炎症反応が最も卵子を劣化させる!妊娠しやすくストレスケアを

炎症反応が最も卵子を劣化させる!妊娠しやすくストレスケアを

細胞のアンチエイジングっていったい何が最も取り組んだら効果的なのかが気になりますよね。

妊娠には卵子と精子の細胞が劣化していない事、細胞の質の良さが重要視されています。

そのため抗酸化作用に注目が集まっていますよね。

そして、いかに劣化、老化させないかという点になっています。

今回は何が最も老化させてしまうのかという点を見ていきましょう。

 

もっとも老化をすすめてしまう原因ってなに?

慶応大学とニューキャッスル大の共同研究によってわかった最も老化させてしまう原因は

炎症反応だったというものです。(1)

日本に住む1,554人のご長寿さんをその中でも年齢ごと4グループにわけて、

代謝や肝機能、腎機能、細胞の劣化、テロメアの状態などを調査した結果、

体内の炎症が最も老化に影響するという事が判明したのです。

細胞分裂の回数を決定するテロメアについては原因が第2位で、

炎症の影響にくらべた場合、腎臓、肝臓の機能、糖代謝、脂質代謝、免疫細胞の老化は

影響が少なかったということです。

 

炎症反応が最も老化に影響してしまう

いままで老化の原因と考えられてきた要素の中でも、どれも引けを取らないくらいアンチエイジング

を気にするなら取り組んだ方が良いという事ばかりです。その中でも最も影響が大きいものが

炎症反応だったという事がわかったのですから、

ここを中心的に対処して細胞をいい状態で温存していきましょう。

卵子はどんどん数も減っていってしまう細胞です。

慢性炎症が老化に関わっていることは、以前から知られていたものの、

炎症が老化を進める原因だと確認されたのは最近の事で、

体内の炎症レベルを見れば老化のスピードが予測できるという事までわかったそうです。

これらのデータからは、健康的に過ごし、できるだけ細胞を良い状態で温存していくには

「炎症対策」が最も大事であることを示しているのです。

でも、この炎症反応はいろいろな原因が重なり合って起こるためこれだけをすればよいという事も

ないのですが、基本的には食事、運動、睡眠、ストレスといった生活習慣の改善が最善です。

 

なぜ炎症反応がそれほど細胞によくないの?

炎症反応がそれほど体を老化させてしまうのか、それは、ハッキリとはわかってはいませんが

体に異変が起きたときに関わる免疫が影響しているから。

自分を外敵から守ろうとする働きですが、本来は短期的に収束して体を治してくれるのですが、

これがいつも慢性的な炎症がおきた状態になってしまうと、そこに免疫細胞が過剰に

働き、自分の体の中の色々を傷つけて全身で炎症反応がおこりだしてしまいます。

炎症が続くと、心臓病、うつ病、肥満、アレルギー、糖尿病といった生活習慣病や

死亡リスクを高める病気、免疫の過剰反応であるアレルギーなども起こってきます。

炎症は脳の細胞にも起こり、体調だけでなく精神的なメンタル的な病気にまでなってしまうという

炎症は万病のもととも言えるますし、こういったリスクは不妊とも関係があります。

 

炎症と不妊の関係

生殖系の臓器が慢性的な炎症を持つ場合、例としては子宮内膜症や月経困難症の場合、

それらが不妊の原因になっていることは明らかですし、

クラミジアに感染して治療せずに放置しているような場合も卵管が炎症を起こしているので妊娠しづらいのは想像にたやすいことです。

また、子宮や卵巣以外でも蓄膿症やアトピー性皮膚炎、喘息やリウマチなども長期にわたる

炎症性の疾患も妊娠に影響を与えると考えられます。

身体のどこかに持続的に炎症を持っていることは免疫的に活性が高いと推測されるからです。

免疫が亢進していると生殖系の細胞にとってデメリットになることが多いと考えられます。

炎症と不妊

 

