく、男性にも同じような

内分泌の異常は起きているといい、

その根幹にあるのが、肥満やインスリン抵抗性などの代謝の異常。

月経、多嚢胞性卵巣、高アンドロゲン症など内分泌の問題となっているもの。(2

そして、様々な慢性疾患のリスクを高め関連しているといいます。

 

多嚢胞性卵巣症候群では食事を変える事から

多嚢胞性卵巣症候群などの内分泌以上の原因はわからないところが多いのですが、

食習慣などのライフスタイルを変える事が、予防と治療に重要な役割を果た

すこともわかっています。(3

そのため、ライフスタイルを変えていくことは多嚢胞性卵巣症候群を

抱える方の重要な治療戦略となっています。

食事療法のアプローチのポイントとして

インスリン抵抗性の改善、低カロリー食などを検討し、

適正な体型、減量をして体重をキープする事です。

そのための気をつけたいポイントは以下の通り

 

  • 精製された砂糖や炭水化物を避ける
  • 低グリセミック指数の食べ物をとる
  • トランス脂肪酸の摂取は控える
  • ビタミンD・クロム・オメガ3脂肪酸の不足に気をつける

 

糖質制限食事療法のメリット・デメリット

こうやってポイントをみてくると、精製された糖は確かによくはないですが、

血糖値を高めやすい食べ物はよくないんだと思いこんでしまいますよね。

確かに血糖値が急上昇するのはよくはないでしょう。

でもそこばかりにこだわってしまうと、意外なデメリットもあるものです。(4

糖質制限をすると、低炭水化物で高タンパク質な食生活になります。

多くの人にとって減量に効果的だという確かな証拠はあるものの、

糖質制限食は、脂質代謝の改善(中止脂肪の減少や善玉コレステロールの増加など)

をもたらし、高血圧の症状をやわらげてもくれます。

一方、糖質制限食によって適切なフィトケミカルと食物繊維の摂取量が減り

やすくなる傾向があって、心疾患、ガン、消化器官の障害の発症率を高めるという点も

あります。これはこれで、妊娠しやすさにプラスでもありません。

 

野菜や果物が減ってしまうリスク

糖質が一時はけっこう悪者扱いされたりもしました。

老化の原因にもなるからですね。ただ、その糖質を制限してしまう

ことで、野菜をはじめ、果物、穀類が減ってタンパク質が増えます。(5

そのため赤身肉の摂取も思いのほか増えたり、

タンパク質ならOKという事で、フライなど揚げたりした高温調理したもの

の摂取も増えてしまいます。それはそれでダメージのもと。

長期にわたって糖質制限をすると、体に炎症を起こし、

結局老化を促進し、酸化ストレスを発生させてしまうみたいです。

特に植物性タンパクが少なく動物性タンパク質が多い場合に起きやすいという事です。

例えば糖質制限をすると、イモ類や、バナナやミカン果物なども糖と関連付けて、

避けてしまいがちです。また、糖質制限食はグリコーゲンの貯蔵量を減らすため、

高レベルな身体活動の維持を妨げる可能性もあります。

なので、うまくバランスを取る必要があるのです。

妊活をスタートするにあたっての食事の基本

 

健康的になるために大事な食事のポイントとは

世の中にはたくさんの食事療法があり、健康的になるのでは?と

言われてきたものがたくさんありますが、どんな食事療法をしたと

しても絶対に外すことができない重要ポイントがあるようです。

それは、糖質・タンパク質・脂質の割合にこだわるのではなく、

イエール大学の研究(6)では次の点に気をつけていくことなのだとか。

 

  1. 自然のままの素材を使い、加工食品を避ける
  2. 野菜が多い食事が良い
  3. 肉・魚・乳製品の質は、動物たちの生育環境に大きく左右される

 

加工食品を離れ、できるだけ素材そのものを手軽な調理で食べ、

野菜をふんだんに取り入れていくこと。

そして、肉や魚や乳製品は育つ環境の影響を受けてしまうため

生育環境が良いものを選べれたらベストなのでしょう。

ただ、魚については海の環境など水銀などを考慮しても妊娠に

よい働きをしてくれる部分もあるので、魚は妊活でも積極的

とりたいところですね。

 

さいごに

妊活では、食事もバランスよく、合わせて体も動かすなど

全体の見直しも大切で、(67)妊活を考えたら、まずはじめに

ライフスタイルの見直しについて健康状態について

不妊治療専門医、看護師から健康コーチングを受けることも

推奨されています。アルコール、喫煙、体重、食事、運動など、

すべてのライフスタイル要因について知っていた方が妊活ではプラスです。

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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