妊活で焦るともっと妊娠しにくい!焦りをケアする習慣
結婚して、そろそろ赤ちゃんが欲しいなぁ・・・
そう思って妊活を開始してもなかなか授からずにいると、
焦りが出てきてしまいますよね。周囲は妊娠していくのに自分は中々妊娠しないという
強いストレスは、不安や焦りにもつながり精神的にも些細な事でナイーブになって
傷つきやすくもなってしまいます。タイミング合わせに慎重になり、
着床のタイミングから、生理前にはそわそわしてずっと何か心が落ち着かない
そんな妊活になっているかもしれません。
でも、そんな焦りがさらに妊娠しにくい状況になってしまうから困りもの。
妊娠しないと思う 焦りの悪影響
なんで私は妊娠できないの?
周りの友達は妊娠していくし・・・周りからは赤ちゃんまだ?
って聞かれることは、どんどんプレッシャーに感じることでしょう。
妊活中の女性が感じるストレスの中で上位を占めるのが、
中々妊娠しないストレス、周囲は妊娠していく状況、不妊治療、タイミング合わせのセックスや
パートナーとの妊活への温度差などになります。
自分もほしいし、夫のためにも欲しいのにと焦りとイライラは増えていくのです。
そして、この焦りを抱くことに年齢は関係ないのです。
20代でも妊活が思うようにいかずに悩む方がずいぶん増えています。
もちろん統計的にも35才を過ぎると妊娠能力は落ちるという事は言われていますが、
35才を過ぎても妊娠能力はあり、生理が続いて排卵が起きている限り妊娠の可能性はあるものです。
もちろん年齢による妊娠率の低下はあるものの
瞑想やイメージトレーニング・認知行動療法など精神的なストレス緩和に
取り組んだ女性は不妊歴が6年あっても、着床率が高まったという研究があります。
大事なのは、本人が焦っていると感じれば、
それは焦りとイライラ、不安、絶望ストレスになって、あなたの体に
ストレス反応をさらに起こさせてくるということです。
ストレスが妊娠の窓を閉じてしまうというのですから何とも悪循環で
焦ってしまいますよね。
みんな抱えている妊活中の不安と焦り
約9割の女性が妊活にストレス
「なかなか妊娠しない焦り」と回答した人が35.0%と最も多く、
「自分より遅く結婚した人からの懐妊報告」17.8%、
「ネガティブになる自分に自己嫌悪する」17.2%と続いた。
エムティーアイは妊活・妊娠・育児中の女性を対象に行った「妊活のストレスとパートナーとの関係について」
「ルナルナ ファミリー」サイト内で妊活・妊娠・育児中の女性1,240名を対象に行われたアンケートでは
妊活中にストレスを感じたことはありますか? と聞くと、
86.1%の女性が「ある」と回答。「ストレスを感じたことがない」という人は、13.9%しかいなかったとし、
約9割の女性が妊活でストレスを抱えていたことを発表しています。
早くに妊娠できれば焦ったり、不安で悩むことも少ないでしょう。
でも、妊活期間が長くなったり、後から結婚した人が妊娠して先を越されたと思うと
焦りは強まってしまいますよね。
妊活中のストレス 何で焦りやすくなるの?
どう言ったことで焦りやすくなるかをちょっと知っているだけでも
前もって準備しておくことでちょっと冷静に対処する心のゆとりも生れてきますね。
- 妊娠しない焦りや不安
- 「子どもはまだ?」「早く孫の顔が見たい」など、周囲の言葉やプレッシャー
- 周囲と比較して自分が置いていかれるような孤独感
- 自分の体はちゃんと機能してくれていないのではという体への不信感
- 他の女性の妊娠を、素直に喜べなくて、自己嫌悪になってしまう
- 仕事が大変、職場での人間関係や仕事上のストレス
- 妊娠しやすさを求めた生活習慣に気をつかい疲れる
- パートナーが協力的でない、妊活への温度差があるといった夫婦関係のストレス
- 不妊治療による肉体的・精神的・経済的なストレス
- 不妊治療に通うための通院事体にかかる時間や休みの調整
- 生理前からそわそわして生理がくると落ち込む起伏の激しさ
こういった点が妊活中のストレス、そして中々妊娠しない事で焦ったり不安に
なってしまいやすい点です。他の妊活中の人も、こういった点で悩んだり
心の中にこういった事を抱えています。
そのため、こういったことが予測されることで、ちょっと自分が直面した時に、
自分だけではない、同じように悩んでいる人もいるんだ。自分だけが特別なのではないという
ことを考えられると少し気持ちも楽になれるところもあります。
焦りによるストレスが不妊体質を強化
なぜストレスがよくないのか・・・
ストレスを感じるとコルチゾールやアドレナリンと呼ばれるストレスホルモンが出てきます。
コルチゾールは毒性も強い物質で、マウスなどには腹腔に注入すると
死んでしまうほど。ストレス度が高い人ほど死亡率が高まるのは
細胞がダメージを受けるからですね。
そして、女性ホルモンの分泌量も低下しますし、無排卵・排卵障害
妊娠率の低下など影響がでます。性欲の低下に加え、
自律神経の働きもアンバランスになってしまいます。
ネガティブな事を思考するだけで脳内のネガティブ神経回路が構築され、太くなります。
そうすることで、交感神経を優位にしてしまいます。
そのため、副交感神経が優位になる
リラックス状態ほど妊娠率や着床率が高まりやすい傾向があります。
これは不妊治療中でもどうようです。
リラックスできないストレス状態は、血圧や心拍数にも影響し、
妊娠だけでなく、流産もしやすくなってしまいます。
焦りなどネガティブ感情いっぱいでいると
脳からはアドレナリンなどのストレスホルモンが分泌され、
筋肉が収縮します。
そして、毛細血管が圧迫されて血流が悪くなります。
そうすると、様々なところに病気をもたらし始めます。肩こりや腰痛もそうです。
血液を送り出す心臓にも負担がかかり、
エネルギーが無駄に使われて疲れやすい状態に!
