高温期が続いているときに気をつける事 心がけているとよい点
受精卵が着床して、おなかの中で赤ちゃんが育ち始めると、
妊娠した後は基礎体温表では高温期が続きます。
妊娠しはじめのまだ妊娠しているかどうかもわからないころから、
敏感な方でしたら妊娠超初期のサインを感じとるかたもいます。
生理予定日を過ぎて高体温気が続いているとしたら・・・もしかして!待ちに待った妊娠かも!!
期待が先走ったり、かえって不安にもなったりと気分の浮き沈みが
多くなりがちの時期にもなります。
そんな高温期が続きだしてから心がけていくことをお伝えしていきますね。
高温期がつづいたら心がける事
妊娠したからといって、妊娠してすぐは気づかない方も多いくらい
普通に過ごしてしまいがちです。
特別過激な運動や相当無理のかかるようなことを控えれば、
通常と同じ今までの生活を送っていただいていれば大丈夫です。
なので、どちらかと言えば普通に過ごせるように心がける方がいいでしょう。
普通といってもいつもの生活が不規則だったり、不摂生ではもちろんNGです。
ただ、妊娠してからはつわりが始まったり、ホルモンバランスの変化で
体調がすぐれないという場合もあります。
そんなときは、体の声に耳をよく傾けてあげてください。
「ちょっと休みたいなぁ・・・」
「ころんと横になっていたいなぁ・・・」
「あ、○○がたべたいなぁ・・・」
「体を動かしたいなぁ・・・」
そんな体からのサインを拾い上げるための心の声が聞こえてくるはずです。
高温期が続いているときは無理しない
私たちの体は、いつも本当に求めているものは何かを教えてくれています。
でも、つい、
その声を無視してしまいがちです。
「私の体は何をしてほしいと思っているの?」
「私の体は何を食べたがっているの?」
「健やかに過ごすために必要な事は何?」
「どうしたら、赤ちゃんも喜ぶ?」
ご自分の体に、問いかけてあげてみてください。
その時、その時、必要な事を必ず教えてくれるはずです。
自分の心の状態や体調など体や心からのサインに気づかずにいるほど、
精神的にもメンタルはネガティブに傾きます。
高温期は着床・妊娠の準備中 気をつけるライフスタイル
低温期の時は排卵に向けて子宮内では赤ちゃんのベットづくりをして
エストロゲンの影響で血流が促進し子宮内膜もふっかふかに厚くなっていきます。
でも排卵以降は、なんと子宮内の血流は若干押さえられ、
酸素分圧も低下しています。過剰に血流が良いと受精卵が酸化ストレスにさらされて
劣化しやすい体と言われています。
また、つわりがあるのにも意味があるかもしれません。
妊娠初期はつわりによって気持ちが悪いので、食べたりすることも減っていきますが、
お母さんが食べて体を動かしすぎる事を避けて糖化と活発な代謝は避けているのではという説もあります。
高温期には過度に血流を高めたない、温度を高めない、糖化をはじめ
酸化ストレスを増やさないでより過ごせた方がよいのでしょう。
血流が促進したり、血糖値が高い状態が続く、過度に血圧が高まると流産率も高まって
行きます。これは受精卵が酸化ストレスにさらされることが影響しています。
お腹にやってきてくれた、まだまだ小さい赤ちゃんにとっては、
ほんの些細なこともとても影響が大きく出てしまうのですね。
そのため、激しい運動はもちろん、重たいものを持ち上げたりするようなお仕事も
避けてあげたいところですし、
食事をはじめ、睡眠不足や精神的なストレスも影響が大きいものです。
いままで通りというより、ごく良いとされる事、
もっとものような当たり前のことをしてあげることが高温期の過ごし方のポイントになります。
忙しく、何かと頑張り続けることが多く、仕事も家事とで睡眠が不足したり、
食べる事もつい手軽なもの、加工食品、冷凍食品、総菜、外食にも頼ってしまいがちです。
ちょっと甘いものも食べたいなと思う事もあるでしょう。
どれも今までは特に大きな影響だと感じなかったものも多いかと思います。
妊活中に気をつけた方が良いという点は、そのまま継続していくつもりでいて欲しいのです。
高温期が続いたからと言って、妊活が終わりなのではなく、
妊娠初期のライフスタイルが、将来子どもの心身の成長や生殖機能にまで影響が出ていきます。
不妊改善だけでなく健康長寿のための根拠に基づく食べ物栄養とは
受精卵が好む環境は37度
ある程度平熱が36.5くらいあると、子宮環境は高温期の時には37度くらいになります。
受精卵が好む子宮環境は、温度でいえば37度です。
大事な赤ちゃんが来てくれたかもと思って、
大事、大事にあたためてあげたいという思いもわかりますが、
とにかく酸化ストレスにさらされることを嫌がります。
卵子も精子も、そして受精卵も熱には弱いのです。
そのため、ホッカイロをはったり、必要がない時期なのに腹巻をしたり