炎症反応は短期的なものは問題になりにくくても、長期化した慢性的な炎症反応は

傾向としても不妊に影響が大きく出やすいということです。

クラミジアなどの性感染症もそうですし、アトピーやリウマチといった体の中で

ずっと炎症反応が起きていると、本人が何も自覚症状がないままに細胞も生殖器官もどんどん

老化したり、炎症反応の影響から免疫バランスが崩れていってしまうということです。

免疫状態がバランスが崩れると単純に抗精子抗体といった事だけでなく複雑に影響し合う事が

考えられます。

 

卵子老化に炎症反応を引き起こす原因は何?

慢性的なストレス

慢性的なストレスはストレスホルモンが分泌されて、炎症を引き起こします。

仕事のストレス、人間関係のストレスなどを抱えているとそれも炎症反応を引き起こし

ますが、妊活を始めればそれはそれで

妊活中のストレスは人生の中でも本当にコントロールができない大きな壁に

ぶつかったかのように感じられたり、無力感も感じてしまう事も多いでしょう。

今ではSNSによって他者の妊娠について突然知る機会も増えて、

自分の欲しい妊娠を見せつけられるような感覚に陥ってしまうという事もおきています。

友達の妊娠が喜べない、生理がきてリセットしたら落ち込んで立ち直れないといった

不妊をめぐってのストレスは不安と焦りで出口が見えなくなってしまうかもしれませんね。

不妊治療によるストレスでも炎症反応はより悪化しやすいかもしれません。

慢性化したストレスは妊娠率を低下させてしまうという研究もあり、毎月の妊娠率を29%も

低下させてしまうという研究もあります(2)

 

炎症を引き起こす食事

加工食品をはじめ外食、糖質のとり過ぎ、揚げ物などは炎症反応を引き起こしもします。

オメガ6脂肪酸トランス脂肪酸は免疫反応が過剰になってしまうため控えましょう。

妊娠しやすくなるという地中海式の食事療法は妊活でも注目を浴びています。

糖質のとりすぎや、パンなど小麦に含まれるグルテンなども控えたいところ。

血液中の糖質量が高くなると、TNFaやIL-6といった物質が働き出して血管に傷をつけてしまう

きっかけになるのです。

 

睡眠不足で炎症レベルが高まる

睡眠が足りないと、体内の炎症レベルが高まってしまいます。(3)。

睡眠は寝ている間に体調を整えたり抗酸化作用を発揮して細胞を酸化ストレスから

修復してくれたりもするホルモンを分泌してくれています。

それが不足すると体の中では炎症反応がたかまってしまうのも納得ですね。

睡眠不足ほど不妊になりやすく、睡眠時間の長さと関係するのではなく

睡眠の質の高さが重要で、質の高い睡眠をとれているほど

卵子の質の高さや精子の質の高さを物語る研究などが出ています。

アメリカの研究では睡眠障害は精液の質の低下に関係するというものも発表されています。

また、卵子の質と睡眠との関係では睡眠に関わるメラトニンというホルモン濃度が高いほど

卵子の残存数の多さや卵子の質の良さと関係がある事も言われています。

 

腸内環境によって体内に炎症反応

腸の中には免疫細胞がたくさんあります。そのため腸内環境が悪くなってしまうと、

炎症反応も高まってしまいます。

腸内環境を整えていくには、食生活を改善して行くこと、ストレスを軽減することも

ポイントになっていきます。

炎症反応を高めてしまうような砂糖など糖質が多い食事は、血管内の炎症を抑えるように

低GI値の食事を心がけていきましょう。

魚の油には、抗炎症作用があるため、肉よりは魚を食べるというのもポイントですね。

また、納豆やヨーグルトなど発酵食品や、食物繊維が多い食事は善玉の腸内細菌を増やしてくれますよ。

 