アドレナリンのホルモンなどは、すべての内臓器官の調子や自律神経のバランスも崩してしまい、
不妊リスクを高めてしまうように働いてしまいます。
妊娠には全身の器官と内分泌とのバランスが大きくかかわっています。
なのでストレスに対してケアしていくこと大切ですね。
焦るほど、パートナーへのプレッシャーにも
妊活をしていると、男性側はとてもプレッシャーを感じると言います。
タイミング合わせ、妊娠できたか、気になっている女性の反応にも
男性側もプレッシャーを感じています。それによって、男性は生殖能力に
不安を感じ、性欲が減ってしまっています。
さらに自分に原因がある場合は、精子の質の低下、
さらには心因性の勃起障害(ED)にも関連しています。
男性は、負担やプレッシャーを感じると、とてもナイーブですぐに
生殖能力が低下してしまいます。
焦る事の悪影響はストレスだけにとどまらない
焦りは、自己イメージ(自己肯定感や自己能力の評価)を大きく下げてしまいます。
自己イメージについてあまり知られてはいないかもしれませんが、
人が幸福感を抱き、
自分の思い描く人生を生きぬいていくためになくてはならない物なのです。
あなたの心の中に、自分が自分のありのままで存在する意義や
価値があると思える自身のようなものです。
自信というと一般的には○○ができるとか○○が得意といった能力
への自信ととらえられがちなのですが、
土台にあるのは、そのままの自分でOKと思える自分を自分で肯定できる気持ちです。
焦る気持ちをなくそうとすると余計焦ってしまう
忘れたいのに忘れられないという、焦れば焦って、焦らないようにしようとすれば
逆に焦ってしまうという、なんとも皮肉な事ってありますよね。
これは、シロクマ実験と呼ばれる1987年にアメリカの心理学者であるウェグナー(Wegner, D. M.)
よって行われました実験で明らかになっています。
シロクマの事は考えないでと言われた学生は、シロクマのことが頭から離れず
シロクマのことを考えてしまっていました。
焦らないように、不安にならないように、ストレスをためないように
そうすればするほど、逆にそのことばかり考えてしまってよりネガティブになってしまいますよね。
うまくこういった妊活の焦りを手放していくには、この焦りとうまくお付き合いして
ストレスをコントロールしていきましょう。
妊活の焦りを軽減するおすすめな方法
深呼吸する
深呼吸をしましょう。深呼吸を繰り返しているととてもリラックスできるように
なっていきます。心の乱れは、呼吸の乱れになっているものです。
焦っているときは、息が浅く、そして回数も増えていきます。
力が入っていると息が止まってしまったかのように息すら止めてしまって
いる事に気づけるでしょう。数分でもよいので手軽に深呼吸です。
美味しく楽しく食べる
食べる食べ物をよく味わってみましょう。
味や食感、噛んでいる感覚を楽しむように食べるときは食べる事に意識を向けて
あげましょう。妊活中だからとあまりこれはダメ、食べてはいけないとばかり
考えて食生活を制限していると、やはり逆にストレスが溜まって、
つい心のダムが決壊した時には食べ過ぎたりかえってよくない行動をしてしまうものです。
日頃から、食べていいものを楽しく選び、おいしく楽しく食べましょう。
精神的な不安軽減にも効果的なMINDという食事療法はいかがでしょうか。
女性の妊娠率を高めたという地中海式の食事ダイエットと、
男性不妊の妊娠率を高めたDASHという食事ダイエットのいいとこどりをした
食事となっています。
ゆっくりとお茶を飲む
焦っているときほど、なにかと動作もあわただしくなあるものです。
焦っているときほど、ちょっとしたことでもゆっくりにするようにしてみましょう。
あたたかい飲み物でほっと一息ついてみるといいですよ。
緑茶やコーヒー、紅茶やココア、適度に1~2杯飲む分には妊娠率も高めているので
カフェインなどを気にしすぎずにどうぞ。
良い香りアロマを楽しむ
アロマなど、心地よい香りを楽しむこと、ゆったりとした時間を
過ごす事でリラックスできます。
お好みの香りや、ラベンダーやペパーミント、ベルガモットなど