よもぎ蒸しパッドなどは避けた方がよいでしょう。
夏は妊娠率が下がります。その点も考えてみれば、ホットヨガ、よもぎ蒸しなど
いわゆる妊活に良いとされているものでも根拠はないので避けておきましょう。
高温期では血流量もやや減らして受精卵を守っている
高温期では、エストロゲン分泌有意から、プロゲステロン分泌が高まって、
子宮内では血流の循環がやや抑えられるように調整されています。
妊娠には血流こそが大事!という言葉がとびかっているかもしれませんから、
注意が必要です。確かに基本的な体の代謝の良さや血流の良さというのは大事です。
でも故意に血流が大事だと思って血流を促進させるような取り組みばかりしてしまうと
かえって受精卵はダメージを受けすぎて弱ってしまいます。
受精卵の血流がやや抑えられて守られるような形になるのは、酸化ダメージから守られるようにです。
血流が良いという事は酸化ダメージにもさらされやすくなってしまうからですね。
そのため体温を高めたり、過度に運動をしたり、交感神経が優位になるような
血流が促進するような状態を作ってしまうことが続くと逆に妊娠しにくくなってしまいます。
血流の管理について何か不自然な形で取り組むことは決してお勧めできません。
入浴や岩盤浴、サウナなどはもちろんですが、血流を促進するような過度な取り組みは
避けたいところです。
基本的にはホルモンバランスを整えるための基本的な生活ラインを守っていきましょう。
特に着床以降は、血圧が高まる事、血糖が高まる事も避けたいところです。
血流と合わせて酸化ストレスにさらされたり、炎症レベルによって受精卵が成長できなくなり
流産のもととなっています。
心がけたい、ママになっていくためのメンタリティ
お腹の中にいる赤ちゃんには、ママの考えていることから、
感情や体調など、全て伝わっていきます。
心臓の鼓動、呼吸の状態に始まって、ホルモンや伝達物質などを
通じて、赤ちゃんにもいいものも悪いものも全て伝わります。
ネガティブなことで悶々しているのも、
不安な気持ちでそわそわしているのも、全て伝わってしまいます。
特に、妊活中は高温期は期待と不安が高まっていく時期になります。そわそわしてしまって落ち着かなくなったり
してしまう事も多い時期になります。
妊娠のために、メンタル的な安定は欠かせない取り組みになっていくでしょう。
また、そんなママの心が不安定な状態で過ごす場合、
産まれてくる赤ちゃんの体重や脳の発達にも影響が出てしまいます。
ママになる不安、産むときの不安、無事産んであげられるのかという不安、
産んだ後だって、ちゃんと育て上げられるのかという不安、いろいろな不安を抱える事でしょう。
でも、赤ちゃんの方も、いつも笑って「ママがいるから大丈夫だよ!」
そういってくれるママのもとでこそ、安心してすくすく育つことができるものです。
どんな子かなぁ♡どっち似かなぁ♡男の子かなぁ♡女の子かなあ♡
こんな服を着せたいなぁ♡こんな名前にしたいなぁ♡
産まれて出てきたら3人になるってすごいなぁ♡楽しみだなぁ♡
ママになっていく過程も楽しんで、
わくわく過ごせるメンタリティを作り上げましょうきっと、大丈夫♡
落ち着いてゆったり過ごせるよう心がけることが、
赤ちゃんにとってもママにとっても一番望ましいといえるでしょう。
不安になってしまう、流産しないか気になる、という場合は気持ちを落ち着けられるように
取り組んでもいきましょう。
特にスマホやSNSとのお付き合いの仕方には気をつけてください。
参考文献
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Bontekoe S et al., Cochrane Database Syst Rev 2012;7:CD008950
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Yasuo T, and Kitaya K Fertil Steril. 2009;92:709-
ウシ体外受精時の高温は多精子受精を増加させ胚発生を阻害する
Comparing 36.5°C with 37°C for human embryo culture: a prospective randomized controlled trial
Improving Food Quality with Novel Food Processing Technologies (English Edition)
Improved antioxidative protection in winter swimmers.
Possible stimulation of anti-tumor immunity using repeated cold stress: a hypothesis.