運動不足によって軽度の炎症

日ごろの運動が足りないと、全身に軽度の炎症が起きてしまいます(4)。

体中で軽度の炎症がおき続けてしまうというのも問題ですね。

確かに、運動不足、デスクワークの長さも妊娠率や精子の質などにも関係しています。(5)

 

精神的ストレスで炎症

まずは日常生活を取り組めるところから改善し、妊活中は過度にストレスにもさらされます。

そのためストレスケアで炎症反応を抑えていきましょう。

瞑想は毎日続ける事で炎症反応を鎮めていきましょう。妊娠しやすさにはカウンセリングなどの

メンタルサポートも有効です。(6

 

歯周病による炎症

一見、歯の歯周病が不妊と関係があるなんて思いにくいですが、

歯周病についても歯肉の炎症が全身の炎症の問題となって、

生殖にも影響が出てしまうという事が言われています。フィンランドの研究(7)では、

妊娠した女性と不妊の女性とを追跡したら、歯周病の有望率が不妊の女性に優位に

高かったといわれています。歯周病があることが、排卵障害や、子宮内膜症などにも

影響が出ているという事も言われているので、口腔内の炎症対策から全身の炎症には

気をつけていった方がよさそうですね。

 

 

自分の体調が悪いと感じたら 炎症はすでに起きている

何だか疲れやすい、なんだかダルい、なんか体調がわるいなぁなんて思っていたら

炎症反応はすでに起きているかもしれません。

炎症反応を見る指標は血液検査などでは、CRP・インターロイキン・TNAアルファ・赤血球沈降速度

などをチェックっするそうですが、それは中々手軽にできる事ではありません。

なので何でチャックしたらいいかそれは主観的な自分の体調。

でも自分の体調をちゃんと正しく知っているという事も大切。

自分の健康レベルを段階で評価して、まぁまぁ悪い、悪いと思ったらかなり注意していきましょう。

普通とか良いと思った場合は予備的に取り組むとよいでしょう。中々妊娠しないとか

いう場合はやはり対策をとっておくのが無難です。

炎症反応は、体重や喫煙、お酒、運動、経済状況といった状況でも関係なく、

自分が感じる体調が悪いと感じたら炎症がおきているという事です。

ただ、子供の頃の経済状況が良くなかったとか、痩せすぎや肥満という人、喫煙をする人、運動をしない人

も、感情のコントロールが効かない人も炎症レベルが高く出てくる要因になっています。(8)

 

 

感情のコントロールが効かなくなってしまう状況になると、メンタルも安定せず、

さらに炎症反応も高まって細胞は劣化していきやすく、さらには細胞DNAんダメージも高まってしまうため

感情を安定させるための取り組みも整えておいた方がよいでしょう。

妊活中は妊娠できるかどうかが気になって期待と不安でそわそわしてしまいますよね。

不妊期間が長引くと、感情のコントロールが難しいくらいに追い詰められていくので、

積極的なメンタルケアを大切にしてくださいね。悪循環をここで断ち切りましょう!

 

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参考文献

(1)Inflammation, But Not Telomere Length, Predicts Successful Ageing at Extreme Old Age: A Longitudinal Study of Semi-supercentenarians

(2) C. D. Lynch, R. Sundaram, J. M. Maisog, A. M. Sweeney, G. M. Buck Louis. Preconception stress increases the risk of infertility: results from a couple-based prospective cohort study–the LIFE study. Human Reproduction, 2014; DOI: 10.1093/humrep/deu032

(3)Poor sleep quality increases inflammation, community study finds

(4)Persistent low-grade inflammation and regular exercise.

(5)The impact of sedentary work on sperm nuclear DNA integrity. Gill K et al., Folia Histochem Cytobiol. 2019 Mar 14.

(6)Psychiatric Intervention Improved Pregnancy Rates in Infertile Couples

(7)Porphyromonas gingivalis may interfere with conception in women

(8)Is poor self-rated health associated with low-grade inflammation in 43 110 late adolescent men of the general population? A cross-sectional study

最高の体調 著 鈴木裕

この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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