芳香療法などでストレス軽減効果があるものを選ぶとよいでしょう。
日記をつける
自分が体験したこと、その時に考えたことやその時の気持ちを書き出すように
しましょう。日記に書き出すだけでも精神的にストレスが軽減します。
書くことで、心の中では生理がついていってもんもんと考え込んでしまう事を
避けることができます。焦っている気持ちにも自分で受け止め寄り添う事で
逆に焦り過ぎを解放できます。
軽い運動をする
ストレスを抱えているときほど、体を動かす事ってつい減ってしまいます。
体を動かすことで、リラックス効果を得られますし、
血行が促進されて体があたたまります。
ストレスによって血流が悪くなっていた部分を、ほぐしましょう。
睡眠時間をしっかり確保
睡眠が不足すると、精神的にもイライラしやすくなり感情のコントロールが
難しくなります。精神的に安定させていくには、睡眠は欠かせません。
毎日7から8時間を確保してあげましょう。
睡眠不足は、ホルモンバランスを乱すもとにもなってしまいます。
マッサージやスキンシップ
肌と肌が触れ合うと、体温が高まります。そうすることで自律神経は安定し
安心感も得られます。特に肌と肌が直接触れ合う事はとても効果的。
愛情ホルモン、絆のホルモンと言われるオキシトシンが分泌されて焦りも落ち着いていきます。
思いっきり泣く
涙からは、ストレス物質がでていきます。泣くことでその後にとても
スッキシしたという経験はありますよね。
つらい時、苦しい時はその気持ちを受け止め思いっきり泣いてみましょう。
泣いちゃダメと思っていると余計苦しくなってしまうので。
しなきゃと思っていたことを休んでみる
基礎体温を測ったり、不妊治療に通ったりあまりにも自分にストレスが
かかっているなと思ったら、ちょっと休んでみるのもよいでしょう。
手放してみると解放されて心の中にゆとりもでてきやすくなります。
あまりに思い詰めているときは、ちょっと休憩も必要です。
マインドフルネス瞑想をしてみる
マインドフルネスをはじめ瞑想では、ストレス軽減効果をはじめ、
血圧や心拍数、さらには心拍変動の改善にも役立っていて、
女性ホルモンをはじめアンチエイジングに有効なメラトニン・DHEAの
分泌量が増える事も知られています。マインドフルネス瞑想に取り組んだ
グループでは妊娠率がたかまるなどもあるんですよ。
妊娠しやすく妊活の焦りを心からケアしていくには
1996 年から、生産したことがなく 2 回流産をくり返しその原因が不明だった夫婦に対し
抑うつ状態にあると、次の妊娠も流産にわりやすい向があることを見出した(Suiura asawara et a, Hum Repro. 2002,
akano et a, cta Psciatrica Scaninavica,2004)。流産は、不安や抑うつなどの精神的苦痛を引き起こし(Rai R, et a, ancet. 2006)。またさらに、娠したマウスにストレスを加えると流産するという果も報告されています。(rck PC et a, Hum Repro.2001)。妊娠しやすさに精神的なケアをするためにを認知行動療法を用いた場合、有用性を認めています。
妊活で焦りや苛立ちを感じてしまう事はあるでしょうが、
ストレスの対処をして、自己肯定感を高くすることをしていくことで、
望んだ赤ちゃんに早くに出会えるようになります。
着床率を高めるための認知行動療法や、イメージトレーニングはとても有効になります。
自己肯定感や自己効力感というセルフイメージは
焦っていた不安になるとどんどん低下してしまいます。
セルフイメージが高いほど、目標達成率が高いという事はイメージの研究でもわかっているので、
前向きに妊活していかれるように
心のケアをしながら自分のセルフイメージ自分ってこんな人
自分ってできる人。自分は成し遂げられる人だと確信をもっていってあげましょう。
参考論文
・Wegner DM, Schneider DJ, Carter SR 3rd, White TL,”Paradoxical effects of thought suppression.“,J Pers Soc Psychol. 1987 Jul;53(1):5-13..