体外受精・顕微授精でも妊娠できないのを防ぐには?

体外受精・顕微授精でも妊娠できないのを防ぐには?

体外受精・顕微授精でも、妊娠できない、妊娠までの期間が長引く

のには不妊のストレス(精神的な妊活中のつらさ)を特に女性がケアして

あることが大切になります。不妊ストレスを強く持っているほど、

不妊治療での治療成績もでにくく不妊期間が長引くことに影響し、

さらに1年後の治療結果も予測できるという結果に。

なの妊活されることをしていたら、女性の心のケアが最優先かもしれません。

デンマークの818名の夫婦を対象にした研究を(1)みていきましょう。

 

不妊のつらさは妊娠を望む女性に影響している

ネガティブな心理的な特性や気分状態が妊活中の女性の受胎率

低下に関連しているというエビデンスがあります。

これらによると、その不妊ストレスの効果は、

自然に妊娠しようとしている女性でだけでなく、(2

不妊治療(主に体外受精)だけでなく(3)、卵子提供のドナー授精(4)でも

影響がでています。

そして、女性だけでなく、男性側の妊活中のストレスも精子の質に影響し

妊娠率を下げてしまっているという事も言われています。(5

そして、不妊治療中(体外受精)は特に結果が見えない治療が先にも続きその不安から

夫婦でもストレス度がとても高まりやすくなっています。(6

 

不妊ストレスの中でもこのストレスの影響が大きい

デンマークの研究からは、不妊で悩む女性が感じるストレスには大きく3つ

・個人的なストレス(不安・抑うつ)と治療結果との関連

・夫婦間のストレス(夫婦間で治療や妊活に対する不一致など)

・社会的ストレス(社会的に取り残された孤立感など)

 

どれも妊活中の女性を苦しめるものではありますが、その中でも

個人的なストレスと、夫婦間のストレスをより強く抱えていた

女性は、個人的・夫婦間のストレスを強く感じていたのが

妊娠サイクル、治療結果が負の結果になってしまっています。

 

12か月たっても不妊治療で妊娠しなかった夫婦は?

12か月の研究期間に妊娠に至らなかったカップルの特徴としては、

年齢が高く、不妊症歴が長く、治療サイクルが多かったという

特徴があります。

妊娠しなかったグループの女性は、妊娠したグループの女性よりも

全体的および結婚・夫婦関係にも不妊ストレスと個人的に多い

ストレスをもっていました。そして、妊娠しなかったグループの男性は、

妊娠したグループの対応者よりも、個人および夫婦間でのでわずかに多くの

不妊ストレスを報告しています。

そして、年齢と、不妊歴を考慮しても、ストレスが有意に多い状況になってくると

女性のストレス度は男性のストレス度よりも累積妊娠率が低下して影響が

大きく出てきています。

妊活中の女性がとにかく心のケアを受ける事が大切になっています。

 

メンタルは夫婦で相互に影響し合っている

男性も女性ほどのストレスを妊活で感じなくても、妊娠できない事に

ストレスやプレッシャーを感じ、さらには、妊娠できなかったという体験を

女性が苦しんでいるのを通じて、つらい体験として捉えています。

妊活中は夫婦間でも影響し合う部分が大きくなっています。

 

体外受精で妊娠判定が陽性になるために

移植前、移植後にどのようにすごすと妊娠しやすく心身に影響が

でていくのか、それは妊活中を通じて、効果的なストレス軽減に努めていくことです。

悪い事、マイナスの事について、何度も繰り返し繰り返し考え込んでしまい

反芻していうるととても不安になってしまいます。

不妊ストレスでは、不安という問題がとても大きいです。

また、だめかも。いつまでこの生活が続くのか先の見えなささに

心がつらくなります。

このまま授からないんじゃないか、と絶望的になったこともあるでしょう。

治療をして結果が陰性、生理がくるリセットを迎えるときの心境は、

期待を大きく裏切られ、何もかもが自暴自棄になってしまうかもしれません。

その不安に立ち向かうには、1982年から2018年までに発行された、

Medline、ISI Web of Knowledge、およびScopusで索引付けされた研究について

レビューが行われた結果(7)、ほとんどの心理社会的介入は、

不妊の女性、男性、夫婦に効果的でした。

そして、取り組むとよいのが認知行動療法CBTの介入とカウンセリング。

 

不妊ストレスにカウンセリングやリラクゼーションスキル

私がカウンセリングをしてきた中で、うまく妊娠できるようになった方

は、やはりリラックスして、うまく肩の力を抜けるようになっていき、

不安や焦りともうまくお付き合いができるよう、

妊娠マインドになるためのリラクゼーションスキルを身につけられた方だといえます。

実際に不妊ストレスについてはカウンセリングなどの介入も効果的です。

精神的なケアとしてカウンセリング介入がある事で、妊娠率が高まる、

生活・夫婦関係の満足度が高まるなどプラスに働いています。(8

日々のストレスケアのためのスキルを身につけてあるということも要素として

影響が大きいといえます。(9

妊娠といっても、やはりこころの持ち方、考え方ひとつで、

心の中に抱えるストレスレベルが変わっていきます。

 

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この記事の著者

保健師・看護師

岡田和子

山梨医科大学卒業、看護師・保健師国家資格取得。 NPO法人日本不妊カウンセリング学会所属。
病院や企業にて心と体の健康管理に12年従事した後、不妊カウンセラーとしてパーソナルカウンセリングを行う。

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